有価証券報告書-第21期(平成31年4月1日-令和1年12月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度は、2019年6月25日開催の第20回定時株主総会において、定款を一部変更し、決算の末日を3月31日から12月31日に変更しましたことで9ヶ月決算となっております。そのため、対前年増減については記載しておりません。
①財政状態及び経営成績の状況
当社グループを取り巻く医療・ヘルスケア業界においては、高齢化社会の進行とともに医師や看護師をはじめとする医療の担い手不足や地域偏在、そして診療科偏在が課題に挙げられています。
現在、日本の医療は、医療費が2040年度には約60兆円を見込み、平均寿命の延伸、高齢者像の変化などの社会構造を踏まえて、医療費の削減や、医師の自己犠牲的な長時間労働により支えられている危機的な状況の改善など、持続可能な医療サービスを実現するため対策が講じられています。
政府は、地域ごとの人口構成や患者の流出入、医師の年齢性別ごとの分布など実情に合わせた新たな指標を設け、診療科や都道府県ごとに将来必要な医師数の計算方法の見直し、医師の需給バランスの改善に向けて取り組んでいます。一方、「医師の働き方改革の推進に関する検討会」においては、地域の医療提供体制との整合性を図りながらも医師の健康確保のための対策が講じられています。政策に則り、2020年度の診療報酬改定では薬価や医療材料価格の改定率が下がり、働き方改革を考慮した本体部分の引き上げが行われます。
また、オンライン診療料では、事前の対面受診が6ヶ月から3ヶ月に短縮、対象疾患に慢性頭痛が加わる、離島やへき地の患者は初診からオンライン診療の保険適用が認められるといった要件緩和が盛り込まれ、オンライン服薬指導料が新設されます。
このような状況のなか、当グループでは、医療機関と連携を取りながら、医療従事者の働き方に寄り添ったサービスの拡充に向けた取り組みを行っております。また、関東、関西エリアに続き、東海や九州エリアにおいて非常勤医師紹介の営業基盤の強化及び、医師や看護師のネットワークの拡大を図りました。この結果、非常勤医師紹介件数の増加につながり、売上収益は順調に伸長いたしました。
一方、「オンライン診療ポケットドクター」については、医療機関への販売網の拡大や診療報酬の改定によりサービスの認知度は向上しておりますが、上記のような法整備の進捗に鑑み、堅実な営業展開を進めるとともに、サービス設計に取り組んでおります。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における資産合計につきましては、3,606,689千円となり、前連結会計年度末に対して439,738千円増加しました。
当連結会計年度末における負債合計につきましては、2,148,974千円となり、前連結会計年度末に対して477,672千円増加しました。
当連結会計年度末における資本合計につきましては、1,457,715千円となり、前連結会計年度末に対して37,933円減少しました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上収益は1,973,223千円、営業利益は198,234千円、税引前当期利益は186,943千円、親会社の所有者に帰属する当期利益は108,596千円となりました。
また、売上収益の内訳は、医療人材サービス(医師、その他の医療従事者)1,828,561千円、その他144,662千円であります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ32,954千円減少し、1,753,229千円となりました。
当連結会計年度中における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果得られた資金は220,021千円となりました。これは、主に営業債権及びその他の債権が56,082千円増加、営業債務及びその他の債務が12,802千円減少、法人所得税の支払額が38,920千円ありましたが、税引前当期利益186,943千円、減価償却費及び償却費107,825千円等を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果使用した資金は12,741千円となりました。これは、主にその他の金融資産の回収による収入15,000千円、オフィスの賃貸借契約終了に伴う保証金の返還等によるその他の収入が5,200千円ありましたが、有形固定資産の取得による支出9,051千円、その他の金融資産の取得による支出15,600千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果使用した資金は240,233千円となりました。これは、主に社債の償還30,000千円、IFRS第16号「リース」適用に伴う会計方針の変更によるリース負債の返済82,234千円、自己株式の取得による支出121,313千円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループは、医療情報プラットフォームの提供事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
a.生産実績
当社グループは、製品の生産を行っていないため、記載すべき事項はありません。
b.受注実績
当社グループは、受注生産を行っていないため、記載すべき事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績を売上収益区分別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当連結会計年度は決算期変更より9ヶ月決算となっているため、前年同期との比較分析は行っておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。この連結財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社グループの当連結会計年度末における財政状態の状況は、次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末における資産合計につきましては、3,606,689千円となり、前連結会計年度末に対して439,738千円増加しました。これは、主に自己株式の取得による支出121,313千円等により現金及び現金同等物が32,954千円減少しましたが、売上収益の増加に伴って営業債権及びその他の債権が56,082千円増加、IFRS第16号「リース」適用に伴う会計方針の変更により使用権資産が454,557千円増加したことによります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計につきましては、2,148,974千円となり、前連結会計年度末に対して477,672千円増加しました。これは、主にその他の金融負債が39,324千円減少しましたが、当連結会計年度の税引前当期利益が前連結会計年度を上回ったことにより未払法人所得税が46,650千円増加、IFRS第16号「リース」適用に伴う会計方針の変更によりリース負債が481,374千円増加したことによります。
(純資産)
当連結会計年度末における資本合計につきましては、1,457,715千円となり、前連結会計年度末に対して37,933千円減少しました。これは、主に親会社の所有者に帰属する当期利益の計上等により利益剰余金が増加しましたが、自己株式の取得により120,968千円減少、保有する金融資産の公正価値の変動によりその他の資本の構成要素が18,507千円減少したことによります。
b.当社グループの当連結会計年度における経営成績の状況は、次のとおりであります。
(売上収益)
当連結会計年度においては、関東、関西エリアを中心に営業基盤の強化及び医師や看護師のネットワークの拡大看護師派遣のエリア拡大に取り組みました。
この結果、当連結会計年度における売上収益は、1,973,223千円となりました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度においては、医師を中心とする医療人材紹介の収益拡大を目指し積極的な人員採用を実施、関西エリアに続き関東エリアおいても人材派遣サービスを展開したことにより、派遣スタッフを含め人件費が増加し、売上原価率は前連結会計年度に比して3.6ポイント上昇し、31.9%となりました。
この結果、当連結会計年度における売上総利益は、1,343,872千円となりました。
(販売費及び一般管理費、その他の収益、その他の費用、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、販売網の強化及びサービス開発に向けた積極的な取り組みにより、1,097,135千円となりました。広告宣伝費及び販売促進費の対売上収益(労働者派遣事業除く)比率が増加する一方で、業務の効率化を図った結果、人件費の対売上収益比率は、前連結会計年度に比して5.9ポイント減少し、19.8%となりました。
また、その他の費用として、主に前連結会計年度に発生した債権に対して貸倒引当金を設定したことによる貸倒引当金繰入額30,000千円、のれんの減損損失17,032千円(前連結会計年度は33,390千円)を計上しております。
この結果、当連結会計年度における営業利益は、198,234千円となりました。
(持分法による投資損益等、金融収益、金融費用、税引前当期利益)
当連結会計年度において、金融費用として借入金及び社債等に係る利息7,845千円、IFRS第16号「リース」適用に伴う会計方針の変更によりリース負債に係るリース利息4,343千円等を計上しました。なお、当連結会計年度において関連会社が存在しないため、持分法で会計処理されている投資に係る損益は発生しておりません。
この結果、当連結会計年度における税引前当期利益は、186,943千円となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する当期利益は、実際負担税率36.7%の法人所得税費用68,563千円を計上した結果、108,596千円となりました。
c.当社グループの当連結会計年度末におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
d.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、次のとおりであります。
当社グループの事業に関連する医療・ヘルスケア市場においては、医局人事統制力の緩和、恒常的な医師不足等といった状況が発生しており、医療分野の人材流動化の傾向が強まっております。このような環境下で、「3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、MRTブランドの浸透、医師会員数及び登録医療機関数の増加、医局への取り組みが当社の経営成績に重要な影響を与える要因と考えております。そのため、当社グループは、MRTの知名度の向上と医師会員及び登録医療機関の獲得のためにサービスの拡充を図ってまいります。
また、当社グループは、当社、株式会社NOSWEAT(2017年1月連結子会社化)、株式会社医師のとも(2017年12月連結子会社化)及び株式会社CBキャリア(2018年3月連結子会社化)において、医療人材サービスを提供しており、各社のサービスの強み、ブランド価値を経営資源として有効に活用し、医療従事者に向けた訴求力を高めていく必要があります。なお、株式会社CBキャリアは、2020年2月1日をもって、株式会社日本メディカルキャリアに社名を変更しております。
e.当社グループの資本財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループは、事業規模の拡大及び新規事業の育成を通じた収益基盤の多様化を通じて持続可能な長期的な成長を実現し、企業価値の最大化を目指しております。この企業価値の最大化を目指すために、親会社所有者帰属持分比率を資本管理において用いる指標としております。
当社グループの資金需要は、人件費及び販売促進費等の営業費用の他、非常勤医師紹介に係るシステム構築及びM&Aとなります。必要な資金は、自己資本及び借入金のバランスを考慮して調達する方針であります。なお、運転資金等の流動性が必要な資金につきましては、取引金融機関から証書貸付による資金調達以外に、取引金融機関との当座貸越枠の設定を行い、弾力的な資金調達の対応を可能としております。
前連結会計年度及び当連結会計年度における親会社所有者帰属持分比率は次のとおりであります。
f.経営方針・経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等については、次のとおりであります。
当社グループは、「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 2.経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、売上収益、営業利益、親会社の所有者に帰属する当期利益の対前年度比としております。
(注)第21期は、決算の末日を3月31日から12月31日に変更しましたことで9ヶ月決算となっております。そのため、対前期増減率については記載しておりません。
当社グループは、全国に向けて医療人材サービスの拡大を目指しており、当連結会計年度における売上収益は1,973,223千円となりました。販売網の強化及びサービス開発に向けた積極的な取り組みにより広告宣伝費及び販売促進費の対売上収益(労働者派遣事業除く)比率が増加する一方で、業務の効率化を図った結果、人件費(売上原価、販売及び一般管理費)の対売上収益比率が減少したことにより、営業利益及び親会社の所有者に帰属する当期利益の対売上収益比率は、それぞれ13.4ポイント、5.1ポイント上昇しました。
(3)IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
(のれんの償却)
日本基準では、のれんを一定期間にわたり償却しておりましたが、IFRSではのれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが要求されます。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて販売費及び一般管理費が32,551千円減少、その他の費用が17,032千円増加しております。
(退職給付に係る費用)
日本基準では、退職給付費用について、自己都合による期末要支給額の増減額を費用認識しておりましたが、IFRSでは、確定給付債務の現在価値を予測単位積増方式により算定し、当期において発生したと認められる額を費用認識したことにより差異を生じております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて退職給付に係る債務が23,547千円増加し、売上原価並びに販売費及び一般管理費が6,367千円増加しております。
(有給休暇に係る債務)
IFRSでは、日本基準で未認識の未払有給休暇に係る債務を認識しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて従業員給付債務(営業債務及びその他の債務)が55,450千円増加し、売上原価並びに販売費及び一般管理費が10,507千円増加しております。
(リース)
日本基準では借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し、オペレーティング・リースについては通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行っておりましたが、IFRSでは原則としてすべての借手のリースについて使用権資産及びリース負債を計上しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて使用権資産及びリース負債がそれぞれ454,557千円及び481,374千円増加しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度は、2019年6月25日開催の第20回定時株主総会において、定款を一部変更し、決算の末日を3月31日から12月31日に変更しましたことで9ヶ月決算となっております。そのため、対前年増減については記載しておりません。
①財政状態及び経営成績の状況
当社グループを取り巻く医療・ヘルスケア業界においては、高齢化社会の進行とともに医師や看護師をはじめとする医療の担い手不足や地域偏在、そして診療科偏在が課題に挙げられています。
現在、日本の医療は、医療費が2040年度には約60兆円を見込み、平均寿命の延伸、高齢者像の変化などの社会構造を踏まえて、医療費の削減や、医師の自己犠牲的な長時間労働により支えられている危機的な状況の改善など、持続可能な医療サービスを実現するため対策が講じられています。
政府は、地域ごとの人口構成や患者の流出入、医師の年齢性別ごとの分布など実情に合わせた新たな指標を設け、診療科や都道府県ごとに将来必要な医師数の計算方法の見直し、医師の需給バランスの改善に向けて取り組んでいます。一方、「医師の働き方改革の推進に関する検討会」においては、地域の医療提供体制との整合性を図りながらも医師の健康確保のための対策が講じられています。政策に則り、2020年度の診療報酬改定では薬価や医療材料価格の改定率が下がり、働き方改革を考慮した本体部分の引き上げが行われます。
また、オンライン診療料では、事前の対面受診が6ヶ月から3ヶ月に短縮、対象疾患に慢性頭痛が加わる、離島やへき地の患者は初診からオンライン診療の保険適用が認められるといった要件緩和が盛り込まれ、オンライン服薬指導料が新設されます。
このような状況のなか、当グループでは、医療機関と連携を取りながら、医療従事者の働き方に寄り添ったサービスの拡充に向けた取り組みを行っております。また、関東、関西エリアに続き、東海や九州エリアにおいて非常勤医師紹介の営業基盤の強化及び、医師や看護師のネットワークの拡大を図りました。この結果、非常勤医師紹介件数の増加につながり、売上収益は順調に伸長いたしました。
一方、「オンライン診療ポケットドクター」については、医療機関への販売網の拡大や診療報酬の改定によりサービスの認知度は向上しておりますが、上記のような法整備の進捗に鑑み、堅実な営業展開を進めるとともに、サービス設計に取り組んでおります。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における資産合計につきましては、3,606,689千円となり、前連結会計年度末に対して439,738千円増加しました。
当連結会計年度末における負債合計につきましては、2,148,974千円となり、前連結会計年度末に対して477,672千円増加しました。
当連結会計年度末における資本合計につきましては、1,457,715千円となり、前連結会計年度末に対して37,933円減少しました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上収益は1,973,223千円、営業利益は198,234千円、税引前当期利益は186,943千円、親会社の所有者に帰属する当期利益は108,596千円となりました。
また、売上収益の内訳は、医療人材サービス(医師、その他の医療従事者)1,828,561千円、その他144,662千円であります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ32,954千円減少し、1,753,229千円となりました。
当連結会計年度中における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果得られた資金は220,021千円となりました。これは、主に営業債権及びその他の債権が56,082千円増加、営業債務及びその他の債務が12,802千円減少、法人所得税の支払額が38,920千円ありましたが、税引前当期利益186,943千円、減価償却費及び償却費107,825千円等を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果使用した資金は12,741千円となりました。これは、主にその他の金融資産の回収による収入15,000千円、オフィスの賃貸借契約終了に伴う保証金の返還等によるその他の収入が5,200千円ありましたが、有形固定資産の取得による支出9,051千円、その他の金融資産の取得による支出15,600千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果使用した資金は240,233千円となりました。これは、主に社債の償還30,000千円、IFRS第16号「リース」適用に伴う会計方針の変更によるリース負債の返済82,234千円、自己株式の取得による支出121,313千円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループは、医療情報プラットフォームの提供事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
a.生産実績
当社グループは、製品の生産を行っていないため、記載すべき事項はありません。
b.受注実績
当社グループは、受注生産を行っていないため、記載すべき事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績を売上収益区分別に示すと、次のとおりであります。
| 売上区分別の名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2019年12月31日) | ||
| 販売高(千円) | 前年同期比(%) | ||
| 医療人材サービス | 1,828,561 | - | |
| その他のサービス | 144,662 | - | |
| 合計 | 1,973,223 | - | |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当連結会計年度は決算期変更より9ヶ月決算となっているため、前年同期との比較分析は行っておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。この連結財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社グループの当連結会計年度末における財政状態の状況は、次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末における資産合計につきましては、3,606,689千円となり、前連結会計年度末に対して439,738千円増加しました。これは、主に自己株式の取得による支出121,313千円等により現金及び現金同等物が32,954千円減少しましたが、売上収益の増加に伴って営業債権及びその他の債権が56,082千円増加、IFRS第16号「リース」適用に伴う会計方針の変更により使用権資産が454,557千円増加したことによります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計につきましては、2,148,974千円となり、前連結会計年度末に対して477,672千円増加しました。これは、主にその他の金融負債が39,324千円減少しましたが、当連結会計年度の税引前当期利益が前連結会計年度を上回ったことにより未払法人所得税が46,650千円増加、IFRS第16号「リース」適用に伴う会計方針の変更によりリース負債が481,374千円増加したことによります。
(純資産)
当連結会計年度末における資本合計につきましては、1,457,715千円となり、前連結会計年度末に対して37,933千円減少しました。これは、主に親会社の所有者に帰属する当期利益の計上等により利益剰余金が増加しましたが、自己株式の取得により120,968千円減少、保有する金融資産の公正価値の変動によりその他の資本の構成要素が18,507千円減少したことによります。
b.当社グループの当連結会計年度における経営成績の状況は、次のとおりであります。
(売上収益)
当連結会計年度においては、関東、関西エリアを中心に営業基盤の強化及び医師や看護師のネットワークの拡大看護師派遣のエリア拡大に取り組みました。
この結果、当連結会計年度における売上収益は、1,973,223千円となりました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度においては、医師を中心とする医療人材紹介の収益拡大を目指し積極的な人員採用を実施、関西エリアに続き関東エリアおいても人材派遣サービスを展開したことにより、派遣スタッフを含め人件費が増加し、売上原価率は前連結会計年度に比して3.6ポイント上昇し、31.9%となりました。
この結果、当連結会計年度における売上総利益は、1,343,872千円となりました。
(販売費及び一般管理費、その他の収益、その他の費用、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、販売網の強化及びサービス開発に向けた積極的な取り組みにより、1,097,135千円となりました。広告宣伝費及び販売促進費の対売上収益(労働者派遣事業除く)比率が増加する一方で、業務の効率化を図った結果、人件費の対売上収益比率は、前連結会計年度に比して5.9ポイント減少し、19.8%となりました。
また、その他の費用として、主に前連結会計年度に発生した債権に対して貸倒引当金を設定したことによる貸倒引当金繰入額30,000千円、のれんの減損損失17,032千円(前連結会計年度は33,390千円)を計上しております。
この結果、当連結会計年度における営業利益は、198,234千円となりました。
(持分法による投資損益等、金融収益、金融費用、税引前当期利益)
当連結会計年度において、金融費用として借入金及び社債等に係る利息7,845千円、IFRS第16号「リース」適用に伴う会計方針の変更によりリース負債に係るリース利息4,343千円等を計上しました。なお、当連結会計年度において関連会社が存在しないため、持分法で会計処理されている投資に係る損益は発生しておりません。
この結果、当連結会計年度における税引前当期利益は、186,943千円となりました。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する当期利益は、実際負担税率36.7%の法人所得税費用68,563千円を計上した結果、108,596千円となりました。
c.当社グループの当連結会計年度末におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
d.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、次のとおりであります。
当社グループの事業に関連する医療・ヘルスケア市場においては、医局人事統制力の緩和、恒常的な医師不足等といった状況が発生しており、医療分野の人材流動化の傾向が強まっております。このような環境下で、「3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、MRTブランドの浸透、医師会員数及び登録医療機関数の増加、医局への取り組みが当社の経営成績に重要な影響を与える要因と考えております。そのため、当社グループは、MRTの知名度の向上と医師会員及び登録医療機関の獲得のためにサービスの拡充を図ってまいります。
また、当社グループは、当社、株式会社NOSWEAT(2017年1月連結子会社化)、株式会社医師のとも(2017年12月連結子会社化)及び株式会社CBキャリア(2018年3月連結子会社化)において、医療人材サービスを提供しており、各社のサービスの強み、ブランド価値を経営資源として有効に活用し、医療従事者に向けた訴求力を高めていく必要があります。なお、株式会社CBキャリアは、2020年2月1日をもって、株式会社日本メディカルキャリアに社名を変更しております。
e.当社グループの資本財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループは、事業規模の拡大及び新規事業の育成を通じた収益基盤の多様化を通じて持続可能な長期的な成長を実現し、企業価値の最大化を目指しております。この企業価値の最大化を目指すために、親会社所有者帰属持分比率を資本管理において用いる指標としております。
当社グループの資金需要は、人件費及び販売促進費等の営業費用の他、非常勤医師紹介に係るシステム構築及びM&Aとなります。必要な資金は、自己資本及び借入金のバランスを考慮して調達する方針であります。なお、運転資金等の流動性が必要な資金につきましては、取引金融機関から証書貸付による資金調達以外に、取引金融機関との当座貸越枠の設定を行い、弾力的な資金調達の対応を可能としております。
前連結会計年度及び当連結会計年度における親会社所有者帰属持分比率は次のとおりであります。
| 前連結会計年度 (2019年3月31日) | 当連結会計年度 (2019年12月31日) | ||
| 親会社の所有者に帰属する持分(千円) | 1,491,150 | 1,443,432 | |
| 負債及び資本合計(千円) | 3,166,950 | 3,606,689 | |
| 親会社所有者帰属持分比率(%) | 47.08 | 40.02 |
f.経営方針・経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等については、次のとおりであります。
当社グループは、「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 2.経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、売上収益、営業利益、親会社の所有者に帰属する当期利益の対前年度比としております。
| 第18期 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | 第19期 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 第20期 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 第21期 (自 2019年4月1日 至 2019年12月31日) | ||||
| 売上収益(千円) | 1,154,529 | 1,501,509 | 2,232,245 | 1,973,223 | |||
| 対前期増減率(%) | 14.9 | 30.1 | 48.6 | - | |||
| 営業利益(千円) | 155,708 | 64,923 | 52,569 | 198,234 | |||
| 対前期増減率(%) | △23.8 | △58.3 | △19.0 | - | |||
| 親会社の所有者に帰属する当期利益(千円) | 88,090 | 31,144 | 97,695 | 108,596 | |||
| 対前期増減率(%) | △29.2 | △64.6 | 213.6 | - |
(注)第21期は、決算の末日を3月31日から12月31日に変更しましたことで9ヶ月決算となっております。そのため、対前期増減率については記載しておりません。
当社グループは、全国に向けて医療人材サービスの拡大を目指しており、当連結会計年度における売上収益は1,973,223千円となりました。販売網の強化及びサービス開発に向けた積極的な取り組みにより広告宣伝費及び販売促進費の対売上収益(労働者派遣事業除く)比率が増加する一方で、業務の効率化を図った結果、人件費(売上原価、販売及び一般管理費)の対売上収益比率が減少したことにより、営業利益及び親会社の所有者に帰属する当期利益の対売上収益比率は、それぞれ13.4ポイント、5.1ポイント上昇しました。
(3)IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
(のれんの償却)
日本基準では、のれんを一定期間にわたり償却しておりましたが、IFRSではのれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが要求されます。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて販売費及び一般管理費が32,551千円減少、その他の費用が17,032千円増加しております。
(退職給付に係る費用)
日本基準では、退職給付費用について、自己都合による期末要支給額の増減額を費用認識しておりましたが、IFRSでは、確定給付債務の現在価値を予測単位積増方式により算定し、当期において発生したと認められる額を費用認識したことにより差異を生じております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて退職給付に係る債務が23,547千円増加し、売上原価並びに販売費及び一般管理費が6,367千円増加しております。
(有給休暇に係る債務)
IFRSでは、日本基準で未認識の未払有給休暇に係る債務を認識しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて従業員給付債務(営業債務及びその他の債務)が55,450千円増加し、売上原価並びに販売費及び一般管理費が10,507千円増加しております。
(リース)
日本基準では借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し、オペレーティング・リースについては通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行っておりましたが、IFRSでは原則としてすべての借手のリースについて使用権資産及びリース負債を計上しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて使用権資産及びリース負債がそれぞれ454,557千円及び481,374千円増加しております。