有価証券報告書-第41期(平成30年8月1日-令和1年7月31日)
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度と比べ5,189百万円増加し、44,441百万円となりました。流動資産は2,745百万円増加し、固定資産は2,443百万円増加しております。主な要因は、現金及び預金の増加2,324百万円、有形固定資産の増加1,786百万円及びのれんの取得による無形固定資産の増加216百万円、敷金及び保証金の増加433百万円によるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度と比べ3,218百万円増加し、18,532百万円となりました。主な要因は、買掛金が592百万円、未払金が415百万円、未払法人税等が214百万円、短期借入金が1,600百万円及び長期借入金が109百万円増加したことによるものであります。
純資産につきましては、前連結会計年度と比べ1,971百万円増加し、25,909百万円となりました。主な要因は親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加2,014百万円によるものであります。
b 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を通じて緩やかな回復傾向で推移しております。一方、海外経済においては米国をはじめとする各国の通商政策による貿易摩擦や、中国経済の減速等により、景気の先行きが不透明な状況で推移しております。
食品小売業界におきましては、消費者の根強い節約志向や、業種業態の垣根を越えた販売競争の激化に加え、人手不足を背景とした人件費や物流費の上昇など、厳しい経営環境が続いております。
このような状況のもと、当社グループは、お客様の暮らしの基本である食を通して、安心・安全を守り、値頃感がある商品展開をすすめ、変化に富んだ店づくりをすることで、さらなるご支持をいただけるような店舗運営に努めてまいりました。
当連結会計年度における経営成績は、スーパーマーケット事業、その他の外食事業の既存店の業績が概ね順調に推移したこと、その他事業のイベント関連事業において、「肉フェス」、「餃子フェス」が計画通り開催できたこと、2019年5月より当社グループ入りした㈱タジマの売上寄与により、売上高113,278百万円と前連結会計年度に比べ4,988百万円(4.6%)の増収となりました。
販売費及び一般管理費におきましては、スーパーマーケット事業4店舗、その他の外食事業1店舗の新規出店に伴う開店費用、店舗改装に係る費用、㈱タジマの株式取得関連費用等の一過性の費用があったものの、営業利益は4,600百万円と前連結会計年度に比べ151百万円(3.4%)の増益、経常利益は4,751百万円と前連結会計年度に比べ204百万円(4.5%)の増益となりました。
また、当社子会社の店舗退去に伴う補償として受取補償金150百万円を特別利益に計上したこと、法人税等の増加により、親会社株主に帰属する当期純利益は2,813百万円と前連結会計年度に比べ40百万円(1.4%)の増益となりました。
当社グループにおける事業セグメントごとの状況は、次のとおりであります。
(スーパーマーケット事業)
スーパーマーケット事業につきましては、大型商業施設内店舗「ジャパンミート生鮮館」、関東圏単独店舗「ジャパンミート卸売市場」、北関東で展開する地域密着型店舗「パワーマート」、東京都内を中心に展開する業務用スーパー「肉のハナマサ」等を展開しております。
いずれの店舗におきましても、来店されるお客様が楽しんでお買い物ができる店づくりを目指し、当社グループの強みでもある精肉部門を中心とした生鮮各部門及び一般食品から惣菜にいたるまで、それぞれの部門が商品力・技術力に磨きをかけ、お客様のニーズに合った値頃感のある商品展開をすすめ、より安心・安全な商品を提供できるよう努めてまいりました。
商品の販売につきましては、特定の商品を大量に陳列し、値頃感がある商品をお客様へアピールすることで購買意欲を高める「異常値販売」を定期的に実施する他、グループ各社で開発した商品を共有し販売を行うことで、販売点数及び商品の仕入力の向上、採算の安定に繋がるよう努めてまいりました。
また、当社の加工物流センターでの大量かつ効率的な精肉加工、商品供給を行うことで店舗オペレーションを安定的にサポートすることに加え、店舗内においても必要に応じて精肉加工を行い、売れ筋に対応した商品の速やかな提供により販売機会のロスを削減する等、戦略的、効率的な販売に努めております。商品の仕入につきましては、加工物流センターにおける大量備蓄機能を活用することで、食材価格変動の影響を受けにくい商品仕入体制を構築し、採算の安定と商品在庫の確保を図っております。
店舗の状況としましては、2018年11月に「Hanamasa Plus+」東武練馬店(東京都板橋区)、12月に「肉のハナマサ」大久保店(東京都新宿区)、「肉のハナマサ」新日本橋店(東京都中央区)、2019年4月に「Hanamasa Plus+」綱島店(神奈川県横浜市)を開店いたしました。
店舗改装としましては、2018年12月に「肉のハナマサ」つくば店(茨城県つくば市)の運営方法をフランチャイズから直営に変更し、2019年3月「Hanamasa Plus+」つくば店に改装いたしました。また、2019年5月に「肉のハナマサ」銀座店(東京都中央区)の改装を行いました。
さらに、2019年5月より㈱タジマが当社グループ入りしたことにより、当連結会計年度末時点におけるスーパーマーケット事業の店舗数は89店舗となりました。
当連結会計年度における経営成績につきましては、既存店の業績が概ね順調に推移したことにより、売上高108,754百万円と前連結会計年度と比べ4,792百万円(4.6%)の増収、セグメント利益(営業利益)は4,078百万円と前連結会計年度と比べ164百万円(4.2%)の増益となりました。
(その他)
その他の事業につきましては、外食事業、イベント関連事業、アウトソーシング事業で構成されております。
外食事業につきましては、主に「焼肉や漫遊亭」を展開しております。当連結会計年度におきましても、得意とする精肉の調達力、ノウハウを活かし、新鮮で高品質な料理を安価でご提供するよう努めてまいりました。また、おいしい商品と快適な食事空間を提供するという基本方針のもと、新メニューの開発をすすめ、他店との差別化を図り、お客様が楽しく食事ができる店づくりに努めてまいりました。
外食事業の店舗の状況としましては、2019年6月に「焼肉や漫遊亭」いわき平店(福島県いわき市)を開店いたしました。これにより当連結会計年度末時点における外食事業の店舗数は16店舗になりました。
イベント関連事業につきましては、「肉フェス」など食に関わるイベントの展開、国内外のイベント制作、運営などを行っております。当連結会計年度における主な活動状況といたしまして、ゴールデンウィーク期間中に「肉フェスTOKYO2019」(東京都江東区)、「肉フェスOSAKA2019」(大阪府大阪市)、「餃子フェスTOKYO2019」(東京都世田谷区)を開催いたしました。今後も食肉及び地域の食文化の魅力を国内外に発信する取り組みを行ってまいります。
アウトソーシング事業につきましては、スーパーマーケット業界における、レジ業務の受託代行サービスを行っております。スーパーマーケットの実務経験に基づいた独自のノウハウによって、顧客のニーズに応える質の高いサービスを提供しております。レジ業務のプロフェッショナルとして新規顧客開拓を行い、業容の拡大に努めてまいります。
当連結会計年度における経営成績につきましては、外食事業の既存店が概ね順調に推移したこと、イベント関連事業において「肉フェス」、「餃子フェス」が計画通り開催できたことにより、売上高は6,343百万円と前連結会計年度と比べ284百万円(4.7%)の増収となりましたが、外食事業、アウトソーシング事業で新規出店や新規受託に伴い人件費等の費用が増加したため、セグメント利益(営業利益)は488百万円と前連結会計年度と比べ14百万円(2.9%)の減益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、11,032百万円(前連結会計年度は9,954百万円)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、4,562百万円(前連結会計年度比3.6%減)となりました。これは、主に法人税等の支払額1,846百万円(前連結会計年度比11.0%増)の一方で税金等調整前当期純利益4,839百万円(前連結会計年度比6.4%増)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、2,059百万円(前連結会計年度比111.8%増)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出749百万円(前連結会計年度比35.9%増)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、1,425百万円(前連結会計年度比25.7%減)となりました。これは、主に配当金の支払額799百万円(前連結会計年度比50.1%増)、長期借入金の返済による支出1,211百万円(前連結会計年度比59.4%増)の一方で、長期借入金による収入700百万円によるものであります。
③ 仕入及び販売の状況
a 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、重要となる会計方針については、「第5経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
なお、この連結財務諸表の作成にあたりまして、連結決算日における資産・負債及び連結会計年度の収益・費用の数値に影響を与える見積りは、主に資産の評価や引当金の計上であり、これらの見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 当連結会計年度の経営成績等
当連結会計年度における売上高は、スーパーマーケット事業の既存店では前連結会計年度比101.6%と既存店業績予想の前提100.8%を上回る結果で推移いたしました。また、当連結会計年度に新規出店いたしましたスーパーマーケット事業4店舗、その他の外食事業1店舗、2019年5月より当社グループ入りした㈱タジマが増収に寄与いたしました。この結果、売上高は、113,278百万円となり前連結会計年度に比べて4.6%の増収となりました。
営業利益につきましては、計画外の新規出店や店舗改装、㈱タジマの株式取得関連費用等の一過性の費用があったものの、増収によりその費用を吸収した結果、4,600百万円と前連結会計年度に比べて3.4%の増益となり、営業利益率は4.1%となりました。
経常利益につきましては、4,751百万円と前連結会計年度に比べて4.5%増益となり、経常利益率は4.2%となりました。その結果、過去最高の売上高、経常利益を達成しております。
b 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載の通り、経営環境、食品の安全性、法的規制等様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当該リスクを低減すべく、食品市場の動向に留意しつつ、内部管理体制の強化及び優秀な人材を確保育成し、顧客のニーズを的確に捉え最適な商品を提供することに努めてまいります。
c 資本の財源及び資金の流動性
当社グループでは、経営環境の変化に対応するため資金の流動性を確保することで安定した財務基盤を維持することに努めております。
主な資金需要は、仕入資金、人件費、販売費及び一般管理費等の営業経費に加えて、新規出店時の設備投資及び既存店舗の改装等であります。
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金については、主として営業活動により得られた資金のほか、金融機関からの借入及びリース取引により調達しており、当社において一元管理しております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度と比べ5,189百万円増加し、44,441百万円となりました。流動資産は2,745百万円増加し、固定資産は2,443百万円増加しております。主な要因は、現金及び預金の増加2,324百万円、有形固定資産の増加1,786百万円及びのれんの取得による無形固定資産の増加216百万円、敷金及び保証金の増加433百万円によるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度と比べ3,218百万円増加し、18,532百万円となりました。主な要因は、買掛金が592百万円、未払金が415百万円、未払法人税等が214百万円、短期借入金が1,600百万円及び長期借入金が109百万円増加したことによるものであります。
純資産につきましては、前連結会計年度と比べ1,971百万円増加し、25,909百万円となりました。主な要因は親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加2,014百万円によるものであります。
b 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を通じて緩やかな回復傾向で推移しております。一方、海外経済においては米国をはじめとする各国の通商政策による貿易摩擦や、中国経済の減速等により、景気の先行きが不透明な状況で推移しております。
食品小売業界におきましては、消費者の根強い節約志向や、業種業態の垣根を越えた販売競争の激化に加え、人手不足を背景とした人件費や物流費の上昇など、厳しい経営環境が続いております。
このような状況のもと、当社グループは、お客様の暮らしの基本である食を通して、安心・安全を守り、値頃感がある商品展開をすすめ、変化に富んだ店づくりをすることで、さらなるご支持をいただけるような店舗運営に努めてまいりました。
当連結会計年度における経営成績は、スーパーマーケット事業、その他の外食事業の既存店の業績が概ね順調に推移したこと、その他事業のイベント関連事業において、「肉フェス」、「餃子フェス」が計画通り開催できたこと、2019年5月より当社グループ入りした㈱タジマの売上寄与により、売上高113,278百万円と前連結会計年度に比べ4,988百万円(4.6%)の増収となりました。
販売費及び一般管理費におきましては、スーパーマーケット事業4店舗、その他の外食事業1店舗の新規出店に伴う開店費用、店舗改装に係る費用、㈱タジマの株式取得関連費用等の一過性の費用があったものの、営業利益は4,600百万円と前連結会計年度に比べ151百万円(3.4%)の増益、経常利益は4,751百万円と前連結会計年度に比べ204百万円(4.5%)の増益となりました。
また、当社子会社の店舗退去に伴う補償として受取補償金150百万円を特別利益に計上したこと、法人税等の増加により、親会社株主に帰属する当期純利益は2,813百万円と前連結会計年度に比べ40百万円(1.4%)の増益となりました。
当社グループにおける事業セグメントごとの状況は、次のとおりであります。
(スーパーマーケット事業)
スーパーマーケット事業につきましては、大型商業施設内店舗「ジャパンミート生鮮館」、関東圏単独店舗「ジャパンミート卸売市場」、北関東で展開する地域密着型店舗「パワーマート」、東京都内を中心に展開する業務用スーパー「肉のハナマサ」等を展開しております。
いずれの店舗におきましても、来店されるお客様が楽しんでお買い物ができる店づくりを目指し、当社グループの強みでもある精肉部門を中心とした生鮮各部門及び一般食品から惣菜にいたるまで、それぞれの部門が商品力・技術力に磨きをかけ、お客様のニーズに合った値頃感のある商品展開をすすめ、より安心・安全な商品を提供できるよう努めてまいりました。
商品の販売につきましては、特定の商品を大量に陳列し、値頃感がある商品をお客様へアピールすることで購買意欲を高める「異常値販売」を定期的に実施する他、グループ各社で開発した商品を共有し販売を行うことで、販売点数及び商品の仕入力の向上、採算の安定に繋がるよう努めてまいりました。
また、当社の加工物流センターでの大量かつ効率的な精肉加工、商品供給を行うことで店舗オペレーションを安定的にサポートすることに加え、店舗内においても必要に応じて精肉加工を行い、売れ筋に対応した商品の速やかな提供により販売機会のロスを削減する等、戦略的、効率的な販売に努めております。商品の仕入につきましては、加工物流センターにおける大量備蓄機能を活用することで、食材価格変動の影響を受けにくい商品仕入体制を構築し、採算の安定と商品在庫の確保を図っております。
店舗の状況としましては、2018年11月に「Hanamasa Plus+」東武練馬店(東京都板橋区)、12月に「肉のハナマサ」大久保店(東京都新宿区)、「肉のハナマサ」新日本橋店(東京都中央区)、2019年4月に「Hanamasa Plus+」綱島店(神奈川県横浜市)を開店いたしました。
店舗改装としましては、2018年12月に「肉のハナマサ」つくば店(茨城県つくば市)の運営方法をフランチャイズから直営に変更し、2019年3月「Hanamasa Plus+」つくば店に改装いたしました。また、2019年5月に「肉のハナマサ」銀座店(東京都中央区)の改装を行いました。
さらに、2019年5月より㈱タジマが当社グループ入りしたことにより、当連結会計年度末時点におけるスーパーマーケット事業の店舗数は89店舗となりました。
当連結会計年度における経営成績につきましては、既存店の業績が概ね順調に推移したことにより、売上高108,754百万円と前連結会計年度と比べ4,792百万円(4.6%)の増収、セグメント利益(営業利益)は4,078百万円と前連結会計年度と比べ164百万円(4.2%)の増益となりました。
(その他)
その他の事業につきましては、外食事業、イベント関連事業、アウトソーシング事業で構成されております。
外食事業につきましては、主に「焼肉や漫遊亭」を展開しております。当連結会計年度におきましても、得意とする精肉の調達力、ノウハウを活かし、新鮮で高品質な料理を安価でご提供するよう努めてまいりました。また、おいしい商品と快適な食事空間を提供するという基本方針のもと、新メニューの開発をすすめ、他店との差別化を図り、お客様が楽しく食事ができる店づくりに努めてまいりました。
外食事業の店舗の状況としましては、2019年6月に「焼肉や漫遊亭」いわき平店(福島県いわき市)を開店いたしました。これにより当連結会計年度末時点における外食事業の店舗数は16店舗になりました。
イベント関連事業につきましては、「肉フェス」など食に関わるイベントの展開、国内外のイベント制作、運営などを行っております。当連結会計年度における主な活動状況といたしまして、ゴールデンウィーク期間中に「肉フェスTOKYO2019」(東京都江東区)、「肉フェスOSAKA2019」(大阪府大阪市)、「餃子フェスTOKYO2019」(東京都世田谷区)を開催いたしました。今後も食肉及び地域の食文化の魅力を国内外に発信する取り組みを行ってまいります。
アウトソーシング事業につきましては、スーパーマーケット業界における、レジ業務の受託代行サービスを行っております。スーパーマーケットの実務経験に基づいた独自のノウハウによって、顧客のニーズに応える質の高いサービスを提供しております。レジ業務のプロフェッショナルとして新規顧客開拓を行い、業容の拡大に努めてまいります。
当連結会計年度における経営成績につきましては、外食事業の既存店が概ね順調に推移したこと、イベント関連事業において「肉フェス」、「餃子フェス」が計画通り開催できたことにより、売上高は6,343百万円と前連結会計年度と比べ284百万円(4.7%)の増収となりましたが、外食事業、アウトソーシング事業で新規出店や新規受託に伴い人件費等の費用が増加したため、セグメント利益(営業利益)は488百万円と前連結会計年度と比べ14百万円(2.9%)の減益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、11,032百万円(前連結会計年度は9,954百万円)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、4,562百万円(前連結会計年度比3.6%減)となりました。これは、主に法人税等の支払額1,846百万円(前連結会計年度比11.0%増)の一方で税金等調整前当期純利益4,839百万円(前連結会計年度比6.4%増)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、2,059百万円(前連結会計年度比111.8%増)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出749百万円(前連結会計年度比35.9%増)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、1,425百万円(前連結会計年度比25.7%減)となりました。これは、主に配当金の支払額799百万円(前連結会計年度比50.1%増)、長期借入金の返済による支出1,211百万円(前連結会計年度比59.4%増)の一方で、長期借入金による収入700百万円によるものであります。
③ 仕入及び販売の状況
a 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 仕入高(百万円) | 前連結会計年度比(%) |
スーパーマーケット事業 | 78,116 | 104.1 |
その他 | 324 | 103.4 |
合計 | 78,440 | 104.1 |
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前連結会計年度比(%) |
スーパーマーケット事業 | 108,077 | 104.6 |
その他 | 5,200 | 104.6 |
合計 | 113,278 | 104.6 |
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、重要となる会計方針については、「第5経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
なお、この連結財務諸表の作成にあたりまして、連結決算日における資産・負債及び連結会計年度の収益・費用の数値に影響を与える見積りは、主に資産の評価や引当金の計上であり、これらの見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 当連結会計年度の経営成績等
当連結会計年度における売上高は、スーパーマーケット事業の既存店では前連結会計年度比101.6%と既存店業績予想の前提100.8%を上回る結果で推移いたしました。また、当連結会計年度に新規出店いたしましたスーパーマーケット事業4店舗、その他の外食事業1店舗、2019年5月より当社グループ入りした㈱タジマが増収に寄与いたしました。この結果、売上高は、113,278百万円となり前連結会計年度に比べて4.6%の増収となりました。
営業利益につきましては、計画外の新規出店や店舗改装、㈱タジマの株式取得関連費用等の一過性の費用があったものの、増収によりその費用を吸収した結果、4,600百万円と前連結会計年度に比べて3.4%の増益となり、営業利益率は4.1%となりました。
経常利益につきましては、4,751百万円と前連結会計年度に比べて4.5%増益となり、経常利益率は4.2%となりました。その結果、過去最高の売上高、経常利益を達成しております。
b 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載の通り、経営環境、食品の安全性、法的規制等様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当該リスクを低減すべく、食品市場の動向に留意しつつ、内部管理体制の強化及び優秀な人材を確保育成し、顧客のニーズを的確に捉え最適な商品を提供することに努めてまいります。
c 資本の財源及び資金の流動性
当社グループでは、経営環境の変化に対応するため資金の流動性を確保することで安定した財務基盤を維持することに努めております。
主な資金需要は、仕入資金、人件費、販売費及び一般管理費等の営業経費に加えて、新規出店時の設備投資及び既存店舗の改装等であります。
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金については、主として営業活動により得られた資金のほか、金融機関からの借入及びリース取引により調達しており、当社において一元管理しております。