有価証券報告書-第35期(2025/03/01-2026/02/28)
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当事業年度における我が国の景気動向は、中東情勢の影響を注視する必要があるものの、景気は緩やかに回復しております。
当社の顧客が属する不動産業界におきましては、全体として住宅建設は弱含みで推移しております。その一方で、当社が事業展開している三大都市圏の新築マンション市場においては資材価格や人件費等の建築コストの高騰等を背景として新築マンションの販売価格は引き続き上昇傾向にあります。また、新築マンション価格の上昇を受けて中古マンション価格も上昇基調で推移しており、不動産価格全体としては底堅い動きが継続しております。
このような事業環境の下、不動産情報提供サービスを行う当社はサービスの拡大を積極的に推進しております。当社の主力事業であるプラットフォーム事業(新築マンション事業者向けSaaS型マンションサマリ)においては、ライセンス追加によるMRR(月次経常収益)の積み上げに注力するとともに、リカーリング商材の利用促進を図りました。また、賃貸系データベースの整備・拡充を並行して進め、不動産ビッグデータの更なる強化に努めてまいりました。マンション販売における集客支援を行うデジタルマーケティング領域においては、Web広告運用および広告企画販売に係る売上高は堅調に推移いたしました。
コスト面におきましては本社移転(新宿区から港区)に伴う一過性の費用が発生したほか、「賃料査定DX」等のサービス開発への積極的な投資を実施しました。前年度の大型ショット収益の影響により営業利益は前事業年度を下回りましたが、投資有価証券譲渡による売却益の影響で当期純利益では前事業年度を上回る結果となっております。
この結果、当事業年度の売上高は1,601,996千円(前事業年度比9.1%減)、営業利益は74,315千円(同56.3%減)、経常利益は82,543千円(同50.5%減)及び当期純利益は162,305千円(同28.3%増)となりました。
なお、当社は不動産マーケティングソリューション事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載は省略しております。
②財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における流動資産は1,137,081千円となり、前事業年度末に比べ197,828千円増加いたしました。これは主に、投資有価証券の譲渡により預金が172,851千円増加したことによるものであります。
固定資産は220,884千円となり、前事業年度末に比べ27,163千円減少いたしました。これは主に、無形固定資産に計上しているソフトウエアが41,247千円減少したことによるものであります。なお、当該減少は、ソフトウエア開発に伴う資産計上額があったものの、ソフトウエア償却の計上がこれを上回ったことによるものであります。
投資その他の資産は164,745千円となり、前事業年度末に比べ37,150千円増加いたしました。これは主に、譲渡制限付株式報酬制度の導入に伴い長期前払費用が39,763千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は1,357,966千円となり、前事業年度末に比べ170,665千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は239,735千円となり、前事業年度末に比べ51,809千円減少いたしました。これは主に、未払消費税等が36,528千円、未払法人税等が13,868千円減少したことによるものであります。
固定負債は6,176千円となり、前事業年度末に比べ518千円減少いたしました。これは主に、リース債務の返済が進捗したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は1,112,053千円となり、前事業年度末に比べ222,994千円増加いたしました。これは主に、従業員のストックオプションの権利行使並びに譲渡制限付株式の割当により自己株式が73,504千円減少したこと及び当期純利益の計上により利益剰余金が149,537千円増加したことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ172,851千円増加し、855,904千円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は27,255千円となりました。これは主に、税引前当期純利益を225,391千円及び減価償却費を66,625千円を計上した一方で、投資有価証券売却益135,714千円及び法人税等の支払額88,158千円を計上したこと及び売上債権が21,223千円増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は137,552千円となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入145,214千円を計上したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は8,043千円となりました。これは主に、自己株式の処分による収入が8,505千円あったことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度における販売実績は次のとおりであります。なお、当社は不動産マーケティングソリューション事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載を行っておりません。
(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。財務諸表の作成に当たり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。
当社の財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社は、繰延税金資産について、将来の事業計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定の変更により、将来の課税所得が減少した場合、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損)
当社は、固定資産のうち減損の兆候がある資産について、当該資産から得られる将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定は慎重に検討しておりますが、将来の事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定の変更により、回収可能価額が減少した場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b. 経営成績の分析
(売上高)
当事業年度における売上高は、1,601,996千円(前事業年度比9.1%減)となりました。事業別にはプラットフォーム事業1,006,816千円、デジタルマーケティング事業520,545千円及びその他74,634千円でありました。
プラットフォーム事業においては、中古マンション領域における前事業年度の大型のショット収益に伴う反動減等により、前事業年度比18.7%減となりました。
デジタルマーケティング事業においては、リスティング広告運用では既存顧客の深耕が順調に推移したことに加え、取組みを強化しているCGM広告の取扱いも堅調に伸びたこと等から、前事業年度比10.8%増の増収となりました。
その他事業においては、システム開発受託における受注の増加により、前事業年度比33.9%増となりました。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は、人件費や物価の高騰によりサーバー利用料及びリスティング広告運用の拡大に伴う支払手数料が増加した一方で、過年度に実施したSaaSプロダクトの大規模な機能拡張に伴うソフトウエアの減価償却費がピークを過ぎ減少したこと等により、968,526千円(前事業年度比0.7%減)となりました。
この結果、売上総利益は663,470千円(前事業年度比19.6%減)となりました。
当社におけるソフトウエアの償却年数は3年としており、過年度の開発投資に係る減価償却費は今後逓減する見込みであります。これにより、2027年2月期において売上原価の低減を通じた利益の改善に寄与するものと見込んでおります。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、賃料査定DXに関する研究開発費及び本社移転に伴う諸費用の増加があった一方で、前事業年度に計上した役員向けストックオプションに係る株式報酬費用及び関西支社移転に係る費用の剥落により、559,154千円(前事業年度比9.4%減)となりました。
この結果、営業利益は74,315千円(前事業年度比56.3%減)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当事業年度における営業外収益は、14,975千円(前事業年度比182.1%増)となっております。この主な内訳は、親会社とのグループファイナンス取引における当社貸付金に対する受取利息の計上であります。また、当事業年度における営業外費用は6,747千円となりました。この主な内訳は投資有価証券の譲渡に伴い発生した弁護士報酬等であります。
この結果、経常利益は82,543千円(前事業年度比50.5%減)となりました。
なお、親会社とのグループファイナンス取引は今後も継続的に実施する方針であり、2027年2月期においても受取利息の計上を見込んでおります。
(特別損益、当期純利益)
当事業年度における特別利益は、142,851千円となっております。これは主として、投資有価証券の売却及び従業員向け譲渡制限付株式報酬の割当て時に新株予約権を放棄したことに伴う新株予約権戻入益を計上したことによるものであります。
また、法人税等(法人税等調整額を含む)は63,085千円となりました。
この結果、当事業年度の当期純利益は162,305千円(前事業年度比28.3%増)となりました。
③目標とする経営指標等の達成状況について
当社は、全社的に重視する指標として売上高及び営業利益を設定しております。
また、サービス毎には、主に新築マンション事業者向けに提供している月額課金制サービス(サマリネット及びリアナビ)における平均顧客単価(サマリネット)、平均顧客数(サマリネット)、ARR(サマリネット・リアナビ)及び解約率(サマリネット・リアナビ)を、不動産仲介事業者(中古領域)向けのデータダウンロードサービスにおいては売上高及び平均顧客数を事業運営上重視する経営指標としております。
それぞれの指標の推移は下表のとおりであります。
サマリネット・リアナビについては平均顧客数が286社から282社へ減少いたしましたが、ライセンス追加等のアップセルを推進したことにより平均顧客単価が上昇し、ARRは順調に増加しております。また、解約率は0.6%と上昇したものの、依然として低い水準に抑えられております。
データダウンロードサービスについては、平均顧客数が堅調に増加し利用件数が増加しておりますが、昨年度の大型のショット収益の反動により、売上高が減少いたしました。
④キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、資金の手許流動性や財務健全性を考慮したうえで、原則として自己資金を財源とする方針に基づき事業運営、設備投資を実施しております。
⑤資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の財政状態及び経営成績の分析については、前記「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」及び「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
⑥経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績に重要な影響を与える要因としては、新規住宅及び既存住宅の流通動向や不動産会社の販売促進活動の動向等があります。また、「3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業内容や外部環境、事業体制等、様々なリスク要因が当社の経営成績等に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
⑦経営者の問題意識と今後の方針
当社が今後更なる成長を遂げるために、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載している課題に対処することが重要であると認識しております。そのため、当社の経営成績等に重要な影響を与える要因に対応すべく、当社では新規住宅及び既存住宅を含めた不動産全体の市場動向を鑑みて、顧客のニーズに合わせたサービスを開発・提供していく方針であります。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当事業年度における我が国の景気動向は、中東情勢の影響を注視する必要があるものの、景気は緩やかに回復しております。
当社の顧客が属する不動産業界におきましては、全体として住宅建設は弱含みで推移しております。その一方で、当社が事業展開している三大都市圏の新築マンション市場においては資材価格や人件費等の建築コストの高騰等を背景として新築マンションの販売価格は引き続き上昇傾向にあります。また、新築マンション価格の上昇を受けて中古マンション価格も上昇基調で推移しており、不動産価格全体としては底堅い動きが継続しております。
このような事業環境の下、不動産情報提供サービスを行う当社はサービスの拡大を積極的に推進しております。当社の主力事業であるプラットフォーム事業(新築マンション事業者向けSaaS型マンションサマリ)においては、ライセンス追加によるMRR(月次経常収益)の積み上げに注力するとともに、リカーリング商材の利用促進を図りました。また、賃貸系データベースの整備・拡充を並行して進め、不動産ビッグデータの更なる強化に努めてまいりました。マンション販売における集客支援を行うデジタルマーケティング領域においては、Web広告運用および広告企画販売に係る売上高は堅調に推移いたしました。
コスト面におきましては本社移転(新宿区から港区)に伴う一過性の費用が発生したほか、「賃料査定DX」等のサービス開発への積極的な投資を実施しました。前年度の大型ショット収益の影響により営業利益は前事業年度を下回りましたが、投資有価証券譲渡による売却益の影響で当期純利益では前事業年度を上回る結果となっております。
この結果、当事業年度の売上高は1,601,996千円(前事業年度比9.1%減)、営業利益は74,315千円(同56.3%減)、経常利益は82,543千円(同50.5%減)及び当期純利益は162,305千円(同28.3%増)となりました。
なお、当社は不動産マーケティングソリューション事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載は省略しております。
②財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における流動資産は1,137,081千円となり、前事業年度末に比べ197,828千円増加いたしました。これは主に、投資有価証券の譲渡により預金が172,851千円増加したことによるものであります。
固定資産は220,884千円となり、前事業年度末に比べ27,163千円減少いたしました。これは主に、無形固定資産に計上しているソフトウエアが41,247千円減少したことによるものであります。なお、当該減少は、ソフトウエア開発に伴う資産計上額があったものの、ソフトウエア償却の計上がこれを上回ったことによるものであります。
投資その他の資産は164,745千円となり、前事業年度末に比べ37,150千円増加いたしました。これは主に、譲渡制限付株式報酬制度の導入に伴い長期前払費用が39,763千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は1,357,966千円となり、前事業年度末に比べ170,665千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は239,735千円となり、前事業年度末に比べ51,809千円減少いたしました。これは主に、未払消費税等が36,528千円、未払法人税等が13,868千円減少したことによるものであります。
固定負債は6,176千円となり、前事業年度末に比べ518千円減少いたしました。これは主に、リース債務の返済が進捗したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は1,112,053千円となり、前事業年度末に比べ222,994千円増加いたしました。これは主に、従業員のストックオプションの権利行使並びに譲渡制限付株式の割当により自己株式が73,504千円減少したこと及び当期純利益の計上により利益剰余金が149,537千円増加したことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ172,851千円増加し、855,904千円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は27,255千円となりました。これは主に、税引前当期純利益を225,391千円及び減価償却費を66,625千円を計上した一方で、投資有価証券売却益135,714千円及び法人税等の支払額88,158千円を計上したこと及び売上債権が21,223千円増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は137,552千円となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入145,214千円を計上したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は8,043千円となりました。これは主に、自己株式の処分による収入が8,505千円あったことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度における販売実績は次のとおりであります。なお、当社は不動産マーケティングソリューション事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載を行っておりません。
| セグメントの名称 | 第35期事業年度 (自 2025年3月1日 至 2026年2月28日) | 前年 同期比 (%) |
| 不動産マーケティングソリューション事業(千円) | 1,601,996 | △9.1 |
| 合計(千円) | 1,601,996 | △9.1 |
(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。財務諸表の作成に当たり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。
当社の財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社は、繰延税金資産について、将来の事業計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定の変更により、将来の課税所得が減少した場合、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損)
当社は、固定資産のうち減損の兆候がある資産について、当該資産から得られる将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定は慎重に検討しておりますが、将来の事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定の変更により、回収可能価額が減少した場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b. 経営成績の分析
(売上高)
当事業年度における売上高は、1,601,996千円(前事業年度比9.1%減)となりました。事業別にはプラットフォーム事業1,006,816千円、デジタルマーケティング事業520,545千円及びその他74,634千円でありました。
プラットフォーム事業においては、中古マンション領域における前事業年度の大型のショット収益に伴う反動減等により、前事業年度比18.7%減となりました。
デジタルマーケティング事業においては、リスティング広告運用では既存顧客の深耕が順調に推移したことに加え、取組みを強化しているCGM広告の取扱いも堅調に伸びたこと等から、前事業年度比10.8%増の増収となりました。
その他事業においては、システム開発受託における受注の増加により、前事業年度比33.9%増となりました。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は、人件費や物価の高騰によりサーバー利用料及びリスティング広告運用の拡大に伴う支払手数料が増加した一方で、過年度に実施したSaaSプロダクトの大規模な機能拡張に伴うソフトウエアの減価償却費がピークを過ぎ減少したこと等により、968,526千円(前事業年度比0.7%減)となりました。
この結果、売上総利益は663,470千円(前事業年度比19.6%減)となりました。
当社におけるソフトウエアの償却年数は3年としており、過年度の開発投資に係る減価償却費は今後逓減する見込みであります。これにより、2027年2月期において売上原価の低減を通じた利益の改善に寄与するものと見込んでおります。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、賃料査定DXに関する研究開発費及び本社移転に伴う諸費用の増加があった一方で、前事業年度に計上した役員向けストックオプションに係る株式報酬費用及び関西支社移転に係る費用の剥落により、559,154千円(前事業年度比9.4%減)となりました。
この結果、営業利益は74,315千円(前事業年度比56.3%減)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当事業年度における営業外収益は、14,975千円(前事業年度比182.1%増)となっております。この主な内訳は、親会社とのグループファイナンス取引における当社貸付金に対する受取利息の計上であります。また、当事業年度における営業外費用は6,747千円となりました。この主な内訳は投資有価証券の譲渡に伴い発生した弁護士報酬等であります。
この結果、経常利益は82,543千円(前事業年度比50.5%減)となりました。
なお、親会社とのグループファイナンス取引は今後も継続的に実施する方針であり、2027年2月期においても受取利息の計上を見込んでおります。
(特別損益、当期純利益)
当事業年度における特別利益は、142,851千円となっております。これは主として、投資有価証券の売却及び従業員向け譲渡制限付株式報酬の割当て時に新株予約権を放棄したことに伴う新株予約権戻入益を計上したことによるものであります。
また、法人税等(法人税等調整額を含む)は63,085千円となりました。
この結果、当事業年度の当期純利益は162,305千円(前事業年度比28.3%増)となりました。
③目標とする経営指標等の達成状況について
当社は、全社的に重視する指標として売上高及び営業利益を設定しております。
また、サービス毎には、主に新築マンション事業者向けに提供している月額課金制サービス(サマリネット及びリアナビ)における平均顧客単価(サマリネット)、平均顧客数(サマリネット)、ARR(サマリネット・リアナビ)及び解約率(サマリネット・リアナビ)を、不動産仲介事業者(中古領域)向けのデータダウンロードサービスにおいては売上高及び平均顧客数を事業運営上重視する経営指標としております。
それぞれの指標の推移は下表のとおりであります。
| 第34期事業年度 (自 2024年3月1日 至 2025年2月28日) | 第35期事業年度 (自 2025年3月1日 至 2026年2月28日) | |||
| 売上高 | (千円) | 1,763,285 | 1,601,996 | |
| 営業利益 | (千円) | 170,149 | 74,315 | |
| サマリネット・リアナビ | 平均顧客単価 | (千円) | 247 | 252 |
| 平均顧客数 | (社) | 286 | 282 | |
| ARR | (千円) | 833,682 | 836,522 | |
| 解約率 | (%) | 0.2 | 0.6 | |
| データダウン ロードサービス | 売上高 | (千円) | 321,169 | 91,038 |
| 平均顧客数 | (社) | 3,208 | 3,662 | |
サマリネット・リアナビについては平均顧客数が286社から282社へ減少いたしましたが、ライセンス追加等のアップセルを推進したことにより平均顧客単価が上昇し、ARRは順調に増加しております。また、解約率は0.6%と上昇したものの、依然として低い水準に抑えられております。
データダウンロードサービスについては、平均顧客数が堅調に増加し利用件数が増加しておりますが、昨年度の大型のショット収益の反動により、売上高が減少いたしました。
④キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、資金の手許流動性や財務健全性を考慮したうえで、原則として自己資金を財源とする方針に基づき事業運営、設備投資を実施しております。
⑤資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の財政状態及び経営成績の分析については、前記「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」及び「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
⑥経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績に重要な影響を与える要因としては、新規住宅及び既存住宅の流通動向や不動産会社の販売促進活動の動向等があります。また、「3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業内容や外部環境、事業体制等、様々なリスク要因が当社の経営成績等に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
⑦経営者の問題意識と今後の方針
当社が今後更なる成長を遂げるために、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載している課題に対処することが重要であると認識しております。そのため、当社の経営成績等に重要な影響を与える要因に対応すべく、当社では新規住宅及び既存住宅を含めた不動産全体の市場動向を鑑みて、顧客のニーズに合わせたサービスを開発・提供していく方針であります。