有価証券報告書-第67期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/24 11:27
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、政府の継続した経済政策や日本銀行の金融緩和政策の継続により、企業収益や雇用環境の改善など緩やかな回復基調が続いたものの、米国の保護主義政策と貿易摩擦の長期化、欧州における政情不安など先行き不透明な状況も懸念されます。
当建設業界におきましては、公共インフラ老朽化対策、震災復興関連事業、東京オリンピック・パラリンピック関連事業など公共事業が堅調に推移するとともに、民間建設投資もマンション事業を中心に成長基調が継続しました。一方で、建設業における働き方改革の推進は引き続き重要な課題であり、建設現場における長時間労働の是正及び週休2日完全実施のための生産性向上への取り組みや、技能労働者の待遇改善に向けた建設キャリアアップシステムの導入など、担い手確保のための環境整備への早急な対応が求められています。
このような経営環境のもと、当社グループは、第4次中期経営計画「VISION2016」の3年目を迎え、本計画に掲げる目標の達成に向け安定した経営基盤を維持・拡大するために、設計力・技術提案力・積算力など総合的な営業力の強化、新分野や新工法に関する技術開発の強化、製造・施工の効率化、機械化・ICT活用の推進及び安全・品質管理の高度化など、総力を挙げて取り組んでまいりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ493百万円増加し、21,911百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ117百万円増加し、14,145百万円となりました
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ376百万円増加し、7,766百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の受注高は32,830百万円(前期比41.8%増)、売上高は27,863百万円(前期比1.8%増)となりました。損益につきましては、売上高の増加に加え、工事利益率の好転などにより営業利益は917百万円(前期比20.7%増)、経常利益は887百万円(前期比17.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、税金費用が増加したことにより594百万円(前期比22.2%減)となりました。
セグメントの業績につきましては、次のとおりであります。
土木事業は、鋼橋用プレキャストPC床版を中心に、工場製品を含む工事の受注活動や製品供給への営業活動を強化した結果、受注高は25,169百万円(前期比54.7%増)となりました。売上高につきましては、国土交通省、高速道路会社(NEXCO)や鉄道・運輸機構発注工事など大型の繰越工事が設計変更も含め計画どおりに進捗しましたが、前期に比べ期首繰越高が5,350百万円減少したことから、20,720百万円(前期比4.1%減)となりました。セグメント利益につきましては、工事利益率の好転などにより3,011百万円(前期比10.5%増)となりました。
建築事業は、主力分野でありますマンション事業や住宅分野での耐震補強事業及びプレキャスト部材の営業活動を強化した結果、受注高は7,324百万円(前期比10.4%増)となりました。また、売上高につきましては、マンション事業の進捗が順調に推移した結果、6,865百万円(前期比25.3%増)となりました。セグメント利益につきましては、売上高の増加などにより734百万円(前期比7.8%増)となりました。
不動産賃貸事業は、テナント獲得の競争激化は依然として継続しているものの、安定した入居率の確保を目指して営業活動を展開した結果、受注高及び売上高は242百万円(前期比1.5%増)、セグメント利益は135百万円(前期比6.0%増)となりました。
その他セグメントにつきましては、重要性が乏しいため、記載を省略しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は724百万円増加し、期末残高は1,950百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は2,815百万円(前連結会計年度は111百万円の支出)となりました。収入の主な要因は、税金等調整前当期純利益及び減価償却費の計上、売上債権の減少、未払消費税の計上等によるものであります。支出の主な要因は、仕入債務の減少、法人税等の支払い等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は618百万円(前連結会計年度は268百万円の支出)となりました。これは有形固定資産の取得による支出が主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は1,472百万円(前連結会計年度は269百万円の支出)となりました。これは、長期借入金の増加はあったものの、短期借入金の返済及び配当金の支払によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.受注実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
(百万円)
前年同期比(%)
土木事業25,16954.7
建築事業7,32410.4
不動産賃貸事業2421.5
その他94575.8
合計32,83041.8

b.売上実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
(百万円)
前年同期比(%)
土木事業20,720△4.1
建築事業6,86525.3
不動産賃貸事業2421.5
その他3538.4
合計27,8631.8

(注)1.当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため、「生産実績」は記載しておりません。
2.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
中日本高速道路㈱6,41223.45,44919.6
国土交通省4,49316.42,1847.8

なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。
建設事業における受注工事高及び完成工事高の実績
(1)受注工事高、完成工事高及び繰越工事高
期別区分前期繰越工事高
(百万円)
当期受注工事高
(百万円)

(百万円)
当期完成工事高
(百万円)
次期繰越
工事高
(百万円)
前事業年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
土木工事20,83614,37235,20818,88216,326
建築工事3387421,081766314
21,17415,11536,29019,64916,640
その他8,4677,00015,4676,6818,786
合計29,64122,11551,75726,33025,427
当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
土木工事16,32619,78136,10716,42119,686
建築工事3141,9162,2311,0131,217
16,64021,69738,33817,43420,903
その他8,7869,85918,6459,1619,484
合計25,42731,55656,98426,59630,388

(注) 前事業年度以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更のあるものについては、当期受注工事高にその増減額を含んでおります。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれます。
(2)受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。
期別区分特命(%)競争(%)計(%)
前事業年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
土木工事2.797.3100
建築工事100-100
当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
土木工事14.585.5100
建築工事100-100

(注) 百分比は請負金額比であります。
(3)完成工事高
期別区分官公庁(百万円)民間(百万円)計(百万円)
前事業年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
土木工事18,47141118,882
建築工事620146766
19,09155819,649
当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
土木工事15,99142916,421
建築工事5404721,013
16,53290217,434

(注)1.前事業年度の完成工事のうち請負金額2億円以上の主なものは、次のとおりであります。
西日本高速道路㈱新名神高速道路 佐保川橋(PC上部工)工事
国土交通省平成28年度災害復旧立野地区外橋梁補修工事
清水建設㈱おおさか東線鴫野地区高架橋新設他工事
北九州市飛行場南線(中曽根工区)橋梁上部工工事(28-1)
黒沢建設㈱DPL流山C棟新築工事

2.当事業年度の完成工事のうち請負金額2億円以上の主なものは、次のとおりであります。
中日本高速道路㈱新名神高速道路 菰野第二高架橋他3橋(PC上部工)工事
中日本高速道路㈱東海北陸自動車道 八百僧橋他3橋(PC上部工)工事
中日本高速道路㈱東海北陸自動車道 惣則橋他1橋(PC上部工)工事
西日本高速道路㈱中国自動車道 (特定更新等)本村川橋床版取替工事
国土交通省東北中央自動車道 今田高架橋今田前地区上部工工事

3.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。
前事業年度中日本高速道路㈱6,412百万円32.6%
国土交通省4,493百万円22.9%
当事業年度中日本高速道路㈱5,449百万円31.3%
国土交通省2,184百万円12.5%

(4)次期繰越工事高(2019年3月31日現在)
区分官公庁(百万円)民間(百万円)計(百万円)
土木工事18,82486119,686
建築工事7304861,217
19,5551,34820,903

(注) 次期繰越工事のうち請負金額2億円以上の主なものは次のとおりであります。
中日本高速道路㈱新名神高速道路 鈴鹿高架橋他1橋(PC上部工)工事
西日本高速道路㈱新名神高速道路 楊梅山高架橋(PC上部工)
独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構北陸新幹線 動橋川橋りょう他
西日本高速道路㈱中国自動車道 (特定更新等)常国橋他2橋床版取替工事
西日本高速道路㈱中国自動車道 (特定更新等)東ノ迫池橋(下り線)他1橋床版取替工事

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、本報告書「第一部 企業情報 第5 経理の状況」に記載しております。この連結財務諸表の作成に当たっては、会計上の見積りを行う必要があり、貸倒引当金、完成工事補償引当金、工事損失引当金、株式給付引当金、退職給付に係る資産及び負債、工事進行基準による収益認識などの判断につきましては、過去の実績や合理的な方法により見積りを行っております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、21,911百万円となり、前連結会計年度末に比べ493百万円の増加となりました。
流動資産は、14,702百万円となり、前連結会計年度末に比べ265百万円の減少となりました。主な要因といたしましては、現金預金が724百万円増加したものの、受取手形・完成工事未収入金等が456百万円減少、未収入金が118百万円減少したこと等によるものであります。
固定資産は、7,209百万円となり、前連結会計年度末に比べ758百万円の増加となりました。主な要因といたしましては、機械、運搬具及び工具器具備品が369百万円の増加など、製造・施工の効率化、機械化・ICT活用の推進等に伴い有形固定資産が426百万円増加したこと、及び退職給付に係る資産が357百万円増加したことによるものであります。
負債合計は、14,145百万円となり、前連結会計年度末に比べ117百万円の増加となりました。主な要因といたしましては、流動負債については、未成工事受入金が204百万円、預り金が207百万円、それぞれ増加いたしましたが、短期借入金が2,110百万円減少、支払手形・工事未払金等が478百万円減少したことにより940百万円の減少となりました。一方で、長期借入金が799百万円増加したこと等により固定負債は1,057百万円の増加となりました。
純資産は、7,766百万円となり、前連結会計年度末に比べ376百万円の増加となりました。主な要因といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益594百万円によるものであります。
2)経営成績
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度と比較して501百万円増加し、27,863百万円となりました。
なお、セグメント別の分析については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 b.経営成績」の項目をご参照ください。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における売上原価は、前連結会計年度と比べ148百万円増加し、23,970百万円となりました。売上原価の増加は、売上高の増加によるものであります。売上総利益は、前連結会計年度と比べ353百万円増加し、3,893百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、費用の徹底した削減に努めましたが、労務費の増加等により前連結会計年度に比べ195百万円増加し、2,975百万円となりました。
(営業利益)
営業利益は、販売費及び一般管理費は増加しましたが、売上総利益の増加により前連結会計年度と比べ157百万円増加し、917百万円となりました。
(営業外損益)
営業外収益は、前連結会計年度と比べ1百万円減少し、41百万円となりました。
営業外費用は、前連結会計年度と比べ22百万円増加し、71百万円となりました。
(特別損益)
特別損失は、確定給付制度の一部を確定拠出年金制度へ移行したことに伴い8百万円発生いたしました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、営業利益及び経常利益は増加したものの、法人税、住民税及び事業税の増加により169百万円減少し、594百万円となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況につきましては、本報告書「第2 事業の状況 3 経営成績者による財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題」、及び「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照下さい。
c.資本の財源及び資金の流動性
1)キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(1)経営成績等の状況 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
2)資金需要
当社グループの資金需要は、運転資金と設備資金に分けられます。
運転資金は、工事の施工及び工場の製品製造のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用や管理費用であります。
設備資金は、工場における製造設備等固定資産の購入によるものであります。
3)資金調達
当社グループの資金調達は、当社が実施し、必要な場合には当社より子会社へ貸付けを行っております。
運転資金につきましては、内部資金より充当しておりますが、不足が生じた場合には金融機関からの短期借入金を利用しております。
設備資金につきましては、設備投資計画に基づき資金計画を作成し、内部資金で不足する場合には金融機関からの短期借入金を利用しております。なお、工場建設等の大規模な設備投資の場合には、長期借入金により調達しております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは長期的な市場環境の変化をとらえ、PC技術の特性を核とした技術開発と事業の多様化で持続的な成長を実現するため2025年に向けて「VISION2016」を作成し、その達成を目指しております。
「VISION2016」においては、当社グループの目指すところとして大きく次の5点を挙げております。
1.維持更新市場においてシェアを拡大
2.土木・建築の双方でプレキャスト化を推進
3.将来の担い手不足に備え、機械化・情報化による生産性の向上
4.多様な人材の獲得と育成を強化
5.上記を実現させるための技術開発を強化
具体的な指標として当社が重視する指標は、以下のとおりです。
①基本方針:売上高300億円超、営業利益率3%超を目指す
売上高及び営業利益(率)は、企業経営の基本的な指標であり、会社の本来の業務における収益性の判断材料として、重要な指標としております。
当連結会計年度における営業利益率は3.3%となり、3.0%を上回る成果をあげることができました。
②投資方針:年間3億円の継続的な設備投資及び売上高の0.3%の開発費
当社は建設業界に属していることから工事用機材の適切な維持更新は安全な施工を行うために不可欠であり、また、工場においても生産性の向上、省人・省力化等のために継続的な設備投資は不可欠と考えております。したがって、設備投資額を重要な指標としております。
当連結会計年度における当社グループの設備投資の総額は、技術研究センターの構造実験棟の建設や大型架設機材の購入等により870百万円となりました。
また、当社グループは、設立以来、新製品の開発、製造技術の合理化、現場工事における施工方法の開発、施工上の問題解決等の課題に挑戦しながら、社会のニーズに対応できるよう研究開発活動を実施していることから研究開発投資も重要な指標としております。
このような方針のもと、当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は124百万円となり、売上高に対する比率は0.4%となりました。
③財務方針:ROE7%以上を目指す
ROE(自己資本利益率)は投下した資本に対しどれだけの利益を獲得できたかを示す指標であり、重要な指標としております。
当連結会計年度におけるROEは7.8%であり、7.0%を超える水準となりました。
④投資還元方針:配当性向20%超の継続
当社は株主に対する利益還元を経営の最重要課題の一つと位置付け、財務体質の強化と積極的な事業展開に必要な内部留保の充実を図りながら、安定配当を実施することを基本方針としており、配当性向を重要な指標としております。
当期においては、1株当たり9円の普通配当に東京証券取引所市場第一部への指定に係る記念配当1円を加え、1株当たり10円といたしました。その結果、配当金の総額は178百万円、配当性向は30.6%となりました。

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