有価証券報告書-第15期(平成30年7月1日-令和1年6月30日)

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2019/09/26 15:05
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152項目
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下「経営成績等」という。)の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、「『税効果会計に関する会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており財政状態については遡及処理後の前連結会計年度の数値で比較を行っています。
また、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 業績等の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境が引き続き改善し、緩やかな回復基調となりました。一方、世界経済は、中国をはじめとするアジア新興国の経済減速や米国の保護主義的な通商政策などにより、先行きが不透明な状況となっています。
当社グループを取り巻く環境は、国内の水関連事業で、自治体向け取水設備や水処理設備等の更新、東京オリンピックに向けた官公庁によるインフラ整備や民間の設備投資等による需要が見込まれます。海外の水関連事業では、東南アジアを中心に営業活動を行っており、インフラ整備の一環として浄水場向けに取水設備や水処理設備等の需要があります。このような状況の中、国内では、従来の官庁営業に加え、インフラ整備工事、農業分野やリネン業界への営業を継続的に行っており、案件の掘り起こしに注力しています。海外では、マレーシアで、浄水場の取水設備から水処理設備まで一貫して当社技術・製品が採用されるなど、実績を積み重ねています。ベトナムでは、民間企業へのケミレス導入に続き、現地企業と共同で浄水場への導入を目的とした実証実験を進め、その結果、ケミレスの優位性が評価され、受注に至りました。
エネルギー関連事業は、プラントを建設するプラント・オーナーの投資判断とそのタイミングにより、スクリーン・インターナルの見積依頼等の問い合わせ件数や実需が大きく変動します。数年前に原油価格が大幅に下落した時期にプラント・オーナーの投資判断が極めて慎重になったことで、スクリーン・インターナルの需要が極端に減少し、認証サプライヤー間における価格競争が激化する事態となりました。しかしながら、原油価格がある程度回復してきたことを背景に、前期には顧客からの問い合わせ件数が増加し、当期においてもその傾向が継続しており、プラント・オーナーの設備投資に対する姿勢は前向きになっています。このような状況において、獲得利益の最大化を目指し、価格、納期、実績等で、当社グループが競合他社に対して優位に立てる案件に絞った営業活動を行っています。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は4,380,415千円(前年同期比2.7%増)、営業利益は494,806千円(前年同期比15.6%増)となりました。また、経常利益は、為替差損の計上等により418,746千円(前年同期比16.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、2018年9月に那賀設備(大連)有限公司を完全子会社化したことにより362,886千円(前年同期比101.0%増)となりました。
セグメント別の状況は、以下のとおりです。
① 水関連事業
水処理分野では、案件の掘り起こしに注力しており、国内では浄水場向けエアシスの採用、海外ではマレーシアの浄水場で取水設備から水処理設備まで一貫した当社技術・製品の採用、ベトナムでは浄水場でケミレスの採用が決定されるなど、実績を積み重ねています。しかしながら、予定していた複数の案件で、実証実験や仕様の検討などに時間を要しています。取水分野では、官公庁等の予算措置や工事計画の進捗が当社の想定より遅れている案件があり、受注が前年より低調となりました。これらの結果、売上高は822,201千円(前年同期比24.1%減)、セグメント損失は58,196千円(前年同期はセグメント利益87,429千円)となりました。
② エネルギー関連事業
顧客からの問い合わせが増加している状況の下、価格、納期、実績等で当社グループが競合他社に対して優位に立てる案件に絞った営業活動を行っており、その成果として、受注が積み上がってきています。また、これらの受注済み案件の製造については、前連結会計年度に再構築したグループ生産体制の下、生産計画の調整を随時行いながら、効率的に製造を進めています。加えて、好調な受注により、材料調達における発注量が増加したこと等から、価格交渉が優位に進展し、従来より製造原価の低減を図ることができ、その結果、売上高は3,558,214千円(前年同期比11.9%増)、セグメント利益は893,834千円(前年同期比23.2%増)となりました。
(2) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年7月1日
至 2019年6月30日)
生産高(千円)前年同期比(%)
エネルギー関連事業2,275,610128.6
水関連事業463,04167.8
合計2,738,652111.7

(注)1.金額は製造原価を基にしています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
② 受注実績
受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年7月1日
至 2019年6月30日)
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
エネルギー関連事業6,222,545198.84,637,693168.0
水関連事業814,76279.6110,15393.9
合計7,037,307169.44,747,846165.0

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
2.当連結会計年度において、エネルギー関連事業の受注高及び受注残高が増加しています。これは主に、原油価格の回復を背景に、大型案件を複数受注したことによるものです。
③ 販売実績
販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年7月1日
至 2019年6月30日)
販売高(千円)前年同期比(%)
エネルギー関連事業3,558,214111.9
水関連事業822,20175.9
合計4,380,415102.7

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
相手先前連結会計年度
(自 2017年7月1日
至 2018年6月30日)
当連結会計年度
(自 2018年7月1日
至 2019年6月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
Honeywell UOP1,627,36938.21,347,26030.8
上海佑泰科貿有限公司173,0174.1928,26521.2
Sahara International Petrochemical Company89,1082.1441,32610.1
恒力石化(大連)煉化有限公司919,07521.624,9780.6

2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(3) 経営成績等の分析
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたって必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しています。
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しています。
② 経営成績の分析
当連結会計年度における受注高は、前連結会計年度に比べ69.4%増の7,037,307千円となりました。これは主に、エネルギー関連事業において、原油価格が回復してきたことを背景にプロピレンやパラキシレンプラントの建設計画が世界的に動き出し、当社が競合他社に対して優位に立てる案件に絞り込んで営業したことが奏功し、受注が積み上がりました。また、これに伴って、売上高は、前連結会計年度に比べ2.7%増の4,380,415千円となりました。
売上原価は、前連結会計年度に比べ0.8%減の2,906,416千円となりました。売上総利益率は、前連結会計年度と比べ2.4ポイント改善し、33.6%となりました。これは主に、エネルギー関連事業の好調な受注により、材料調達量が増加したこと等から価格交渉が優位に進展し、従来より製造原価の低減を図ることができたことによります。また、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ8.2%増の979,192千円となりました。
これらの結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ66,902千円増加し、494,806千円となりました。
経常利益は、為替差損61,279千円の計上等により、前連結会計年度に比べ83,670千円減少し、418,746千円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、那賀設備(大連)有限公司を完全子会社化したことにより、前連結会計年度に比べ182,345千円増加し、362,886千円となりました。
③ 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は3,292,846千円となり、前連結会計年度末に比べ518,569千円の減少となりました。これは主に、原材料及び貯蔵品が177,090千円、その他流動資産が108,893千円増加した一方で、現金及び預金が324,970千円、受取手形及び売掛金が396,069千円減少したことによるものです。
また、固定資産は1,422,175千円となり、前連結会計年度末に比べ17,117千円の減少となりました。これは主に、大連工場の建設計画のうち未完了部分が竣工したことにより建物及び構築物が110,227千円増加したものの、固定資産の期中の減価償却費を156,678千円計上したことによるものです。
これらの結果、当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ535,687千円減少し、4,715,021千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は1,835,178千円となり、前連結会計年度末に比べ414,902千円の減少となりました。これは主に、その他流動負債が85,933千円増加した一方で、支払手形及び買掛金が260,656千円、有利子負債の削減に努めたことにより、短期借入金が164,233千円、1年内返済予定の長期借入金が48,392千円減少したことによるものです。
また、固定負債は443,448千円となり、前連結会計年度末に比べ14,361千円の増加となりました。これは主に、その他固定負債が64,638千円増加した一方で、違約金負担損失引当金が35,728千円減少したことによるものです。
これらの結果、当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ400,540千円減少し、2,278,627千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は2,436,394千円となり、前連結会計年度末に比べ135,146千円の減少となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益362,886千円の計上により利益剰余金が増加したこと、連結子会社の出資持分の追加取得等により資本剰余金が156,623千円増加した一方で、連結子会社の出資持分の追加取得等により非支配株主持分が508,533千円、為替換算調整勘定が101,177千円減少したことによるものです。
④ キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は1,058,555千円となり、前連結会計年度末に比べ324,971千円の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は438,496千円(前連結会計年度は941,582千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益451,177千円及び売上債権の減少額349,951千円の増加要因に対し、仕入債務の減少額248,730千円及びたな卸資産の増加額108,262千円の減少要因によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は2,464千円(前連結会計年度は360,473千円の収入)となりました。これは主に、子会社の清算による収入109,928千円の増加要因に対し、有形固定資産の取得による支出118,928千円の減少要因によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は530,324千円(前連結会計年度は2,254,032千円の支出)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出300,000千円、短期借入金の純減少額113,429千円及び自己株式の取得による支出55,185千円によるものです。
(4) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。
当社グループの資金需要は、主に運転資金、研究開発及び設備投資に対するものです。運転資金は、主に製品製造のための原材料の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、研究開発費は、主に研究開発に携わる従業員の人件費です。設備投資は、主に製造に必要となる機械装置及び治具が中心です。なお、当連結会計年度においては、那賀設備(大連)有限公司で進めていた工場建屋の増設工事が2018年9月に完了しました。
短期運転資金及び研究開発費につきましては、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、資金繰りの状況及び見通しを把握し、かつ、多数の金融機関との間で当座借越契約を締結することで、十分な流動性を確保しています。また、設備投資や長期運転資金につきましては、手許流動性資金を勘案の上、不足が生じる場合には、金融機関からの長期借入による調達を行う方針です。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、1,089,289千円となっており、現金及び現金同等物の残高は、1,058,555千円となっています。
(5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中期経営計画の最終年度である2020年6月期において、売上高4,500百万円、営業利益330百万円を数値目標として掲げています。
中期経営計画の2年目となる当連結会計年度(2019年6月期)は、売上高4,100百万円、営業利益290百万円を計画していましたが、エネルギー関連事業の収益が大幅に改善したことで、実績は、売上高4,380百万円、営業利益494百万円となり、初年度に引き続き2年目についても中期計画で掲げた数値目標を上回ることができました。
2020年6月期の数値目標については、2019年6月期の実績等を踏まえ、売上高5,380百万円、営業利益444百万円としています。

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