半期報告書-第5期(2024/01/01-2024/12/31)
文中における将来に関する事項は、当中間期の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の概況
当中間期における国内経済は、雇用・所得環境が改善する下で、緩やかな景気回復の動きが見られました。
当社グループの主要な事業領域である都心部の収益不動産売買市場は、日本銀行がマイナス金利政策を解除した以降においても収益不動産に対する高い投資需要が継続しており、市況の変調は見受けられません。
一方で当社グループの拠点がある米国のロサンゼルスにおいては、政策金利の高止まりによる厳しい資金調達環境から、収益不動産への需要が抑えられる傾向が続きました。
このような事業環境のもと、当社グループは2024年2月8日に「第2次中期経営計画(2024年12月期~2026年12月期)」を公表し、PBR1倍未満という低位な株価水準の課題に対してEPS(1株当たり純利益)二桁成長の継続的達成などを通じて、株主の皆様の期待に応えることを目指しております。
その達成に向けて、当中間期においては国内外における収益不動産の仕入・商品化・販売の強化推進及びノンアセット事業育成による安定収益獲得等に取り組んでまいりました。
その結果、当中間期における売上高は20,814百万円(通期計画進捗率44.3%)、営業利益は1,820百万円(同60.7%)、税前利益は1,467百万円(同63.8%)、親会社株主に帰属する中間純利益は915百万円(同58.5%)となりました。
当中間期の経営成績は以下の表のとおりです。
(単位:百万円)
(注)(不動産販売)は「収益不動産販売事業」、(ストック)は「ストック型フィービジネス」、「税前利益」は「税金等調整前中間純利益」、「純利益」は「親会社株主に帰属する中間純利益」をそれぞれ省略したものです。
セグメントの概況は次のとおりです。なお、当社グループでは営業利益をセグメント利益としております。
(収益不動産販売事業)
売上高 18,113百万円、営業利益 2,179百万円となりました。
収益不動産販売事業は連結売上高の80%超を占めるセグメントです。収入の源となる収益不動産は、商品企画力を軸にして物件価値を見極めた上で仕入れます。
国内においては活況な市況環境のもと、仕入・販売共に堅調に推移いたしました。特に販売においては、不動産小口化事業において「ARISTO広尾」(販売総額:40億円)を完売し、順調に売上高を拡大しております。
海外においては、市場動向を注視して仕入・販売活動は慎重に進めております。
当中間期の国内外の仕入・販売状況は、以下の表のとおりです。
(単位:百万円)
(ストック型フィービジネス)
売上高 2,954百万円、営業利益 553百万円となりました。
ストック型フィービジネスは、当社グループの業績の安定性を担保するという重要な位置づけであります。主な収入は、当社グループが保有する収益不動産からの賃料収入の他、株式会社エー・ディー・パートナーズ及びADW Management USA. Inc.の不動産管理収入、株式会社スミカワADDの工事収入などがあります。
収益不動産の期末残高は、堅調な仕入活動により、前中間期末の45,052百万円に対し当中間期末は50,364百万円と増加しております。収益不動産の稼働状況などの要因により、当中間期の賃料収入871百万円は前年同期比で減少となりましたが、今後、商品化の過程で稼働率が向上することにより、賃料収入はより増加する見通しです。
当中間期のストック型フィー収入の内訳は、以下の表のとおりです。
(単位:百万円)
(注)1.各セグメントの営業利益は、全社費用等のセグメントに配賦しない費用及びセグメント間の内部取引による営業費用控除前の数値であり、その合計は連結営業利益と一致しません。
2.「ストック型フィービジネス」のうち、自社保有の収益不動産からの賃料や、販売済みの収益不動産のプロパティ・マネジメント受託によるフィー収入等を「ストック型」、顧客リレーションから派生的に得られる仲介収入、管理物件等の修繕工事フィーを「フロー型」と位置付けております。
(2) 財政状態の概況
当中間期においては、収益不動産の仕入れを行ったことなどの結果、販売用不動産及び仕掛販売用不動産が5,286百万円増加しました。また、仕入活動に伴う銀行借入等により、有利子負債(短期借入金、1年内償還予定の社債、1年内返済予定の長期借入金、社債及び長期借入金)が5,755百万円増加しました。その結果、資産合計と負債純資産合計は、前連結会計年度末と比較し5,710百万円増加しました。
当中間期末の収益不動産残高は、上述のとおり優良な収益不動産を仕入れたこと等により、50,364百万円となっています。
中間連結貸借対照表の詳細は以下のとおりです。
「構成比」は、資産合計(負債純資産合計)に対する比率を示しています。
(資産)
当中間期末における資産合計は64,565百万円となりました。うち、販売用不動産と仕掛販売用不動産が43,701百万円(構成比67.7%)、現金及び預金が9,611百万円(構成比14.9%)、賃料収入を目的として保有する不動産(有形固定資産に含む)が6,663百万円(構成比10.3%)を占めております。
(負債)
当中間期末における負債合計は、46,102百万円となりました。うち、収益不動産の増加に伴い有利子負債が5,755百万円増加し、40,565百万円を占めるにいたりました。
(純資産)
純資産合計は、18,462百万円となりました。うち、資本金及び資本剰余金が11,634百万円を占めています。
(3) キャッシュ・フローの状況
当中間期における現金及び現金同等物(以下、資金という)は、前連結会計年度より214百万円減少し、9,513百万円となりました。
当中間期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、資金は4,397百万円減少しました。これは、税金等調整前中間純利益1,467百万円を計上した一方、棚卸資産の取得により、資金が4,718百万円減少したことが主な要因です。
当中間期の営業活動においては、商品企画を軸とした仕入活動の遂行と物件の大型化が営業効率を向上させたことで、優良な棚卸資産の仕入れを行うことができました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、資金は341百万円減少しました。これは、ハワイでの住宅開発等に伴う有形固定資産の取得による支出212百万円の他、物流施設への私募ファンド出資等に伴う投資有価証券の取得による支出112百万円を行ったことが主な要因です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、資金は4,349百万円増加しました。借入金、クラウドファンディングによる収入が合計20,687百万円と、同じ項目の支出の合計15,944百万円を4,743百万円上回ったことが主な要因です。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当中間期において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 従業員数
① 連結会社の状況
(注)従業員数には、派遣社員を除く従業員数を記載しております。
② 提出会社の状況
(注)1.従業員数には、派遣社員を除く従業員数を記載しております。
2.当中間期における主な増減は、当社グループ内の組織変更によるものです。
(1) 経営成績の概況
当中間期における国内経済は、雇用・所得環境が改善する下で、緩やかな景気回復の動きが見られました。
当社グループの主要な事業領域である都心部の収益不動産売買市場は、日本銀行がマイナス金利政策を解除した以降においても収益不動産に対する高い投資需要が継続しており、市況の変調は見受けられません。
一方で当社グループの拠点がある米国のロサンゼルスにおいては、政策金利の高止まりによる厳しい資金調達環境から、収益不動産への需要が抑えられる傾向が続きました。
このような事業環境のもと、当社グループは2024年2月8日に「第2次中期経営計画(2024年12月期~2026年12月期)」を公表し、PBR1倍未満という低位な株価水準の課題に対してEPS(1株当たり純利益)二桁成長の継続的達成などを通じて、株主の皆様の期待に応えることを目指しております。
その達成に向けて、当中間期においては国内外における収益不動産の仕入・商品化・販売の強化推進及びノンアセット事業育成による安定収益獲得等に取り組んでまいりました。
その結果、当中間期における売上高は20,814百万円(通期計画進捗率44.3%)、営業利益は1,820百万円(同60.7%)、税前利益は1,467百万円(同63.8%)、親会社株主に帰属する中間純利益は915百万円(同58.5%)となりました。
当中間期の経営成績は以下の表のとおりです。
(単位:百万円)
2024年12月期 (通期計画) | 2023年12月期 中間期 (実績) | 2024年12月期 中間期 (実績) | ||||||
金額 | 金額 | 金額 | ||||||
売上比 | 売上比 | 売上比 | 前年比 | 通期計画進捗率 | ||||
売上高 | 47,000 | 100.0% | 19,145 | 100.0% | 20,814 | 100.0% | 108.7% | 44.3% |
(不動産販売) | - | - | (16,297) | (85.1%) | (18,113) | (87.0%) | (111.1%) | - |
(ストック) | - | - | (3,030) | (15.8%) | (2,954) | (14.2%) | (97.5%) | - |
(内部取引) | - | - | (△182) | (△1.0%) | (△253) | (△1.2%) | - | - |
営業利益 | 3,000 | 6.4% | 1,369 | 7.2% | 1,820 | 8.7% | 132.9% | 60.7% |
税前利益 | 2,300 | 4.9% | 1,284 | 6.7% | 1,467 | 7.1% | 114.3% | 63.8% |
純利益 | 1,565 | 3.3% | 864 | 4.5% | 915 | 4.4% | 105.9% | 58.5% |
(注)(不動産販売)は「収益不動産販売事業」、(ストック)は「ストック型フィービジネス」、「税前利益」は「税金等調整前中間純利益」、「純利益」は「親会社株主に帰属する中間純利益」をそれぞれ省略したものです。
セグメントの概況は次のとおりです。なお、当社グループでは営業利益をセグメント利益としております。
(収益不動産販売事業)
売上高 18,113百万円、営業利益 2,179百万円となりました。
収益不動産販売事業は連結売上高の80%超を占めるセグメントです。収入の源となる収益不動産は、商品企画力を軸にして物件価値を見極めた上で仕入れます。
国内においては活況な市況環境のもと、仕入・販売共に堅調に推移いたしました。特に販売においては、不動産小口化事業において「ARISTO広尾」(販売総額:40億円)を完売し、順調に売上高を拡大しております。
海外においては、市場動向を注視して仕入・販売活動は慎重に進めております。
当中間期の国内外の仕入・販売状況は、以下の表のとおりです。
(単位:百万円)
仕入れ | 販売売上 | |||
2023年12月期中間期 | 2024年12月期中間期 | 2023年12月期中間期 | 2024年12月期中間期 | |
国内 | 14,792 | 16,922 | 15,586 | 17,519 |
海外 | 630 | 561 | 706 | 397 |
計 | 15,423 | 17,483 | 16,293 | 17,916 |
(ストック型フィービジネス)
売上高 2,954百万円、営業利益 553百万円となりました。
ストック型フィービジネスは、当社グループの業績の安定性を担保するという重要な位置づけであります。主な収入は、当社グループが保有する収益不動産からの賃料収入の他、株式会社エー・ディー・パートナーズ及びADW Management USA. Inc.の不動産管理収入、株式会社スミカワADDの工事収入などがあります。
収益不動産の期末残高は、堅調な仕入活動により、前中間期末の45,052百万円に対し当中間期末は50,364百万円と増加しております。収益不動産の稼働状況などの要因により、当中間期の賃料収入871百万円は前年同期比で減少となりましたが、今後、商品化の過程で稼働率が向上することにより、賃料収入はより増加する見通しです。
当中間期のストック型フィー収入の内訳は、以下の表のとおりです。
(単位:百万円)
2023年12月期中間期 | 2024年12月期中間期 | 前年同期比 | |
賃料収入 | 914 | 871 | 95.3% |
賃料収入以外(不動産管理・工事等) | 2,115 | 2,082 | 98.4% |
計 | 3,030 | 2,954 | 97.5% |
(注)1.各セグメントの営業利益は、全社費用等のセグメントに配賦しない費用及びセグメント間の内部取引による営業費用控除前の数値であり、その合計は連結営業利益と一致しません。
2.「ストック型フィービジネス」のうち、自社保有の収益不動産からの賃料や、販売済みの収益不動産のプロパティ・マネジメント受託によるフィー収入等を「ストック型」、顧客リレーションから派生的に得られる仲介収入、管理物件等の修繕工事フィーを「フロー型」と位置付けております。
(2) 財政状態の概況
当中間期においては、収益不動産の仕入れを行ったことなどの結果、販売用不動産及び仕掛販売用不動産が5,286百万円増加しました。また、仕入活動に伴う銀行借入等により、有利子負債(短期借入金、1年内償還予定の社債、1年内返済予定の長期借入金、社債及び長期借入金)が5,755百万円増加しました。その結果、資産合計と負債純資産合計は、前連結会計年度末と比較し5,710百万円増加しました。
当中間期末の収益不動産残高は、上述のとおり優良な収益不動産を仕入れたこと等により、50,364百万円となっています。
中間連結貸借対照表の詳細は以下のとおりです。
「構成比」は、資産合計(負債純資産合計)に対する比率を示しています。
(資産)
当中間期末における資産合計は64,565百万円となりました。うち、販売用不動産と仕掛販売用不動産が43,701百万円(構成比67.7%)、現金及び預金が9,611百万円(構成比14.9%)、賃料収入を目的として保有する不動産(有形固定資産に含む)が6,663百万円(構成比10.3%)を占めております。
(負債)
当中間期末における負債合計は、46,102百万円となりました。うち、収益不動産の増加に伴い有利子負債が5,755百万円増加し、40,565百万円を占めるにいたりました。
(純資産)
純資産合計は、18,462百万円となりました。うち、資本金及び資本剰余金が11,634百万円を占めています。
(3) キャッシュ・フローの状況
当中間期における現金及び現金同等物(以下、資金という)は、前連結会計年度より214百万円減少し、9,513百万円となりました。
当中間期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、資金は4,397百万円減少しました。これは、税金等調整前中間純利益1,467百万円を計上した一方、棚卸資産の取得により、資金が4,718百万円減少したことが主な要因です。
当中間期の営業活動においては、商品企画を軸とした仕入活動の遂行と物件の大型化が営業効率を向上させたことで、優良な棚卸資産の仕入れを行うことができました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、資金は341百万円減少しました。これは、ハワイでの住宅開発等に伴う有形固定資産の取得による支出212百万円の他、物流施設への私募ファンド出資等に伴う投資有価証券の取得による支出112百万円を行ったことが主な要因です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、資金は4,349百万円増加しました。借入金、クラウドファンディングによる収入が合計20,687百万円と、同じ項目の支出の合計15,944百万円を4,743百万円上回ったことが主な要因です。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当中間期において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 従業員数
① 連結会社の状況
セグメントの名称 | 前連結会計年度末 従業員数(名) (2023年12月31日) | 当中間連結 会計期間末 従業員数(名) (2024年6月30日) | 増減 |
収益不動産販売事業 | 94 | 94 | - |
ストック型フィービジネス | 81 | 83 | 2 |
全社 | 57 | 56 | △1 |
合計 | 232 | 233 | 1 |
(注)従業員数には、派遣社員を除く従業員数を記載しております。
② 提出会社の状況
セグメントの名称 | 前事業年度末 従業員数(名) (2023年12月31日) | 当中間会計期間末 従業員数(名) (2024年6月30日) | 増減 |
全社 | 37 | 49 | 12 |
合計 | 37 | 49 | 12 |
(注)1.従業員数には、派遣社員を除く従業員数を記載しております。
2.当中間期における主な増減は、当社グループ内の組織変更によるものです。