有価証券報告書-第20期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/25 12:25
【資料】
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【項目】
129項目
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は、以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、企業業績や雇用情勢の改善が続き、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。当社を取り巻く音楽市場の事業環境は、一般社団法人日本レコード協会の調べによりますと、音楽ソフト(音楽ビデオ含む)の生産金額が前年比95%(2019年1月~12月)と減少し、また、有料音楽配信売上実績では、前年比110%と6年連続の増加(2019年1月~12月)となりました。
このような情勢において、当社グループは、「権利者に選ばれ、利用者から支持される著作権管理事業者となる。」という経営理念の下、営業活動の強化による新規取引先の獲得、既存取引先における取引範囲拡大による取引金額の増加、著作権等管理事業のシステム化促進による業務の効率化・安定化に取り組んでまいりました。
また、当社が展開する「著作権管理業務」「デジタルコンテンツディストリビューション業務」「キャスティング事業」の各部門間での情報共有・営業連携を加速させ、経営統合のシナジー効果を発揮することにより、持続的な成長を目指してまいりました。
加えて、皆様方のご支援により、2020年3月30日に東京証券取引所マザーズ市場に上場いたしました。
なお、昨今の新型コロナウイルス感染症拡大による、当期の業績への大きな影響はありません。
その結果、取扱高は9,479,066千円(前年同期比127.4%)と過去最高を記録し、売上高は4,345,481千円(前年同期比134.1%)、営業利益は305,665千円(前年同期比167.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益は191,488千円(前年同期比147.8%)と大幅な増収増益となりました。
セグメント別の実績は以下の通りであります。
a. 著作権等管理事業
当連結会計年度において、当社は45権利者との管理委託契約を締結いたしました。また、既存権利者からの作品登録も順調に進み、録音権徴収額は前年度比103.1%となりました。インタラクティブ配信徴収額は、サブスクリプション型配信サービスの拡大や動画投稿サービスにおける作品特定精度の向上等が寄与し前年度比153.8%、放送・有線放送徴収額は、作品の増加とレギュラー番組での利用作品の獲得が奏功し前年度比138.5%、出版権徴収額は、映画関連のヒット作品や他管理事業者からの管理移管作品の影響により前年度比174.9%の大幅増収となりました。その結果、著作権徴収額全体で前年度比124.7%の過去最高徴収額を記録し、8期連続の増収となりました。
また、42権利者においては、他管理事業者からの過去作品9,399作品(うち、新規移管による純増4,013作品、委託範囲拡大5,386作品)の移管を実施いたしました。これらの作品は、2020年4月より新たに当社で管理する、または、管理範囲を拡大するものであり、2021年3月期業績のプラス要因となることが見込まれます。
2020年3月期
管理作品数(曲)167,538
期中新規作品数(曲)35,241

デジタルコンテンツディストリビューション業務につきましては、取扱原盤の増加に加え、音楽配信サービス事業者と連携したプロモーション施策の実施や、ストリーミング市場の伸長、動画投稿サービスにおける収益化業務の促進などが奏功し、原盤配信売上高は前年度比153.2%の大幅増収となりました。
2020年3月期
取扱原盤数626,459
期中新規原盤数121,520

これらの結果、売上高は3,782,230千円(前年同期比145.5%)、セグメント利益は688,561千円(前年同期比
136.2%)となりました。
b. キャスティング事業
主軸であるライブビューイング事業において、大型コンテンツの集客が好調であり、また、新規コンテンツの獲得も進んだものの、コーディネート事業における取引先サービス内容の見直しによる案件数の減少が影響し、売上高は459,947千円(前年同期比94.3%)、セグメント利益は36,683千円(前年同期比51.2%)となりました。
財政状態は、次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べ1,111,044千円増加し、4,246,891千円となりました。これは主に、現金及び預金の増加1,281,858千円、受取手形及び売掛金の減少265,354千円、前渡金の減少21,632千円によるものであります。
現金及び預金の増加は、著作権等管理業務における過去最高徴収額の更新による増収及びデジタルコンテンツディストリビューション業務の売上好調による増収、東京証券取引所マザーズ市場への上場に伴う資金調達によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における総負債は、前連結会計年度末と比べ333,854千円増加し、2,126,069千円となりました。これは主に未払金の増加302,572千円、未払法人税等の増加71,513千円、支払手形及び買掛金の減少60,102千円によるものであります。
未払金の増加は、著作権等管理業務における著作権徴収額の増加に対応し、権利者への分配額が増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比べ777,189千円増加し、2,120,821千円となりました。これは主に、資本金の増加293,250千円、資本剰余金の増加293,250千円、利益剰余金の増加197,504千円となったことによるものであります。
資本金及び資本剰余金の増加は、東京証券取引所マザーズ市場への上場による資金調達に伴うものであります。また、利益剰余金の増加は、業績好調により親会社株主に帰属する当期純利益が増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末と比較して1,281,858千円増加し、3,313,113千円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその原因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、927,175千円(前連結会計年度は530,255千円)となりました。これは主に、売上債権の減少額264,533千円、未払金の増加額298,798千円が増加したことに加え、税金等調整前当期純利益304,296千円が計上されたことにより資金が増加したことによるものであります。
著作権等管理事業が好調に推移し、大幅に増収となったことが主たる要因ですが、著作権等管理業務においては、著作権使用料の入金を前提に権利者への分配を行うことから、著作権徴収額が増加傾向にある場合には、資金が積み上がるビジネスモデルとなっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、△231,816千円(前連結会計年度は△86,912千円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出5,443千円、無形固定資産の取得による支出115,807千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出88,054千円により資金が減少したことによるものであります。
無形固定資産の取得による支出は、主に著作権等管理事業において使用している著作権管理システム及び原盤管理システムへの継続的な開発投資を行っていることによるものであります。また、酷亞音樂股份有限公司(One Asia Music Inc.)に関して、保有株式の一部売却及び酷亞音樂股份有限公司(One Asia Music Inc.)による第三者割当増資に伴う持株比率低下により支配を喪失したため、同社、同社の子会社であるOne Asia Music Hong Kong Ltd.及び美子酷亜音尿(深圳)有限公司(One Asia Music(Shenzhen) Ltd.)を連結の範囲から除外したことに伴い、資金が減少しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、586,500千円(前連結会計年度は△15,000千円)となりました。これは主に、東京証券取引所マザーズ市場への上場に伴う新株発行による収入586,500千円により資金が増加したことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略し
ております。
b. 受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略し
ております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売(売上)実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
著作権等管理事業3,782,230145.5
キャスティング事業459,94794.3
その他事業103,30367.5
合計4,345,481134.1

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の売上実績及び当該売上実績の総売上実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先第19期連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
第20期連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
iTunes株式会社735,25922.71,023,21923.5
Google株式会社226,3537.0566,54913.0

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、見積りの不確実性により、実際の結果がこれら見積りと異なる場合があります。
② 経営成績及び財政状態の分析
経営成績及び財政状態の分析内容については、「(1)経営成績等の状況の概要」をご参照ください。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの財務政策は、安定的な運用を行うことを基本方針としております。
運転資金及び将来の事業拡大を目的にした投資資金の財源につきまして、自己資金を財源としております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」の記載のとおりであります。
⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の記載のとおり認識しております。それらの課題に対応するため、経営者は常に市場ニーズや内部環境及び外部環境の変化に関する情報の入手及び分析を積極的に実施し、現在及び将来における内部環境及び外部環境を認識したうえで、当社グループの経営資源を最適に配分し、最適な解決策を実施していく方針であります。

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