有価証券報告書-第29期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/30 9:04
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135項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,280,117千円増加し12,291,758千円(前期末比11.6%増)となりました。これは主に、子会社株式の取得に係るのれんの計上724,003千円及び無形固定資産のその他に含まれる顧客関連資産等の計上129,166千円、繰延税金資産の増加332,074千円によるものであります。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ628,054千円増加し5,413,817千円(前期末比13.1%増)となりました。これは主に、借入金の増加304,776千円及び退職金制度の新設を含む退職給付に係る負債の増加112,923千円によるものであります。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ652,062千円増加し6,877,940千円(前期末比10.5%増)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益780,564千円及び配当金の支払い183,880千円に伴う利益剰余金の増加596,684千円、新株予約権の行使に伴う資本金の増加28,050千円及び資本剰余金の増加28,050千円によるものであります。この結果、自己資本比率は56.0%(前連結会計年度末は56.5%)となりました。
② 経営成績の状況
当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大に伴う各業種における企業業績の悪化により厳しい状況が続いております。国内の経済活動の先行きにつきましては、製造業における電子部品・デバイスを筆頭とした各品目の需要回復による輸出量の増加を受け外需が改善傾向にあり、新型コロナウイルス感染症のワクチンの実用化が始まる等、経済活動の回復に向けて前進しつつあるものの、国内におけるワクチンの普及の遅れや、外出自粛ムードの継続による個人消費の低迷の長期化が見込まれていることから、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
こうした経済情勢にあって、当社グループを取り巻く事業環境は、情報通信機械器具分野においては、新型コロナウイルス感染症の流行による企業や学校におけるリモート化の浸透に加え、新内閣による2021年を目標としたデジタル庁の創設に関する方針発表の後押しもあり、公共・民間ともにデジタル・トランスフォーメーション(DX)推進の動きがより一層加速しております。
このような状況の下、当社グループはお客様と従業員の安全を第一に、地域や政府の規制及びガイドラインに基づいた感染防止対策の徹底、並びに社内におけるソーシャルディスタンスの確保、テレワークや時差出勤の実施、Web会議等の活用により通常稼働の維持に努めるとともに、厳しい環境においてもグループ従業員の雇用維持と育成に取り組み、雇用調整助成金の活用や、積極的な営業活動の推進、コスト管理の徹底と経営の効率化を一層推し進めることにより、経営成績の確保に努めました。
また、2020年12月1日にIT技術者派遣事業を営む株式会社パートナーの全株式を取得し、当社の完全子会社としました。当社グループの既存顧客や新規開拓先に対しシステム開発提案等の新たな営業機会を創出するとともに、採用支援システム等のリソースの共有や人材交流によるシナジー効果を発揮することで、事業の多様化と効率化を図ってまいります。
その結果、当連結会計年度における売上高は25,277,911千円(前期比1.9%増)、営業利益は440,032千円(同61.1%減)、経常利益は1,248,088千円(同6.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は780,564千円(同2.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績(内部売上を含む)は、次のとおりであります。
[マニュファクチャリングサポート事業]
当セグメントにおいては、当社が、製造請負・製造派遣事業、機電系技術者派遣事業及び修理サービス事業を営んでおります。
製造請負・製造派遣事業及び機電系技術者派遣事業においては、テレワーク需要の拡大に起因したIoT及び5G関連設備関連等の受注等の増加があり情報通信機械器具分野は前連結会計年度から好調に推移いたしましたが、電子部品・デバイス関連分野及び輸送機器製造分野においては半導体の不足等の影響を受けたことにより上期で受注が大きく減少いたしました。また、事業全体の受注は下期において前年同期並みに持ち直したものの、新型コロナウイルス感染症の影響により新卒者の配属が遅れたことや、海外の出入国の規制による受注減少や休業の発生等の理由もあり、年間の受注は低調に推移いたしました。その結果、売上高は17,174,598千円(前期比2.1%減)となり、セグメント利益は391,928千円(同57.4%減)となりました。連結売上高に占める当セグメントの売上高(内部売上を除く。)の比率は68.0%となり、前期に比べ2.7ポイント低下いたしました。
[コンストラクションサポート事業]
当セグメントにおいては、株式会社ワット・コンサルティングが、建設系技術者派遣事業を営んでおります。
建設系技術者派遣事業においては、公共投資は堅調に推移し、新型コロナウイルス感染症に比較的左右されづらい事業への設備投資等はあるものの、先行きの不透明感から企業の慎重な投資姿勢により民間設備投資は減少傾向となりました。また、建築分野は新規着工の時期変更や見合わせにより人材需要が減少いたしましたが、建築設備分野において、建設市場の縮小傾向のなかでも慢性的な人材不足により人材需要は好調に推移いたしました。その結果、売上高は3,647,028千円(前期比3.0%増)、セグメント利益は181,410千円(同22.8%増)となりました。連結売上高に占める当セグメントの売上高の比率は14.4%となり、前期に比べ0.1ポイント上昇いたしました。
[ITサポート事業]
当セグメントにおいては、株式会社パートナーが、IT技術者派遣事業を営んでおります。
IT技術者派遣事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響による、新卒者の配属が遅れているものの、システムインテグレーション分野において高い技能と経験を持つエンジニアが、多種多様な要望に迅速に対応し、顧客から高い評価を受け受注は好調に推移いたしました。2020年12月1日~2021年3月31日のみの期間ではありますが、売上高は914,572千円となり、セグメント利益は25,379千円となりました。連結売上高に占める当セグメントの売上高の比率は3.6%となりました。
[EMS事業]
当セグメントにおいては、デバイス販売テクノ株式会社が、受託製造事業及び電子部品卸売事業を営んでおります。
受託製造事業及び電子部品卸売事業においては、新型コロナウイルス感染症による継続的な市場の低迷等による生産縮小が続き、特に設備関連(物流・医療用機器・繊維機械・工作機械)の在庫調整が長期化したことによる影響により受注が低調に推移いたしました。その結果、売上高は3,110,931千円(前期比14.1%減)となり、セグメント利益は8,448千円(同88.1%減)となりました。連結売上高に占める当セグメントの売上高の比率は12.3%となり、前期に比べ2.3ポイント低下いたしました。
[その他]
報告セグメントに含まれない事業として、OA機器の買取・販売事業、障がい者支援事業、畜産業及び海外事業を営んでおります。
売上高は631,461千円(前期比107.9%増)、セグメント損失は50,588千円(前期は8,125千円のセグメント損失)となりました。連結売上高に占めるその他の売上高(内部売上を除く。)の比率は1.7%となり、前期に比べ1.3ポイント上昇いたしました。
セグメント売上高前期比増減
前連結会計年度当連結会計年度金額増減率
マニュファクチャリングサポート事業千円
17,546,831
千円
17,174,598
千円
△372,233
%
△2.1
コンストラクションサポート事業3,542,2363,647,028104,7913.0
ITサポート事業-914,572914,572-
EMS事業3,623,5023,110,931△512,570△14.1
その他(注)2303,669631,461327,792107.9
調整額(注)3△215,610△200,68014,929-
24,800,62925,277,911477,2811.9

(注)1.上記金額には消費税等は含まれておりません。
2.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、OA機器の買取・販売事業、障がい者支援事業、畜産業及び海外事業を含んでおります。
3.調整額は、セグメント間取引であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ48,585千円減少し4,054,759千円(前期末比1.2%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は1,373,335千円(前期は643,475千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,239,341千円及び減価償却費104,892千円の増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は1,531,629千円(前期は153,037千円の使用)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,208,686千円、有形固定資産の取得による支出173,566千円、無形固定資産の取得による支出48,783千円及び投資有価証券の取得による支出69,255千円の減少要因があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により調達した資金は108,996千円(前期は409,580千円の調達)となりました。これは主に、短期借入金の純減少額300,000千円、長期借入金の返済による支出95,224千円及び配当金の支払額183,880千円の減少要因があった一方で、長期借入れによる収入700,000千円の増加要因があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
EMS事業1,496,03494.0

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
EMS事業3,636,85796.51,142,416149.5

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ハ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
マニュファクチャリングサポート事業17,173,79197.9
コンストラクションサポート事業3,647,028103.0
ITサポート事業914,572-
EMS事業3,110,93185.9
報告セグメント計24,846,323100.5
その他431,587490.1
合計25,277,911101.9

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
スカイワークスフィルターソリューションズジャパン株式会社3,684,66514.94,323,64117.1

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.財政状態の分析
当連結会計年度における財政状態の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
ロ.経営成績の分析
売上高
当連結会計年度における売上高は25,277,911千円となり、前連結会計年度比で477,281千円増加いたしました。セグメントごとの売上高の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
売上原価
当連結会計年度における売上原価は21,656,661千円となり、主に人件費の増加により前連結会計年度比で552,964千円増加いたしました。売上原価の売上高に対する比率は85.7%と前連結会計年度比で0.6ポイント上昇しております。
なお、売上総利益は3,621,249千円となり、前連結会計年度比で75,682千円減少いたしました。
販売費及び一般管理費
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は3,181,217千円となり、主に人件費の増加により前連結会計年度比で614,207千円増加いたしました。販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は12.6%と前連結会計年度比で2.2ポイント上昇しております。
なお、営業利益は440,032千円となり、前連結会計年度比で689,889千円減少いたしました。
営業外損益
当連結会計年度における営業外収益は819,970千円となり、主に雇用調整助成金等の助成金収入の増加により前連結会計年度比で753,396千円増加いたしました。営業外費用は11,914千円となり、主に持分法による投資損失の減少、社債発行費及び障害者雇用納付金の計上がなくなったことにより前連結会計年度比で9,048千円減少いたしました。
なお、経常利益は1,248,088千円となり、前連結会計年度比で72,555千円増加いたしました。
売上高経常利益率
当連結会計年度における売上高経常利益率は4.9%となり、主に雇用維持と育成への取り組みに伴い人件費が増加した一方で、雇用調整助成金等の助成金収入が増加したことにより前連結会計年度比で0.2ポイント上昇いたしました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析・検討内容につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、運転資金及び設備資金は内部資金または借入により資金調達することとしております。短期運転資金の調達につきましては自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては金融機関からの長期借入を基本としております。
今回の新型コロナウイルス感染症の拡大による資金調達に関しましては、現在のところ緊急性はないと判断しております。ただし、海外を含め新型コロナウイルスの変異による感染拡大が再発生した場合は、資金調達の必要性が生じる可能性があります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。重要な会計方針は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う影響等については、当社グループの主要顧客であるIoT及び5G関連企業等がこの環境下においても好調であることから、新型コロナウイルス感染拡大による影響は限定的と考えております。ただし、海外を含め新型コロナウイルスの変異による感染拡大が再発生した場合は、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(のれん)
当社グループは、企業結合等により発生したのれんについては、対象となる子会社の将来の超過収益力等に基づき認識し、その効果が発現されると見込まれる期間で均等償却するとともに、継続して減損の兆候の有無を検討しております。当該検討にあたっては、被取得企業の取得時点及び当連結会計年度末の事業計画等を基礎に、回収可能性について合理的に判断をしております。
株式会社パートナーの取得にあたり発生したのれんの評価は、同社及び当社の経営者による理解や予測に基づいて作成した同社のITサポート事業の将来性及びIT技術者の増員等を前提とした事業計画を基礎としております。
株式会社サザンプランの取得にあたり発生したのれんの評価は、同社及び当社の経営者による理解や予測に基づいて作成した同社のOA機器の買取・販売事業の将来性及び新商材の販売等を前提とした事業計画を基礎としております。
見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、被取得企業の業績が悪化した場合等には当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、繰延税金資産が減額され評価性引当額を設定した場合等には当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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