有価証券報告書-第2期(令和2年8月1日-令和3年7月31日)

【提出】
2021/10/27 15:00
【資料】
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【項目】
136項目
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大による経済活動の停滞が長期化し、先行きは依然不透明な状況が続きました。
当社グループを取り巻く環境につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、企業の採用活動は引き続き慎重な動きが見られていたものの、直近では採用活動は回復基調にあります。特に当社グループの主力事業であるプロフェッショナル領域に特化したビズリーチ事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらも、第3四半期以降は力強い回復を確認することができました。
また、人材関連市場では、今後も中長期的な雇用の流動化や働き方の多様化が加速することで、人材採用領域や人材マネジメント領域に対する需要がより高まることを見込んでおります。
このような状況のもと、当連結会計年度の実績は、売上高は28,698百万円(前連結会計年度比10.9%増)、営業利益は2,368百万円(同8.3%増)、経常利益は2,274百万円(同0.9%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、スタンバイ事業の事業分離に係る移転利益(特別利益)を計上していた前連結会計年度より減少し、1,420百万円(同69.5%減)となりました。
(ⅰ)HR Tech
HR Techセグメントは『ビズリーチ』、『HRMOS』及びその他のHR Techサービスで構成されています。
ビズリーチ事業においては、プロフェッショナル人材領域の底堅い人材需要を背景に、当連結会計年度末時点で、累計導入企業数(注1)は17,100社以上(前連結会計年度末13,800社以上)、年次利用中企業数(注2)は8,000社以上(前連結会計年度末6,600社以上)、利用ヘッドハンター数(注3)は5,100人以上(同4,600人以上)、スカウト可能会員数(注4)は138万人(同111万人)となり、全ての指標について、前連結会計年度末比で成長し、ビズリーチ事業の売上高は23,561百万円(前連結会計年度比12.5%増)となりました。費用面では、TVコマーシャルなど広告宣伝やプロダクト開発などへの投資を継続した結果、管理部門経費配賦前の営業利益(注5)は9,637百万円(同4.4%増)となりました。
HRMOS事業においては、2020年8月に新規機能である「組織診断サーベイ」(変化し続ける組織においても、正しく組織課題を把握し、アクションにつなげることを目的とした新機能)、10月に「HRMOS採用 新卒エディション」(中途採用領域で培ってきた採用管理のノウハウや技術を生かし、通年採用にも対応した採用管理クラウド)をリリースいたしました。
新規機能の開発等のプロダクトへの投資に加え、営業活動やTVコマーシャルを含む広告宣伝活動の結果、ARR(注6)は、前年同期末比22.9%増の1,269百万円、利用中企業数(注7)は、同18.1%増の941社、ARPU(注8)は同4.1%増の112,429円となりました。一方で、12ヵ月平均であるChurn rate(注9)は新型コロナウイルス感染症の影響による求人企業の採用抑制等の影響を受け、前年同期末の1.15%から1.23%となりました。
この結果、HRMOS事業の売上高は1,155百万円(前連結会計年度比24.1%増)、管理部門経費配賦前の営業損失(注5)は2,102百万円(前連結会計年度は1,159百万円の損失)となりました。
これらの結果、HR Techセグメントの当連結会計年度のセグメント売上高は27,052百万円(前連結会計年度比8.6%増)、セグメント利益は4,000百万円(同19.6%増)となりました。
(注)1.ビズリーチを導入した累計企業数、ヘッドハンターを除く
2.会計期間中に1日以上の利用がある直接採用企業数
3.期末時点における株式会社ビズリーチによる審査を経たヘッドハンター数
4.ビズリーチ会員のうち、「採用企業への職務経歴書公開設定」を公開にしている、または、「ヘッドハンターへの職務経歴書公開設定」を公開にしている会員数
5.経理、法務、人事機能等の経営管理に携わる人件費や付随する外注費等の費用及び、情報システム部門やデザイン部門のうち直接製品に費用を賦課することの出来ない人件費や付随する外注費等の費用を事業に負担させる前の事業の営業利益又は損失
6.Annual Recurring Revenueの略称。各四半期末の月末のMRR(Monthly Recurring Revenueの略)を12倍して算出。MRRは、対象月末時点における継続課金企業に係る月額料金の合計額(一時収益は含まない)
7.『HRMOS』シリーズのサービスを利用する有料課金ユーザー企業数
8.Average Revenue Per Userの略称。月末時点のMRR÷利用中企業数
9.当月の解約により減少したMRR÷前月末のMRRを単月Churn rateとし、その直近12ヵ月平均
(ⅱ)Incubation
Incubationセグメントは『トラボックス』、『BizReach SUCCEED(ビズリーチ・サクシード)』、『BizHint(ビズヒント)』等で構成されています。
当連結会計年度のセグメント売上高は1,485百万円(前連結会計年度比66.3%増)、セグメント損失は863百万円(前連結会計年度のセグメント損失は868百万円)となりました。これは主に、HR Techセグメントの利益の範囲内で適切な人材採用、広告宣伝活動を行ったこと等によります。
② 財政状態の状況
当連結会計期間末における総資産は35,076百万円で、前連結会計年度末に比べ17,354百万円の増加となりました。これは主に、現金預金が16,515百万円増加し、25,630百万円となったこと、売上高が伸長したことにより受取手形及び売掛金が1,246百万円増加し、3,258百万円となったこと等によるものであります。
当連結会計期間末における負債合計は12,540百万円で、前連結会計年度末に比べ4,023百万円の増加となりました。これは主に、ビズリーチ事業において、利用企業数が伸長したことにより未経過分の前受収益が1,124百万円増加し、3,042百万円となったこと等によるものであります。
当連結会計期間末における純資産は22,536百万円で、前連結会計年度末に比べ13,331百万円の増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が1,420百万円の増加となったこと、新株予約権の行使、東京証券取引所マザーズへの上場に伴う新株発行により資本金が5,963百万円増加し、6,063百万円となったこと及び資本剰余金が5,963百万円増加し、10,027百万円となったこと等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は25,630百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益2,290百万円、売上債権の増加1,245百万円、未払金の増加1,834百万円、法人税等の支払額992百万円等により、全体として4,315百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
固定資産の取得による支出116百万円、敷金及び保証金の回収による収入97百万円等により、全体として33百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
株式の発行による収入11,176百万円、長期借入れによる収入1,000百万円、上場関連費用の支出341百万円等により、全体として12,234百万円の収入となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、受注状況の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
HR Tech27,052108.6
Incubation1,485166.3
合計28,537110.6

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.上記の他に不動産賃貸収入が161百万円計上されております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものです。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択と適用を前提とし、資産・負債及び収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や将来における発生の可能性等を勘案し合理的に判断しておりますが、判断時には予期し得なかった事象等の発生により、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の状況の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、28,698百万円(前連結会計年度比10.9%増)となりました。主な内訳としては、ビズリーチ事業が23,561百万円(同12.5%増)、HRMOS事業が1,155百万円(同24.1%増)と伸長しております。
ビズリーチ事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響を受けていたプロフェッショナル人材領域の採用再開を受け、2021年7月期末の利用中企業数は8,000社以上と2020年7月期末の6,600社以上に比べ増加いたしました。また、「ビズリーチ12周年キャンペーン」やTVコマーシャル等のオンライン広告とマス広告の効果的運用により、スカウト可能会員数は171万人(同33万人増)となり売上の伸長に寄与いたしました。
HRMOS事業においては、積極的な顧客開拓により、利用中企業数は941社(同144社増)となりました。新型コロナウイルス感染症の影響を受けた12か月平均のChurn rateは1.23%となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は、3,999百万円(前連結会計年度比2.6%減)となりました。これは2021年7月期上半期において、新型コロナウイルス感染症拡大に備え、プロダクト開発にかかる業務委託を一時抑制したこと等により、労務費が減少したことによるものであります。この結果、売上総利益は24,699百万円(同13.4%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は22,331百万円(前連結会計年度比14.0%増)となりました。人員の拡大等に伴う人件費等が増加した一方、上期において新型コロナウイルス感染症拡大に備えコストを抑制した結果、営業利益は2,368百万円(同8.3%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
営業外収益は持分法による投資損益等により339百万円、営業外費用は上場関連費用等により433百万円となり、この結果、経常利益は2,274百万円(前連結会計年度比0.9%増)となりました。
(特別利益、特別損失、親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益は固定資産売却益16百万円、特別損失は投資有価証券評価損0百万円となり、税金等調整前当期純利益は2,290百万円(前連結会計年度比67.4%減)となりました。また、法人税等を869百万円計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,420百万円(同69.5%減)となりました。
b.財務状況の分析
財務状況の分析については、「第2事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に含めて記載しております。
c.キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な資金需要は、営業活動にかかる広告宣伝費や人件費です。必要な資金は主に営業活動によって得られるキャッシュ・フローと、金融機関などからの借入れにより調達しております。また、運転資金については、当社及び連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しており、グループ内資金を当社が一元管理しております。各社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」をご参照下さい。
⑤ 経営者の問題意識と今後の方針に関して
経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。

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