半期報告書-第20期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2024/11/14 15:31
【資料】
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【項目】
35項目
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において、判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、EC事業者のビジネス開始・運用に際して必要になる様々なソリューションを提供し、消費者もEC事業者も全ての人々が、より安全で安心な取引ができる健全なEC市場の発展と成長を目指し、EC事業者のためのビジネスインフラとなるECプラットフォームを提供する企業グループとして事業活動を行っております。 当社グループの主要な事業領域となる、国内EC市場は、販売商品の多様化、市場参加者の増加、物流事業者による配達時間の大幅な短縮化、SNSによる情報流通量の増加等を背景に継続的な成長をしてまいりました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により急成長した国内EC市場は2022年度以降、経済活動が正常化するにつれて、成長が緩やかになりましたが着実に成長を続けております。消費者においては、新たなライフスタイルやワークスタイルの定着も見られ、時流に沿ったビジネス展開が求められるようになりました。このような変化の激しい市場で課題を抱える事業者を支援するため、当社グループでは、店舗売上の向上につながるオプション・アライアンスサービスの拡充やECコンサルティング事業への参入、バックオフィスの業務効率化につながる、生成AIを活用したソリューションの展開により事業領域を拡大しております。当社グループは、EC事業に関連する事業領域を積極的に拡大しながら「テクノロジーを活用する人の力を最大化させるプラットフォーム」であることを目指しています。
このような状況のもと、当中間連結会計期間において当社グループは、市場成長に伴う売上高の確保を目指すとともに、今後の市場環境に適応するための成長投資を積極的に行いました。
<株式会社フューチャーショップ>「futureshop」を提供する株式会社フューチャーショップでは、Googleが運営する動画プラットフォーム「YouTube」が提供する「YouTube ショッピング」との連携を開始し、ECサイトで販売中の商品をEC事業者のYouTubeチャンネルやYouTube上の動画、ライブ配信上に掲載することが可能になりました。株式会社フューチャーショップは、「futureshop」の利便性向上のためオプション・アライアンスサービスの拡充を引き続き行っております。
このような成長投資のもと、2024年6月に行った価格改定の影響もあり、売上高は堅調に推移し対前年同期比では増収増益となりました。
<株式会社ソフテル>「通販する蔵」を提供する株式会社ソフテルでは、顧客ニーズの高いカスタマイズ案件を重点的に提案しました。また、EC事業者のバックオフィス業務を効率化する生成AIを活用した画像作成サービスの提供を開始し、アライアンスサービスの強化を行い売上高は堅調に推移し対前年同期比では増収増益となりました。
<その他>SAMURAI TECHNOLOGY株式会社や株式会社空色については、新規ソリューションの開発を進めております。
この結果、当社グループの当中間連結会計期間の経営成績及び主要な連結子会社の業績は、下表のとおりとなりました。

〈連結業績〉 (単位:千円)
2024年3月期
中間期
(累計)
2025年3月期
中間期
(累計)
増減額増減率
(%)
売上高1,741,9731,816,56974,5954.3
EBITDA349,472381,99932,5279.3
営業利益271,617320,66049,04218.1
経常利益313,667207,192△106,475△33.9
親会社株主に帰属する中間純利益191,06677,651△113,414△59.4

※EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額
〈主要な連結子会社の業績〉 (単位:千円)
2024年3月期
中間期
(累計)
2025年3月期
中間期
(累計)
増減額増減率
(%)
㈱フューチャーショップ売上高1,255,3831,346,05290,6687.2
営業利益383,498412,00428,5057.4
㈱ソフテル売上高366,834374,4487,6142.1
営業利益17,77327,1049,33052.5

財政状態は次のとおりであります。
総資産につきましては、3,694,035千円となり、前連結会計年度末に比べ188,652千円減少いたしました。流動資産は2,303,604千円となり、前連結会計年度末に比べ2,280千円減少いたしました。これは、主に配当金や自己株式の取得のための支出により現金及び預金が127,025千円減少したことによるものであります。
固定資産は1,390,431千円となり、前連結会計年度末に比べ186,371千円減少いたしました。これは、主に投資有価証券の売却や時価下落に伴い投資その他の資産が261,086千円減少したことによるものであります。
負債につきましては、992,681千円となり、前連結会計年度末に比べ45,031千円減少いたしました。これは、主に未払法人税等が38,268千円減少したことや投資有価証券の時価下落等に伴い繰延税金負債が43,753千円減少したことによるものであります。
純資産につきましては、2,701,354千円となり、前連結会計年度末に比べ143,620千円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する中間純利益により利益剰余金が増加したものの、投資有価証券の時価下落に伴い、その他有価証券評価差額金が127,198千円減少したことや、配当金の支払い79,126千円や自己株式が14,947千円増加したことによるものです。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の73.3%から73.1%となりました。
なお、当社は、ECプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて127,025千円減少し、1,606,854千円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は97,316千円となりました。
これは主に、税金等調整前中間純利益212,175千円、減価償却費61,339千円、持分法による投資損失124,594千円、預け金の増加額59,813千円及び法人税等の支払額115,445千円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は112,762千円となりました。
これは主に株式会社フューチャーショップにおける東京オフィス移転に伴う有形固定資産の取得による支出16,034千円や敷金及び保証金の差入による支出35,762千円、新機能等のソフトウェア開発により無形固定資産の取得による支出61,403千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は96,151千円となりました。
これは主に配当金の支払額79,008千円及び自己株式の取得による支出15,036千円によるものであります。