有価証券報告書-第27期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)

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2019/03/28 11:31
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81項目
経営成績等の概要
(1)経営成績
当事業年度における我が国経済は、雇用・所得情勢が緩やかに改善し、また好調な企業収益を背景として設備投資が底堅く推移する等、総じて緩やかな回復基調にありました。海外の経済情勢におきましても、米国経済が好調さを維持する等、景気回復、持ち直し基調で推移しました。その一方で、米中貿易摩擦による過剰な報復措置の応酬による中国の景気減速等の不確実性の増大により景気下振れリスクは続いており、先行き不透明な状況で推移しました。
このような経済状況のもと、当社を取り巻く試作開発市場は、自動車のEV化に伴う試作開発需要が当事業年度を通じて大変旺盛であり、更には多くの産業における試作開発需要も拡大傾向のまま推移いたしました。当社はこれらの需要拡大に対し、積極的な設備投資及び人的投資を行うことで生産能力、生産効率の向上を実現し、当社の強みである「短納期」、「高品質」を前面に打ち出して、市場のニーズに応えてまいりました。
この結果、当事業年度の経営成績は、売上高2,582,550千円(前期比58.5%増)、営業利益329,551千円(前事業年度22,018千円)、経常利益338,266千円(前事業年度28,736千円)、当期純利益214,661千円(前事業年度15,906千円)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当事業年度の第3四半期会計期間から、コンセプトセンター(鋳造事業)の産業用CTにおける検査・測定サービスが大きく増加したことに伴い、報告セグメント別の経営成績をより適切に反映させるため、従来は測定しておりませんでしたセグメント間取引を測定し、セグメント間取引の消去額を調整額に含める方法へと、測定方法を変更しております。これにより当事業年度の期首からセグメント間取引を測定する方法に変更したとみなして売上高及びセグメント利益を記載しておりますが、通期のセグメント利益への影響額は軽微であります。
前事業年度では、セグメント間取引の消去額を調整額に含める方法に変更したとみなして金額を算出することができないことから、売上高及びセグメント利益は変更前の金額と比較して記載しております。
(3Dプリンター出力事業)
3Dプリンター出力事業におきましては、堅調な市場環境のなか「短納期」を訴求したWEBマーケティングの展開や、国内外展示会への積極的な出展による認知度向上及び顧客層の拡大を図るとともに、設備面においてもフルカラー3Dプリンターを導入してサービス範囲の拡大を実現する等の施策を実行し、多岐にわたる産業分野からの受注獲得に注力してまいりました。
また、国内外代理店販売網を整備したことが奏功して、心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」の売上高が伸張し、医療機器関連分野の売上高、更には3Dプリンター出力事業全体の売上高を押し上げる一因となりました。
当社は医療機器製造における3Dプリンター活用の有効性に早くから着目しておりましたが、2018年8月9日付で「医療機器製造業」、2018年8月28日付で「第1種医療機器製造販売業」の許可を取得し、将来の同分野における事業拡大に向けた社内体制の整備や商材開拓等への先行投資も積極的に行ってまいりました。
この結果、3Dプリンター出力事業の売上高は520,141千円(前期比25.7%増)、セグメント利益は125,074千円(前期比43.4%増)となりました。
(鋳造事業)
鋳造事業におきましては、自動車EV化の潮流を反映して、試作開発需要が当事業年度を通し拡大傾向で推移するなか、短納期のみならず「大型化、複雑化、軽量化、精緻化」への対応ニーズが益々強まってまいりました。
このような顧客ニーズの変化を先読みして、新工場建設や設備機器導入等の積極的な投資を行い、高難度化する顧客ニーズに設備面・技術面において対応すべく、生産体制の確立及び生産能力の向上を実現したことが奏功し、顧客からの信頼獲得、更には経営成績の大幅伸張を実現するに至りました。
この結果、鋳造事業の売上高は1,602,059千円(前期比67.0%増)、セグメント利益は501,769千円(前期比232.4%増)となりました。
(CT事業)
CT事業におきましては、産業用CTによる「検査・測定サービス」の市場が未形成である状況下、当社は高度なデータ作成及び解析技術を駆使し、ミリ/マイクロ/ナノフォーカスという全クラスの産業用CT装置5台を状況に応じて使い分け、最適かつ高精度な「検査・測定サービス」を提供しております。
「検査・測定サービス」においては、当社と同規模に事業展開をしている競合企業は少なく、当社はリーディング企業として、積極的に技術普及及び市場開発を行ってまいりました。
当事業年度は、このような優位な立ち位置を活かし、複数の継続的な大型案件を獲得したことや、産業用CTを4台販売したこともあり、大幅な売上高伸張となりました。
この結果、CT事業の売上高は556,172千円(前期比116.8%増)、セグメント利益は140,218千円(前期比27.8%増)となりました。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
前年同期比(%)
3Dプリンター出力事業(千円)270,038115.4
鋳造事業(千円)974,099136.5
CT事業(千円)81,647151.1
合計(千円)1,325,785132.4

(注)1.金額は製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.セグメント間の振替高は含まれておりません。
(2)商品仕入実績
当事業年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
前年同期比(%)
3Dプリンター出力事業(千円)158-
鋳造事業(千円)--
CT事業(千円)230,875274.9
合計(千円)231,033275.1

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の振替高は含まれておりません。
3.3Dプリンター出力事業の商品仕入は当事業年度から開始したため、前年同期比は記載しておりません。
(3)受注実績
当社の受注実績は、販売実績とほぼ一致しておりますので、受注実績に関しては販売実績の項をご参照ください。
(4)販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
前年同期比(%)
3Dプリンター出力事業(千円)519,915125.7
鋳造事業(千円)1,508,932157.3
CT事業(千円)553,702215.9
合計(千円)2,582,550158.5

(注)1.セグメント間の内部売上高又は振替高は含まれておりません。
2.主な販売先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2017年1月1日
至 2017年12月31日)
当事業年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
日本電産株式会社222,69213.7390,40515.1

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度の販売実績を産業区分別に示すと次のとおりであります。
3Dプリンター出力事業
セグメント内産業区分当事業年度
(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)
販売件数(件)販売金額(千円)比率(%)
卸売業444140,21927.0
電気機械器具製造業51791,72717.6
専門サービス業(他に分類されないもの)31866,84312.9
精密機械・医療機械器具製造業61055,98910.8
その他の製造業40242,6798.2
輸送用機械器具製造業12227,9045.4
その他の事業サービス9422,6294.3
一般機械器具製造業8316,9473.3
化学工業188,4331.6
その他27446,5418.9
合計2,882519,915100.0

鋳造事業
セグメント内産業区分当事業年度
(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)
販売件数(件)販売金額(千円)比率(%)
電気機械器具製造業237442,55229.3
輸送用機械器具製造業262307,64720.4
卸売業269275,99918.3
鉄鋼業、非鉄金属製造業158231,93615.4
一般機械器具製造業167100,4176.6
ゴム製品製造業7442,3842.8
精密機械・医療機械器具製造業7740,3152.7
娯楽業1224,2611.6
その他の事業サービス業1919,1731.3
その他4024,2441.6
合計1,3151,508,932100.0

CT事業
セグメント内産業区分当事業年度
(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)
販売件数(件)販売金額(千円)比率(%)
輸送用機械器具製造業73192,77134.8
一般機械器具製造業20111,68920.2
専門サービス業(他に分類されないもの)3773,51513.3
窯業・土石製品製造業170,00012.6
卸売業13862,62711.3
精密機械・医療機械器具製造業1816,8603.0
電気機械器具製造業359,3001.7
鉄鋼業、非鉄金属製造業195,2020.9
金属製品製造業93,0900.6
その他238,6471.6
合計373553,702100.0

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.産業区分に関しては、株式会社帝国データバンクのTDB産業分類表の中分類に従っております。
3.販売件数、販売金額及び比率は、セグメント間の内部売上高又は振替高は含まれておりません。
経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、当事業年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2)当事業年度の財政状態の分析
(資産)
当事業年度末における流動資産は1,856,800千円となり、前事業年度末に比べ664,145千円増加いたしました。これは主に未収消費税等が25,671千円、受取手形が22,668千円、未収還付法人税等が11,509千円減少したものの、現金及び預金が541,949千円、売掛金が117,576千円、繰延税金資産が30,411千円、仕掛品が29,707千円増加したことによるものであります。
固定資産は1,466,254千円となり、前事業年度末に比べ203,628千円増加いたしました。これは主に機械及び装置が43,866千円減少したものの、リース資産(有形固定資産)が183,578千円、建物が30,189千円、建設仮勘定が19,563千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は3,323,054千円となり、前事業年度末に比べ867,774千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は834,063千円となり、前事業年度末に比べ484,855千円増加いたしました。これは主に買掛金が67,177千円減少したものの、短期借入金が155,958千円、未払法人税等が148,535千円、未払金が63,411千円、未払消費税等が62,031千円、賞与引当金が58,334千円、リース債務が45,251千円、役員賞与引当金が21,641千円増加したことによるものであります。
固定負債は425,162千円となり、前事業年度末に比べ150,256千円増加いたしました。これは主に長期借入金が17,613千円減少したものの、リース債務が150,174千円、資産除去債務が17,124千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は1,259,225千円となり、前事業年度末に比べ635,112千円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は2,063,829千円となり、前事業年度末に比べ232,661千円増加いたしました。これは当期純利益を214,661千円計上し,資本金及び資本準備金がそれぞれ9,000千円増加したことによるものであります。
(3)当事業年度の経営成績の分析
当社は、自動車、精密機器、電気機器、航空宇宙、医療機器等の製造業を中心にコンシューマー、教育、医療、ヘルスケア等幅広い業種の試作品から最終製品づくりをトータルサポートする企業として、独自のポジションを確立し、2018年8月には「医療機器製造業(登録番号14BZ200303」、「第1種医療機器製造販売業(許可番号:14B1X10020)」の許可を取得いたしました。当社事業は、「3Dプリンター出力事業」、「鋳造事業」及び「CT事業」であり、製品の高品質はもとより、短納期において優位性を発揮しております。
当事業年度は、4期連続の増収となり、過去最高の売上高2,582,550千円(前事業年度比58.5%増)を達成いたしました。売上原価は、産業用CT販売開始による商品仕入増加、外注費増加、製造部門の人員増加等があったものの原価率が改善し1,556,819千円(前事業年度比43.4%増)、販売費及び一般管理費は管理部門及び企画部門の人員増加等により696,179千円(前事業年度比33.3%増)となり、営業利益は329,551千円(前事業年度は22,018千円)となりました。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、「2 事業等のリスク」に記載のとおり、顧客の製品開発に資する試作品の作製及び少量量産品の作製を行っており、開発に関する秘匿情報の漏洩や製品の不良等のリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は、国際的な品質規格であるISO9001やJISQ9100の取得を通じた品質検査体制の構築と審査機関による定期的な検査の実施により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散し、リスクの発生を抑え、適切に対応しております。
(5)当事業年度のキャッシュ・フローの分析
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前当期純利益を335,788千円(前期28,736千円)計上し、有形固定資産の取得による支出、リース債務の返済による支出、長期借入金の返済による支出があったものの、減価償却費、短期借入金の純増額、セール・アンド・リースバックによる収入等により、前事業年度末に比べ541,949千円増加し、当事業年度末には1,007,210千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は575,071千円(前期は107,967千円の使用)となりました。これは主に、売上債権の増加額94,908千円、仕入債務の減少額67,177千円、たな卸資産の増加額23,761千円等の減少があったものの、税引前当期純利益335,788千円、減価償却費200,413千円、未払消費税等の増加額62,031千円、賞与引当金の増加額58,334千円、未収消費税等の減少額25,671千円、役員賞与引当金の増加額21,641千円、法人税等の還付額11,765千円等の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は209,879千円(前期は555,155千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出188,103千円、敷金及び保証金の差入による支出13,507千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度間において財務活動の結果獲得した資金は176,757千円(前期は88,812千円の使用)となりました。これは主に、リース債務の返済による支出51,198千円、長期借入金の返済による支出24,012千円があったものの、短期借入金の純増額155,958千円、セール・アンド・リースバックによる収入82,215千円、株式の発行による収入18,000千円によるものであります。
(6)資本の財源及び資金の流動性
①キャッシュ・フロー
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(5)当事業年度のキャッシュ・フローの分析」に記載のとおりであります。
②契約債務
2018年12月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
年度別要支払額(千円)
契約債務合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超
短期借入金155,958155,958---
長期借入金113,61317,61324,00024,00048,000
リース債務371,76198,475158,210103,97311,101

上記の表において、貸借対照表の流動負債に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
③財務政策
当社は、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、生産設備などの長期資金は、固定金利の長期借入金で調達しております。
2018年12月31日現在、長期借入金の残高は113,613千円であります。また、当事業年度末において、複数の金融機関との間で合計700,000千円の当座貸越契約を締結しております。(借入実行残高105,958千円、借入未実行残高594,041千円)
④資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要のうち主なものは、販売用の産業用CTの購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当事業年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は644,167千円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は1,007,210千円となっております。

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