有価証券報告書-第13期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/28 15:51
【資料】
PDFをみる
【項目】
102項目
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、政府による働き方改革の推進により、生産性向上と効率的な業務を目的とするAIの活用の高まりの中、ITテクノロジー企業を中心に企業業績は堅調に推移しております。しかしながら、海外については、政治情勢や経済情勢の不確実性や金融資本市場の変動による影響も懸念され、依然として先行き不透明な状況にあります。
上記のような経済環境のもと、日本の総広告費は2018年(平成30年)には、7年連続で前年実績を上回る伸びを続けており、前年比102.2%の6兆5,300億円となりました。当社の事業が属するインターネット広告市場は、当年度においても広告市場全体の伸びを上回る成長が続きました。その中でも、「運用型広告」が前年よりさらに拡大し、前年比122.5%の1兆1,518億円となり、インターネット広告費が総広告費全体をけん引する結果となっております。背景として、インターネット広告のみで解決できないマーケティング課題を、従来からある媒体と組み合わせるなどして解決する統合ソリューションの進化が進み、データやテクノロジーを活用し、各媒体の強みをさらに高めていく動きが顕著になったことによるものと考えられます。その一方で、アドフラウド(botなどを使用しインプレッションやクリックを行い、広告効果を不正に水増しして、広告主から広告収益を獲得しようとする手法)問題への対処を含め、業界全体に高いコンプライアンス意識が求められています。(出典:株式会社電通「2018年(平成30年)日本の広告費」による)
このような状況の中、当社はネイティブ広告プラットフォーム「LOGLY lift」を軸に、広告主(代理店を含む)の広告効果最大化や媒体社(以下メディア)の満足度向上を実現することにより、市場シェアを順調に拡大しました。
具体的には、「LOGLY lift」に新型配信ロジック「デモグラフィックターゲティング配信」を導入しました。配信ロジックの内容は、データ・マネジメント・プラットフォーム(DMP)と言われるインターネット上に蓄積されているユーザーデータ(ユーザーの行動データや興味関心に関するオーディエンスデータ等)を取扱うDMP事業者のオーディエンスデータと当社の「広告配信システムにおいてユーザーの興味を分析し、興味に基づいてユーザーを分類、可視化する技術(特許:6329015号)」を組み合わせることにより従来の配信ロジックと比べてより高度なターゲティング配信が可能となりました。さらに、メディア向けユーザー支援ツール「Loyalfarm」のサービス拡大のため、「Loyalfarm」に新機能を実装しました。具体的には、当社が2018年3月に行ったメディアサイト運営者向けセミナー「Neuron(ニューロン)」において行ったアンケートで、メディアのマネタイズ手法としては広告主とタイアップして広告記事を配信するタイアップ広告の活用に注目しているという結果が得られました。そのため、「Loyalfarm」において、タイアップ広告を一元管理する機能を拡充し2018年9月より提供を開始しました。これらのことから、当社の新規メディア獲得や既存メディアとの関係強化に貢献することができたため、その結果として安定した広告受注につながり、当事業年度の売上に寄与しました。
しかしながら、審査済みのLP(ランディングページ。インターネット上の広告等をクリックした際に表示される商品宣伝や企業のブランディング用のWEBページ)が差替えられていたことが2019年2月に発覚したために、インターネット広告業界に求められる高いコンプライアンス意識を実現する活動にいち早く踏み切る経営判断をいたしました。そのため、当社における「審査済広告差替え対策」の影響で、広告入稿の一時的な配信停止と広告の再審査作業によりCPC(クリック単価)が一時的に低下したため、2019年2月の売上高が一時的に前年割れ(前期同月比89.5%)となりました。なお、早急に広告再入稿及び再審査を行ったため、2019年3月の売上高は前年同月比109.4%となっており回復傾向にあります。
上記活動の結果、当事業年度の売上高は2,372,862千円(前年同期比47.8%増)となりました。また経常利益は160,462千円(前年同期比29.6%増)、当期純利益は104,414千円(前年同期比0.3%減)となりました。
当社は、ネイティブ広告プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
②財政状態の状況
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は前事業年度末より653,793千円増加し、1,567,394千円となりました。これは主に現金及び預金の増加639,462千円によるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は前事業年度末より117,679千円増加し、169,431千円となりました。これは主に有形固定資産の増加31,037千円、投資その他の資産の増加86,642千円によるものであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は前事業年度末より111,054千円増加し、472,592千円となりました。これは主に買掛金の増加44,132千円、前受金の増加27,021千円によるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は前事業年度末より変動なく、50,000千円となりました。
(純資産)
当事業年度末における純資産は前事業年度末より660,418千円増加し、1,214,234千円となりました。これは主に、新規株式公開に係る増資により資本金及び資本準備金がそれぞれ278,070千円増加、当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加104,414千円によるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金同等物(以下「資金」という)の残高は、1,351,421千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は、195,044千円となりました。これは主に、税引前当期純利益の計上160,462千円、仕入債務の増加44,132千円、前受金の増加27,021千円があった一方で、前払費用の増加21,813千円、長期前払費用の増加27,938千円、法人税等の支払額38,112千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果支出した資金は99,552千円となりました。これは主に、敷金及び保証金の差入による支出43,456千円、有形固定資産の取得による支出40,795千円、子会社株式の取得による支出15,300千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果獲得した資金は543,970千円となりました。これは主に、株式の発行による収入544,106千円によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当社の販売実績は、次のとおりであります。
なお、当社はネイティブ広告プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
セグメントの名称当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
ネイティブ広告プラットフォーム事業2,372,862147.8
合計2,372,862147.8

(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社セレス42,4692.6347,36114.6
株式会社フォーシーズ43,8532.7265,38311.2

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。「重要な会計方針及び見積り」については、「第5経理の状況 1財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。この財務諸表の作成には、資産及び負債、収益及び費用に影響を与える見積りを必要とする箇所があります。これらの見積りにつきましては、経営者が過去の実績や取引状況等を勘案し、会計基準の範囲内でかつ合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があることをご留意ください。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は前事業年度末より653,793千円増加し、1,567,394千円となりました。これは主に現金及び預金の増加639,462千円によるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は前事業年度末より117,679千円増加し、169,431千円となりました。これは主に有形固定資産の増加31,037千円、投資その他の資産の増加86,642千円によるものであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は前事業年度末より111,054千円増加し、472,592千円となりました。これは主に買掛金の増加44,132千円、前受金の増加27,021千円によるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は前事業年度末より変動なく、50,000千円となりました。
(純資産)
当事業年度末における純資産は前事業年度末より660,418千円増加し、1,214,234千円となりました。これは主に、新規株式公開に係る増資により資本金及び資本準備金がそれぞれ278,070千円増加、当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加104,414千円によるものであります。
2)経営成績
(売上高)
売上高は、2,372,862千円(前事業年度比47.8%増)となりました。これは主に、顧客企業の増加により「LOGLY lift」での広告収入が順調に推移したことによるものであります。
(売上原価及び売上総利益)
売上原価は、1,777,815千円(前事業年度比47.4%増)となりました。これは主に、媒体増加に伴う広告枠の仕入の増加によるものであります。
この結果、売上総利益は595,047千円(前事業年度比49.0%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益、経常利益)
販売費及び一般管理費は、419,616千円(前事業年度比53.2%増)となりました。これは主に、人員増加に伴う人件費の増加によるものであります。この結果、営業利益は175,430千円(前事業年度比39.8%増)となりました。
営業外収益は、主に受取手数料の発生により454千円(前年度は40千円)となりました。営業外費用は、主に株式公開費用の発生により15,422千円(前年度は1,707千円)となりました。この結果、経常利益は160,462千円(前事業年度比29.6%増)となりました。
(当期純利益)
法人税、住民税及び事業税を59,233千円、法人税等調整額を3,184千円計上しております。この結果、当期純利益は104,414千円(前事業年度比0.3%減)となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況」(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の経営成績に影響を与える大きな要因は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社の事業活動における運転資金需要の主なものは、媒体社へ支払う仕入額と、従業員に支払う給与、そして本社維持費の地代家賃となっております。
財務政策
当社の事業活動の維持拡大に必要な資金を2018年6月20日の東京証券取引所マザーズ市場へ上場することで調達することができました。今後は、市場より調達した資金を調達目的の達成を通じて当社の成長性向上に活かして行きます。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。