有価証券報告書-第16期(2024/01/01-2024/12/31)
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績等の状況の概要
(ⅰ)経営成績
当連結会計年度の業績は、売上収益は1兆6,968億円(前年同期比6.6%増、為替中立2.7%増)、営業利益は1,602億円(前年同期比13.1%増、為替中立7.1%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、4,780億円計上しましたが、この主な内容は、広告宣伝及び販売促進費が1,625億円、従業員給付費用が1,671億円等であり、その結果、営業利益は1,602億円(前年同期比13.1%増、為替中立7.1%増)となりました。
金融収益は56億円となりました。また、金融費用は48億円となりました。
これらの結果、税引前利益は1,610億円(前年同期比13.6%増、為替中立7.7%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は935億円(前年同期比13.0%増、為替中立7.8%増)となりました。また、1株当たり当期利益は302円57銭となりました。
セグメント別の業績は次のとおりです。
[日本事業]
売上収益は7,318億円(前年同期比3.3%増)、セグメント利益は491億円(前年同期比21.3%増)となりました。
[アジアパシフィック事業]
売上収益は4,020億円(前年同期比8.2%増、為替中立3.1%増)、セグメント利益は454億円(前年同期比5.4%増、為替中立1.0%増)となりました。
[欧州事業]
売上収益は3,681億円(前年同期比8.5%増、為替中立0.0%増)、セグメント利益は604億円(前年同期比16.7%増、為替中立7.0%増)となりました。
[米州事業]
売上収益は1,948億円(前年同期比12.7%増、為替中立4.5%増)、セグメント利益は237億円(前年同期比12.9%増、為替中立4.7%増)となりました。
(ⅱ)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、売上債権及びその他の債権の増加等により、前連結会計年度末に比べ1,456億円増加して2兆580億円となりました。
負債は、社債及び借入金の減少等があった一方、仕入債務及びその他の債務の増加等により、前連結会計年度末に比べ154億円増加して7,428億円となりました。
資本合計は、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ1,303億円増加して1兆3,153億円となりました。
以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は58.8%となり、1株当たり親会社所有者帰属持分は3,914円53銭となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ113億円減少し、1,605億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益1,610億円、減価償却費及び償却費770億円等に対し、法人所得税の支払393億円、売上債権及びその他の債権の増加207億円等により、資金の収入は前連結会計年度に比べ354億円増加し、1,937億円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形資産の取得による支出1,083億円等により、資金の支出は前連結会計年度と比べ235億円増加し、1,013億円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払491億円、社債の償還による支出350億円等により、資金の支出は前連結会計年度に比べ34億円減少し、1,120億円の支出となりました。
③生産、受注及び販売の実績
(ⅰ)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.金額は、最終販売価格によっています。
2.生産実績には外注分を含んでいます。
(ⅱ)受注実績
当社グループは、原則として見込み生産を主体としているため、記載を省略しています。
(ⅲ)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
2.主な相手先別の記載については、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRS会計基準に準拠して作成されています。
連結財務諸表を作成するに当たり、重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」に記載しています。重要な見積り及び判断については「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しています。また、過去の実績や取引状況を勘案し、合理的と判断される前提に基づき見積りを行っている部分があり、これらの見積りについては不確実性が存在するため、実際の結果と異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(ⅰ)経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、中期経営戦略及び中期経営計画を「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中期経営戦略及び(3)中期経営計画(2024-2026)」に記載のとおり策定しています。その実現に向けて、当社グループが実施した活動は以下のとおりです。
当社グループは、真のグローバル飲料企業として持続的な事業成長と企業価値向上を実現すべく“質の高い成長”を目標に掲げています。前連結会計年度に策定した中期経営計画では、「ブランド戦略」、「構造改革」、「DEI」、「サステナビリティ」の4つを重要な戦略テーマに掲げ、積極的に事業を展開しています。
2024年は、外部環境は引き続き厳しいと想定された中、コアブランドを中心とした積極的なマーケティング活動を展開するとともに、RGM活動を強化し、全セグメントで更なる売上収益成長を目指しました。そして、主要国の需要状況を着実に捉え、全セグメントでコアブランドへの集中活動を継続した結果、売上収益及び営業利益は過去最高となりました。
売上収益は、全セグメントでコアブランド集中活動を徹底したことに加え、日本における価格改定を含めたRGM活動が寄与し、1兆6,968億円(前年同期比6.6%増、為替中立2.7%増)となりました。
営業利益は、原材料高及び為替変動によるコスト増の影響を概ね想定どおりに受けたことに加え、欧州におけるマクロ経済減速の影響を受けましたが、日本及びアジアパシフィックが全体をけん引し、増収効果及びコストマネジメントの徹底により吸収し、1,602億円(前年同期比13.1%増、為替中立7.1%増)となりました。
税引前利益は、営業利益の増加により、前連結会計年度に比べ193億円増加して1,610億円(前年同期比13.6%増、為替中立7.7%増)となりました。
当期利益は、税引前利益の増加により、前連結会計年度に比べ131億円増加して1,176億円(前年同期比12.6%増、為替中立6.8%増)となりました。
非支配持分に帰属する当期利益は、Suntory PepsiCo Vietnam Beverage Co., Ltd.やPepsi Bottling Ventures LLCにおいて業績が伸長した影響により24億円増加し、親会社の所有者に帰属する当期利益は、935億円(前年同期比13.0%増、為替中立7.8%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりです。
[日本事業]
清涼飲料市場(当社推定)は、価格改定の影響を受ける中、猛暑効果もあり、前年同期並みとなりました。
販売数量は、継続的なコアブランド集中活動の強化、新商品投入、マーケティング活動を強化しましたが、価格改定の影響等もあり前年同期を僅かに下回りました。
ブランド別には、「サントリー天然水」は、需要が堅調な中、引き続き多彩なマーケティング活動を展開しました。「きりっと果実」シリーズや「特製レモンスカッシュ」は引き続き好調を維持しました。また新しい容器にリニューアルした1Lペットボトルも好調に推移し、過去最高の販売数量となりました。「BOSS」は、「クラフトボス」シリーズの「甘くないイタリアーノ」が好調を維持しましたが、ブランド全体の販売数量は前年同期を下回りました。「伊右衛門」は、無糖茶市場が価格改定の影響を大きく受ける中、販売数量は前年同期を下回りましたが、「伊右衛門 濃い味(機能性表示食品)」、「特茶」は、いずれも好調を維持しています。
売上収益は、価格改定効果や商品容量に基づく商品構成の改善が寄与したことにより、増収となりました。
セグメント利益については、ブランド及び各チャネルの重点活動による売上収益の伸長と原材料高及び為替変動の影響が想定内に収まったこと、コストマネジメントの徹底により、増益となりました。
日本事業の売上収益は7,318億円(前年同期比3.3%増)、セグメント利益は491億円(前年同期比21.3%増)となりました。
[アジアパシフィック事業]
アジアパシフィックでは、タイ(清涼飲料事業・健康食品事業)、ベトナム(清涼飲料事業)を中心に、市場の回復と継続的なマーケティング活動強化により増収増益となりました。
売上収益は、主要事業における販売数量の伸長により、増収となりました。
セグメント利益については、増収及びマーケティング活動強化により増益となりました。
清涼飲料事業では、ベトナムは、主力ブランドの「PEPSI」、「Aquafina」が引き続き好調に推移し、増収となりました。タイは、「PEPSI」や「TEA+」が好調に推移し、増収となりました。オセアニアでは、主力ブランドであるエナジードリンク「V」のマーケティング活動を引き続き強化した結果、販売数量は前年同期を上回り、増収となりました。
健康食品事業では、インバウンド需要をはじめとする市況の改善に加え、コミュニケーション刷新やマーケティング活動強化により「BRAND'S Essence of Chicken」が回復トレンドを維持し、「BRAND'S Bird's Nest」は引き続き販売数量が前年同期を大きく上回り、増収となりました。
アジアパシフィック事業の売上収益は4,020億円(前年同期比8.2%増、為替中立3.1%増)、セグメント利益は454億円(前年同期比5.4%増、為替中立1.0%増)となりました。
[欧州事業]
売上収益は、主要国における個人消費の低迷、競争環境の激化や不安定な天候の影響を受けましたが、コアブランド集中活動に加え、価格改定を含めたRGM活動が寄与し、増収となりました。セグメント利益については、コストマネジメントの徹底や、英国における供給体制の回復もあり、増益となりました。
フランスでは、主力商品である「Oasis」の販売数量が前年同期を上回りましたが、長引くインフレによる消費動向の低下や天候不順等による需要の減少により減収となりました。英国は、第2四半期における商品の供給不足の影響があり、「Lucozade」の販売数量が前年同期を下回りましたが、その後回復基調に転じ、増収となりました。スペインでは、市況の鈍化により、販売数量が前年同期を下回り、減収となりました。
欧州事業の売上収益は3,681億円(前年同期比8.5%増、為替中立0.0%増)、セグメント利益は604億円(前年同期比16.7%増、為替中立7.0%増)となりました。
[米州事業]
米州では、主力の炭酸カテゴリー及び非炭酸カテゴリーの販促活動を強化しました。
売上収益は、価格改定を含めたRGM活動も寄与し、増収となりました。
セグメント利益については、売上収益の伸長により、原材料価格並びに物流費及び人件費高騰の影響を吸収し、増益となりました。
米州事業の売上収益は1,948億円(前年同期比12.7%増、為替中立4.5%増)、セグメント利益は237億円(前年同期比12.9%増、為替中立4.7%増)となりました。
セグメント利益合計は1,602億円(前年同期比13.1%増、為替中立7.1%増)であり、連結損益計算書の営業利益と一致しています。
2025年は、為替変動・原材料高や厳しい競争環境が続くとの想定のもと、コアブランドを中心とした積極的なマーケティング投資・販促活動を徹底することに加え、RGM活動を強化し、更なる売上収益成長を目指します。コストマネジメントの徹底も継続し、増益を目指します。
日本では、「コアブランドイノベーション」、「自販機事業の構造改革」、「サプライチェーン構造革新」を事業戦略の重点領域とし、売上収益と利益を成長させていきます。
アジアパシフィックでは、各主要市場において堅調な需要が続くとの想定のもと、フルバリューチェーンの総合力を発揮し、コアブランドの更なる成長を目指します。売上収益の伸長及び生産設備の増強等のコスト削減活動を徹底していきます。
欧州では、主要国の需要回復に時間がかかるとの想定のもと、コアブランドイノベーションの継続及び販促活動強化や、ポートフォリオの拡充により、売上収益の成長を目指します。売上収益の増加やコスト削減活動及び事業構造改革を継続させることで、収益性を維持していきます。
米州では、主力である炭酸カテゴリーの強化を進めるとともに、伸長する非炭酸カテゴリーの更なる拡大に取り組みます。また、価格政策やサプライチェーンの更なる強化を進め、売上収益と利益の成長を加速していきます。
経営陣一体となって、以上の取組を、強力に迅速に進めていきます。
(ⅱ)財政状態の分析
当社グループは日本のみならずアジアパシフィック、欧州、米州の各地に活動拠点を有しています。各拠点の機能通貨で算定された資産・負債は連結財務諸表の表示通貨である日本円に換算するため、当社グループの資産・負債残高は各種通貨の日本円に対する為替変動に大きく影響されます。各通貨の期首及び期末の為替レートについては「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 (3)外貨換算」に記載のとおりです。当連結会計年度は主要な通貨が期末にかけて円安に推移したことが要因となり、資産・負債がそれぞれ増加しています。
のれん及び無形資産は当社グループの資産総額の約39.7%を占める重要な構成要素であり、過去に実施した企業買収等の結果、取得したブランドや統合により得られるシナジーを評価して計上したものです。このうち、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産については定期的な償却は行わず、年に一度実施する減損テストを実施しています。減損テストの回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうちいずれか大きい金額として算定しています。これらの回収可能価額は、経営者が承認した事業計画及び事業計画期間後の長期成長率に基づいたキャッシュ・フローの見積額を、当該資金生成単位及び資金生成単位グループの税引前加重平均資本コスト(WACC)により現在価値に割り引いて算定しています。ブランドごとに販売する地域の景気や天候、ブランドコンディションには違いがあり、翌連結会計年度以降、個別には減損損失が発生する場合がありますが、現時点において、当社グループがこれまでに実施したM&Aとその後の統合プロセスはいずれも全体としては順調に推移していると評価しています。当社グループは、今後ものれん及び無形資産の適正な評価に取り組む方針です。
また、負債は、社債及び借入金の減少等により減少しています。借入金が毎期着実に減少しており、ネットD/Eレシオは△0.06となりました。
(ⅲ)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ113億円減少し、1,605億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人所得税の支払額の増加28億円に対し、税引前利益の増加193億円等により、資金の収入が前連結会計年度に比べ354億円増加し、1,937億円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形資産の取得による支出の増加291億円に対し、子会社の売却による収入の増加47億円等により、資金の支出は前連結会計年度と比べ235億円増加し、1,013億円の支出となりました。フリーキャッシュフローは924億円の収入となり、前連結会計年度から119億円増加しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度は短期借入金及びコマーシャル・ペーパー、長期借入金、社債の減少による支出498億円、配当金の支払額501億円等に対し、当連結会計年度は短期借入金及びコマーシャル・ペーパー、長期借入金、社債の減少による支出488億円、配当金の支払額491億円等により、資金の支出は前連結会計年度と比べ34億円減少し、1,120億円となりました。
(資本の財源及び資金の流動性について)
当社グループにおける資金需要のうち、主なものは設備投資、事業投資、有利子負債の返済及び運転資金等です。当社グループは資金の流動性確保のため、市場環境や長短のバランスを勘案して、銀行借入やリース等による間接調達のほか、社債やコマーシャル・ペーパーの発行等の直接調達を行い、資金調達手段の多様化を図っています。
また、事業活動等により創出したキャッシュ・フローに加えて、金融機関より随時利用可能な信用枠を確保しており、資金需要に対応しています。
なお、今後予定されている設備投資に係る資金需要の主なものは、「第3 設備の状況 3設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりです。
① 財政状態及び経営成績等の状況の概要
(ⅰ)経営成績
当連結会計年度の業績は、売上収益は1兆6,968億円(前年同期比6.6%増、為替中立2.7%増)、営業利益は1,602億円(前年同期比13.1%増、為替中立7.1%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、4,780億円計上しましたが、この主な内容は、広告宣伝及び販売促進費が1,625億円、従業員給付費用が1,671億円等であり、その結果、営業利益は1,602億円(前年同期比13.1%増、為替中立7.1%増)となりました。
金融収益は56億円となりました。また、金融費用は48億円となりました。
これらの結果、税引前利益は1,610億円(前年同期比13.6%増、為替中立7.7%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は935億円(前年同期比13.0%増、為替中立7.8%増)となりました。また、1株当たり当期利益は302円57銭となりました。
セグメント別の業績は次のとおりです。
[日本事業]
売上収益は7,318億円(前年同期比3.3%増)、セグメント利益は491億円(前年同期比21.3%増)となりました。
[アジアパシフィック事業]
売上収益は4,020億円(前年同期比8.2%増、為替中立3.1%増)、セグメント利益は454億円(前年同期比5.4%増、為替中立1.0%増)となりました。
[欧州事業]
売上収益は3,681億円(前年同期比8.5%増、為替中立0.0%増)、セグメント利益は604億円(前年同期比16.7%増、為替中立7.0%増)となりました。
[米州事業]
売上収益は1,948億円(前年同期比12.7%増、為替中立4.5%増)、セグメント利益は237億円(前年同期比12.9%増、為替中立4.7%増)となりました。
(ⅱ)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、売上債権及びその他の債権の増加等により、前連結会計年度末に比べ1,456億円増加して2兆580億円となりました。
負債は、社債及び借入金の減少等があった一方、仕入債務及びその他の債務の増加等により、前連結会計年度末に比べ154億円増加して7,428億円となりました。
資本合計は、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ1,303億円増加して1兆3,153億円となりました。
以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は58.8%となり、1株当たり親会社所有者帰属持分は3,914円53銭となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ113億円減少し、1,605億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益1,610億円、減価償却費及び償却費770億円等に対し、法人所得税の支払393億円、売上債権及びその他の債権の増加207億円等により、資金の収入は前連結会計年度に比べ354億円増加し、1,937億円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形資産の取得による支出1,083億円等により、資金の支出は前連結会計年度と比べ235億円増加し、1,013億円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払491億円、社債の償還による支出350億円等により、資金の支出は前連結会計年度に比べ34億円減少し、1,120億円の支出となりました。
③生産、受注及び販売の実績
(ⅰ)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 679,878 | 103.5 |
| アジアパシフィック | 384,126 | 104.3 |
| 欧州 | 276,303 | 110.7 |
| 米州 | 149,152 | 114.9 |
| 合計 | 1,483,399 | 105.6 |
(注)1.金額は、最終販売価格によっています。
2.生産実績には外注分を含んでいます。
(ⅱ)受注実績
当社グループは、原則として見込み生産を主体としているため、記載を省略しています。
(ⅲ)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 731,814 | 103.3 |
| アジアパシフィック | 402,049 | 108.2 |
| 欧州 | 368,081 | 108.5 |
| 米州 | 194,819 | 112.7 |
| 合計 | 1,696,765 | 106.6 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
2.主な相手先別の記載については、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRS会計基準に準拠して作成されています。
連結財務諸表を作成するに当たり、重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」に記載しています。重要な見積り及び判断については「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しています。また、過去の実績や取引状況を勘案し、合理的と判断される前提に基づき見積りを行っている部分があり、これらの見積りについては不確実性が存在するため、実際の結果と異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(ⅰ)経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、中期経営戦略及び中期経営計画を「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中期経営戦略及び(3)中期経営計画(2024-2026)」に記載のとおり策定しています。その実現に向けて、当社グループが実施した活動は以下のとおりです。
当社グループは、真のグローバル飲料企業として持続的な事業成長と企業価値向上を実現すべく“質の高い成長”を目標に掲げています。前連結会計年度に策定した中期経営計画では、「ブランド戦略」、「構造改革」、「DEI」、「サステナビリティ」の4つを重要な戦略テーマに掲げ、積極的に事業を展開しています。
2024年は、外部環境は引き続き厳しいと想定された中、コアブランドを中心とした積極的なマーケティング活動を展開するとともに、RGM活動を強化し、全セグメントで更なる売上収益成長を目指しました。そして、主要国の需要状況を着実に捉え、全セグメントでコアブランドへの集中活動を継続した結果、売上収益及び営業利益は過去最高となりました。
売上収益は、全セグメントでコアブランド集中活動を徹底したことに加え、日本における価格改定を含めたRGM活動が寄与し、1兆6,968億円(前年同期比6.6%増、為替中立2.7%増)となりました。
営業利益は、原材料高及び為替変動によるコスト増の影響を概ね想定どおりに受けたことに加え、欧州におけるマクロ経済減速の影響を受けましたが、日本及びアジアパシフィックが全体をけん引し、増収効果及びコストマネジメントの徹底により吸収し、1,602億円(前年同期比13.1%増、為替中立7.1%増)となりました。
税引前利益は、営業利益の増加により、前連結会計年度に比べ193億円増加して1,610億円(前年同期比13.6%増、為替中立7.7%増)となりました。
当期利益は、税引前利益の増加により、前連結会計年度に比べ131億円増加して1,176億円(前年同期比12.6%増、為替中立6.8%増)となりました。
非支配持分に帰属する当期利益は、Suntory PepsiCo Vietnam Beverage Co., Ltd.やPepsi Bottling Ventures LLCにおいて業績が伸長した影響により24億円増加し、親会社の所有者に帰属する当期利益は、935億円(前年同期比13.0%増、為替中立7.8%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりです。
[日本事業]
清涼飲料市場(当社推定)は、価格改定の影響を受ける中、猛暑効果もあり、前年同期並みとなりました。
販売数量は、継続的なコアブランド集中活動の強化、新商品投入、マーケティング活動を強化しましたが、価格改定の影響等もあり前年同期を僅かに下回りました。
ブランド別には、「サントリー天然水」は、需要が堅調な中、引き続き多彩なマーケティング活動を展開しました。「きりっと果実」シリーズや「特製レモンスカッシュ」は引き続き好調を維持しました。また新しい容器にリニューアルした1Lペットボトルも好調に推移し、過去最高の販売数量となりました。「BOSS」は、「クラフトボス」シリーズの「甘くないイタリアーノ」が好調を維持しましたが、ブランド全体の販売数量は前年同期を下回りました。「伊右衛門」は、無糖茶市場が価格改定の影響を大きく受ける中、販売数量は前年同期を下回りましたが、「伊右衛門 濃い味(機能性表示食品)」、「特茶」は、いずれも好調を維持しています。
売上収益は、価格改定効果や商品容量に基づく商品構成の改善が寄与したことにより、増収となりました。
セグメント利益については、ブランド及び各チャネルの重点活動による売上収益の伸長と原材料高及び為替変動の影響が想定内に収まったこと、コストマネジメントの徹底により、増益となりました。
日本事業の売上収益は7,318億円(前年同期比3.3%増)、セグメント利益は491億円(前年同期比21.3%増)となりました。
[アジアパシフィック事業]
アジアパシフィックでは、タイ(清涼飲料事業・健康食品事業)、ベトナム(清涼飲料事業)を中心に、市場の回復と継続的なマーケティング活動強化により増収増益となりました。
売上収益は、主要事業における販売数量の伸長により、増収となりました。
セグメント利益については、増収及びマーケティング活動強化により増益となりました。
清涼飲料事業では、ベトナムは、主力ブランドの「PEPSI」、「Aquafina」が引き続き好調に推移し、増収となりました。タイは、「PEPSI」や「TEA+」が好調に推移し、増収となりました。オセアニアでは、主力ブランドであるエナジードリンク「V」のマーケティング活動を引き続き強化した結果、販売数量は前年同期を上回り、増収となりました。
健康食品事業では、インバウンド需要をはじめとする市況の改善に加え、コミュニケーション刷新やマーケティング活動強化により「BRAND'S Essence of Chicken」が回復トレンドを維持し、「BRAND'S Bird's Nest」は引き続き販売数量が前年同期を大きく上回り、増収となりました。
アジアパシフィック事業の売上収益は4,020億円(前年同期比8.2%増、為替中立3.1%増)、セグメント利益は454億円(前年同期比5.4%増、為替中立1.0%増)となりました。
[欧州事業]
売上収益は、主要国における個人消費の低迷、競争環境の激化や不安定な天候の影響を受けましたが、コアブランド集中活動に加え、価格改定を含めたRGM活動が寄与し、増収となりました。セグメント利益については、コストマネジメントの徹底や、英国における供給体制の回復もあり、増益となりました。
フランスでは、主力商品である「Oasis」の販売数量が前年同期を上回りましたが、長引くインフレによる消費動向の低下や天候不順等による需要の減少により減収となりました。英国は、第2四半期における商品の供給不足の影響があり、「Lucozade」の販売数量が前年同期を下回りましたが、その後回復基調に転じ、増収となりました。スペインでは、市況の鈍化により、販売数量が前年同期を下回り、減収となりました。
欧州事業の売上収益は3,681億円(前年同期比8.5%増、為替中立0.0%増)、セグメント利益は604億円(前年同期比16.7%増、為替中立7.0%増)となりました。
[米州事業]
米州では、主力の炭酸カテゴリー及び非炭酸カテゴリーの販促活動を強化しました。
売上収益は、価格改定を含めたRGM活動も寄与し、増収となりました。
セグメント利益については、売上収益の伸長により、原材料価格並びに物流費及び人件費高騰の影響を吸収し、増益となりました。
米州事業の売上収益は1,948億円(前年同期比12.7%増、為替中立4.5%増)、セグメント利益は237億円(前年同期比12.9%増、為替中立4.7%増)となりました。
セグメント利益合計は1,602億円(前年同期比13.1%増、為替中立7.1%増)であり、連結損益計算書の営業利益と一致しています。
2025年は、為替変動・原材料高や厳しい競争環境が続くとの想定のもと、コアブランドを中心とした積極的なマーケティング投資・販促活動を徹底することに加え、RGM活動を強化し、更なる売上収益成長を目指します。コストマネジメントの徹底も継続し、増益を目指します。
日本では、「コアブランドイノベーション」、「自販機事業の構造改革」、「サプライチェーン構造革新」を事業戦略の重点領域とし、売上収益と利益を成長させていきます。
アジアパシフィックでは、各主要市場において堅調な需要が続くとの想定のもと、フルバリューチェーンの総合力を発揮し、コアブランドの更なる成長を目指します。売上収益の伸長及び生産設備の増強等のコスト削減活動を徹底していきます。
欧州では、主要国の需要回復に時間がかかるとの想定のもと、コアブランドイノベーションの継続及び販促活動強化や、ポートフォリオの拡充により、売上収益の成長を目指します。売上収益の増加やコスト削減活動及び事業構造改革を継続させることで、収益性を維持していきます。
米州では、主力である炭酸カテゴリーの強化を進めるとともに、伸長する非炭酸カテゴリーの更なる拡大に取り組みます。また、価格政策やサプライチェーンの更なる強化を進め、売上収益と利益の成長を加速していきます。
経営陣一体となって、以上の取組を、強力に迅速に進めていきます。
(ⅱ)財政状態の分析
当社グループは日本のみならずアジアパシフィック、欧州、米州の各地に活動拠点を有しています。各拠点の機能通貨で算定された資産・負債は連結財務諸表の表示通貨である日本円に換算するため、当社グループの資産・負債残高は各種通貨の日本円に対する為替変動に大きく影響されます。各通貨の期首及び期末の為替レートについては「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 (3)外貨換算」に記載のとおりです。当連結会計年度は主要な通貨が期末にかけて円安に推移したことが要因となり、資産・負債がそれぞれ増加しています。
のれん及び無形資産は当社グループの資産総額の約39.7%を占める重要な構成要素であり、過去に実施した企業買収等の結果、取得したブランドや統合により得られるシナジーを評価して計上したものです。このうち、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産については定期的な償却は行わず、年に一度実施する減損テストを実施しています。減損テストの回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうちいずれか大きい金額として算定しています。これらの回収可能価額は、経営者が承認した事業計画及び事業計画期間後の長期成長率に基づいたキャッシュ・フローの見積額を、当該資金生成単位及び資金生成単位グループの税引前加重平均資本コスト(WACC)により現在価値に割り引いて算定しています。ブランドごとに販売する地域の景気や天候、ブランドコンディションには違いがあり、翌連結会計年度以降、個別には減損損失が発生する場合がありますが、現時点において、当社グループがこれまでに実施したM&Aとその後の統合プロセスはいずれも全体としては順調に推移していると評価しています。当社グループは、今後ものれん及び無形資産の適正な評価に取り組む方針です。
また、負債は、社債及び借入金の減少等により減少しています。借入金が毎期着実に減少しており、ネットD/Eレシオは△0.06となりました。
(ⅲ)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ113億円減少し、1,605億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人所得税の支払額の増加28億円に対し、税引前利益の増加193億円等により、資金の収入が前連結会計年度に比べ354億円増加し、1,937億円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形資産の取得による支出の増加291億円に対し、子会社の売却による収入の増加47億円等により、資金の支出は前連結会計年度と比べ235億円増加し、1,013億円の支出となりました。フリーキャッシュフローは924億円の収入となり、前連結会計年度から119億円増加しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度は短期借入金及びコマーシャル・ペーパー、長期借入金、社債の減少による支出498億円、配当金の支払額501億円等に対し、当連結会計年度は短期借入金及びコマーシャル・ペーパー、長期借入金、社債の減少による支出488億円、配当金の支払額491億円等により、資金の支出は前連結会計年度と比べ34億円減少し、1,120億円となりました。
(資本の財源及び資金の流動性について)
当社グループにおける資金需要のうち、主なものは設備投資、事業投資、有利子負債の返済及び運転資金等です。当社グループは資金の流動性確保のため、市場環境や長短のバランスを勘案して、銀行借入やリース等による間接調達のほか、社債やコマーシャル・ペーパーの発行等の直接調達を行い、資金調達手段の多様化を図っています。
また、事業活動等により創出したキャッシュ・フローに加えて、金融機関より随時利用可能な信用枠を確保しており、資金需要に対応しています。
なお、今後予定されている設備投資に係る資金需要の主なものは、「第3 設備の状況 3設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりです。