有価証券報告書-第32期(2023/01/01-2023/12/31)
経営成績等の概要
経営成績
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行に伴い、行動制限が緩和されるなど、社会経済活動の正常化が進展することで回復の兆しが見られております。一方で、原油・原材料価格の高止まりの影響、中国をはじめとした諸外国の景気減退、地政学的リスクの長期化など依然として不透明な状況であります。
当社を取り巻く試作・開発市場は、世界的なカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)目標達成に向けたEV(電気自動車)開発の本格化により、複雑形状かつ大型サイズの試作品が求められる傾向が顕著となりました。このため当社は、新たな生産技術「ギガキャスト(注1)」の試作需要に応えるため、大型低圧鋳造炉の導入を行い、大型試作品の供給体制の整備を進めました。また、FA(ファクトリーオートメーション(注2))協働ロボット案件についても堅調な受注状況が継続し、業績を牽引いたしました。
このような環境の中、伊豆木産業用地(長野県飯田市)に国内最大規模の砂型鋳造工場棟「コンセプトセンター第8期棟」を建設し、2023年9月に稼働を開始いたしました。これにより、従来は不適とされてきた自硬性砂型鋳造(注3)による鋳造品の量産が可能となりました。
3Dプリンター事業では、株式会社ケイズデザインラボ(東京都千代田区)と共同で、製造業向けに3Dプリンターによる小ロット生産確立と普及を支援する事業「デジタル製造プログラム(注4)」の一環として、樹脂3Dプリンター「Figure4」を新たに設置し、様々な樹脂を用いた積層品の量産に向けた提案を進めました。
この結果、当事業年度の経営成績は、売上高3,640,002千円(前期比23.2%増)、営業利益536,623千円(前期比52.8%増)、経常利益533,438千円(前期比39.9%増)、当期純利益363,695千円(前期比46.9%増)となり、売上高・利益の各項目で過去最高を達成しました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
なお、当事業年度より、従来「3Dプリンター出力事業」としていた報告セグメントの名称を「3Dプリンター事業」に変更しております。この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。
①3Dプリンター事業
3Dプリンター事業におきましては、心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID(ハートロイド)」の販売促進活動を、海外で開催される各種国際会議や展示会での出席及び実演などを中心に、積極的かつ継続的に実施したことで製品認知が進み、グローバルデバイスメーカーなどからの受注が続きました。
また、工業向け試作品を中心とした出力サービスにつきましても、試作・開発市場の景況感の回復により、「短納期」・「高品質」が要求される案件や、まとまった数量の造形を必要とする大口案件を中心に受注が拡大しました。
この結果、3Dプリンター事業の売上高は729,705千円(前期比33.6%増)、セグメント利益は199,751千円(前期比91.8%増)となりました。
②鋳造事業
鋳造事業におきましては、自動車メーカー各社及び部品メーカーを中心とした国内外のEV関連の試作及び開発や、FA協働ロボット関連の量産部品及び開発に関する案件の受注が年間を通じて堅調に推移いたしました。また、レストア(旧型車両等の老朽化した部品を供給する)分野では、「日産L28型エンジンシリンダーヘッド」の市販化に続き、ユーザーからの要望を取り入れた新たな開発プロジェクトへの着手など、ブランドサイト「JMC BASE」(注5)とともに、レストアブランドの周知拡大を進めました。
生産面ではコンセプトセンター(長野県飯田市)、ミーリングセンター(静岡県浜松市浜名区)両工場による柔軟な生産体制の構築、短納期対応、原価低減活動により、全社業績を大きく牽引しました。
この結果、鋳造事業の売上高は2,505,656千円(前期比22.6%増)、セグメント利益は558,000千円(前期比24.4%増)となりました。
③CT事業
CT事業におきましては、二次電池の研究開発、製造に必要なあらゆる技術、部品・材料、装置および二次電池メーカーが出展する大規模な展示会「BATTERY JAPAN(バッテリージャパン)国際二次電池展」への出展により、産業用CTスキャンサービスの周知・啓蒙活動に努めましたが、顧客製品の不具合箇所を特定する「非破壊検査・選別サービス」の案件ボリュームが前期と比較して減少した影響により、売上高は前期を下回り、セグメント利益は前期並みにとどまりました。
この結果、CT事業の売上高は404,640千円(前期比9.3%減)、セグメント利益は276,003千円(前期比2.8%増)となりました。
(注1)ギガキャスト
大型の鋳造設備で複数のアルミ合金部品を1つのパーツとして成型し、大型の車体部品を生産する方法です。当社では自動車生産工程のギガキャスト化を見据え、試作段階での大型アルミニウム鋳造品の提案ができるよう準備を進めております。
(注2)ファクトリーオートメーション
工場における生産工程の自動化を図るシステムのことで、当社では需要増加が著しい協働ロボット分野で使用される筐体の金属部品に、軽量かつ高強度のマグネシウム鋳造品やアルミニウム鋳造品を提案しております。
(注3)自硬性砂型鋳造
砂に樹脂と硬化剤を混ぜることで強度のある砂型を作る工法で、量産性が低いことから、通常は量産前の試作用途で使用されております。
(注4)デジタル製造プログラム
事業主体者である株式会社ケイズデザインラボと当社及び3DiH各社(八十島プロシード株式会社・原田車両設計株式会社)が3Dプリンターによる小ロット生産の確立と普及を支援する事業です。当事業は、経済産業省「令和元年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」に採択されたビジネスモデル構築型補助事業です。
■ 3Dプリント製造を取り込んだビジネスの検討・ご提案
■ 3Dプリントによる製品製造ベンチマークのフルサポート
■ 3Dプリントによる小ロット生産の品質検証
■ 3Dプリント製造をイノベーションの核とした各種補助金申請サポート
(https://portal.monodukuri-hojo.jp)
(https://ksdl.co.jp/dxc/contents_sv_dmp.html)
(注5)ブランドサイト「JMC BASE」
当社の高い鋳造技術や産業用CTでの検査技術を活かして、メーカーで生産終了となった商品を製造販売することで多くの方に大切な自動車や自動二輪車を長く楽しんでいただくための当社のレストア分野専用のWEBサイトです。
(https://jmcbase.com)
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は製造原価によっております。
2.セグメント間の振替高は含まれておりません。
(2)商品仕入実績
当事業年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)セグメント間の振替高は含まれておりません。
(3)受注実績
当社の受注実績は、販売実績とほぼ一致しておりますので、受注実績に関しては販売実績の項をご参照ください。
(4)販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の内部売上高又は振替高は含まれておりません。
2.主な販売先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
当事業年度の販売実績を産業区分別に示すと次のとおりであります。
3Dプリンター事業
鋳造事業
CT事業
(注)1.産業区分に関しては、株式会社帝国データバンクのTDB産業分類表の中分類に従っております。
2.販売件数、販売金額及び比率は、セグメント間の内部売上高又は振替高は含まれておりません。
経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
該当事項はありません。
(2)当事業年度の財政状態の分析
(資産)
当事業年度末における流動資産は1,562,520千円となり、前事業年度末に比べ174,792千円増加いたしました。これは主に仕掛品が115,497千円減少したものの、電子記録債権が111,742千円、前渡金が59,064千円、商品及び製品が65,232千円増加したことによるものであります。
固定資産は3,418,083千円となり、前事業年度末に比べ473,797千円増加いたしました。これは主に建設仮勘定が457,224千円減少したものの、建物が534,303千円、機械及び装置が355,812千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は4,980,604千円となり、前事業年度末に比べ648,590千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は1,128,904千円となり、前事業年度末に比べ89,456千円増加いたしました。これは主に契約負債が68,632千円、未払法人税等が46,392千円減少したものの、未払金が116,023千円、短期借入金が100,000千円増加したことによるものであります。
固定負債は990,525千円となり、前事業年度末に比べ155,279千円増加いたしました。これは主にリース債務が64,792千円減少したものの、長期借入金が219,986千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は2,119,429千円となり、前事業年度末に比べ244,736千円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は2,861,174千円となり、前事業年度末に比べ403,854千円増加いたしました。これは主に当期純利益を363,695千円計上したことによるものであります。
(3)当事業年度の経営成績の分析
当社は、自動車、精密機器、電気機器、航空宇宙及び医療機器等の製造業を中心にコンシューマー、教育、医療及びヘルスケア等幅広い業種の試作品から最終製品づくりをトータルサポートすることを主たる業務とし、「3Dプリンター事業」、「鋳造事業」及び「CT事業」の3事業で、製品の高品質はもとより、短納期において優位性を発揮しております。
当事業年度における経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の概要 経営成績」に記載のとおりであります。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、顧客の製品開発に資する試作品の作製及び少量量産品の作製を行っており、開発に関する秘匿情報の漏洩や製品の不良等のリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は、国際的な品質規格であるISO9001やJISQ9100の取得を通じた品質検査体制の構築と審査機関による定期的な検査の実施により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散し、リスクの発生を抑え、適切に対応しております。
(5)当事業年度のキャッシュ・フローの分析
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前当期純利益507,777千円(前期377,801千円)の計上、長期借入れによる収入、減価償却費の計上等があったものの、有形固定資産の取得による支出等により、前事業年度末に比べ3,317千円減少し、当事業年度末には303,243千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は389,555千円(前年同期は600,410千円の獲得)となりました。これは主に、売上債権の増加額98,360千円、未払消費税等の減少額53,623千円、未収消費税等の増加額52,298千円等の資金の減少があったものの、税引前当期純利益507,777千円、減価償却費294,002千円等の資金の増加があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は717,953千円(前年同期は629,120千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出691,846千円等の資金の減少があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果獲得した資金は325,079千円(前年同期は29,009千円の獲得)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出255,347千円等の資金の減少があったものの、長期借入れによる収入550,000千円等の資金の増加があったことによるものであります。
(6)資本の財源及び資金の流動性
①キャッシュ・フロー
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(5)当事業年度のキャッシュ・フローの分析」に記載のとおりであります。
②契約債務
2023年12月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
上記の表において、貸借対照表の流動負債に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
③財務政策
当社は、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、生産設備などの長期資金は、固定金利の長期借入金で調達しております。
2023年12月31日現在、短期借入金の残高は200,000千円、長期借入金の残高は994,970千円であります。また、当事業年度末において、複数の金融機関との間で合計950,000千円のコミットメントライン契約および当座貸越契約を締結しております(借入未実行残高850,000千円)。
④資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要のうち主なものは、販売用の産業用CTの購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当事業年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は1,443,211千円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は303,243千円となっております。
経営成績
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行に伴い、行動制限が緩和されるなど、社会経済活動の正常化が進展することで回復の兆しが見られております。一方で、原油・原材料価格の高止まりの影響、中国をはじめとした諸外国の景気減退、地政学的リスクの長期化など依然として不透明な状況であります。
当社を取り巻く試作・開発市場は、世界的なカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)目標達成に向けたEV(電気自動車)開発の本格化により、複雑形状かつ大型サイズの試作品が求められる傾向が顕著となりました。このため当社は、新たな生産技術「ギガキャスト(注1)」の試作需要に応えるため、大型低圧鋳造炉の導入を行い、大型試作品の供給体制の整備を進めました。また、FA(ファクトリーオートメーション(注2))協働ロボット案件についても堅調な受注状況が継続し、業績を牽引いたしました。
このような環境の中、伊豆木産業用地(長野県飯田市)に国内最大規模の砂型鋳造工場棟「コンセプトセンター第8期棟」を建設し、2023年9月に稼働を開始いたしました。これにより、従来は不適とされてきた自硬性砂型鋳造(注3)による鋳造品の量産が可能となりました。
3Dプリンター事業では、株式会社ケイズデザインラボ(東京都千代田区)と共同で、製造業向けに3Dプリンターによる小ロット生産確立と普及を支援する事業「デジタル製造プログラム(注4)」の一環として、樹脂3Dプリンター「Figure4」を新たに設置し、様々な樹脂を用いた積層品の量産に向けた提案を進めました。
この結果、当事業年度の経営成績は、売上高3,640,002千円(前期比23.2%増)、営業利益536,623千円(前期比52.8%増)、経常利益533,438千円(前期比39.9%増)、当期純利益363,695千円(前期比46.9%増)となり、売上高・利益の各項目で過去最高を達成しました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
なお、当事業年度より、従来「3Dプリンター出力事業」としていた報告セグメントの名称を「3Dプリンター事業」に変更しております。この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。
①3Dプリンター事業
3Dプリンター事業におきましては、心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID(ハートロイド)」の販売促進活動を、海外で開催される各種国際会議や展示会での出席及び実演などを中心に、積極的かつ継続的に実施したことで製品認知が進み、グローバルデバイスメーカーなどからの受注が続きました。
また、工業向け試作品を中心とした出力サービスにつきましても、試作・開発市場の景況感の回復により、「短納期」・「高品質」が要求される案件や、まとまった数量の造形を必要とする大口案件を中心に受注が拡大しました。
この結果、3Dプリンター事業の売上高は729,705千円(前期比33.6%増)、セグメント利益は199,751千円(前期比91.8%増)となりました。
②鋳造事業
鋳造事業におきましては、自動車メーカー各社及び部品メーカーを中心とした国内外のEV関連の試作及び開発や、FA協働ロボット関連の量産部品及び開発に関する案件の受注が年間を通じて堅調に推移いたしました。また、レストア(旧型車両等の老朽化した部品を供給する)分野では、「日産L28型エンジンシリンダーヘッド」の市販化に続き、ユーザーからの要望を取り入れた新たな開発プロジェクトへの着手など、ブランドサイト「JMC BASE」(注5)とともに、レストアブランドの周知拡大を進めました。
生産面ではコンセプトセンター(長野県飯田市)、ミーリングセンター(静岡県浜松市浜名区)両工場による柔軟な生産体制の構築、短納期対応、原価低減活動により、全社業績を大きく牽引しました。
この結果、鋳造事業の売上高は2,505,656千円(前期比22.6%増)、セグメント利益は558,000千円(前期比24.4%増)となりました。
③CT事業
CT事業におきましては、二次電池の研究開発、製造に必要なあらゆる技術、部品・材料、装置および二次電池メーカーが出展する大規模な展示会「BATTERY JAPAN(バッテリージャパン)国際二次電池展」への出展により、産業用CTスキャンサービスの周知・啓蒙活動に努めましたが、顧客製品の不具合箇所を特定する「非破壊検査・選別サービス」の案件ボリュームが前期と比較して減少した影響により、売上高は前期を下回り、セグメント利益は前期並みにとどまりました。
この結果、CT事業の売上高は404,640千円(前期比9.3%減)、セグメント利益は276,003千円(前期比2.8%増)となりました。
(注1)ギガキャスト
大型の鋳造設備で複数のアルミ合金部品を1つのパーツとして成型し、大型の車体部品を生産する方法です。当社では自動車生産工程のギガキャスト化を見据え、試作段階での大型アルミニウム鋳造品の提案ができるよう準備を進めております。
(注2)ファクトリーオートメーション
工場における生産工程の自動化を図るシステムのことで、当社では需要増加が著しい協働ロボット分野で使用される筐体の金属部品に、軽量かつ高強度のマグネシウム鋳造品やアルミニウム鋳造品を提案しております。
(注3)自硬性砂型鋳造
砂に樹脂と硬化剤を混ぜることで強度のある砂型を作る工法で、量産性が低いことから、通常は量産前の試作用途で使用されております。
(注4)デジタル製造プログラム
事業主体者である株式会社ケイズデザインラボと当社及び3DiH各社(八十島プロシード株式会社・原田車両設計株式会社)が3Dプリンターによる小ロット生産の確立と普及を支援する事業です。当事業は、経済産業省「令和元年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」に採択されたビジネスモデル構築型補助事業です。
■ 3Dプリント製造を取り込んだビジネスの検討・ご提案
■ 3Dプリントによる製品製造ベンチマークのフルサポート
■ 3Dプリントによる小ロット生産の品質検証
■ 3Dプリント製造をイノベーションの核とした各種補助金申請サポート
(https://portal.monodukuri-hojo.jp)
(https://ksdl.co.jp/dxc/contents_sv_dmp.html)
(注5)ブランドサイト「JMC BASE」
当社の高い鋳造技術や産業用CTでの検査技術を活かして、メーカーで生産終了となった商品を製造販売することで多くの方に大切な自動車や自動二輪車を長く楽しんでいただくための当社のレストア分野専用のWEBサイトです。
(https://jmcbase.com)
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当事業年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 前年同期比(%) |
| 3Dプリンター事業(千円) | 282,396 | 121.5 |
| 鋳造事業(千円) | 1,831,694 | 124.1 |
| CT事業(千円) | 74,747 | 182.1 |
| 合計(千円) | 2,188,838 | 125.1 |
(注)1.金額は製造原価によっております。
2.セグメント間の振替高は含まれておりません。
(2)商品仕入実績
当事業年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当事業年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 前年同期比(%) |
| 3Dプリンター事業(千円) | 11,783 | 181.4 |
| 鋳造事業(千円) | - | - |
| CT事業(千円) | 53,439 | 193.6 |
| 合計(千円) | 65,223 | 191.3 |
(注)セグメント間の振替高は含まれておりません。
(3)受注実績
当社の受注実績は、販売実績とほぼ一致しておりますので、受注実績に関しては販売実績の項をご参照ください。
(4)販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当事業年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 前年同期比(%) |
| 3Dプリンター事業(千円) | 729,705 | 133.6 |
| 鋳造事業(千円) | 2,505,656 | 127.6 |
| CT事業(千円) | 404,640 | 90.7 |
| 合計(千円) | 3,640,002 | 123.2 |
(注)1.セグメント間の内部売上高又は振替高は含まれておりません。
2.主な販売先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | 当事業年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| ファナック株式会社 | 1,213,978 | 41.1 | 1,400,546 | 38.5 |
当事業年度の販売実績を産業区分別に示すと次のとおりであります。
3Dプリンター事業
| セグメント内産業区分 | 当事業年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | ||
| 販売件数(件) | 販売金額(千円) | 比率(%) | |
| 卸売業 | 352 | 374,775 | 51.4 |
| 精密機械・医療機械器具製造業 | 428 | 91,668 | 12.6 |
| 電気機械器具製造業 | 282 | 65,057 | 8.9 |
| 一般機械器具製造業 | 148 | 42,600 | 5.8 |
| 専門サービス業(他に分類されないもの) | 47 | 35,954 | 4.9 |
| その他の製造業 | 212 | 19,961 | 2.7 |
| 輸送用機械器具製造業 | 72 | 18,226 | 2.5 |
| その他の事業サービス業 | 27 | 14,358 | 2.0 |
| 広告・調査・情報サービス業 | 5 | 12,387 | 1.7 |
| その他 | 322 | 54,716 | 7.5 |
| 合計 | 1,895 | 729,705 | 100.0 |
鋳造事業
| セグメント内産業区分 | 当事業年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | ||
| 販売件数(件) | 販売金額(千円) | 比率(%) | |
| 一般機械器具製造業 | 773 | 1,760,923 | 70.3 |
| 輸送用機械器具製造業 | 106 | 272,905 | 10.9 |
| 卸売業 | 133 | 241,685 | 9.6 |
| 電気機械器具製造業 | 75 | 117,644 | 4.7 |
| 鉄鋼業、非鉄金属製造業 | 31 | 46,438 | 1.9 |
| 自動車・自転車小売業 | 18 | 33,023 | 1.3 |
| 精密機械・医療機械器具製造業 | 33 | 18,339 | 0.7 |
| 専門サービス業(他に分類されないもの) | 11 | 5,154 | 0.2 |
| 化学工業 | 6 | 4,330 | 0.2 |
| その他 | 13 | 5,212 | 0.2 |
| 合計 | 1,199 | 2,505,656 | 100.0 |
CT事業
| セグメント内産業区分 | 当事業年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | ||
| 販売件数(件) | 販売金額(千円) | 比率(%) | |
| 卸売業 | 163 | 144,376 | 35.7 |
| 輸送用機械器具製造業 | 141 | 112,060 | 27.7 |
| 一般機械器具製造業 | 27 | 30,691 | 7.6 |
| 精密機械・医療機械器具製造業 | 73 | 28,355 | 7.0 |
| 電気機械器具製造業 | 62 | 26,134 | 6.5 |
| 専門サービス業(他に分類されないもの) | 35 | 14,158 | 3.5 |
| その他の製造業 | 12 | 10,740 | 2.7 |
| 化学工業 | 15 | 5,467 | 1.4 |
| 鉄鋼業、非鉄金属製造業 | 12 | 5,270 | 1.3 |
| その他 | 71 | 27,385 | 6.8 |
| 合計 | 611 | 404,640 | 100.0 |
(注)1.産業区分に関しては、株式会社帝国データバンクのTDB産業分類表の中分類に従っております。
2.販売件数、販売金額及び比率は、セグメント間の内部売上高又は振替高は含まれておりません。
経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
該当事項はありません。
(2)当事業年度の財政状態の分析
(資産)
当事業年度末における流動資産は1,562,520千円となり、前事業年度末に比べ174,792千円増加いたしました。これは主に仕掛品が115,497千円減少したものの、電子記録債権が111,742千円、前渡金が59,064千円、商品及び製品が65,232千円増加したことによるものであります。
固定資産は3,418,083千円となり、前事業年度末に比べ473,797千円増加いたしました。これは主に建設仮勘定が457,224千円減少したものの、建物が534,303千円、機械及び装置が355,812千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は4,980,604千円となり、前事業年度末に比べ648,590千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は1,128,904千円となり、前事業年度末に比べ89,456千円増加いたしました。これは主に契約負債が68,632千円、未払法人税等が46,392千円減少したものの、未払金が116,023千円、短期借入金が100,000千円増加したことによるものであります。
固定負債は990,525千円となり、前事業年度末に比べ155,279千円増加いたしました。これは主にリース債務が64,792千円減少したものの、長期借入金が219,986千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は2,119,429千円となり、前事業年度末に比べ244,736千円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は2,861,174千円となり、前事業年度末に比べ403,854千円増加いたしました。これは主に当期純利益を363,695千円計上したことによるものであります。
(3)当事業年度の経営成績の分析
当社は、自動車、精密機器、電気機器、航空宇宙及び医療機器等の製造業を中心にコンシューマー、教育、医療及びヘルスケア等幅広い業種の試作品から最終製品づくりをトータルサポートすることを主たる業務とし、「3Dプリンター事業」、「鋳造事業」及び「CT事業」の3事業で、製品の高品質はもとより、短納期において優位性を発揮しております。
当事業年度における経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の概要 経営成績」に記載のとおりであります。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、顧客の製品開発に資する試作品の作製及び少量量産品の作製を行っており、開発に関する秘匿情報の漏洩や製品の不良等のリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は、国際的な品質規格であるISO9001やJISQ9100の取得を通じた品質検査体制の構築と審査機関による定期的な検査の実施により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散し、リスクの発生を抑え、適切に対応しております。
(5)当事業年度のキャッシュ・フローの分析
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前当期純利益507,777千円(前期377,801千円)の計上、長期借入れによる収入、減価償却費の計上等があったものの、有形固定資産の取得による支出等により、前事業年度末に比べ3,317千円減少し、当事業年度末には303,243千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は389,555千円(前年同期は600,410千円の獲得)となりました。これは主に、売上債権の増加額98,360千円、未払消費税等の減少額53,623千円、未収消費税等の増加額52,298千円等の資金の減少があったものの、税引前当期純利益507,777千円、減価償却費294,002千円等の資金の増加があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は717,953千円(前年同期は629,120千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出691,846千円等の資金の減少があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果獲得した資金は325,079千円(前年同期は29,009千円の獲得)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出255,347千円等の資金の減少があったものの、長期借入れによる収入550,000千円等の資金の増加があったことによるものであります。
(6)資本の財源及び資金の流動性
①キャッシュ・フロー
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(5)当事業年度のキャッシュ・フローの分析」に記載のとおりであります。
②契約債務
2023年12月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
| 年度別要支払額(千円) | |||||
| 契約債務 | 合計 | 1年以内 | 1年超3年以内 | 3年超5年以内 | 5年超 |
| 短期借入金 | 200,000 | 200,000 | - | - | - |
| 長期借入金 | 994,970 | 256,012 | 452,024 | 272,002 | 14,932 |
| リース債務 | 248,241 | 86,780 | 121,630 | 38,150 | 1,679 |
上記の表において、貸借対照表の流動負債に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
③財務政策
当社は、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、生産設備などの長期資金は、固定金利の長期借入金で調達しております。
2023年12月31日現在、短期借入金の残高は200,000千円、長期借入金の残高は994,970千円であります。また、当事業年度末において、複数の金融機関との間で合計950,000千円のコミットメントライン契約および当座貸越契約を締結しております(借入未実行残高850,000千円)。
④資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要のうち主なものは、販売用の産業用CTの購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当事業年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は1,443,211千円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は303,243千円となっております。