有価証券報告書-第77期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/24 15:39
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153項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループの関連するプラント業界は、原材料の価格高騰や人件費の上昇等の影響があったものの、デジタル関連投資や脱炭素化に向けた設備投資が増加しており、設備投資動向は堅調に推移いたしました。
このような状況下、当社は、令和4年度から令和8年度までを実施期間とする『第5次中期経営計画』の2年目として各施策を着実に実行に移し、基盤整備及び受注拡大に努めるとともに、成長に向けた組織活力の向上に取組んでまいりました。
また、資本政策においてこれまで最大の課題でありました優先株式の処理につきましては、株式会社福岡銀行との間で、令和5年11月6日付で優先株式の処理に関する基本合意書を締結いたしました。本合意を受け、令和6年1月26日開催の臨時株主総会でご承認をいただき、残りの優先株式の全て(B種株式150万株)を自己株式として当社が取得のうえ、令和6年2月5日付で消却するに至りました。これにより、普通株式の希薄化リスクを抑制するとともに、平成15年からの金融支援を目的とした優先株式の処理は全て終了いたしました。
なお、当連結会計年度における主要施策の進捗状況は、次のとおりです。
<主要施策の内容>○事業の重点施策
◇ プラント事業
①プラント建設・保全
プラント建設・保全事業につきましては、『第5次中期経営計画』の主要施策に基づき、変革するプラント業界においてリーディングカンパニーになるべく“設備技術産業の雄”を目指し、主力事業の強化及び事業基盤の整備を進めてまいりました。
特に、工事案件の大型化をはじめとする事業環境の変化及び人手不足に対応するため、サプライチェーンの強化・拡大を図るとともに人材育成に取組んでまいりました。また、工事管理機能を強化すべくICTを活用した工事情報及びスケジュールの共有化を図り、収益機会の獲得に取組んでまいりました。
更に、プラント保全事業における競争力を強化すべく、設備診断分野では電流情報量診断システムの新規のお客様の開拓や認知度向上を図るとともに、新たな診断機能を追加することでお客様にソリューションを提供してまいりました。また、本システムは国土交通省が運用する「NETIS(新技術情報提供システム)」並びに経済産業省が推進する「スマート保安技術カタログ」に掲載され、新技術としても高い評価をいただきました。
②EPC(Engineering Procurement Construction:設計・調達・施工)
EPC事業につきましては、工事情報の早期入手を図り、積極的にお客様へのプレゼンテーションを行うとともに、EPC運営体制の構築と強化を進め、受注拡大に努めてまいりました。また、新規の協力会社の開拓により調達機能を強化し、設計から調達、施工に至るまで一貫して遂行するための対応力の向上に努めてまいりました。
更に、令和5年11月14日付で、日揮株式会社と業務連携に関する基本合意書を締結いたしました。本基本合意書の締結により、同社との間で、国内EPC分野におけるプロジェクト遂行力の向上及び保全事業の遂行体制構築に向けた協議を進めてまいりました。
◇ 装置事業
装置事業につきましては、主にエレクトロニクス関連設備分野における半導体製造向けの生産装置メーカーとして「超音波カッティング装置」・「枚葉式ウエハ洗浄装置」の開発・製作を手掛け、性能・機能及び品質の向上に努めてまいりました。
「超音波カッティング装置」については、スマートフォン・ウェアラブル機器等のセンサー、車載・エネルギー等のパワーデバイス市場に販路を拡大し、カーボンニュートラルの実現に貢献するとともに、「枚葉式ウエハ洗浄装置」についても環境に配慮した装置を開発し、SDGsへの貢献に取組みながら、顧客サービスの充実と収益の拡大に努めてまいりました。
○財務・経営資源方針
◇ 投資・財務方針
投資・財務方針につきましては、キャッシュ・フロー管理を徹底していく中で、事業継続のための維持・更新投資と成長戦略投資とのバランスを考慮しながら、財務体質の強化と安定的かつ機動的な資金調達の実行と運用を図ってまいりました。
なお、優先株式の処理につきましては、前頁に記載のとおりであります。
◇ 人材育成・確保の方針
人材育成につきましては、「一人ひとりが新しい仕事・やり方に挑戦し、レベルアップし続ける人材づくり」を方針に掲げ、あらゆる階層の社員に対し能力開発やキャリアアップの機会を提供し、働きがいを生み出す人事制度を導入いたしました。また、働きやすい職場環境の創出に向け、「TAKADAグループにおける『働き方改革』への取組み方針」を策定・公開いたしました。更に、令和6年4月1日付で建設業界に時間外労働の上限規制が適用されること(いわゆる「2024年問題」)を踏まえ、適切に対応するための諸施策を当連結会計年度において整備してまいりました。
人材確保につきましては、国籍、性別、年齢等にかかわらない多様な人材を確保し、個々がいきいきと活躍できる組織への活性化や、当社グループ内での人材交流を図ってまいりました。日本国内の労働人口減少に伴い採用環境は厳しさを増しておりますが、積極的な採用活動を行い優秀な人材確保に努めてまいりました。
◇ ICTを活用したシステムの検討及び運用
ICTを活用したシステムの検討及び運用につきましては、外部専門家のアドバイスを受けながら、デジタル化とデジタル技術の活用を進め、ICTをイノベーションの手法の一つとし、現場管理及び業務の効率化に取組んでまいりました。
また、計画的なICT投資やIT人材の獲得・育成を行うことでICT推進を加速させ、生産性向上及び競争力強化に努めるとともに、現場での安全・品質管理の徹底に取組んでまいりました。
◇ その他
当社は、令和2年7月1日付で設置いたしました「2040みらいプロジェクト」や、令和4年4月1日付で設置いたしました「組織活性化委員会」などの活動を踏まえ、令和22年(2040年)に迎える創業100周年に向けた取組みを進めております。当連結会計年度においても、新たな成長の実現と社会に貢献できる魅力ある組織づくりや、若手・中堅社員の自律性・主体性の育成を前提とした組織活力の向上を目指した活動を継続してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、次のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ20億6千4百万円減少し、376億3千万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ28億8千1百万円減少し、207億4千万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ8億1千6百万円増加し、168億8千9百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、連結売上高522億5千7百万円(前連結会計年度比9.7%減)、連結営業利益24億円(前連結会計年度比10.4%減)、連結経常利益23億8千5百万円(前連結会計年度比12.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益16億6千8百万円(前連結会計年度比1.3%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ2億6百万円減少し、40億2百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金収支は17億4千4百万円の収入(前連結会計年度は5億6百万円の支出)となりました。これは主に、売上債権の増減額32億8千万円、税金等調整前当期純利益24億7千4百万円、未払又は未収消費税等の増減額21億3千5百万円の収入と、仕入債務の増減額52億5百万円の支出によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金収支は16億4千5百万円の支出(前連結会計年度比185.4%増加)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出16億9千5百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金収支は5億6千2百万円の支出(前連結会計年度は18億8千9百万円の収入)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額12億円の収入と、自己株式の取得による支出15億円によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.受注実績
セグメントの名称前連結会計年度
(自 令和4年4月1日
至 令和5年3月31日)
当連結会計年度
(自 令和5年4月1日
至 令和6年3月31日)
プラント事業(千円)51,794,87555,266,194( 6.7%増)

b.売上実績
セグメントの名称前連結会計年度
(自 令和4年4月1日
至 令和5年3月31日)
当連結会計年度
(自 令和5年4月1日
至 令和6年3月31日)
プラント事業 (千円)57,881,82852,257,352( 9.7%減)

(注)1 当連結企業集団では生産実績を定義することが困難であるため「生産状況」は記載しておりません。
2 売上高に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりです。
前連結会計年度日本製鉄㈱7,814,478千円13.5%
当連結会計年度日本製鉄㈱9,404,628千円18.0%

なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりです。
プラント事業における受注工事高及び完成工事高の状況
a.受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
期別区分前期繰越
工事高
(千円)
当期受注
工事高
(千円)

(千円)
当期完成
工事高
(千円)
次期繰越
工事高
(千円)
前事業年度
(自 令和4年4月1日
至 令和5年3月31日)
製鉄プラント1,051,34111,607,78712,659,1289,912,3542,746,774
化学プラント13,856,16620,637,94034,494,10627,921,8486,572,258
石油・天然ガスプラント1,087,0451,262,2052,349,2501,290,4631,058,787
電力設備2,189,0321,156,8813,345,9132,037,9781,307,935
エレクトロニクス関連設備・装置4,035,5418,550,59912,586,1407,154,7685,431,372
社会インフラ設備272,556604,234876,790803,19973,591
その他534,1121,625,4792,159,5911,706,352453,239
23,025,79345,445,12568,470,91850,826,96217,643,956
当事業年度
(自 令和5年4月1日
至 令和6年3月31日)
製鉄プラント2,746,77413,932,81516,679,58911,442,8765,236,713
化学プラント6,572,25819,077,47425,649,73220,805,7794,843,953
石油・天然ガスプラント1,058,7872,288,6303,347,4171,377,1781,970,239
電力設備1,307,935820,2792,128,2141,674,740453,474
エレクトロニクス関連設備・装置5,431,3725,966,55111,397,9236,897,7684,500,155
社会インフラ設備73,591571,996645,587370,628274,959
その他453,2391,784,2692,237,5081,317,288920,220
17,643,95644,442,01462,085,97043,886,25718,199,713

(注)1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含みます。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。
2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)です。
b.受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。
期別区分特命(%)競争(%)計(%)
前事業年度
(自 令和4年4月1日
至 令和5年3月31日)
建設工事40.259.8100.0
保全工事94.95.1100.0
当事業年度
(自 令和5年4月1日
至 令和6年3月31日)
建設工事67.432.6100.0
保全工事94.25.8100.0

(注) 百分比は請負金額比です。
c.完成工事高
期別区分国内海外
(B)
(千円)
官公庁
(千円)
民間
(千円)
(A)
(千円)
(A)/(B)
(%)
前事業年度
(自 令和4年4月1日
至 令和5年3月31日)
製鉄プラント-9,912,354--9,912,354
化学プラント-27,903,09418,7540.027,921,848
石油・天然ガスプラント-1,290,463--1,290,463
電力設備-2,037,978--2,037,978
エレクトロニクス関連設備・装置-7,154,768--7,154,768
社会インフラ設備-803,199--803,199
その他-1,706,352--1,706,352
-50,808,20818,7540.050,826,962
当事業年度
(自 令和5年4月1日
至 令和6年3月31日)
製鉄プラント-11,442,876--11,442,876
化学プラント-20,776,77829,0010.120,805,779
石油・天然ガスプラント-1,377,178--1,377,178
電力設備-1,674,740--1,674,740
エレクトロニクス関連設備・装置-6,897,768--6,897,768
社会インフラ設備-370,628--370,628
その他-1,317,288--1,317,288
-43,857,25629,0010.143,886,257

(注)1 完成工事のうち主なものは、次のとおりです。
前事業年度
〇AGC㈱鹿島工場2022年度有機課配管補修工事
〇三菱ケミカル㈱茨城事業所2022年度定修工事
〇UBE㈱宇部藤曲工場2022年度設備定検工事
〇住友化学㈱千葉工場2022年袖Ⅱプラント設備工事
○JFEエンジニアリング㈱㈱JERA袖ケ浦BOG圧縮機増設に伴うプロセス配管工事

当事業年度
〇エア・リキードグローバルE&C ソリューションズジャパン㈱日本エア・リキード(同)窒素発生装置建設工事配管工事
〇出光興産㈱千葉事業所2023年度エチレン課SDM工事
〇エア・リキードグローバルE&C
ソリューションズジャパン㈱
日本エア・リキード(同)窒素発生装置オフサイト配管工事
〇旭化成㈱水島製造所CKー1建設工事
○旭化成㈱水島製造所2023年度ANプラントT定修工事

2 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりです。
前事業年度
日本製鉄㈱7,814,478千円15.4%

当事業年度
日本製鉄㈱9,404,628千円21.4%

d.次期繰越工事高(令和6年3月31日現在)
区分国内海外
(千円)

(千円)
官公庁
(千円)
民間
(千円)
製鉄プラント-5,236,713-5,236,713
化学プラント-4,839,1514,8024,843,953
石油・天然ガスプラント-1,970,239-1,970,239
電力設備-453,474-453,474
エレクトロニクス関連設備・装置-4,500,155-4,500,155
社会インフラ設備-274,959-274,959
その他-920,220-920,220
-18,194,9114,80218,199,713

(注) 次期繰越工事のうち主なものは、次のとおりです。
〇大成建設㈱UBE㈱4BF建設工事(令和6年6月完成予定)
○日本製鉄㈱東日本製鉄所君津地区水素配管敷設工事(令和8年2月完成予定)
○三菱ケミカルエンジニアリング㈱Rapidus㈱千歳機械工事(令和6年5月完成予定)
○九州電力㈱玄海原子力発電所3/4号機緊急時対策棟設置に伴う配管工事(令和6年11月完成予定)
○UBE㈱宇部藤曲工場2024年度設備定検工事(令和6年8月完成予定)

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、376億3千万円で前連結会計年度末より20億6千4百万円減少となりました。減少の主な要因は、有形固定資産が12億1千5百万円増加したものの、完成工事未収入金及び契約資産が35億3千万円減少したこと等によるものです。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は207億4千万円で、前連結会計年度末より28億8千1百万円減少となりました。減少の主な要因は、未払消費税等が18億7千1百万円増加したものの、支払手形・工事未払金等が51億5千8百万円減少したこと等によるものです。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は168億8千9百万円で、前連結会計年度末より8億1千6百万円増加となりました。増加の主な要因は、退職給付に係る調整累計額が3億5千1百万円、為替換算調整勘定が3億6百万円増加したこと等によるものです。
b.経営成績
(売上面)
売上面につきましては、製鉄プラントにおいてはカーボンニュートラル関連の建設工事が増加したものの、化学プラントにおいては定期修理工事のマイナー年(端境期)であることに加え、大型建設工事等が減少したことにより、連結売上高は56億2千4百万円減の522億5千7百万円(前連結会計年度比9.7%減)となりました。
(損益面)
損益面につきましては、コストダウンに努めたものの売上高の減少等に伴い、連結営業利益は2億7千9百万円減の24億円(前連結会計年度比10.4%減)、連結経常利益は3億3千4百万円減の23億8千5百万円(前連結会計年度比12.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2千2百万円増の16億6千8百万円(前連結会計年度比1.3%増)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおりです。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金需要の主なものは、工事施工に伴う材料費、労務費、外注費、諸経費や、販売費及び一般管理費等の営業費用です。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものです。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は6,506,257千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,002,071千円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

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