有価証券報告書-第73期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や高い水準の企業収益等を背景に、景気は緩やかな回復基調で推移したものの、第4四半期連結会計期間に新型コロナウイルス感染症の影響が拡大し、景気は足下で大幅に下押しされ、厳しい状況となりました。
当社グループの関連するプラント業界におきましては、お客様の国内生産設備の合理化、省力化及び自動化に向けた設備投資などが堅調に推移したものの、人手不足に伴う人件費の上昇や材料費の高騰等の懸念に加え、新型コロナウイルス感染症の影響拡大に伴う設備投資動向等を注視する状況のもと推移いたしました。
このような状況下、当社といたしましては、平成30年度から令和2年度までを実施期間とする『中期経営計画』の2年目として、各事業の重点施策を実施するなど、収益性の向上を推進してまいりました。
当連結会計年度における主要施策の進捗状況は、次のとおりであります。
<主要施策の内容>○事業の重点施策
◇ プラント事業
プラント事業につきましては、工事案件の大型化をはじめとする事業環境の変化や当社従業員数の減少等を踏まえ、お客様に対する当社のサポート体制を維持・強化することを目的に「生産体制の再構築」及び「施工体制の再構築」を推進してまいりました。具体的には、既存の協力会社との取引規模拡大及び新規の協力会社の開拓を進め、協力会社も含めた施工体制・体質強化を図り、要員配置の最適化・機動性向上に努めてまいりました。
また、技能社員の工事責任者登用制度「工事マネジメントコース」の運用を継続して実施いたしました。
◇ エンジニアリング事業
エンジニアリング事業につきましては、「プロジェクト事業」、「電気計装事業」及び「診断サービス事業」の拡大を推進してまいりました。
「プロジェクト事業」では、プロジェクト体制の構築と強化のため、令和元年7月1日付でプロジェクト事業本部を新設し、EPC(Engineering Procurement Construction:設計・調達・施工)工事案件の受注拡大と受注率の向上に取組んでまいりました。
「電気計装事業」では、電気・計装事業、空調計装事業の拡大を図るとともに、EPC工事案件への取組みや協力会社の開拓も推進してまいりました。
「診断サービス事業」では、電流情報量診断システムの販売・サービス体制を確立させるとともに、商品力の向上に向けて開発及び改良に取組んでまいりました。
◇ 原子力事業
原子力事業につきましては、関連工事の基本設計から製作・施工まで一貫した対応が可能なエンジニアリングメーカーとして、各原子力発電所の再稼働、特定重大事故等対処施設等に関連した工事及び機器製作並びに各種保全工事の対応を実施してまいりました。
また、お客様である各電力会社及びプラントメーカーの多様なニーズに対応できるよう、施工体制及び施工能力の維持・拡充を図るとともに、3Dスキャン技術を活用した保全技術の展開等を行ってまいりました。
◇ 装置事業
装置事業につきましては、「超音波カッティング装置」及び「各種洗浄装置」を軸として国内外へ製造・販売してまいりました。
装置事業として取組んでいる各装置を、センサー(スマートフォン・ウェアラブル機器等)、パワー半導体(車載・エネルギー等)、通信(5G等)分野などに代表される成長市場へ展開するとともに、既存のお客様の更なるニーズへの対応など販路拡大を図ってまいりました。
◇ 海外事業
海外事業につきましては、経済成長が見込まれるアジア地域を中心として、お客様の海外事業をサポートするグローバルパートナーとしての地位確立を目指し、積極的に経営資源を投入するとともに、海外子会社による各種建設工事及び保全工事の対応を実施してまいりました。
また、地域統括会社であるタカダ・コーポレーション・アジア・リミテッドを中心として、海外子会社の事業推進体制を強化するとともに、外国人エンジニアスタッフの研修実施、外国人採用の強化等を推進してまいりました。
○財務・経営資源方針
◇ 投資・財務方針
投資・財務方針につきましては、キャッシュ・フロー管理を徹底していく中で、事業継続のための維持・更新投資と成長戦略投資とのバランスを考慮しながら、安定的かつ機動的な資金調達及び財務体質の強化を図ってまいりました。
また、優先株式の処理につきましては、優先株主である株式会社福岡銀行が、令和元年7月18日付で、当社定款規定に基づき、当社に対し、B種株式の一部(850千株)の取得請求権を行使されましたため、当社は本B種株式を取得するのと引換えに、D種株式(680千株)及びE種株式(170千株)を交付いたしました。その後、当社は、令和元年7月31日付で、株式会社福岡銀行に交付した本D種株式、本E種株式を取得するとともに、令和元年8月30日付で、本B種株式、本D種株式及び本E種株式を消却いたしました。
◇ 人材育成・確保の方針
人材育成の方針につきましては、若年層及び中堅層社員の職務レベルの向上を目的とした階層別の各種マネジメント教育の実施や各事業分野の事業戦略に基づく人材の最適配置、グローバル人材育成のための海外研修等の諸施策を実施してまいりました。
また、人材確保の方針につきましては、採用活動強化のため、当社ホームページ内に学生向けリクルートサイトを開設したことに加え、社員の生産性向上に向けた人事制度及び研修制度の見直しと運用、働き方改革関連法の施行を踏まえた長時間労働の是正及びワーク・ライフ・バランスを意識した総合的な見直し等を推進してまいりました。
◇ ICTを活用したシステムの検討及び運用
その他、ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)を活用したシステムの検討及び運用につきましては、業務の効率化・生産性向上の重要性が一層増すことを鑑み、令和元年7月1日付でICT推進部を設置し、体制強化を図ってまいりました。現場管理を効率化させるため、タブレット端末を活用し、プラント事業やエンジニアリング事業等における現場資料・図面などの電子化システム、コミュニケーションツールの利用に加え、定例業務の効率化や営業情報の共有を目的とした営業活動支援システムを構築し、利用普及を推進してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、次のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ22億4千1百万円減少し、285億2千3百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ26億4百万円減少し、169億7千1百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3億6千3百万円増加し、115億5千2百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、連結売上高497億1千万円(前期比1.0%増)、連結営業利益23億2百万円(前期比7.5%増)、連結経常利益22億5千5百万円(前期比4.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益14億2千6百万円(前期比0.6%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ6千8百万円減少し、24億5千万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金収支は19億5千7百万円の収入(前連結会計年度比22.2%増加)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益21億4千3百万円、売上債権の増減額12億8千4百万円、未成工事支出金の増減額7億1千3百万円の収入と、仕入債務の増減額14億3千7百万円、法人税等の支払額10億2千2百万円の支出によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金収支は8億4千万円の支出(前連結会計年度比55.9%増加)となりました。
これは主に、有価証券の償還による収入1億2千万円と、有形及び無形固定資産の取得による支出6億7千5百万円、有価証券の取得による支出1億2千万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金収支は10億7千2百万円の支出(前連結会計年度比25.9%増加)となりました。
これは主に、自己株式の取得による支出8億2千万円と、短期借入金の純増減額1億円の支出によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.受注実績
b.売上実績
(注)1 当連結企業集団では生産実績を定義することが困難であるため「生産状況」は記載していません。
2 売上高に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりです。
(注)新日鐵住金株式会社は、平成31年4月1日付で日本製鉄株式会社に商号変更しております。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりです。
プラント事業における受注工事高及び完成工事高の状況
a.受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
(注)1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含みます。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれています。
2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)です。
b.受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。
(注) 百分比は請負金額比です。
c.完成工事高
(注)1 完成工事高のうち主なものは、次のとおりです。
前事業年度
当事業年度
2 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりです。
前事業年度
当事業年度
(注)新日鐵住金株式会社は、平成31年4月1日付で日本製鉄株式会社に商号変更しております。
d.次期繰越工事高(令和2年3月31日現在)
(注) 次期繰越工事のうち主なものは、次のとおりです。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、285億2千3百万円で前連結会計年度末より22億4千1百万円減少となりました。減少の主な要因は、完成工事未収入金が12億4千4百万円、未成工事支出金が7億1千3百万円減少したこと等によるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、169億7千1百万円で、前連結会計年度末より26億4百万円減少となりました。減少の主な要因は、支払手形・工事未払金等が14億6千7百万円、未払法人税等が4億7千4百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、115億5千2百万円で、前連結会計年度末より3億6千3百万円増加となりました。増加の主な要因は、利益剰余金が5億1千2百万円増加したこと等によるものであります。
b.経営成績
(売上面)
売上面につきましては、エレクトロニクス関連設備の建設工事は減少したものの、電力設備の建設工事が増加したことにより、連結売上高は4億9千万円増の497億1千万円(前期比1.0%増)となりました。
(損益面)
損益面につきましては、売上高の増加に加え、工事運営の効率化に努めてまいりました結果、連結営業利益は1億6千万円増の23億2百万円(前期比7.5%増)、連結経常利益は9千4百万円増の22億5千5百万円(前期比4.4%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は8百万円増の14億2千6百万円(前期比0.6%増)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金需要の主なものは、工事施工に伴う材料費、労務費、外注費、諸経費や、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は3,146,594千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,450,808千円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループはこれらの見積り、予測を過去の実績や入手可能な情報に基づき、最も合理的と判断される方法により行い、継続的に検証を行っております。しかしながら、これらの見積り、予測は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、連結財務諸表作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や高い水準の企業収益等を背景に、景気は緩やかな回復基調で推移したものの、第4四半期連結会計期間に新型コロナウイルス感染症の影響が拡大し、景気は足下で大幅に下押しされ、厳しい状況となりました。
当社グループの関連するプラント業界におきましては、お客様の国内生産設備の合理化、省力化及び自動化に向けた設備投資などが堅調に推移したものの、人手不足に伴う人件費の上昇や材料費の高騰等の懸念に加え、新型コロナウイルス感染症の影響拡大に伴う設備投資動向等を注視する状況のもと推移いたしました。
このような状況下、当社といたしましては、平成30年度から令和2年度までを実施期間とする『中期経営計画』の2年目として、各事業の重点施策を実施するなど、収益性の向上を推進してまいりました。
当連結会計年度における主要施策の進捗状況は、次のとおりであります。
<主要施策の内容>○事業の重点施策
◇ プラント事業
プラント事業につきましては、工事案件の大型化をはじめとする事業環境の変化や当社従業員数の減少等を踏まえ、お客様に対する当社のサポート体制を維持・強化することを目的に「生産体制の再構築」及び「施工体制の再構築」を推進してまいりました。具体的には、既存の協力会社との取引規模拡大及び新規の協力会社の開拓を進め、協力会社も含めた施工体制・体質強化を図り、要員配置の最適化・機動性向上に努めてまいりました。
また、技能社員の工事責任者登用制度「工事マネジメントコース」の運用を継続して実施いたしました。
◇ エンジニアリング事業
エンジニアリング事業につきましては、「プロジェクト事業」、「電気計装事業」及び「診断サービス事業」の拡大を推進してまいりました。
「プロジェクト事業」では、プロジェクト体制の構築と強化のため、令和元年7月1日付でプロジェクト事業本部を新設し、EPC(Engineering Procurement Construction:設計・調達・施工)工事案件の受注拡大と受注率の向上に取組んでまいりました。
「電気計装事業」では、電気・計装事業、空調計装事業の拡大を図るとともに、EPC工事案件への取組みや協力会社の開拓も推進してまいりました。
「診断サービス事業」では、電流情報量診断システムの販売・サービス体制を確立させるとともに、商品力の向上に向けて開発及び改良に取組んでまいりました。
◇ 原子力事業
原子力事業につきましては、関連工事の基本設計から製作・施工まで一貫した対応が可能なエンジニアリングメーカーとして、各原子力発電所の再稼働、特定重大事故等対処施設等に関連した工事及び機器製作並びに各種保全工事の対応を実施してまいりました。
また、お客様である各電力会社及びプラントメーカーの多様なニーズに対応できるよう、施工体制及び施工能力の維持・拡充を図るとともに、3Dスキャン技術を活用した保全技術の展開等を行ってまいりました。
◇ 装置事業
装置事業につきましては、「超音波カッティング装置」及び「各種洗浄装置」を軸として国内外へ製造・販売してまいりました。
装置事業として取組んでいる各装置を、センサー(スマートフォン・ウェアラブル機器等)、パワー半導体(車載・エネルギー等)、通信(5G等)分野などに代表される成長市場へ展開するとともに、既存のお客様の更なるニーズへの対応など販路拡大を図ってまいりました。
◇ 海外事業
海外事業につきましては、経済成長が見込まれるアジア地域を中心として、お客様の海外事業をサポートするグローバルパートナーとしての地位確立を目指し、積極的に経営資源を投入するとともに、海外子会社による各種建設工事及び保全工事の対応を実施してまいりました。
また、地域統括会社であるタカダ・コーポレーション・アジア・リミテッドを中心として、海外子会社の事業推進体制を強化するとともに、外国人エンジニアスタッフの研修実施、外国人採用の強化等を推進してまいりました。
○財務・経営資源方針
◇ 投資・財務方針
投資・財務方針につきましては、キャッシュ・フロー管理を徹底していく中で、事業継続のための維持・更新投資と成長戦略投資とのバランスを考慮しながら、安定的かつ機動的な資金調達及び財務体質の強化を図ってまいりました。
また、優先株式の処理につきましては、優先株主である株式会社福岡銀行が、令和元年7月18日付で、当社定款規定に基づき、当社に対し、B種株式の一部(850千株)の取得請求権を行使されましたため、当社は本B種株式を取得するのと引換えに、D種株式(680千株)及びE種株式(170千株)を交付いたしました。その後、当社は、令和元年7月31日付で、株式会社福岡銀行に交付した本D種株式、本E種株式を取得するとともに、令和元年8月30日付で、本B種株式、本D種株式及び本E種株式を消却いたしました。
◇ 人材育成・確保の方針
人材育成の方針につきましては、若年層及び中堅層社員の職務レベルの向上を目的とした階層別の各種マネジメント教育の実施や各事業分野の事業戦略に基づく人材の最適配置、グローバル人材育成のための海外研修等の諸施策を実施してまいりました。
また、人材確保の方針につきましては、採用活動強化のため、当社ホームページ内に学生向けリクルートサイトを開設したことに加え、社員の生産性向上に向けた人事制度及び研修制度の見直しと運用、働き方改革関連法の施行を踏まえた長時間労働の是正及びワーク・ライフ・バランスを意識した総合的な見直し等を推進してまいりました。
◇ ICTを活用したシステムの検討及び運用
その他、ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)を活用したシステムの検討及び運用につきましては、業務の効率化・生産性向上の重要性が一層増すことを鑑み、令和元年7月1日付でICT推進部を設置し、体制強化を図ってまいりました。現場管理を効率化させるため、タブレット端末を活用し、プラント事業やエンジニアリング事業等における現場資料・図面などの電子化システム、コミュニケーションツールの利用に加え、定例業務の効率化や営業情報の共有を目的とした営業活動支援システムを構築し、利用普及を推進してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、次のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ22億4千1百万円減少し、285億2千3百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ26億4百万円減少し、169億7千1百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3億6千3百万円増加し、115億5千2百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、連結売上高497億1千万円(前期比1.0%増)、連結営業利益23億2百万円(前期比7.5%増)、連結経常利益22億5千5百万円(前期比4.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益14億2千6百万円(前期比0.6%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ6千8百万円減少し、24億5千万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動による資金収支は19億5千7百万円の収入(前連結会計年度比22.2%増加)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益21億4千3百万円、売上債権の増減額12億8千4百万円、未成工事支出金の増減額7億1千3百万円の収入と、仕入債務の増減額14億3千7百万円、法人税等の支払額10億2千2百万円の支出によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金収支は8億4千万円の支出(前連結会計年度比55.9%増加)となりました。
これは主に、有価証券の償還による収入1億2千万円と、有形及び無形固定資産の取得による支出6億7千5百万円、有価証券の取得による支出1億2千万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金収支は10億7千2百万円の支出(前連結会計年度比25.9%増加)となりました。
これは主に、自己株式の取得による支出8億2千万円と、短期借入金の純増減額1億円の支出によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.受注実績
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 平成30年4月1日 至 平成31年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成31年4月1日 至 令和2年3月31日) |
| プラント事業(千円) | 50,197,108 | 52,912,475(5.4%増) |
b.売上実績
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 平成30年4月1日 至 平成31年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成31年4月1日 至 令和2年3月31日) |
| プラント事業 (千円) | 49,219,419 | 49,710,057(1.0%増) |
(注)1 当連結企業集団では生産実績を定義することが困難であるため「生産状況」は記載していません。
2 売上高に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりです。
| 前連結会計年度 | 新日鐵住金㈱ | 9,496,679千円 | 19.3% |
| 当連結会計年度 | 日本製鉄㈱ | 9,263,062千円 | 18.6% |
(注)新日鐵住金株式会社は、平成31年4月1日付で日本製鉄株式会社に商号変更しております。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりです。
プラント事業における受注工事高及び完成工事高の状況
a.受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
| 期別 | 区分 | 前期繰越 工事高 (千円) | 当期受注 工事高 (千円) | 計 (千円) | 当期完成 工事高 (千円) | 次期繰越 工事高 (千円) |
| 前事業年度 (自 平成30年4月1日 至 平成31年3月31日) | 製鉄プラント | 2,649,612 | 11,159,719 | 13,809,331 | 12,234,484 | 1,574,847 |
| 化学プラント | 5,525,928 | 19,898,081 | 25,424,009 | 18,946,994 | 6,477,015 | |
| 石油・天然ガスプラント | 1,451,187 | 1,353,921 | 2,805,108 | 2,281,120 | 523,988 | |
| 電力設備 | 5,406,469 | 4,367,213 | 9,773,682 | 3,083,555 | 6,690,127 | |
| エレクトロニクス関連設備 | 1,618,641 | 4,879,244 | 6,497,885 | 4,819,799 | 1,678,086 | |
| 社会インフラ設備 | 756,908 | 801,122 | 1,558,030 | 942,599 | 615,431 | |
| その他 | 321,653 | 2,117,920 | 2,439,573 | 1,348,000 | 1,091,573 | |
| 計 | 17,730,398 | 44,577,220 | 62,307,618 | 43,656,551 | 18,651,067 | |
| 当事業年度 (自 平成31年4月1日 至 令和2年3月31日) | 製鉄プラント | 1,574,847 | 16,181,558 | 17,756,405 | 12,176,823 | 5,579,582 |
| 化学プラント | 6,477,015 | 20,174,874 | 26,651,889 | 18,225,121 | 8,426,768 | |
| 石油・天然ガスプラント | 523,988 | 2,169,908 | 2,693,896 | 1,910,846 | 783,050 | |
| 電力設備 | 6,690,127 | 3,426,092 | 10,116,219 | 5,156,220 | 4,959,999 | |
| エレクトロニクス関連設備 | 1,678,086 | 2,770,086 | 4,448,172 | 3,507,614 | 940,558 | |
| 社会インフラ設備 | 615,431 | 602,901 | 1,218,332 | 1,030,617 | 187,715 | |
| その他 | 1,091,573 | 2,192,887 | 3,284,460 | 2,369,405 | 915,055 | |
| 計 | 18,651,067 | 47,518,306 | 66,169,373 | 44,376,646 | 21,792,727 |
(注)1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含みます。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれています。
2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)です。
b.受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。
| 期別 | 区分 | 特命(%) | 競争(%) | 計(%) |
| 前事業年度 (自 平成30年4月1日 至 平成31年3月31日) | 建設工事 | 49.4 | 50.6 | 100.0 |
| 保全工事 | 77.3 | 22.7 | 100.0 | |
| 当事業年度 (自 平成31年4月1日 至 令和2年3月31日) | 建設工事 | 44.5 | 55.5 | 100.0 |
| 保全工事 | 72.8 | 27.2 | 100.0 |
(注) 百分比は請負金額比です。
c.完成工事高
| 期別 | 区分 | 国内 | 海外 | 計 (B) (千円) | ||
| 官公庁 (千円) | 民間 (千円) | (A) (千円) | (A)/(B) (%) | |||
| 前事業年度 (自 平成30年4月1日 至 平成31年3月31日) | 製鉄プラント | - | 12,234,484 | - | - | 12,234,484 |
| 化学プラント | - | 18,938,401 | 8,593 | 0.0 | 18,946,994 | |
| 石油・天然ガスプラント | - | 2,281,120 | - | - | 2,281,120 | |
| 電力設備 | - | 3,083,555 | - | - | 3,083,555 | |
| エレクトロニクス関連設備 | - | 4,819,799 | - | - | 4,819,799 | |
| 社会インフラ設備 | - | 942,599 | - | - | 942,599 | |
| その他 | - | 1,347,456 | 544 | 0.0 | 1,348,000 | |
| 計 | - | 43,647,414 | 9,137 | 0.0 | 43,656,551 | |
| 当事業年度 (自 平成31年4月1日 至 令和2年3月31日) | 製鉄プラント | - | 12,176,823 | - | - | 12,176,823 |
| 化学プラント | - | 18,200,966 | 24,155 | 0.1 | 18,225,121 | |
| 石油・天然ガスプラント | - | 1,910,846 | - | - | 1,910,846 | |
| 電力設備 | - | 5,156,220 | - | - | 5,156,220 | |
| エレクトロニクス関連設備 | - | 3,507,614 | - | - | 3,507,614 | |
| 社会インフラ設備 | - | 1,030,617 | - | - | 1,030,617 | |
| その他 | - | 2,369,405 | - | - | 2,369,405 | |
| 計 | - | 44,352,491 | 24,155 | 0.1 | 44,376,646 | |
(注)1 完成工事高のうち主なものは、次のとおりです。
前事業年度
| 〇日揮㈱ | 住友化学㈱愛媛工場配管工事 |
| 〇日鉄住金パイプライン&エンジニアリング㈱ | 東京電力㈱富津火力発電所LNGタンク増設工事 |
| 〇住友化学㈱ | 千葉工場2018年度SDM機器点検補修工事 |
| 〇AGC㈱ | 鹿島工場2018年度有機課定修工事 |
| 〇宇部興産㈱ | 宇部藤曲工場2018年度機械定検工事 |
当事業年度
| 〇出光興産㈱ | 千葉事業所2019年度エチレン課SDM工事 |
| 〇JFEエンジニアリング㈱ | 豊前バイオマス発電所建設工事配管工事 |
| 〇三菱重工エンジニアリング㈱ | 福島復興勿来IGCCガス精製設備配管工事 |
| 〇旭化成㈱ | 水島製造所2019年5月定修工事 |
| 〇出光興産㈱ | 愛知製油所消火配管耐震強化工事 |
2 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりです。
前事業年度
| 新日鐡住金㈱ | 9,482,407千円 | 21.7% |
当事業年度
| 日本製鉄㈱ | 9,253,610千円 | 20.9% |
(注)新日鐵住金株式会社は、平成31年4月1日付で日本製鉄株式会社に商号変更しております。
d.次期繰越工事高(令和2年3月31日現在)
| 区分 | 国内 | 海外 (千円) | 計 (千円) | |
| 官公庁 (千円) | 民間 (千円) | |||
| 製鉄プラント | - | 5,579,582 | - | 5,579,582 |
| 化学プラント | - | 8,426,768 | - | 8,426,768 |
| 石油・天然ガスプラント | - | 783,050 | - | 783,050 |
| 電力設備 | - | 4,959,999 | - | 4,959,999 |
| エレクトロニクス関連設備 | - | 940,558 | - | 940,558 |
| 社会インフラ設備 | - | 187,715 | - | 187,715 |
| その他 | - | 915,055 | - | 915,055 |
| 計 | - | 21,792,727 | - | 21,792,727 |
(注) 次期繰越工事のうち主なものは、次のとおりです。
| 〇日本製鉄㈱ | 九州製鉄所八幡地区鋼板工場機械炉設備据付工事 | (令和3年8月完成予定) |
| ○日鉄エンジニアリング㈱ ○出光興産㈱ ○三菱重工エンジニアリング㈱ | 東日本製鉄所君津地区6CGL新設工事 徳山事業所エチレン船大型化入出荷配管工事 福島復興広野IGCCガス精製設備配管工事 | (令和2年8月完成予定) (令和3年12月完成予定) (令和3年2月完成予定) |
| 〇三菱ケミカル㈱ | 茨城事業所2020年度定修工事 | (令和2年8月完成予定) |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、285億2千3百万円で前連結会計年度末より22億4千1百万円減少となりました。減少の主な要因は、完成工事未収入金が12億4千4百万円、未成工事支出金が7億1千3百万円減少したこと等によるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、169億7千1百万円で、前連結会計年度末より26億4百万円減少となりました。減少の主な要因は、支払手形・工事未払金等が14億6千7百万円、未払法人税等が4億7千4百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、115億5千2百万円で、前連結会計年度末より3億6千3百万円増加となりました。増加の主な要因は、利益剰余金が5億1千2百万円増加したこと等によるものであります。
b.経営成績
(売上面)
売上面につきましては、エレクトロニクス関連設備の建設工事は減少したものの、電力設備の建設工事が増加したことにより、連結売上高は4億9千万円増の497億1千万円(前期比1.0%増)となりました。
(損益面)
損益面につきましては、売上高の増加に加え、工事運営の効率化に努めてまいりました結果、連結営業利益は1億6千万円増の23億2百万円(前期比7.5%増)、連結経常利益は9千4百万円増の22億5千5百万円(前期比4.4%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は8百万円増の14億2千6百万円(前期比0.6%増)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金需要の主なものは、工事施工に伴う材料費、労務費、外注費、諸経費や、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は3,146,594千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,450,808千円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループはこれらの見積り、予測を過去の実績や入手可能な情報に基づき、最も合理的と判断される方法により行い、継続的に検証を行っております。しかしながら、これらの見積り、予測は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、連結財務諸表作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。