有価証券報告書-第14期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/26 10:31
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(1)経営成績等の状況の概況
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、企業収益及び雇用・所得環境の改善が続く中で、緩やかな回復基調を継続していますが、通商問題が世界経済に与える影響や海外経済の不確実性、金融資本市場の変動に留意する必要もあるなど、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。
当社が置かれていますEコマース市場は、経済産業省の公表による2018年の国内BtoCのEC市場規模は前年から9.0%伸長して18.0兆円となり、EC化率も継続し上昇しながら、その市場規模は拡大しております。そして、その中の中古品市場は、中古ビジネスへの注目から多様な業態が参入したことによるBtoC取引の増加、スマートフォンによる購入環境の進化と取扱品の多様化によるユーザー層の広がりによって、インターネットオークション、フリマアプリなどを利用したCtoC取引が増加し、市場の拡大を牽引しています。一方で、市場拡大にともない、模倣品の氾濫や違法性の有無で社会的に問題視されつつある取引等も浮き彫りになっていることから、インターネット取引における安心・安全はより一層求められております。
このような経営環境のもと、当社は「お客様に『価値ある新品と中古品』を安心・安全にお取引できるマーケットを創出すること」を方針として、インターネットにおける中古品取引を可能とする仕組みをいち早く構築し事業展開を推進してまいりました。
当事業年度におきましては、これまで取り組んできたパーソナルレコメンドを活用して、購入前から購入後までの流れの中で価値ある情報を提供するプラットフォームを完成させ、その循環の輪を広げるための取り組みを推し進めました。主なものとしては、一般ユーザーの参加によってコンテンツが形成されるCGM(コンシューマージェネレイテッドメディア)の活用の一つとして、カメラ専門店「Map Camera」のECサイトの商品詳細ページにフォトシェアリングサイト「EVERYBODY×PHOTOGRAPHER.com」掲載の作例写真を自動表示することで、顧客が購入時に有益な情報を得られるようになりました。また、当社が運営するすべての専門店の中古商品詳細ページには商品の動画を掲載することで購買意欲を促進し、同時にYouTubeに投稿することでその動画自体が広告となって、各専門店の国内外での認知度の向上に繋げております。これらにより、当社ECサイトでの当事業年度末の会員登録数は順調に増加し406,981名となりました。一方で、前事業年度末に前倒しで物流及び商品化スペースの拡張を実施し、買取から商品化に係る業務の効率化を図ることで、中長期的な成長を見据えた基盤固めにも取り組んでまいりました。各種サービスを活用したOne To Oneアプローチによって買い替えを促進することも継続して実施することで、売上高は34,608,865千円(前年同期比11.9%増)となりました。
販売費及び一般管理費では、カメラ市場が一眼レフからミラーレスへの転換期を迎えたこと、またそれらミラーレス用の交換レンズがこれから拡充されることなどもあり、買い替えによる需要動向が鈍かったことに対応するための買取及び販売促進策に係る費用の増加がありました。また、ECサイトの新サービス導入と機能強化及び運用に係る業務委託手数料、クレジット及び他社ポータルサイト利用手数料の増加等がありました。あわせて、物流及び商品化スペースの拡張に伴う地代家賃と店舗改装にともなう諸費用の発生もあり、売上高販売管理費比率は前事業年度から0.5ポイント上昇し12.0%となり、結果、4,168,864千円(同16.8%増)となりました。これらと新品カメラの需要が伸び悩む中、買い替えの促進、セールの実施等による中古買取・販売強化に起因して売上総利益率が低下したこともあり、利益面では営業利益は1,444,069千円(同6.0%減)、経常利益は1,433,033千円(同5.8%減)となり、当期純利益は982,620千円(同8.8%減)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
[カメラ事業]
従来通りの潤沢で幅広い品揃えと買取及び販売における各種サービスを提供すること、ECサイトでは中古商品のシャッター音や動作などの臨場感のある動画を掲載することで、売上確保に注力しました。あわせて、YouTubeでも配信を開始することで、国内外での認知度の向上にも繋げております。One To Oneアプローチを中心とした施策としては、AIを活用したパーソナルレコメンドやマイページに顧客自身が登録した「欲しいリスト」などの活用により、顧客それぞれのニーズにあったサービスの提供にも努めました。「EVERYBODY×PHOTOGRAPHER.com」との連携、場所や季節をテーマとしたフォトコンテストを定期的に実施することなどでCGMへの取り組みも積極的に行っております。前事業年度に開始した越境ECについては、海外カメラユーザーからの認知度及び信頼度の向上が得られていることで取引量は増加傾向を維持し、また利用者が来日した際の店舗への送客へも寄与しております。これら施策の効果により、売上高は23,776,104千円(前年同期比8.4%増)、セグメント利益は1,886,530千円(同2.9%増)となりました。
[時計事業]
希少価値の高い高額商品を多数取り揃え、幅広い客層に支持されている人気ブランドの商品確保、新たなニーズに応えるための個性的な商品の品揃えなど、積極的な在庫投資によるボリュームの拡充と戦略的な商品展開に注力したことで売上の拡大に繋げました。また、スマホアプリを活用して時計に関するあらゆる情報の提供を行ったこと、ECサイトでは、中古商品詳細ページでの価値ある商材の動画掲載とYouTubeでの配信、顧客が登録した欲しい商品や条件に合った商品の入荷情報をお知らせするOne To Oneアプローチが奏功したことで、新規顧客の獲得と既存顧客のリピート化が図られて、売上高は9,860,215千円(前年同期比23.7%増)、セグメント利益は543,957千円(同14.4%増)となりました。
[筆記具事業]
店舗移転リニューアルを実施し、新たな顧客の取り込みと同時に、今まで分散していた店舗と事務所を同一館内に併設することで業務効率の改善を図りました。ECサイトでは、商品検索機能を前面に押し出すことで顧客の利便性を図り、商品画像掲載数の増量と中古商品詳細ページで動画掲載を開始することで情報の拡充を図りました。また、従来より注力しておりますオリジナル商品では、主要メーカーの協力による独創的な万年筆とインクの企画・販売に継続して取り組み、あわせて当社独自の保証サービスを拡充してまいりましたが、客数及び客単価の回復にはまだ繋がらず、売上高は491,664千円(前年同期比14.3%減)となりました。店舗移転リニューアルにともなう諸費用が発生したこともあり、セグメント利益は16,377千円(同58.2%減)となりました。
[自転車事業]
ECサイトでは、商品画像掲載数の増量と中古自転車本体の動画掲載を開始しました。スマホアプリではロードバイクに関する情報の拡充を図ることで、初心者からプロユーザーまでが楽しめる情報ポータルサイトとしての展開を推し進めました。また、他社ショッピングサイトへの積極的な出店により新たな顧客の囲い込みにも取り組むことで、ECサイトでの集客効果を高めました。店舗では商談会などのイベントを定期的に開催し、その後の販売に繋げるオムニ戦略を推し進めたこともあわせ、売上高は480,880千円(前年同期比10.1%増)となりましたが、販売強化の為に増加した諸費用を補うまでには至らず、セグメント損失は5,217千円(前年同期は4,885千円の損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、1,403,445千円となり、前事業年度末と比較して134,602千円の増加となりました。
各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは、689,650千円(前年同期比414.4%増)となりました。これは、主として税引前当期純利益1,426,886千円、たな卸資産の増加額586,863千円、法人税等の支払額501,924千円、仕入債務の増加額160,473千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用されたキャッシュ・フローは、419,987千円(前年同期比127.4%増)となりました。これは、主として差入敷金保証金の差入による支出192,130千円、無形固定資産の取得による支出134,726千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用されたキャッシュ・フローは、135,060千円(前年同期は675,051千円の獲得)となりました。これは、短期借入金の純増加額500,000千円、長期借入れによる収入300,000千円、長期借入金の返済による支出520,607千円、配当金の支払額239,406千円、自己株式の取得による支出175,047千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありませんが、代替的な指標として当事業年度の仕入実績を記載しております。
当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
セグメントの名称当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
カメラ事業19,729,627107.2
時計事業9,196,519119.5
筆記具事業333,05480.5
自転車事業347,170107.6
合計29,606,371110.4

(注)1.セグメント間の取引はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
セグメントの名称当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
カメラ事業EC17,526,870112.7
店舗6,249,23397.8
セグメント計23,776,104108.4
時計事業EC3,445,565123.8
店舗6,414,650123.6
セグメント計9,860,215123.7
筆記具事業EC351,45888.8
店舗140,20579.0
セグメント計491,66485.7
自転車事業EC385,639114.2
店舗95,24196.1
セグメント計480,880110.1
合計EC21,709,533113.9
店舗12,899,331108.8
セグメント計34,608,865111.9

(注)1.セグメント間の取引はありません。
2.総販売実績に対する販売割合が10%以上の相手先はありません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項については、当事業年度末において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、第5[経理の状況]1[財務諸表等](1)財務諸表(重要な会計方針)に記載しております。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
当事業年度末の資産につきましては、総資産が9,871,459千円となり、前事業年度末と比較し1,090,672千円の増加となりました。
流動資産は8,656,869千円となり、前事業年度末と比較して964,318千円の増加となりました。これは主として現金及び預金が134,602千円増加したこと、売掛金が65,699千円増加したこと、商品が586,863千円増加したことによるものであります。
固定資産は1,214,589千円となり、前事業年度末と比較して126,354千円の増加となりました。これは主としてソフトウエアが65,377千円減少したこと、差入敷金保証金が127,858千円増加したことによるものであります。
負債につきましては、4,962,095千円となり、前事業年度末と比較して512,675千円の増加となりました。
流動負債は3,943,353千円となり、前事業年度末と比較して589,599千円の増加となりました。これは主として、買掛金が160,473千円増加したこと、短期借入金が500,000千円増加したことによるものであります。
固定負債は1,018,742千円となり、前事業年度末と比較して76,924千円の減少となりました。これは長期借入金が76,924千円減少したことによるものであります。
純資産につきましては、4,909,364千円となり前事業年度末と比較して577,997千円の増加となりました。これは利益剰余金が743,214千円増加したこと、自己株式が175,047千円増加したことによるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当事業年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前事業年度末の数値で比較を行っております。
b.経営成績
当事業年度の売上高は、34,608,865千円(前年同期比11.9%増)となりました。内容としましては当社ECサイトにおいて、One To Oneアプローチによる買い替えの後押し、商品動画掲載による購買意欲の促進、スマホアプリを活用した情報の拡充、あわせて買取促進による豊富な中古商品と専門店としての幅広い新品の品揃えの拡充を図ったことなどによるものです。
売上総利益は、売上高の増加により5,612,933千円(同9.9%増)となりました。
販売費及び一般管理費におきましては、買取販売強化のための販売促進費及び売上拡大にともなう各種手数料の増加、物流及び商品化スペース拡張に伴う地代家賃等の発生もあり、売上高販売管理費比率は前事業年度より0.5ポイント増加し12.0%になったことで、4,168,864千円(同16.8%増)となりました。
この結果、営業利益は1,444,069千円(同6.0%減)となりました。
営業外収益は、消費税等の還付加算金の計上により1,455千円(同229.6%増)となりました。営業外費用は、借入金支払利息等の計上により12,490千円(同23.0%減)となりました。
この結果、経常利益は1,433,033千円(同5.8%減)となり、売上高経常利益率は4.1%(同0.8ポイント減)となりました。
特別利益は、新株予約権戻入益の計上により223千円(同80.5%減)となりました。特別損失は、事務所等移転に伴う不要設備の廃棄によって固定資産除却損が6,370千円(同261.5%増)となりました。
この結果、当期純利益は982,620千円(同8.8%減)となり、売上高当期純利益率は2.8%(同0.6ポイント減)となりました。
c.目標とする経営指標の達成状況等
売上高経常利益率につきましては、長期的には8%以上を目指しますが、中期的には2019年5月に公表しました中期経営計画を目標としております。ROE(株主資本利益率)につきましては、長期目標として30%以上を目指しております。
実績中期計画長期目標
第13期第14期第15期第16期第17期
2018年3月2019年3月2020年3月2021年3月2022年3月
売上高経常利益率4.9%4.1%4.2%4.4%4.9%8%以上
ROE(株主資本利益率)27.9%21.3%---30%以上

売上高経常利益率
前事業年度より0.8ポイント低下し4.1%となりました。その理由は次のとおりです。
・国内カメラ市場の低迷により新品カメラの売上が伸び悩むなか、セールの実施等により中古買取・販売を強化した結果、売上高総利益率が前事業年度より0.3ポイント低下。
・買取販売強化のための販売促進費及び売上拡大にともなう各種手数料の増加、物流及び商品化スペース拡張に伴う地代家賃等の発生などにより、売上高販売管理費比率が前事業年度より0.5ポイント増加。
ROE(株主資本利益率)
経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行および株主還元策の一環として、自己株式取得を実施しましたが、当期純利益の減少によって、ROE(株主資本利益率)は前事業年度より6.6ポイント低下し21.3%となりました。今後も引き続き目標達成に向け、経営効率の向上に寄与する諸施策を実施いたします。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、第2[事業の状況]2[事業等のリスク]に記載しております。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
財務・資本政策の基本的な方針
当社の経営者は、円滑な事業活動に必要なレベルの流動性確保、財務の健全性・安定性維持を資金調達の基本方針としており、主に銀行等から長期及び短期の借入金を中心とした資金調達を行っております。事業展開に伴う資金需要に対する機動的な対応の為、各金融機関とは幅広く良好な関係を構築し、綿密な連携を実施しております。また、売上高経常利益率向上、ROE向上に向けた諸施策に伴う投資については、フリーキャッシュフロー(FCF)を注視しながら、中長期的な視点を持ち、実施しております。2020年3月期も手元現預金及び今後創出するフリーキャッシュフロー、有利子負債の活用により創出された配分可能な経営資源については、将来の成長に向けた投資や株主還元の更なる充実等に活用する予定です。
資金需要の主な内容
当社の資金需要は、営業活動に係る資金支出では、事業規模拡大に伴う商品仕入やメンテナンス作業及び配送作業スペース拡充に伴う賃借料、人員増加に伴う人件費、更にEC販売強化に伴うシステム関連費用などがあります。また、投資活動に係る資金支出は、事業規模拡大に伴う事務所等の拡充による有形固定資産の取得、システム投資による無形固定資産の取得、敷金保証金等の差入などがあります。
資金調達
当社の事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、各金融機関と緊密な連携を図り、機動的な対応を可能にする関係性を構築しております。設備投資額は、営業キャッシュフローの範囲内とすることを原則としておりますが、営業キャッシュフローを超える投資を行う場合は、金融機関等からの借入を実施し、有利子負債を活用しております。

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