有価証券報告書-第9期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/29 15:35
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【項目】
120項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大を受け、経済活動が停滞し、景気の先行きが不透明な状況にあります。
このような経済環境の中、当社グループは、「つながりで世界をワクワクさせる」というミッションのもと、「人の成長を加速させるキャリアデータベースプラットフォームをつくる」というビジョンを掲げ、就職活動中の学生及び企業を対象に新卒ダイレクトリクルーティングサービス「OfferBox(オファーボックス)」と適性検査サービス「eF-1G(エフワンジー)」を提供してまいりました。
2021年度の新卒採用支援サービスの市場規模は1,234億円(前年度比成長率4.7%)と予測されるのに対して、当社グループが事業を展開するダイレクトリクルーティングサービス市場の前年度比成長率は約26~27%と高い成長率を維持しております。(出典:㈱矢野経済研究所「新卒採用支援市場の現状と展望2021年版」)
当連結会計年度においては、2021年卒業予定者に対する企業の採用選考活動が、東京五輪の開催等により当初は早期化する動きが見られましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大により1度目の緊急事態宣言が発出された4月から5月にかけて一時停滞することとなりました。その後、オンライン選考への切り替えが急速に進み、例年に比べて2ヶ月程度の遅れで採用選考活動は進捗し、2021年3月卒業時点の学生の就職内定率は96.1%と例年並みの数値になりました(出典:㈱リクルート「就職白書2021 就職みらい研究所」)。
(売上高)
当社グループは、いち早くオンライン選考の普及やオンラインでの営業マーケティング活動への移行に取り組み、相次ぐ合同説明会の中止等による採用の母集団形成不足を補う需要やインターンシップ需要の取り込みを図りました。また、前連結会計年度に引き続き、求人企業と求職者とのマッチング効率向上のための機能拡充や利用顧客に対するフォローにも注力してまいりました。オンライン選考の普及によって企業の採用選考活動においては、選考初期における学生の見極めを強化する動きや、ターゲット層の学生を確実に採用するために一対一の丁寧なコミュニケーションを強化する動きが生じ、従来の大量に母集団を形成し絞り込むといった採用手法に変化が見られました。これらの変化は当社グループの主力事業であるOfferBoxにとって追い風となり、大きく受注を伸ばしました。また、前連結会計年度より先行投資を行い取り組んできたプラットフォームの機能改善によってオファー承認率が改善し、決定人数との相関の高いオファー承認件数(注1)を伸長させることで決定人数(注2)の増加に寄与しております。また、同じく前連結会計年度から取り組んできた営業部門における顧客フォロー体制の強化によって、OfferBoxで採用成功に至る企業が増加し、早期定額型(注3)の受注時期の前倒しや平均受注単価の上昇に繋がっております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,151,386千円(前年同期比34.6%増)、OfferBoxの2021年卒の決定人数は3,547人(前卒業年度比48.3%増)となりました。
サービス別に区分した売上高は、次のとおりであります。
OfferBox(早期定額型)
2022年卒業予定者を対象とした早期定額型の受注は、コロナ禍におけるインターンシップの母集団形成の需要を取り込み、早期定額型のリピート率は堅調に推移しており、受注単価も上昇傾向にあります。これに加え、期首の前受収益の償却による売上計上の結果、当連結会計年度のOfferBox(早期定額型)の売上高は1,357,797千円(前年同期比36.1%増)となりました。
OfferBox(成功報酬型)
2021年卒業予定者を対象とした成功報酬型の利用は、2020年3月1日よりオファー送信開始となるため、新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態宣言の影響を受けて、4月から5月にかけて企業の稼働量は低調に推移しました。しかしながら、緊急事態宣言前からオファー送信をしていた早期定額型利用企業の稼働量は順調であったため、入社合意枠を超過した内定決定が好調に推移しました。緊急事態宣言解除後は、成功報酬型利用企業の稼働量も例年並みに戻りました。また、2022年卒業予定者を対象とした早期定額型利用企業において、入社合意枠を超過した内定決定が出始めております。この結果、当連結会計年度のOfferBox(成功報酬型)の売上高は473,642千円(前年同期比73.2%増)となりました。
eF-1G(適性検査)
新型コロナウイルス感染症の拡大により遅れていた企業の採用選考活動は、緊急事態宣言解除後に回復基調で推移し、適性検査の受検は例年並みに推移しました。一方、中止又は延期となっていた適性検査結果を用いた企業内研修については、一部オンラインへの移行は進みましたが、厳しい状況となりました。この結果、当連結会計年度のeF-1G(適性検査)の売上高は254,556千円(前年同期比9.4%減)となりました。
その他
専門学校向けに提供しているマーク式の適性検査は、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で学生の受検が困難な状況となりましたが、学校の再開により受検が進み、前期並みに回復しました。一方、他社向けにカスタマイズした適性検査のロイヤリティ収入は堅調に推移しました。この結果、当連結会計年度のその他の売上高は65,389千円(前年同期比41.5%増)となりました。
(営業利益)
前年度下期において営業社員の増員とカスタマーサクセス担当の設置、エンジニアの増員とマッチング効率の改善に取り組む専任チームの新設など先行投資に取り組んだことにより、売上高は前年同期比増となり、コスト面については、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で在宅勤務やオンライン商談に移行していることから営業交通費などの経費が減少しました。一方で、当社サービスの認知度向上及び学生登録数を増加させるため、マーケティング関連の投資は積極的に実施しました。この結果、当連結会計年度の営業利益は313,836千円(前年同期比846.9%増)となりました。
(経常利益)
新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で経済の先行き不透明感が高まるなか、当社グループは、安定した財務基盤を構築すべく、銀行借入れを実行しております。また、2021年3月18日に東京証券取引所マザーズに上場したことから上場関連費用等を計上しております。この結果、当連結会計年度の経常利益は291,589千円(前年同期は経常利益26,340千円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度末において、税務上の繰越欠損金に係る繰延税金資産を計上したことにより法人税等が小さくなっております。税金等調整前当期純利益から法人税等45,739千円及び非支配株主に帰属する当期純利益13,354千円(連結子会社である株式会社イー・ファルコンを完全子会社化したため第2四半期連結累計期間と同額)を差し引いた結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は232,494千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失40,296千円)となりました。
(注)1.オファー承認とは、OfferBox上で同サービス利用企業から学生に面談等のオファーが送信され、学生がその内容を確認し対象の企業に会いたい場合それを承認することを意味します。
2.決定人数とは、OfferBox利用企業がOfferBoxを利用して出会った学生に対して、内定(内々定を含む)の意思表示を行い、これに対して入社を承諾した学生の人数を意味します。
3.早期定額型は、基準日より前からオファーを送信できる早期オファー枠サービスと、採用決定に至った場合であっても、成功報酬が発生しない入社合意枠サービスで構成されております。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は2,864,434千円となり、前連結会計年度末に比べ1,284,041千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が、上場に伴う公募増資等により1,221,475千円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は1,707,714千円となり、前連結会計年度末に比べ360,347千円増加いたしました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が103,838千円、前受収益が129,614千円、長期借入金が75,104千円それぞれ増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は1,156,719千円となり、前連結会計年度末に比べ923,693千円増加いたしました。これは主に連結子会社である株式会社イー・ファルコンを完全子会社化したことにより非支配株主持分が減少した一方で、上場に伴う公募増資等により資本金及び資本剰余金が増加、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、上場に伴う第三者割当増資等により、前連結会計年度末に比べ1,253,115千円増加し、当連結会計年度末には2,412,716千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は407,938千円(前年同期比87.9%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が291,589千円(前年同期は税金等調整前当期純利益26,340千円)、前受収益の増加額129,614千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は2,723千円(前年同期は61,336千円の使用)となりました。これは主に定期預金の払戻による収入34,640千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は840,855千円(前年同期比143.6%増)となりました。これは主に株式の発行による収入835,685千円、長期借入れによる収入350,000千円等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループは、受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループは、HRプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。
サービスの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
OfferBox(早期定額型)1,357,797136.1
OfferBox(成功報酬型)473,642173.2
eF-1G(適性検査)254,55690.6
その他65,389141.5
合計2,151,386134.6

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表の作成において、損益又は資産の状況に影響を与える見積りの判断は、一定の会計基準の範囲内において過去の実績やその時点での入手可能な情報に基づき合理的に行っておりますが、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループの連結財務諸表作成にあたり採用した会計方針は、「第5 経理の状況 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響は軽微であると判断しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、売上高と決定人数であります。
第9期連結会計年度の経営成績及び当該指標等の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。今後も継続的な増収及び決定人数の増加を実現し、高い成長性を継続してまいります。
また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、「2 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は、外部環境の変化に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保することで、経営成績に重要な影響を与える可能性のあるリスク要因を分散、低減し、適切に対応を行ってまいります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資本の財源及び資金の流動性並びに、第9期連結会計年度のキャッシュ・フローの概況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社グループの資金需要のうち主なものは、当社サービスを拡大していくための開発及び営業人員の人件費や認知度向上及び顧客基盤拡大に係るプロモーション費用であります。これらの資金需要に対しては、自己資金及び銀行借入により調達することを基本方針としております。

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