有価証券報告書-第42期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/27 15:16
【資料】
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【項目】
148項目
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は下記のとおりとなります。
①財政状態の状況
(資産)
資産は、前連結会計年度末に比べ867百万円増加し、33,953百万円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金の増加934百万円によるものであります。
(負債)
負債は、前連結会計年度末に比べ433百万円減少し、29,837百万円となりました。主な要因は、買掛金の増加398百万円、長期借入金の減少1,029百万円によるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ1,300百万円増加し、4,116百万円となり自己資本比率は12.1%となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加1,595百万円、配当による利益剰余金の減少432百万円によるものであります。
②経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、社会・経済活動が正常化し、企業収益は改善基調にあるものの、個人消費や設備投資を含む内需が力強さを欠く状況であることから、持続的な経済成長には依然として課題がみられる状況です。
このような状況のなか、当社グループは「お客様のご要望になんでも応えたい」という基本コンセプトのもと、飲食店向け及び家庭向けの酒類需要をさらに取り込むべく、店舗及び小型出荷倉庫の出店、配送センターの開設を推進することで配達網の充実を図り、業容の拡大に努めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの経営成績は、売上高129,406百万円(前連結会計年度比12.6%増)、営業利益2,867百万円(前連結会計年度比257.0%増)、経常利益2,878百万円(前連結会計年度比259.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,595百万円(前連結会計年度比161.9%増)となりました。
売上区分別の売上状況につきましては、売上構成比が「飲食店向け」68.9%、「宅配」16.9%、「店頭」12.8%、「卸その他」1.4%となりました。
「飲食店向け」の売上高は、89,162百万円(前連結会計年度比16.6%増)となり、客数及び客単価は前連結会計年度を上回りました。
「宅配」の売上高は、21,830百万円(前連結会計年度比7.1%増)となりました。客数は前連結会計年度を若干下回りましたが、客単価はイベント需要や法人宅配需要が増え、前連結会計年度を上回りました。
「店頭」の売上高は、16,546百万円(前連結会計年度比1.3%増)となりました。客数は地域キャンペーンの前年実施の反動で前連結会計年度を下回りましたが、客単価は単価の高いイベント需要の回復が単価増に寄与したことで前連結会計年度を上回りました。
「卸その他」の売上高は、1,866百万円(前連結会計年度比5.7%増)となりました。
営業利益につきましては、売上の伸長により前連結会計年度を上回りました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましても、配送センターの固定資産売却益を計上したこともあり、前連結会計年度を上回りました。
なお、当社グループは、酒類販売事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりません。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は3,151百万円となり、前連結会計年度末に比べ441百万円増加いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2,785百万円(前連結会計年度は2,531百万円の収入)となりました。これは主に、減価償却費(736百万円)、仕入債務の増加額(482百万円)、減損損失(432百万円)等の増加要因が、売上債権の増加額(932百万円)、棚卸資産の増加額(464百万円)等の減少要因を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は207百万円(前連結会計年度は1,149百万円の支出)となりました。これは主に、固定資産の売却による収入(1,100百万円)等の増加要因が、固定資産の取得による支出(1,209百万円)等の減少要因を下回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は2,136百万円(前連結会計年度は1,420百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出(1,525百万円)、配当金の支払額(394百万円)、短期借入金の純減少額(326百万円)によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績は、次のとおりであります。
なお、当社グループは、酒類販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
前年同期比(%)
酒類販売事業(百万円)100,334110.4
合計100,334110.4

d.販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
なお、当社グループは、酒類販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
前年同期比(%)
酒類販売事業(百万円)129,406112.6
合計129,406112.6

(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しております。
2.販売実績の4つの区分の「飲食店向け」、「宅配」、「店頭」、「卸その他」別の売上は以下の通りです。
区分名当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
前年同期比(%)
飲食店向け (百万円)89,162116.6
宅配 (百万円)21,830107.1
店頭 (百万円)16,546101.3
卸その他(百万円)1,866105.7
合計129,406112.6

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するに当たりまして、重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
当社の経営陣は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。しかしながら、これらの見積り及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
酒類販売事業に係る固定資産の減損
当社グループは、酒類販売事業に係る店舗及び販売物流倉庫の事業用資産について減損処理の要否を検討し、減損対象となった資産は、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として特別損失に計上しております。しかし、将来の経営環境の変化などにより見直しが必要になった場合、追加の減損損失を認識する可能性があります。
重要な会計上の見積りの詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、自社直営の店舗と店頭販売を行わない小型出荷倉庫拠点及び配送センターを組み合わせた配達網の構築への投資を積極的に行い、継続的な事業成長を実現いたしました。
また、売上高の拡大に向けて、顧客数増加の各種施策に取り組んでまいりました。飲食店向け販売におきましては取引先の維持及び新規顧客の獲得に取り組むとともに、家庭向け販売においては顧客接点の拡大に向けて新規店舗の出店やウェブサイトの利便性向上を継続して行ってまいりました。新規出店につきましては、既存店舗との相乗効果や配達効率を考慮して、効率的な配達ネットワークを構築し、事業の成長を加速してまいります。
なお、経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況 ③ キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4)経営者の問題認識と今後の方針
経営者の問題認識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(5)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、主に営業活動により得られた資金を新規出店に係る設備投資等に充当しております。