有価証券報告書-第21期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/24 15:48
【資料】
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【項目】
120項目
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は、以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における、当社グループが事業を展開する音楽関連市場は、一般社団法人日本レコード協会の調べによりますと、音楽ソフト(音楽ビデオ含む)の生産金額が前年同期比85%(2020年1月~12月)となった一方で、有料音楽配信売上金額では、前年同期比111%(2020年1月~12月)となりました。定額制音楽配信サービスや動画配信サービス等のストリーミング配信市場の拡大傾向が継続しつつ、新型コロナウイルス感染症の拡大に起因するライブ・コンサートの自粛・延期等、その動向に留意すべき状況が続きました。
このような情勢において、当社グループは、「権利者に選ばれ、利用者から支持される著作権管理事業者となる。」という経営理念の下、営業活動の強化による新規取引先の獲得、既存取引先における取引範囲拡大による取引金額の増加、著作権等管理事業のシステム化促進による業務の効率化・安定化、コロナ禍における新たなサービスの開発提供に取り組んでまいりました。
また、当社が展開する「著作権等管理事業(著作権管理業務及びデジタルコンテンツディストリビューション業務)」、「キャスティング事業」の各部門間での情報共有・営業連携を加速させ、管理楽曲・取扱原盤の利用を促進する等、当社取引先に最適なソリューションを提供し続けることにより、持続的な成長を目指してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は6,122,925千円(前年同期比140.9%)、営業利益は539,473千円(前年同期比176.5%)、経常利益は540,013千円(前年同期比182.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は376,979千円(前年同期比196.9%)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
a. 著作権等管理事業
著作権管理業務につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けたCD/映像ソフトの発売延期や、イベントにおける録音物利用の減少等の状況は発生しましたが、作品登録は順調に進み、大型タイトルのリリース等により録音権徴収額は前年同期比105%となりました。インタラクティブ配信徴収額は、サブスクリプション型配信サービスの拡大や動画投稿サービスにおける作品特定精度の向上等が寄与し前年同期比181%、放送・有線放送徴収額は、作品の増加とレギュラー番組での利用作品の獲得が奏功し前年同期比130%、出版権徴収額は、映画関連のヒット作品の影響により前年同期比101%の増収となりました。以上の結果、著作権徴収額全体で前年同期比139%と過去最高徴収額を記録いたしました。また、他管理事業者からの過去作品1,699作品(うち、新規移管による純増1,002作品、委託範囲拡大697作品)の移管を実施いたしました。これらの作品は、2021年4月より新たに当社で管理するもの又は管理範囲を拡大するものであり、2022年3月期業績のプラス要因となることが見込まれます。
2021年3月期
管理作品数(曲)221,047
期中新規作品数(曲)53,509

デジタルコンテンツディストリビューション業務につきましては、取扱原盤の増加に加え、音楽配信サービス事業者と連携したプロモーション施策の実施や、ストリーミング市場の伸長、動画投稿サービスにおける収益化業務の促進等が奏功し、大幅増収となりました。
2021年3月期
取扱原盤数778,681
期中新規原盤数152,222

以上の結果、売上高は5,380,400千円(前年同期比142.3%)、セグメント利益は1,042,183千円(前年同期比
151.4%)となりました。
b. キャスティング事業
キャスティング事業につきましては、以前より取扱いを行ってまいりましたライブビューイング・協賛コーディネート等の業務に加え、コロナ禍における新たなエンタテインメントサービスをサポートすべく、有観客・無観客ライブやドライブインコンサートにおける映像配信、生ライブ配信サービスにおける権利処理コンサルティング等を開始いたしました。当連結会計年度においては特に下半期より人気コンテンツのライブビューイングの再開や、著名アーティストの有観客・無観客でのライブ配信サポートの実施が奏効し、大幅増収となりました。
以上の結果、売上高は654,565千円(前年同期比142.3%)、セグメント利益は56,546千円(前年同期比154.1%)となりました。
財政状態は、次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて1,345,927千円増加し、5,592,819千円となりました。これは主に、現金及び預金の増加1,125,909千円、受取手形及び売掛金の増加68,155千円、固定資産の増加131,280千円によるものであります。
現金及び預金の増加は、著作権等管理事業における徴収額が好調に推移したことによるものであり、固定資産の増加は、オフィスの増床に伴う什器備品の購入や著作権管理業務で利用している著作権管理システムの継続的な開発、デジタルコンテンツディストリビューション業務で利用している原盤管理システムのリプレイスによるものであります。受取手形及び売掛金の増加は、主にキャスティング事業において、2021年1月に実施した人気ミュージカルのライブビューイング実施による配給収入であります。
(負債)
当連結会計年度末における総負債は、前連結会計年度末に比べて889,208千円増加し、3,015,277千円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金の増加135,834千円、未払金の増加722,838千円、未払法人税等の増加38,124千円によるものであります。
支払手形及び買掛金の増加は、主にデジタルコンテンツディストリビューション業務において権利者へのロイヤリティ分配が増加したことによるものであります。また、未払金の増加は、主に著作権管理業務における徴収額の増加に伴い、権利者への分配額が増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて456,719千円増加し、2,577,541千円となりました。これは主に、資本金の増加39,870千円、資本剰余金の増加39,870千円、利益剰余金の増加376,979千円によるものであります。
資本金及び資本剰余金の増加は、ストックオプションの権利行使に伴う新株発行によるものであります。利益剰余金の増加は、親会社株主に帰属する当期純利益の増加に伴うものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末と比較して1,125,909千円増加し、4,439,022千円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその原因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,259,388千円(前連結会計年度は927,175千円)となりました。これは主に、著作権等管理事業の業績が好調に推移し、管理楽曲及び取扱原盤数の増加と配信市場の伸長に伴い取扱高が増加していることに加え、当社のビジネスモデルとして、権利者への分配より入金が先行するため、資金が積み上がったことによるものであります。その主な内容は、著作権管理業務において権利者への分配が増加したことに伴う未払金の増加額722,500千円に加え、税金等調整前当期純利益540,013千円が計上されたことにより資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、△213,218千円(前連結会計年度は△231,816千円)となりました。これは主に、オフィスの増床に伴う什器備品の購入等に係る有形固定資産の取得による支出22,965千円、著作権管理業務において使用している著作権管理システムの継続的な改修及びデジタルコンテンツディストリビューション業務において使用している原盤管理システムのリプレイスに伴う無形固定資産の取得による支出181,806千円により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、79,740千円(前連結会計年度は586,500千円)となりました。これは主に、ストックオプションの権利行使に伴う新株発行による収入79,740千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略し
ております。
b. 受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略し
ております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売(売上)実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
著作権等管理事業5,380,400142.3
キャスティング事業654,565142.3
その他事業87,95985.1
合計6,122,925140.9

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の売上実績及び当該売上実績の総売上実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先第20期連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
第21期連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
iTunes株式会社1,023,21923.51,345,84922.0
Google LLC566,54913.01,025,58816.7
Amazon Digital Services LLC414,3869.5705,99211.5

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、見積りの不確実性により、実際の結果がこれら見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績及び財政状態の分析
経営成績及び財政状態の分析内容については、「(1)経営成績等の状況の概要」をご参照ください。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの財務政策は、安定的な運用を行うことを基本方針としております。
運転資金及び将来の事業拡大を目的にした投資資金の財源につきまして、自己資金を財源としております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」の記載のとおりであります。
⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の記載のとおり認識しております。それらの課題に対応するため、経営者は常に市場ニーズや内部環境及び外部環境の変化に関する情報の入手及び分析を積極的に実施し、現在及び将来における内部環境及び外部環境を認識したうえで、当社グループの経営資源を最適に配分し、最適な解決策を実施していく方針であります。

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