有価証券報告書-第174期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/27 12:55
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125項目
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2018年6月27日)現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成に際しては、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定を必要とします。当社グループはこれら見積り及び仮定について過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、これら見積り及び仮定と実績が異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2)財政状態及び経営成績の状況及び経営者の視点による認識及び分析・検討内容
① 当連結会計年度の経営成績の概況及び分析
当連結会計年度につきましては、企業収益や雇用・所得環境の改善、設備投資の増加等により景気は緩やかに回復しましたが、一方で、人手不足や消費者の節約志向の継続、不安定な海外情勢等の懸念材料も見られました。
このような中、当社グループはコア事業の収益基盤の再構築、着実な利益成長、株主還元強化を柱に経営計画「NNI-120 Ⅱ」を推進し、各事業において、製品・サービスの高付加価値化と販売拡大、コスト競争力強化と安全・安心の両立、成長分野への戦略投資等、スピード感を持って成長戦略の実行に取り組みました。
当連結会計年度の業績につきましては、売上高は、前年に子会社の株式譲渡を行い連結対象外となった影響はあったものの、加工食品事業における中食・惣菜の出荷増やエンジニアリング事業における大型工事の受注等により、5,400億94百万円(前期比101.5%)となりました。利益面では、生活者のニーズにあった高付加価値製品の出荷拡大、コストダウンをはじめとした収益向上施策により、営業利益は272億円(前期比106.6%)、経常利益は318億円(前期比104.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益は213億39百万円(前期比109.6%)と、いずれも過去最高となりました。
(前期比較) (単位:百万円)
2017年3月期2018年3月期前期差前期比
売上高532,040540,0948,054101.5%
営業利益25,51127,2001,689106.6%
経常利益30,32931,8001,470104.8%
親会社株主に
帰属する当期純利益
19,46621,3391,872109.6%

セグメント別の経営成績及び経営者の視点による認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
2018年3月期 売上高・営業利益 (単位:百万円)
売上高営業利益
実績(前期差)実績(前期差)
製粉事業234,7991,1819,957134
食品事業254,000△94413,4731,046
その他51,2957,8163,613657
調整--155△149
連結計540,0948,05427,2001,689

(注1)売上高はセグメント間取引消去後です。
(注2)営業利益の調整額はセグメント間取引消去等です。
1) 製粉事業
(単位:百万円)
2017年3月期2018年3月期前期差前期比
売上高233,618234,7991,181100.5%
営業利益9,8239,957134101.4%

製粉事業につきましては、消費者の節約志向の継続等を背景とした厳しい市場環境の中、積極的な拡販施策を実施し新規顧客の獲得を進め、国内業務用小麦粉の出荷は前年を上回りました。また、昨年4月に輸入小麦の政府売渡価格が5銘柄平均で4.6%、10月に同3.6%引き上げられたことを受け、それぞれ昨年6月及び12月に業務用小麦粉の価格改定を実施しました。
生産・物流面では、食品安全の取組みを引き続き積極的に推進するとともに、生産性向上及び固定費削減に取り組みました。
副製品であるふすまにつきましては、価格は軟調に推移しました。
海外事業につきましては、積極的な拡販に伴う出荷増により、売上げは前年を上回りましたが、利益面では、主に北米地域における販売競争もあり、厳しい状況となりました。なお、カナダのRogers Foods Ltd.チリワック工場は生産能力約80%増強工事が昨年10月に完了し、また2019年初頭に完了予定である米国のMiller Milling Company,LLC サギノー工場の生産能力約70%増強工事も、順調に進捗しております。さらに本年3月には、タイのNisshin-STC FlourMilling Co.,Ltd.が、拡大する小麦粉需要に対応するため製粉工場を買収し、同社の生産能力は2.3倍に増強されました。
この結果、売上高は海外売上増加の影響等により、2,347億99百万円(前期比100.5%)となり、営業利益は海外事業で販売競争等による業績への影響(前期差△7億円)があったものの、国内事業でのコストダウン及び戦略経費の減少(前期差+5億円)等により、99億57百万円(前期比101.4%)となりました。
2) 食品事業
(単位:百万円)
2017年3月期2018年3月期前期差前期比
売上高254,944254,000△94499.6%
営業利益12,42613,4731,046108.4%

加工食品事業につきましては、家庭用では、生活者の個食化・簡便化等のニーズにこたえ、好評をいただいているボトルタイプ製品のラインアップの拡充、拡販を図ったほか、イベントへの協賛、デジタルマーケティングの活用等、消費を喚起する施策を実施しました。業務用では、顧客ニーズに合わせた新製品の投入、新規顧客獲得に向けた提案活動を実施しました。また、輸入小麦の政府売渡価格改定に伴う業務用小麦粉の価格改定を受け、家庭用小麦粉及び業務用プレミックス等の価格改定を、昨年7月及び本年1月に実施しました。中食・惣菜につきましては、幅広いカテゴリーの製品をフルラインアップで供給できる総合中食・惣菜事業を展開しており、昨年、関西の調理麺工場の生産能力を増強するとともに、名古屋に新工場を建設しました。この結果、パスタ・パスタソース、中食・惣菜、冷凍食品等の出荷が好調に推移したものの、前年に子会社の株式譲渡を行い連結対象外となった影響等により、加工食品事業全体としては、売上げは前年を下回りました。
海外事業につきましては、プレミックス事業の売上げは前年を上回りました。また、コスト競争力を有するグローバルな最適生産体制の構築に向けて建設したベトナムのパスタソース等の調理加工食品工場、トルコのパスタ工場は順調に稼働しております。
酵母・バイオ事業の酵母事業につきましては、主にパン向けの総菜等の出荷が好調に推移した結果、売上げは前年を上回りました。バイオ事業につきましては、診断薬原料等の出荷増等により、売上げは前年を上回りました。なお、2020年夏頃の完工予定で、海外子会社であるOriental Yeast India Pvt. Ltd.がインドにおいてイースト工場の建設を進めております。
健康食品事業につきましては、医薬品原薬の出荷増等により、売上げは前年を上回りました。
この結果、売上高は子会社の株式譲渡により連結対象外となった影響等による加工食品売上減(前期差△33億円)及びオリエンタル酵母工業売上増(前期比+22億円)等により、2,540億円(前期比99.6%)となり、営業利益は中食・惣菜事業の名古屋新工場立上げにかかる費用の発生等のコスト関連影響(前期差△10億円)はあったものの、生活者のニーズにあった高付加価値製品の出荷拡大等(前期差+16億円)により、134億73百万円(前期比108.4%)となりました。
3) その他事業
(単位:百万円)
2017年3月期2018年3月期前期差前期比
売上高43,47851,2957,816118.0%
営業利益2,9563,613657122.2%

ペットフード事業につきましては、積極的な新製品の投入、キャンペーンの実施等拡販に努め、売上げは前年を上回りました。
エンジニアリング事業につきましては、主力のプラントエンジニアリングにおける大型工事の受注により、売上げは前年を上回りました。
メッシュクロス事業につきましては、太陽光パネル向けのスクリーン印刷用資材、自動車部品向け等の化成品の出荷が好調で、売上げは前年を上回りました。
この結果、売上高は設備工事売上増加の影響等により、512億95百万円(前期比118.0%)となり、これに伴い、営業利益は36億13百万円(前期比122.2%)となりました。
② 当連結会計年度の財政状態の概況及び分析
(単位:百万円)
2017年3月期2018年3月期前期差
流動資産238,858265,44226,583
固定資産318,709328,0519,342
資産計557,568593,49335,925
流動負債89,833114,25824,424
固定負債60,92865,4414,512
負債計150,762179,69928,936
純資産406,805413,7946,988
負債・純資産計557,568593,49335,925

当連結会計年度末における資産、負債、純資産の状況及び分析は以下のとおりです。
流動資産は2,654億42百万円で、売上高の増加や当年度末日が休日であったこと等による受取手形及び売掛金の増加とたな卸資産の増加等により、前年度末に比べ265億83百万円増加しました。固定資産は3,280億51百万円で、Miller Milling Company, LLC サギノー工場生産能力増強工事やOriental Yeast India Pvt. Ltd.イースト工場建設工事等の設備投資による有形固定資産の増加、保有している投資有価証券の評価差額金の増加等により、前年度末に比べ93億42百万円増加しました。この結果、総資産は5,934億93百万円となり、前年度末に比べ359億25百万円増加しました。また、流動負債は1,142億58百万円で、仕入の増加や当年度末日が休日であったこと等による支払手形及び買掛金の増加等により、前年度末に比べ244億24百万円増加しました。固定負債は654億41百万円で、投資有価証券の評価差額金の増加に対応する繰延税金負債の増加等により、前年度末に比べ45億12百万円増加しました。この結果、負債は合計1,796億99百万円となり、前年度末に比べ289億36百万円増加しました。純資産は親会社株主に帰属する当期純利益による増加、配当金の支出による減少、自己株式の取得による減少、その他の包括利益累計額の増加等により、前年度末に比べ69億88百万円増加し、4,137億94百万円となりました。
③ 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(3)キャッシュ・フローの状況及び資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
2017年3月期2018年3月期前期差
営業活動によるキャッシュ・フロー35,36142,8697,507
投資活動によるキャッシュ・フロー△5,240△18,067△12,827
財務活動によるキャッシュ・フロー△11,470△18,593△7,123
現金及び現金同等物に係る換算差額△2461,4151,662
現金及び現金同等物の増減額18,4047,624△10,780
連結子会社の決算期変更に伴う
現金及び現金同等物の増減額
△527-527
現金及び現金同等物の期末残高90,83798,4617,624

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益324億30百万円、減価償却費155億9百万円等による資金増加が、法人税等の支払等の資金減少を上回ったことにより、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは428億69百万円の資金増加(前連結会計年度は353億61百万円の資金増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
Oriental Yeast India Pvt. Ltd.イースト工場建設工事やMiller Milling Company, LLCサギノー工場新生産ライン増設工事を含めた有形及び無形固定資産の取得に197億4百万円を支出したこと等により、当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは180億67百万円の資金減少(前連結会計年度は52億40百万円の資金減少)となりました。
以上により、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリー・キャッシュ・フローは、248億2百万円の資金増加(前連結会計年度は301億21百万円の資金増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
株主の皆様への利益還元といたしまして配当に80億88百万円を支出したことに加え、2017年5月12日開催の取締役会決議に基づいた自己株式5,334,900株、99億99百万円の取得を含めた自己株式の取得に101億64百万円を支出したこと等により、当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは185億93百万円の資金減少(前連結会計年度は114億70百万円の資金減少)となりました。
上記のとおり、当連結会計年度は営業活動により増加した資金を、戦略的な設備投資に投入するとともに株主の皆様への利益還元として配当及び自己株式の取得に充当いたしました。これにより、当連結会計年度末の現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末比76億24百万円増加し、984億61百万円となりました。
② 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末の借入金残高は150億円でありますが、営業活動によるキャッシュ・フローや現金及び現金同等物の残高を考慮すると、当社グループは将来必要とされる成長資金及び有利子負債の返済に対し、当面充分な流動性を確保しております。
当社グループは長期ビジョン「NNI “Compass for the Future”新しいステージに向けて ~ 総合力の発揮とモデルチェンジ」に基づき、持続的成長に向けて、設備投資、M&A、人材育成、技術開発等の戦略投資を今後さらに積極的に加速させると同時に、株主還元につきましては、「当社創業以来の価値観」を共有して下さる株主の皆様に長期的スタンスで安定的に利益還元を強化してまいります。具体的には、連結ベースでの配当性向の基準を40%以上とし連続増配により配当の上積みを図り、自己株式取得等はキャッシュ・フローや戦略的な投資資金需要を勘案した上で機動的に行ってまいりたいと考えております。なお、今後の重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりであります。
そのための資金は、資本効率の向上と財務の安定性のバランスを取りながら、内部及び外部の両財源より調達してまいります。内部からの資金捻出は、既に導入しておりますキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を利用した国内連結子会社の資金の一元管理、及び資産の徹底的な圧縮に引き続き取り組むことにより、外部からは当社グループの健全な財務体質を背景に有利子負債等により、調達してまいります。
(4)経営計画「NNI-120 Ⅱ」の達成状況及び経営者の視点による分析・検討内容
① 経営計画「NNI-120 Ⅱ」の業績目標と資本政策
当社グループは、2015年度に、2020年度を最終年度とする有期目標を掲げた経営計画「NNI-120 Ⅱ」を策定しました。経営計画では、コア事業の収益基盤の再構築に注力すると同時に、買収事業を含めた自立的成長と新規戦略投資(M&A、設備投資)等の実行により、着実な利益成長を目指し、2020年度の業績目標を以下の通りとしております。
<2020年度の業績目標>
・売上高7,500億円(基準年度:2014年度 5,261億円)※年率平均6%成長
・営業利益300億円( 同 204億円)※年率平均7%成長
・EPS80円( 同 53円)※EPS(1株当たり当期純利益)は、利益成長と
資本政策の両面から年率平均8%成長を目指す。

また、資本効率の向上と財務の安定性のバランスを取りながら、将来の成長に向け戦略投資を推進するとともに、従来以上に積極的な株主還元に取り組む資本政策を以下の通り策定しました。
<資本政策>
・連結ベースでの配当性向の基準を40%以上とし、今後、さらに積極的に配当の上積みを図る。
・自己株式取得を機動的に実行していく。

② 経営計画「NNI-120 Ⅱ」の達成状況
経営計画における2020年度の業績目標に対して、2017年度の売上高は基準年度に対して年率平均0.9%成長(業績目標:年率平均6%成長)、営業利益は同9.9%成長(同7%成長)、1株当たり当期純利益(EPS)は同10.3%成長(同8%成長)となりました。売上高は目標を下回っているものの、営業利益・1株当たり当期純利益(EPS)は目標数値を上回って進捗しております。
資本政策につきましては、2017年度の1株当たり年間配当金は29円、配当性向は40.6%となり、連結ベースでの配当性向を40%以上とする経営計画の基本方針のもと、連続増配を継続しております。また、株主還元の一層の積極化を図り、2017年度において100億円を上限とした自己株式取得を行いました。
(5)生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2016年4月1日
至 2017年3月31日)
当連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
増減率(%)
金額(百万円)金額(百万円)
製粉224,067226,7391.2
食品136,927137,7730.6
その他25,04125,6382.4
合計386,037390,1521.1

(注)1 金額は、期間中の平均販売価格等により算出しており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
重要な受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2016年4月1日
至 2017年3月31日)
当連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
増減率(%)
金額(百万円)金額(百万円)
製粉233,618234,7990.5
食品254,944254,000△0.4
その他43,47851,29518.0
合計532,040540,0941.5

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2016年4月1日
至 2017年3月31日)
当連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
三菱商事㈱62,09711.761,94411.5

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
主要な原材料価格及び販売価格の変動については「(2)財政状態及び経営成績の状況及び経営者の視点による認識及び分析・検討内容」に記載しております。

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