有価証券報告書-第5期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャ
ッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
イ.財政状態
[資産・負債・純資産]
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ2,800億円増加し、5兆8,457億円となった。これは、関
係会社短期債権が増加したことなどによるものである。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ2,976億円増加し、4兆8,020億円となった。これは、有
利子負債が増加したことなどによるものである。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ176億円減少し、1兆437億円となった。これは、配当
金の支払いなどによるものである。この結果、自己資本比率は17.8%と前連結会計年度末に比べ1.2ポイント低
下した。
ロ.経営成績
[収支の状況]
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比1.6%減の1兆7,598億円となった。
エリア需要は、前連結会計年度比1.8%減の2,698億kWhとなった。
また、経常利益は前連結会計年度比2.4%増の1,166億円、税金等調整前当期純利益は同12.3%減の999億円となった。ここから、法人税、住民税及び事業税280億円、法人税等調整額△68億円、非支配株主に帰属する当期純利益1億円を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比7.5%減の785億円となった。なお、1株当たり当期純利益は1,686円07銭となった。
当社グループは単一セグメントであるため、セグメント毎の記載をしていない。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,919億円(68.6%)増加し、7,176億円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の収入は、前連結会計年度比10.5%減の3,553億円となった。これは、法人税等の支払額が増加したことなどによるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の支出は、前連結会計年度比8.7%増の2,717億円となった。これは、固定資産の取得による支出が増加したことなどによるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の収入は、2,029億円(前連結会計年度は131億円の収入)となった。これは、社債の発行による収入が増加したことなどによるものである。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、主に送配電に関する電気事業が連結会社の事業の大半を占めており、また、電気事業以外の製品・サービスは多種多様であり、受注生産形態をとらない製品も少なくないため、生産及び販売の実績については、電気事業のみを記載している。
なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメント毎の記載をしていない。
イ.託送収入実績
(注)1.上記託送収入実績には、消費税等は含まれていない。
2.主な相手先別の託送収入実績及び当該託送収入実績の総託送収入実績に対する割合は次のとおりである。
ロ.当社供給区域使用端電力量実績
④ 託送供給料金
当社は、2019年10月1日より消費税率(地方消費税率を含む)が8%から10%へ変更になることを踏まえ、2019年8月21日に経済産業大臣に「託送供給等約款」の変更を届出し、2019年10月1日から実施している。
主要託送供給料金は下記のとおりである。
託送供給料金表
(注)1.上記契約種別のほか、臨時接続送電サービス、発電量調整受電計画差対応電力、接続対象計画差対応電力、
需要抑制量調整受電計画差対応電力、給電指令時補給電力がある。
2.SBとは、電流制限器またはその他適当な電流を制限する装置。
3.時間帯別接続送電サービスにおける「昼間時間」とは、毎日午前8時から午後10時までの時間をいい、「夜間時間」とは、「昼間時間」以外の時間をいう。ただし、日曜日、祝日(「国民の祝日に関する法律」に規定する休日)および1月2日・3日、4月30日、5月1日・2日、12月30日・31日は、全日「夜間時間」扱いとする。
4.近接性評価割引とは、近接性評価地域に立地する発電場所における発電設備を維持し、および運用する発電契約者から当該発電設備に係る電気を受電し、接続供給を利用する場合に行う割引をいう。
5.これまで近接性評価割引対象とされていた地域において、現に割引の適用を受けている電源についても、暫定的に、引き続き割引くこととし、受電電圧が標準電圧140,000Vをこえる場合の単価を適用する。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
①経営成績等
当社グループは、電力供給の信頼度を確保したうえで、国際的にも遜色のない低廉な託送原価水準の実現をめざし、効率的でサステナブルな事業運営に取り組んできた。
当連結会計年度の連結収支については、収益面では、エリア需要の減少などにより、託送収益が減少したことなどから、売上高(営業収益)は前連結会計年度比1.6%減の1兆7,598億円となり、その他の収益を加えた経常収益合計は同1.6%減の1兆7,778億円となった。 一方、費用面では、設備保全の合理化によるコスト削減などにより、修繕費や減価償却費が減少したことなどから、経常費用合計は前連結会計年度比1.9%減の1兆6,611億円となった。 この結果、経常利益は前連結会計年度比2.4%増の1,166億円となった。 また、法人税、住民税及び事業税280億円を計上したことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比7.5%減の785億円となった。
当社グループは単一セグメントであるため、セグメント毎の記載をしていない。
2019年度末より世界的に流行している新型コロナウイルス感染症が経済や暮らしに影響を与える中、2019年度当社エリア電力需要への影響は軽微であった。全て新型コロナウイルス感染症の影響と断定することはできないが、2020年度4・5月累計の当社エリア電力需要は前年同月比で7%程度減少している。今後、電力需要の減少が継続する可能性があるため、引き続き動向を注視していく。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る状況
イ.キャッシュ・フロー等
(a) キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである。
(b) 有利子負債
2020年3月31日現在の社債、長期借入金、短期借入金については、以下のとおりである。
当連結会計年度(2020年3月31日)
上記については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(金融商品関係)2.金融商品の時価等に関する事項(注4)社債、長期借入金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額」
にも記載。
ロ.財務政策
当社グループとして、新々・総合特別事業計画(2017年5月に主務大臣より認定。)等において、取引金融機関に対し、前回総特での協力要請の通り引き続き与信を維持することなどをお願いしており、当社においてもご協力をいただいている。これらの機構や金融機関の支援・協力のもとで、当社グループでは自己資本比率の改善、公募社債市場への復帰を2017年3月に実現しており、当社は、2019年度は5,800億円の公募社債を発行した。引き続き社債の発行を継続するなど、当社グループの自律的な資金調達力の回復もはかっていく。
金融機関からの借入金や社債の発行により調達した資金は、電気事業等に必要な設備資金、借入金返済及び社債償還等に充当している。設備投資計画については、「第3 設備の状況」のとおりであり、借入金返済及び社債償還の予定については、「② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る状況 イ.キャッシュ・フロー等 (b) 有利子負債」のとおりである。
また、当社グループでは、グループ全体でより効率的な資金の運用を図る観点からグループ金融制度を採用している。
なお、新型コロナウイルス感染症による景気後退を起因とした資金繰りへの影響については、今後注意深く見極めていく。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
退職給付に係る負債
イ.会計上の見積方法
従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上している。
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、期間定額基準によっており、過去勤務費用は、主としてその発生時に全額を費用処理している。数理計算上の差異は、主として各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(3年)による定額法により按分した額を、それぞれ発生の当連結会計年度から費用処理している。
未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用については、税効果を調整の上、純資産の部におけるその他の包括利益累計額の退職給付に係る調整累計額に計上している。
退職給付債務の計算において使用する割引率は、期末の国債及びダブルA格社債の利回り(指標利率)を基に決定しており(2019年度は1.0%を採用)、年金資産の長期期待運用収益率は、運用方針や保有している年金資産のポートフォリオ及び過去の運用実績等を基に決定している(2019年度は2.5%を採用)。
ロ.不確実性
上記による従業員の退職給付に係る債務及び費用は、割引率、退職率、死亡率、年金資産の長期期待運用収益率、年金数理計算上の基礎率などについて合理的な仮定に基づき見積っているが、実績との差異や仮定の変動は、将来の退職給付に係る債務・費用に影響を及ぼす可能性がある。指標利率の変動により割引率を変更することとなった場合は、退職給付債務が変動するが、退職給付債務が10%以上変動しないと見込まれる場合は、重要性基準により変更しない。また、年金資産として保有している株式や債券は、金融市場の動向により時価が変動する。
ハ.変動により生じる影響
上記により、将来の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
会計方針に基づき、数理計算上の差異は発生年度より3年間で定額償却しており、変動影響は以下のとおりである。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標等
「新々・総合特別事業計画(第三次計画)」に記載のとおり、当社は、最新ICT技術の迅速導入やカイゼン
の取組の全面展開、組織の集中化やグループ会社を含めた改革など非連続の事業構造改革の実現に取り組み、2018年度の目標である託送原価(2016年度比500億円以上削減)を実現した。
2025年度には世界水準の託送原価(2016年度比1,500億円程度削減)を実現し、グローバルに事業展開するた
めの競争力を強化していく。
こうした取組により、収益を上げ続ける企業に生まれ変わることで廃炉に充てる等の資金(10年平均1,200億
円程度)を捻出することを目標に掲げている。
当連結会計年度における廃炉等負担金は1,233億円となった。
[東京電力株式会社(現 東京電力ホールディングス株式会社)が2010年9月8日以前に国内で募集により発行し残存する一般担保付社債(以下「ホールディングス既存国内公募社債」)の権利保護の仕組み]
東京電力ホールディングス株式会社は、2016年4月1日付けで同社の燃料・火力発電事業(燃料輸送事業及び
燃料トレーディング事業を除く)、一般送配電事業及び小売電気事業等を会社分割の方法により東京電力フュエル
&パワー株式会社、当社及び東京電力エナジーパートナー株式会社へ承継(以下、この会社分割を「本件吸収分
割」という)し、ホールディングカンパニー制に移行した。 ホールディングカンパニー制への移行にあたっては、2014年1月に国の認定を受けた新・総合特別事業計画
(その後の変更を含む)において、本件吸収分割前に発行された一般担保付社債について、債権者の権利に実質的
な影響を与えない方策を講じることとしており、ホールディングス既存国内公募社債は、当社が発行した一般担保
付社債を信託財産とした信託の受託者による連帯保証により権利の保護が図られている。
ホールディングス既存国内公募社債の権利保護の仕組み
① 東京電力ホールディングス株式会社は、株式会社三井住友銀行との間で、東京電力ホールディングス株式 会社を委託者兼受益者、株式会社三井住友銀行を受託者とし、ホールディングス既存国内公募社債の各号 と残存金額、満期及び利率が同等の当社が発行した一般担保付社債(以下、「ICB」(Inter Company Bond)という)及び金銭を信託財産とする信託を設定した(以下、当該信託に関する契約を個別に又は総 称して「本件ICB信託契約」という)。また、本件ICB信託契約における受託者が東京電力ホールデ ィングス株式会社の委託を受けて、ホールディングス既存国内公募社債の社債権者のためにホールディン グス既存国内公募社債について連帯保証している(以下、個別に又は総称して「本件連帯保証契約」とい う)。当該信託には責任財産を信託財産に限定する特約が付されるため、受託者の固有財産は連帯保証債 務の引当てにならない(責任財産限定特約付)。
② 連帯保証後のホールディングス既存国内公募社債の元利金支払は、東京電力ホールディングス株式会社が ホールディングス既存国内公募社債の元利金支払を継続できない状況となった場合においても、当社によ るICBの元利金支払がなされる限り受託者(連帯保証人)により行われる。他方、当社がICBの元利 金支払を継続できない状況となった場合には、東京電力ホールディングス株式会社がホールディングス既 存国内公募社債の元利金支払を行う。
③ 当社がICBの元利金支払を継続できない状況となり、かつ、東京電力ホールディングス株式会社がホー ルディングス既存国内公募社債の元利金支払を継続できない状況となった場合には(これらの状況の発生 の先後は問わない。)、受託者は、ホールディングス既存国内公募社債に係る社債権者集会の承認決議が なされ、これについて裁判所の認可の決定があった後、ICBを対応するホールディングス既存国内公募 社債の社債権者に対して交付する(当該交付と引換えに受託者(連帯保証人)の連帯保証債務は免除され
る。)。なお、当該社債権者はICBとは独立した債権として引き続きホールディングス既存国内公募社 債を保有することとなる。他方、上記社債権者集会で承認決議がなされなかったとき、又は社債権者集会 の承認決議について裁判所の不認可の決定があったときは、本件ICB信託契約及び本件連帯保証契約は 終了し、受託者は当該本件ICB信託契約に従いその時点で保有しているICBを委託者兼受益者である 東京電力ホールディングス株式会社に返還する。この場合、ホールディングス既存国内公募社債の社債権 者は引き続きホールディングス既存国内公募社債を保有することとなる。なお、東京電力ホールディング ス株式会社によれば、同社は、東京電力ホールディングス株式会社に倒産手続が開始された場合において も上記②及び本③のような取扱いがなされると考えているものの、倒産手続においてこれと異なる取扱い がなされる可能性は否定できないとのことである。
④ 上記②及び③以外の場合で、やむをえない事情により信託事務の遂行が著しく困難又は不可能となった等 の事由により本件ICB信託契約が終了した場合には、これに対応する本件連帯保証契約も終了し、受託 者は当該本件ICB信託契約に従いその時点で保有しているICBを委託者兼受益者である東京電力ホー ルディングス株式会社に返還する。この場合、ホールディングス既存国内公募社債の社債権者は引き続き ホールディングス既存国内公募社債を保有することとなる。

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャ
ッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
イ.財政状態
[資産・負債・純資産]
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ2,800億円増加し、5兆8,457億円となった。これは、関
係会社短期債権が増加したことなどによるものである。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ2,976億円増加し、4兆8,020億円となった。これは、有
利子負債が増加したことなどによるものである。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ176億円減少し、1兆437億円となった。これは、配当
金の支払いなどによるものである。この結果、自己資本比率は17.8%と前連結会計年度末に比べ1.2ポイント低
下した。
ロ.経営成績
[収支の状況]
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比1.6%減の1兆7,598億円となった。
エリア需要は、前連結会計年度比1.8%減の2,698億kWhとなった。
また、経常利益は前連結会計年度比2.4%増の1,166億円、税金等調整前当期純利益は同12.3%減の999億円となった。ここから、法人税、住民税及び事業税280億円、法人税等調整額△68億円、非支配株主に帰属する当期純利益1億円を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比7.5%減の785億円となった。なお、1株当たり当期純利益は1,686円07銭となった。
当社グループは単一セグメントであるため、セグメント毎の記載をしていない。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,919億円(68.6%)増加し、7,176億円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の収入は、前連結会計年度比10.5%減の3,553億円となった。これは、法人税等の支払額が増加したことなどによるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の支出は、前連結会計年度比8.7%増の2,717億円となった。これは、固定資産の取得による支出が増加したことなどによるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の収入は、2,029億円(前連結会計年度は131億円の収入)となった。これは、社債の発行による収入が増加したことなどによるものである。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは、主に送配電に関する電気事業が連結会社の事業の大半を占めており、また、電気事業以外の製品・サービスは多種多様であり、受注生産形態をとらない製品も少なくないため、生産及び販売の実績については、電気事業のみを記載している。
なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメント毎の記載をしていない。
イ.託送収入実績
| 種別 | 当連結会計年度 (百万円) | 前年同期比(%) |
| 託送収益 | 1,494,220 | 96.0 |
(注)1.上記託送収入実績には、消費税等は含まれていない。
2.主な相手先別の託送収入実績及び当該託送収入実績の総託送収入実績に対する割合は次のとおりである。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 東京電力エナジーパートナー株式会社 | 1,213,093 | 78.0 | 1,103,723 | 73.9 |
ロ.当社供給区域使用端電力量実績
| 種別 | 当連結会計年度 (百万kWh) | 前年同期比(%) |
| 使用端電力量 | 269,840 | 98.2 |
④ 託送供給料金
当社は、2019年10月1日より消費税率(地方消費税率を含む)が8%から10%へ変更になることを踏まえ、2019年8月21日に経済産業大臣に「託送供給等約款」の変更を届出し、2019年10月1日から実施している。
主要託送供給料金は下記のとおりである。
託送供給料金表
| (消費税等相当額を含む料金単価) |
| 単位 | 料金単価(円) | ||||||
| 接続送電サービス | 低圧 | 電灯定額接続送電サービス | 電灯 料金 | 10Wまで | 1灯 1か月につき | 35.54 | |
| 10W超過 20Wまで | 〃 | 71.09 | |||||
| 20W 〃 40W 〃 | 〃 | 142.19 | |||||
| 40W 〃 60W 〃 | 〃 | 213.28 | |||||
| 60W 〃 100W 〃 | 〃 | 355.47 | |||||
| 100W 〃 100Wまでごとに | 〃 | 355.47 | |||||
| 小型 機器 料金 | 50VAまで | 1機器 1か月につき | 106.17 | ||||
| 50VA超過 100VAまで | 〃 | 212.34 | |||||
| 100VA 〃 100VAまでごとに | 〃 | 212.34 | |||||
| 電灯標準接続送電サービス | 基本 料金 | 実量契約 | 1kW 1か月につき | 214.50 | |||
| SB・主開閉器契約 | 1kVA 1か月につき | 143.00 | |||||
| SB契約;5Aの場合 | 1契約 1か月につき | 71.50 | |||||
| SB契約;15Aの場合 | 〃 | 214.50 | |||||
| 電力量料金 | 1kWhにつき | 7.45 | |||||
| 電灯 時間帯別接続送電サービス | 基本 料金 | 実量契約 | 1kW 1か月につき | 214.50 | |||
| SB・主開閉器契約 | 1kVA 1か月につき | 143.00 | |||||
| SB契約;5Aの場合 | 1契約 1か月につき | 71.50 | |||||
| SB契約;15Aの場合 | 〃 | 214.50 | |||||
| 電力量料金 | 昼間時間 | 1kWhにつき | 8.20 | ||||
| 夜間時間 | 1kWhにつき | 6.55 | |||||
| 電灯従量接続送電サービス | 1kWhにつき | 10.97 | |||||
| 動力標準接続送電サービス | 基本 料金 | 実量契約 | 1kW 1か月につき | 704.00 | |||
| 主開閉器契約 | 〃 | 445.50 | |||||
| 電力量料金 | 1kWhにつき | 5.17 | |||||
| 動力 時間帯別接続送電サービス | 基本 料金 | 実量契約 | 1kW 1か月につき | 704.00 | |||
| 主開閉器契約 | 〃 | 445.50 | |||||
| 電力量料金 | 昼間時間 | 1kWhにつき | 5.69 | ||||
| 夜間時間 | 〃 | 4.57 | |||||
| 動力従量接続送電サービス | 〃 | 16.71 | |||||
| 単位 | 料金単価(円) | ||||||
| 接続送電 サービス | 高圧 | 高圧標準 接続送電 サービス | 基本料金 | 1kW 1か月につき | 555.50 | ||
| 電力量料金 | 1kWhにつき | 2.34 | |||||
| 高圧 時間帯別 接続送電 サービス | 基本料金 | 1kW 1か月につき | 555.50 | ||||
| 電力量料金 | 昼間時間 | 1kWhにつき | 2.57 | ||||
| 夜間時間 | 〃 | 2.04 | |||||
| 高圧従量接続送電サービス | 1kWhにつき | 11.45 | |||||
| ピークシフト割引 | 1kW 1か月につき | 471.90 | |||||
| 特別 高圧 | 特別 高圧標準 接続送電 サービス | 基本料金 | 〃 | 379.50 | |||
| 電力量料金 | 1kWhにつき | 1.30 | |||||
| 特別高圧 時間帯別 接続送電 サービス | 基本料金 | 1kW 1か月につき | 379.50 | ||||
| 電力量料金 | 昼間時間 | 1kWhにつき | 1.39 | ||||
| 夜間時間 | 〃 | 1.17 | |||||
| 特別高圧従量接続送電サービス | 〃 | 7.52 | |||||
| ピークシフト割引 | 1kW 1か月につき | 322.30 | |||||
| 予備送電サービス | 高圧 | 予備送電サービスA | 〃 | 71.50 | |||
| 予備送電サービスB | 〃 | 88.00 | |||||
| 特別 高圧 | 予備送電サービスA | 〃 | 66.00 | ||||
| 予備送電サービスB | 〃 | 77.00 | |||||
| 近接性 評価割引 | 受電電圧が標準電圧6,000V以下の場合 | 1kWhにつき | 0.69 | ||||
| 受電電圧が標準電圧6,000Vをこえ140,000V以下の場合 | 〃 | 0.41 | |||||
| 受電電圧が標準電圧140,000Vをこえる場合 | 〃 | 0.21 | |||||
(注)1.上記契約種別のほか、臨時接続送電サービス、発電量調整受電計画差対応電力、接続対象計画差対応電力、
需要抑制量調整受電計画差対応電力、給電指令時補給電力がある。
2.SBとは、電流制限器またはその他適当な電流を制限する装置。
3.時間帯別接続送電サービスにおける「昼間時間」とは、毎日午前8時から午後10時までの時間をいい、「夜間時間」とは、「昼間時間」以外の時間をいう。ただし、日曜日、祝日(「国民の祝日に関する法律」に規定する休日)および1月2日・3日、4月30日、5月1日・2日、12月30日・31日は、全日「夜間時間」扱いとする。
4.近接性評価割引とは、近接性評価地域に立地する発電場所における発電設備を維持し、および運用する発電契約者から当該発電設備に係る電気を受電し、接続供給を利用する場合に行う割引をいう。
5.これまで近接性評価割引対象とされていた地域において、現に割引の適用を受けている電源についても、暫定的に、引き続き割引くこととし、受電電圧が標準電圧140,000Vをこえる場合の単価を適用する。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
①経営成績等
当社グループは、電力供給の信頼度を確保したうえで、国際的にも遜色のない低廉な託送原価水準の実現をめざし、効率的でサステナブルな事業運営に取り組んできた。
当連結会計年度の連結収支については、収益面では、エリア需要の減少などにより、託送収益が減少したことなどから、売上高(営業収益)は前連結会計年度比1.6%減の1兆7,598億円となり、その他の収益を加えた経常収益合計は同1.6%減の1兆7,778億円となった。 一方、費用面では、設備保全の合理化によるコスト削減などにより、修繕費や減価償却費が減少したことなどから、経常費用合計は前連結会計年度比1.9%減の1兆6,611億円となった。 この結果、経常利益は前連結会計年度比2.4%増の1,166億円となった。 また、法人税、住民税及び事業税280億円を計上したことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比7.5%減の785億円となった。
当社グループは単一セグメントであるため、セグメント毎の記載をしていない。
2019年度末より世界的に流行している新型コロナウイルス感染症が経済や暮らしに影響を与える中、2019年度当社エリア電力需要への影響は軽微であった。全て新型コロナウイルス感染症の影響と断定することはできないが、2020年度4・5月累計の当社エリア電力需要は前年同月比で7%程度減少している。今後、電力需要の減少が継続する可能性があるため、引き続き動向を注視していく。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る状況
イ.キャッシュ・フロー等
(a) キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである。
(b) 有利子負債
2020年3月31日現在の社債、長期借入金、短期借入金については、以下のとおりである。
当連結会計年度(2020年3月31日)
| 1年以内 (百万円) | 1年超 2年以内 (百万円) | 2年超 3年以内 (百万円) | 3年超 4年以内 (百万円) | 4年超 5年以内 (百万円) | 5年超 (百万円) | |
| 社債 | 430,426 | 121,644 | 235,153 | 167,696 | 207,566 | 1,084,516 |
| 長期借入金 | 122,201 | 3,739 | 1,520 | 12,683 | 5,636 | 13,387 |
| 短期借入金 | 1,541,867 | - | - | - | - | - |
| 合計 | 2,094,495 | 125,383 | 236,674 | 180,379 | 213,202 | 1,097,903 |
上記については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(金融商品関係)2.金融商品の時価等に関する事項(注4)社債、長期借入金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額」
にも記載。
ロ.財務政策
当社グループとして、新々・総合特別事業計画(2017年5月に主務大臣より認定。)等において、取引金融機関に対し、前回総特での協力要請の通り引き続き与信を維持することなどをお願いしており、当社においてもご協力をいただいている。これらの機構や金融機関の支援・協力のもとで、当社グループでは自己資本比率の改善、公募社債市場への復帰を2017年3月に実現しており、当社は、2019年度は5,800億円の公募社債を発行した。引き続き社債の発行を継続するなど、当社グループの自律的な資金調達力の回復もはかっていく。
金融機関からの借入金や社債の発行により調達した資金は、電気事業等に必要な設備資金、借入金返済及び社債償還等に充当している。設備投資計画については、「第3 設備の状況」のとおりであり、借入金返済及び社債償還の予定については、「② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る状況 イ.キャッシュ・フロー等 (b) 有利子負債」のとおりである。
また、当社グループでは、グループ全体でより効率的な資金の運用を図る観点からグループ金融制度を採用している。
なお、新型コロナウイルス感染症による景気後退を起因とした資金繰りへの影響については、今後注意深く見極めていく。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
退職給付に係る負債
イ.会計上の見積方法
従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上している。
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、期間定額基準によっており、過去勤務費用は、主としてその発生時に全額を費用処理している。数理計算上の差異は、主として各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(3年)による定額法により按分した額を、それぞれ発生の当連結会計年度から費用処理している。
未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用については、税効果を調整の上、純資産の部におけるその他の包括利益累計額の退職給付に係る調整累計額に計上している。
退職給付債務の計算において使用する割引率は、期末の国債及びダブルA格社債の利回り(指標利率)を基に決定しており(2019年度は1.0%を採用)、年金資産の長期期待運用収益率は、運用方針や保有している年金資産のポートフォリオ及び過去の運用実績等を基に決定している(2019年度は2.5%を採用)。
ロ.不確実性
上記による従業員の退職給付に係る債務及び費用は、割引率、退職率、死亡率、年金資産の長期期待運用収益率、年金数理計算上の基礎率などについて合理的な仮定に基づき見積っているが、実績との差異や仮定の変動は、将来の退職給付に係る債務・費用に影響を及ぼす可能性がある。指標利率の変動により割引率を変更することとなった場合は、退職給付債務が変動するが、退職給付債務が10%以上変動しないと見込まれる場合は、重要性基準により変更しない。また、年金資産として保有している株式や債券は、金融市場の動向により時価が変動する。
ハ.変動により生じる影響
上記により、将来の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
会計方針に基づき、数理計算上の差異は発生年度より3年間で定額償却しており、変動影響は以下のとおりである。
| 退職給付債務への影響 | 退職給付費用への影響(年) | |
| 割引率変更0.1%あたり | 60億円程度 | 20億円程度 |
| 年金資産運用収益率の差異1.0%あたり | 30億円程度 | 10億円程度 |
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標等
「新々・総合特別事業計画(第三次計画)」に記載のとおり、当社は、最新ICT技術の迅速導入やカイゼン
の取組の全面展開、組織の集中化やグループ会社を含めた改革など非連続の事業構造改革の実現に取り組み、2018年度の目標である託送原価(2016年度比500億円以上削減)を実現した。
2025年度には世界水準の託送原価(2016年度比1,500億円程度削減)を実現し、グローバルに事業展開するた
めの競争力を強化していく。
こうした取組により、収益を上げ続ける企業に生まれ変わることで廃炉に充てる等の資金(10年平均1,200億
円程度)を捻出することを目標に掲げている。
当連結会計年度における廃炉等負担金は1,233億円となった。
[東京電力株式会社(現 東京電力ホールディングス株式会社)が2010年9月8日以前に国内で募集により発行し残存する一般担保付社債(以下「ホールディングス既存国内公募社債」)の権利保護の仕組み]
東京電力ホールディングス株式会社は、2016年4月1日付けで同社の燃料・火力発電事業(燃料輸送事業及び
燃料トレーディング事業を除く)、一般送配電事業及び小売電気事業等を会社分割の方法により東京電力フュエル
&パワー株式会社、当社及び東京電力エナジーパートナー株式会社へ承継(以下、この会社分割を「本件吸収分
割」という)し、ホールディングカンパニー制に移行した。 ホールディングカンパニー制への移行にあたっては、2014年1月に国の認定を受けた新・総合特別事業計画
(その後の変更を含む)において、本件吸収分割前に発行された一般担保付社債について、債権者の権利に実質的
な影響を与えない方策を講じることとしており、ホールディングス既存国内公募社債は、当社が発行した一般担保
付社債を信託財産とした信託の受託者による連帯保証により権利の保護が図られている。
ホールディングス既存国内公募社債の権利保護の仕組み
① 東京電力ホールディングス株式会社は、株式会社三井住友銀行との間で、東京電力ホールディングス株式 会社を委託者兼受益者、株式会社三井住友銀行を受託者とし、ホールディングス既存国内公募社債の各号 と残存金額、満期及び利率が同等の当社が発行した一般担保付社債(以下、「ICB」(Inter Company Bond)という)及び金銭を信託財産とする信託を設定した(以下、当該信託に関する契約を個別に又は総 称して「本件ICB信託契約」という)。また、本件ICB信託契約における受託者が東京電力ホールデ ィングス株式会社の委託を受けて、ホールディングス既存国内公募社債の社債権者のためにホールディン グス既存国内公募社債について連帯保証している(以下、個別に又は総称して「本件連帯保証契約」とい う)。当該信託には責任財産を信託財産に限定する特約が付されるため、受託者の固有財産は連帯保証債 務の引当てにならない(責任財産限定特約付)。
② 連帯保証後のホールディングス既存国内公募社債の元利金支払は、東京電力ホールディングス株式会社が ホールディングス既存国内公募社債の元利金支払を継続できない状況となった場合においても、当社によ るICBの元利金支払がなされる限り受託者(連帯保証人)により行われる。他方、当社がICBの元利 金支払を継続できない状況となった場合には、東京電力ホールディングス株式会社がホールディングス既 存国内公募社債の元利金支払を行う。
③ 当社がICBの元利金支払を継続できない状況となり、かつ、東京電力ホールディングス株式会社がホー ルディングス既存国内公募社債の元利金支払を継続できない状況となった場合には(これらの状況の発生 の先後は問わない。)、受託者は、ホールディングス既存国内公募社債に係る社債権者集会の承認決議が なされ、これについて裁判所の認可の決定があった後、ICBを対応するホールディングス既存国内公募 社債の社債権者に対して交付する(当該交付と引換えに受託者(連帯保証人)の連帯保証債務は免除され
る。)。なお、当該社債権者はICBとは独立した債権として引き続きホールディングス既存国内公募社 債を保有することとなる。他方、上記社債権者集会で承認決議がなされなかったとき、又は社債権者集会 の承認決議について裁判所の不認可の決定があったときは、本件ICB信託契約及び本件連帯保証契約は 終了し、受託者は当該本件ICB信託契約に従いその時点で保有しているICBを委託者兼受益者である 東京電力ホールディングス株式会社に返還する。この場合、ホールディングス既存国内公募社債の社債権 者は引き続きホールディングス既存国内公募社債を保有することとなる。なお、東京電力ホールディング ス株式会社によれば、同社は、東京電力ホールディングス株式会社に倒産手続が開始された場合において も上記②及び本③のような取扱いがなされると考えているものの、倒産手続においてこれと異なる取扱い がなされる可能性は否定できないとのことである。
④ 上記②及び③以外の場合で、やむをえない事情により信託事務の遂行が著しく困難又は不可能となった等 の事由により本件ICB信託契約が終了した場合には、これに対応する本件連帯保証契約も終了し、受託 者は当該本件ICB信託契約に従いその時点で保有しているICBを委託者兼受益者である東京電力ホー ルディングス株式会社に返還する。この場合、ホールディングス既存国内公募社債の社債権者は引き続き ホールディングス既存国内公募社債を保有することとなる。
