有価証券報告書-第101期(2023/04/01-2024/03/31)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2024年3月31日)現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、経済活動の正常化が進み、緩やかな回復の動きがみられた一方で、円安の進行やロシア・ウクライナ情勢の長期化、ガザ紛争の勃発などにより、依然として先行き不透明な状況が続きました。
水産・食品業界におきましては、インバウンド需要の拡大などにより、外食・観光産業の状況が改善したものの、物価高騰に伴う消費者の節約志向の動きや、エネルギーや原材料価格、物流費の高止まりによる生産コスト上昇など、厳しい経営環境が続きました。
このような状況の中で、中期経営計画『Build Up Platform 2024』(2021年度~2023年度)の最終年度として、『経営基盤の強化を図りながら、「事業課題への継続的取組み」と「持続的成長への挑戦」を柱とする戦略を進め、社会と極洋それぞれが共有するべき価値を創造していくことで、新たな成長への礎となる「高収益構造への転換」を目指す。』という基本方針のもと、目標達成に向け取り組んでまいりました。
当連結会計年度の売上高は、水産事業、生鮮事業の各セグメントで前年実績を下回りましたが、食品事業、物流サービスの各セグメントで前年実績を上回りました。その結果、2,616億4百万円と前期比105億63百万円減少(前期比3.9%減)しました。
営業利益は、生鮮事業セグメントは前年実績を下回りましたが、水産事業セグメントでは夏場以降に水産物相場が強含み、食品事業セグメントではコスト上昇を反映した適正な価格の浸透したこと等により収益が大幅に改善し、保管料が増加したことで物流サービスセグメントも前年実績を上回りました。その結果、88億6百万円と前期比7億円増加(前期比8.6%増)しました。
経常利益は88億56百万円と前期比6億73百万円増加(前期比8.2%増)し、親会社株主に帰属する当期純利益は、59億36百万円と前期比1億53百万円増加(前期比2.7%増)しました。
また、当社グループが重視しております経営指標の当期実績は海外売上高が218億円(前期比14.2%減)、有利子負債資本倍率が1.4倍(前期比0.2ポイント改善)、営業利益率が3.4%(前期比0.4ポイント上昇)、経常利益率が3.4%(前期比0.4ポイント上昇)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、当社グループ内の管理区分を見直したことに伴い、セグメント区分を変更しております。これに伴い、従来「水産商事」、「食品」、「鰹・鮪」、「物流サービス」、「その他」としていたセグメント区分を、「水産事業」、「生鮮事業」、「食品事業」、「物流サービス」、「その他」に変更しております。このため、前期との比較については、セグメント変更後の数値に組み替えて比較を行っております。
水産事業セグメント
米国等の物価上昇に伴う消費の減退から水産物市況が不透明な中、夏場までは流通・加工業者が当用買いに徹したために、主要魚種のサケ、エビを中心に全体として販売は減少しました。一方で、利益面では夏場以降、国内在庫の減少により全般的に相場が強含んだことや、一昨年末に相場が急落したカニや魚卵などの高額商品が年末商戦に向けて荷動きが活発となったことなどから、収益は大幅に改善しました。
海外事業については、輸出販売では円安を背景に青物が増加したものの、中国政府が日本産水産物を輸入禁止とした影響でホタテの輸出が大幅に減少しました。海外現地販売においては、欧米は消費減退により販売数量は落ち込んだものの、円安により前期並みの売上を確保しましたが、中国は加工用原料の在庫が滞留したことにより売上が前年を下回りました。
この結果、売上は前期を下回りましたが、利益は前期を上回りました。水産事業セグメントの売上高は1,276億94百万円(前期比8.2%減)、営業利益は50億1百万円(前期比82.5%増)となりました。
生鮮事業セグメント
寿司種を中心とした生食商材は、値上げにより販売数量が減少したものの、コスト上昇を反映した価格改定効果と外食需要の増加により、収益は改善しました。マグロは一昨年来の高値疲れによる消費減退から、冷凍品全般の販売が大幅に減少したところに相場下落が重なり、収益も悪化しました。海外まき網事業は、水揚げ量の減少により、売上・利益とも減少しました。国産養殖クロマグロについては、売上は前期比で伸長したものの、飼料費などのコスト増加が収益を圧迫しました。
この結果、売上・利益とも前期を下回りました。生鮮事業セグメントの売上高は661億47百万円(前期比8.9%減)、営業利益は24億85百万円(前期比54.0%減)となりました。
食品事業セグメント
自社工場製品の販売に注力した結果、業務用冷凍食品は、エビフリッターやカニ風味かまぼこなどの売上が拡大し、市販用冷凍食品は、煮魚・焼魚や弁当用のフライ製品などの販売が伸長しました。常温食品においては、缶詰は不漁を背景としたサバ缶の価格上昇による販売の減少がありましたが、おつまみ・珍味製品は高付加価値商品を中心とした販売で、売上は前期並みを確保しました。
全体として、大幅なコスト上昇を反映した適正な価格の浸透により、収益は大幅に改善したものの、値上げによる販売数量減少の動きが見られました。
この結果、売上・利益とも前期を上回りました。食品事業セグメントの売上高は656億34百万円(前期比11.8%増)、営業利益は26億13百万円(前期比226.0%増)となりました。
物流サービスセグメント
冷蔵倉庫事業においては、庫腹率が高い状態が続き保管料が増加するとともに、コスト上昇を反映した価格改定により売上が拡大しました。利用運送事業においては、外部取引先からの受注増加により、売上が伸長しました。
この結果、売上・利益とも前期を上回りました。物流サービスセグメントの売上高は15億99百万円(前期比17.4%増)、営業利益は2億89百万円(前期比42.2%増)となりました。
生産・仕入、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産・仕入実績
当連結会計年度における生産・仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
受注生産は行っておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
総資産は、前連結会計年度末に比べ144億19百万円増加し、1,607億20百万円となりました。流動資産は、棚卸資産が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ100億94百万円増加し、1,242億97百万円となりました。固定資産は、有形固定資産が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ43億24百万円増加し、364億22百万円となりました。
負債合計は、短期借入金が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ25億25百万円増加し、1,018億59百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の増加や公募増資などにより、前連結会計年度末に比べ118億94百万円増加し、588億60百万円となりました。
この結果、自己資本比率は36.7%(前連結会計年度末比4.2ポイント増)となりました。
(3) キャッシュ・フロー
(単位:百万円)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産や法人税等の支払額の増加などにより、17億21百万円の支出となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出などにより、57億7百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金及び株式の発行による資金調達などにより、85億24百万円の収入となりました。
この結果、現金及び現金同等物の期末残高は期首残高より14億9百万円増加し、84億52百万円となりました。
当社グループは、事業活動に適切な流動性の維持と十分な資金を確保すると共に、グループ内でキャッシュマネージメントシステムを活用するなど運転資金の効率的な管理により、事業活動における資本効率の最適化を目指しております。また、営業活動によるキャッシュ・フロー並びに現金及び現金同等物を資金の主な源泉と考え、さらに金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパーの発行などによる資金調達を必要に応じて行い、十分な流動性の確保と財務体質の向上を図っております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2024年3月31日)現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、経済活動の正常化が進み、緩やかな回復の動きがみられた一方で、円安の進行やロシア・ウクライナ情勢の長期化、ガザ紛争の勃発などにより、依然として先行き不透明な状況が続きました。
水産・食品業界におきましては、インバウンド需要の拡大などにより、外食・観光産業の状況が改善したものの、物価高騰に伴う消費者の節約志向の動きや、エネルギーや原材料価格、物流費の高止まりによる生産コスト上昇など、厳しい経営環境が続きました。
このような状況の中で、中期経営計画『Build Up Platform 2024』(2021年度~2023年度)の最終年度として、『経営基盤の強化を図りながら、「事業課題への継続的取組み」と「持続的成長への挑戦」を柱とする戦略を進め、社会と極洋それぞれが共有するべき価値を創造していくことで、新たな成長への礎となる「高収益構造への転換」を目指す。』という基本方針のもと、目標達成に向け取り組んでまいりました。
当連結会計年度の売上高は、水産事業、生鮮事業の各セグメントで前年実績を下回りましたが、食品事業、物流サービスの各セグメントで前年実績を上回りました。その結果、2,616億4百万円と前期比105億63百万円減少(前期比3.9%減)しました。
営業利益は、生鮮事業セグメントは前年実績を下回りましたが、水産事業セグメントでは夏場以降に水産物相場が強含み、食品事業セグメントではコスト上昇を反映した適正な価格の浸透したこと等により収益が大幅に改善し、保管料が増加したことで物流サービスセグメントも前年実績を上回りました。その結果、88億6百万円と前期比7億円増加(前期比8.6%増)しました。
経常利益は88億56百万円と前期比6億73百万円増加(前期比8.2%増)し、親会社株主に帰属する当期純利益は、59億36百万円と前期比1億53百万円増加(前期比2.7%増)しました。
また、当社グループが重視しております経営指標の当期実績は海外売上高が218億円(前期比14.2%減)、有利子負債資本倍率が1.4倍(前期比0.2ポイント改善)、営業利益率が3.4%(前期比0.4ポイント上昇)、経常利益率が3.4%(前期比0.4ポイント上昇)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、当社グループ内の管理区分を見直したことに伴い、セグメント区分を変更しております。これに伴い、従来「水産商事」、「食品」、「鰹・鮪」、「物流サービス」、「その他」としていたセグメント区分を、「水産事業」、「生鮮事業」、「食品事業」、「物流サービス」、「その他」に変更しております。このため、前期との比較については、セグメント変更後の数値に組み替えて比較を行っております。
水産事業セグメント
米国等の物価上昇に伴う消費の減退から水産物市況が不透明な中、夏場までは流通・加工業者が当用買いに徹したために、主要魚種のサケ、エビを中心に全体として販売は減少しました。一方で、利益面では夏場以降、国内在庫の減少により全般的に相場が強含んだことや、一昨年末に相場が急落したカニや魚卵などの高額商品が年末商戦に向けて荷動きが活発となったことなどから、収益は大幅に改善しました。
海外事業については、輸出販売では円安を背景に青物が増加したものの、中国政府が日本産水産物を輸入禁止とした影響でホタテの輸出が大幅に減少しました。海外現地販売においては、欧米は消費減退により販売数量は落ち込んだものの、円安により前期並みの売上を確保しましたが、中国は加工用原料の在庫が滞留したことにより売上が前年を下回りました。
この結果、売上は前期を下回りましたが、利益は前期を上回りました。水産事業セグメントの売上高は1,276億94百万円(前期比8.2%減)、営業利益は50億1百万円(前期比82.5%増)となりました。
生鮮事業セグメント
寿司種を中心とした生食商材は、値上げにより販売数量が減少したものの、コスト上昇を反映した価格改定効果と外食需要の増加により、収益は改善しました。マグロは一昨年来の高値疲れによる消費減退から、冷凍品全般の販売が大幅に減少したところに相場下落が重なり、収益も悪化しました。海外まき網事業は、水揚げ量の減少により、売上・利益とも減少しました。国産養殖クロマグロについては、売上は前期比で伸長したものの、飼料費などのコスト増加が収益を圧迫しました。
この結果、売上・利益とも前期を下回りました。生鮮事業セグメントの売上高は661億47百万円(前期比8.9%減)、営業利益は24億85百万円(前期比54.0%減)となりました。
食品事業セグメント
自社工場製品の販売に注力した結果、業務用冷凍食品は、エビフリッターやカニ風味かまぼこなどの売上が拡大し、市販用冷凍食品は、煮魚・焼魚や弁当用のフライ製品などの販売が伸長しました。常温食品においては、缶詰は不漁を背景としたサバ缶の価格上昇による販売の減少がありましたが、おつまみ・珍味製品は高付加価値商品を中心とした販売で、売上は前期並みを確保しました。
全体として、大幅なコスト上昇を反映した適正な価格の浸透により、収益は大幅に改善したものの、値上げによる販売数量減少の動きが見られました。
この結果、売上・利益とも前期を上回りました。食品事業セグメントの売上高は656億34百万円(前期比11.8%増)、営業利益は26億13百万円(前期比226.0%増)となりました。
物流サービスセグメント
冷蔵倉庫事業においては、庫腹率が高い状態が続き保管料が増加するとともに、コスト上昇を反映した価格改定により売上が拡大しました。利用運送事業においては、外部取引先からの受注増加により、売上が伸長しました。
この結果、売上・利益とも前期を上回りました。物流サービスセグメントの売上高は15億99百万円(前期比17.4%増)、営業利益は2億89百万円(前期比42.2%増)となりました。
生産・仕入、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産・仕入実績
当連結会計年度における生産・仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 水産事業 | 153,076 | △3.9 |
| 生鮮事業 | 44,364 | △26.4 |
| 食品事業 | 49,841 | 10.6 |
| 物流サービス | - | - |
| その他 | 705 | 14.5 |
| 合計 | 247,989 | △6.5 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
受注生産は行っておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 水産事業 | 127,694 | △8.2 |
| 生鮮事業 | 66,147 | △8.9 |
| 食品事業 | 65,634 | 11.8 |
| 物流サービス | 1,599 | 17.4 |
| その他 | 527 | 11.5 |
| 合計 | 261,604 | △3.9 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
総資産は、前連結会計年度末に比べ144億19百万円増加し、1,607億20百万円となりました。流動資産は、棚卸資産が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ100億94百万円増加し、1,242億97百万円となりました。固定資産は、有形固定資産が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ43億24百万円増加し、364億22百万円となりました。
負債合計は、短期借入金が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ25億25百万円増加し、1,018億59百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の増加や公募増資などにより、前連結会計年度末に比べ118億94百万円増加し、588億60百万円となりました。
この結果、自己資本比率は36.7%(前連結会計年度末比4.2ポイント増)となりました。
(3) キャッシュ・フロー
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー 投資活動によるキャッシュ・フロー 財務活動によるキャッシュ・フロー 現金及び現金同等物に係る換算差額 現金及び現金同等物の増減額 現金及び現金同等物の期首残高 現金及び現金同等物の期末残高 | △6,243 △2,338 9,011 73 502 6,539 7,042 | △1,721 △5,707 8,524 314 1,409 7,042 8,452 | 4,521 △3,368 △487 240 907 502 1,409 |
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産や法人税等の支払額の増加などにより、17億21百万円の支出となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出などにより、57億7百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金及び株式の発行による資金調達などにより、85億24百万円の収入となりました。
この結果、現金及び現金同等物の期末残高は期首残高より14億9百万円増加し、84億52百万円となりました。
当社グループは、事業活動に適切な流動性の維持と十分な資金を確保すると共に、グループ内でキャッシュマネージメントシステムを活用するなど運転資金の効率的な管理により、事業活動における資本効率の最適化を目指しております。また、営業活動によるキャッシュ・フロー並びに現金及び現金同等物を資金の主な源泉と考え、さらに金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパーの発行などによる資金調達を必要に応じて行い、十分な流動性の確保と財務体質の向上を図っております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。