有価証券報告書-第176期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年8月28日)現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成に際しては、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定を必要とします。当社グループはこれら見積り及び仮定について過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、これら見積り及び仮定と実績が異なる場合があります。
会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響に関する仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
① たな卸資産
たな卸資産は、「棚卸資産の評価に関する会計基準」に基づき、取得原価と正味売却価額のいずれか低い価額で測定しております。また、需要の変化によって過剰又は滞留するたな卸資産についても、簿価を切り下げております。市況の変動や需要動向により、追加の評価減が必要となる可能性があります。
② 貸倒引当金
当社グループは、金銭債権等の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、必要な貸倒引当金を計上しております。顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
③ 投資有価証券の減損
当社グループでは投資有価証券を所有しておりますが、時価のある有価証券については時価法を、時価のない有価証券については原価法を採用しております。当社グループでは、時価のある有価証券については、時価が取得価額に比べ50%以上下落した場合には減損処理し、30%から50%の下落の場合には、当該有価証券発行会社の業績等を勘案し必要に応じ減損処理しております。時価のない有価証券については、その実質価額が取得価額に比べ著しく下落した場合、回復の見込が確実と認められる場合を除き、減損処理しております。
当社グループでは投資有価証券について必要な減損処理をこれまでに行ってきており、現状では減損すべき投資有価証券はありませんが、将来の市況悪化または投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生し、減損処理が必要となる可能性があります。
④ 企業結合
当社グループは、企業結合により取得した企業又は事業の取得原価は、時価で算定しております。取得原価は、受け入れた資産及び引き受けた負債のうち企業結合日時点において識別可能なものの企業結合日時点の時価を基礎として、当該資産及び負債に対して配分しております。取得原価が、企業結合日における識別可能資産及び負債の正味価額を上回る場合にその超過額をのれんとして会計処理しております。
取得した資産、特に無形資産の時価の算定は、多くの場合、経営者の重要な判断を必要とします。当社グループは、独立の第三者による評価結果を利用し、入手可能な過去の情報と将来の見通し及びその仮定に基づいて時価を算定しております。経営者は、これらの判断及び評価は合理的であると判断しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動等の結果によって実際の結果と異なる可能性があります。
⑤ 固定資産の減損
当社グループは、のれんを含む固定資産の帳簿価額が回収不能であると判断された場合、回収可能価額まで減額しております。減損の兆候が生じた資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローを見積り、減損損失を認識するかどうかの判定を行っております。割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合、減損処理が必要と判断し、当該資産又は資産グループの帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。回収可能価額は、使用価値と正味売却価額のいずれか高い金額とし、独立の第三者による評価結果を利用した将来キャッシュ・フローに基づいております。なお、将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間価値及び当該資産に固有のリスクを反映した割引率を用いて現在価値に割り引いております。
経営者は、減損の兆候及び減損損失の認識に関する判断、及び回収可能価額の見積りに関する評価を行っており、これらの判断及び評価は合理的であると判断しております。当社グループには、現状では減損すべき固定資産はありませんが、将来の企業環境の変化等により、回収可能価額が帳簿価額を下回ることとなった場合には減損処理が必要となる可能性があります。なお、提出日現在において、これらの見積りの見直しが必要となる事象は生じておりません。
⑥ 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産については、将来の課税所得の見込み及び税務計画に基づき、回収可能性を十分に検討し、回収可能な額を計上しております。しかしながら、繰延税金資産の回収見込額に変動が生じた場合には、繰延税金資産の取崩または追加計上により利益が変動する可能性があります。
⑦ 退職給付に係る負債
当社グループの退職一時金制度及び既退職の年金受給者を対象とする確定給付企業年金制度における退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の給付水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率などが含まれます。割引率は期末における複数の格付機関による直近の格付けがダブルA格相当以上を得ている社債等の市場利回りに基づき、長期期待運用収益率は保有している年金資産の運用方針や過去の運用実績等に基づき決定しております。実績が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。
(2) 財政状態及び経営成績の状況及び経営者の視点による認識及び分析・検討内容
① 当連結会計年度の経営成績の概況及び分析
当連結会計年度につきましては、国内の景気が緩やかな回復基調にある中、年初以降、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行により、経済及び社会基盤は深刻かつ広範な影響を受けました。また、先行きの経済環境は、極めて不透明で予測困難な状況となっております。
このような中、当社グループは、社会的使命である小麦粉をはじめとする「食」の安定供給の確保に最優先で取り組み、また、その使命を支える従業員の安全確保に努めております。各事業におきましては、2020年度を最終年度とする中期経営計画「NNI-120 Ⅱ」を通過点に、長期ビジョン「NNI “Compass for the Future”新しいステージに向けて~総合力の発揮とモデルチェンジ」で描く目指す姿の実現に向け、更なる成長の基盤づくりを着実に進めております。その一環として、昨年4月に、豪州全土で小麦粉関連の事業を展開するAllied Pinnacle Pty Ltd.の買収を実施し、同7月に、総合中食サプライヤーであるトオカツフーズ株式会社を連結子会社化しました。その一方で、本年3月に連結子会社である日清ペットフード株式会社の事業をペットライン株式会社に譲渡しました。
当期の業績につきましては、売上高はAllied Pinnacle Pty Ltd.及びトオカツフーズ株式会社の新規連結効果により、7,121億80百万円(前期比126.0%)となりました。利益面では、米国製粉事業の収益悪化、M&Aに伴う統合関連費用、人件費、物流費等のコストアップがあったものの、新規連結を含む中食・惣菜事業、既存の医薬品原薬やエンジニアリング事業の好調、Allied Pinnacle Pty Ltd.買収に伴い前年に一時費用が発生した反動等により、営業利益は288億52百万円(前期比107.2%)となりました。なお、販売面では国内の消費が低調に推移する中、新型コロナウイルス感染症の影響拡大に伴い、家庭用食品の販売が一部増加しました。また、厳しい競争環境にある米国製粉事業は、感染症の影響は不透明ですが、回復軌道への転換に目途が立ちつつあります。一方、経常利益はAllied Pinnacle Pty Ltd.における利息の負担を主因として314億34百万円(前期比98.0%)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、米国製粉事業の一時的な業績悪化を保守的に捉えた減損損失、また、トオカツフーズ株式会社の連結子会社化に伴う段階取得に係る差益を計上したことを主因として、224億7百万円(前期比100.6%)となりました。
当期の配当につきましては、連結ベースでの配当性向の基準を40%以上とし連続増配により配当の上積みを図る基本方針のもと、当初の予想どおり、前期より2円増額の1株当たり年間34円としました。
(前期比較) (単位:百万円)
セグメント別の経営成績及び経営者の視点による認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
2020年3月期 売上高・営業利益 (単位:百万円)
(注1)売上高はセグメント間取引消去後です。
(注2)営業利益の調整額はセグメント間取引消去等です。
1) 製粉事業
(単位:百万円)
国内製粉事業につきましては、消費者の節約志向の継続等を背景とした厳しい市場環境の中、新規顧客の獲得を進め、業務用小麦粉の出荷は前年並みとなりました。また、昨年4月に輸入小麦の政府売渡価格が5銘柄平均で1.7%、10月に同8.7%引き下げられたことを受け、それぞれ昨年7月及び本年1月に業務用小麦粉の価格改定を実施しました。
副製品であるふすまにつきましては、価格は堅調に推移しました。
海外製粉事業につきましては、Allied Pinnacle Pty Ltd.の新規連結効果等により売上げは前年を大幅に上回りました。販売環境の厳しい米国製粉事業においては、米国及びカナダの主力工場の生産能力増強が完了したことを踏まえ、これまで北米の需給調整機能を担ってきたミネソタ州のニュープラーグ工場を昨年12月に閉鎖しました。事業は回復軌道への転換に目途が立ちつつあり、今後、経営資源を成長地域に集中し、更なる事業基盤の強化を図ってまいります。
この結果、製粉事業の売上高は、3,067億45百万円(前期比124.7%)となりました。営業利益は、米国での販売競争による業績悪化があったものの、前年に発生した買収関連費用の反動や国内ふすま価格の堅調な推移等により、93億26百万円(前期比101.6%)となりました。
2) 食品事業
(単位:百万円)
加工食品事業につきましては、消費者の節約志向が継続する中、家庭用では、「簡単・便利」「本格」「健康」をキーワードとした高付加価値製品の開発・上市を積極的に進めたほか、イベント協賛やテレビCMをはじめとした広告宣伝活動等、消費を喚起する施策を実施しました。また、昨年10月の輸入小麦の政府売渡価格改定に伴う業務用小麦粉の価格改定等により、本年2月に家庭用小麦粉の価格改定を行いました。業務用では、顧客ニーズに合わせた新製品の投入、新規顧客獲得に向けた提案活動を実施しました。海外事業につきましては、ベトナムのVietnam Nisshin Technomic Co., Ltd.において、本年1月に業務用プレミックスの新工場が稼働を開始しました。これらに加え、年度末にかけての新型コロナウイルス感染症拡大の影響による家庭用製品の需要増加もあり、加工食品事業の売上げは前年を上回りました。
酵母・バイオ事業につきましては、製パン用素材等の出荷減により、売上げは前年を下回りました。なお、インドの子会社であるOriental Yeast India Pvt. Ltd.では、本年夏頃の完工予定でイースト工場建設工事を進めておりましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により工事を中断したため、完工時期は未定であります。
健康食品事業につきましては、医薬品原薬及び消費者向け製品の出荷増により、売上げは前年を上回りました。
この結果、食品事業の売上高は2,179億59百万円(前期比101.4%)となりました。営業利益は、酵母・バイオ事業におけるインドイースト工場立ち上げ費用や広告宣伝費等の戦略コスト、及び物流費の増加はあったものの、健康食品事業等の増収効果により、128億95百万円(前期比100.4%)となりました。
3) 中食・惣菜事業
(単位:百万円)
中食・惣菜事業につきましては、夏場の天候不順による調理麺の販売低調、及び年度末にかけての新型コロナウイルス感染症拡大の影響による販売減少があったものの、トオカツフーズ株式会社の新規連結効果により、売上げは前年を大幅に上回りました。
この結果、中食・惣菜事業の売上高は、1,299億67百万円(前期比297.1%)、営業利益は、17億36百万円(前期比303.7%)となりました。
4) その他事業
(単位:百万円)
ペットフード事業につきましては、犬の飼育頭数が減少し市場が縮小する中、キャンペーンの実施等拡販に努めましたが、売上げは前年を下回りました。なお、本事業は、本年3月末をもってペットライン株式会社に譲渡しました。
エンジニアリング事業につきましては、大型工事の減少により売上げは前年を下回りました。
メッシュクロス事業につきましては、スクリーン印刷用資材等の出荷減により、売上げは前年を下回りました。
この結果、その他事業の売上高は、575億7百万円(前期比94.9%)となりましたが、営業利益は、エンジニアリング事業における工事コスト管理の徹底等により、46億98百万円(前期比114.9%)となりました。
② 当連結会計年度の財政状態の概況及び分析
(単位:百万円)
当連結会計年度末における資産、負債、純資産の状況は以下のとおりです。
流動資産は2,389億80百万円で、Allied Pinnacle Pty Ltd.の買収による現金及び預金の減少等に伴い、前年度末に比べ291億89百万円減少しました。固定資産は4,272億34百万円で、Allied Pinnacle Pty Ltd.の買収及びトオカツフーズ株式会社の連結子会社化によるのれんや使用権資産の増加等に伴い、前年度末に比べ1,006億50百万円増加しました。この結果、資産合計は6,662億15百万円で前年度末に比べ714億61百万円増加しました。
また、流動負債は1,310億58百万円で、Allied Pinnacle Pty Ltd.の買収及びトオカツフーズ株式会社の連結子会社化による短期借入金の増加等に伴い、前年度末に比べ162億52百万円増加しました。固定負債は1,261億14百万円で、Allied Pinnacle Pty Ltd.の買収によるリース債務の増加及び社債の発行等に伴い、前年度末に比べ650億15百万円増加しました。この結果、負債合計は2,571億72百万円となり、前年度末に比べ812億67百万円増加しました。純資産合計は親会社株主に帰属する当期純利益による増加、配当金の支出による減少、その他の包括利益累計額の減少等により、前年度末に比べ98億6百万円減少し、4,090億42百万円となりました。
③ 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(3) キャッシュ・フローの状況及び資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益332億96百万円、減価償却費212億35百万円等による資金増加が、仕入債務の減少及び法人税等の支払等の資金減少を上回ったことにより、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは384億20百万円の資金増加(前連結会計年度は398億73百万円の資金増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形及び無形固定資産の取得に219億19百万円を支出したこと、Allied Pinnacle Pty Ltd.の買収及びトオカツフーズ株式会社の連結子会社化に伴い771億89百万円を支出したこと等により、当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは968億44百万円の資金減少(前連結会計年度は191億84百万円の資金減少)となりました。
以上により、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリー・キャッシュ・フローは、584億24百万円の資金減少(前連結会計年度は206億89百万円の資金増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
株主の皆様への利益還元といたしまして配当に98億10百万円を支出しましたが、長期及び短期借入金の借入れ並びに社債の発行による収入が返済による支出を223億17百万円上回ったこと等により、当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは83億37百万円の資金増加(前連結会計年度は105億67百万円の資金減少)となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比で515億37百万円減少しましたが、連結子会社の決算期変更に伴う増加7億13百万円があり、当連結会計年度末の残高は565億50百万円となりました。
② 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末の有利子負債残高(リース債務は除く)は533億円でありますが、営業活動によるキャッシュ・フローや現金及び現金同等物の残高を考慮すると、当社グループの資金は、当面充分な流動性を確保しております。
当社グループは長期ビジョン「NNI “Compass for the Future”新しいステージに向けて~総合力の発揮とモデルチェンジ」に基づき、持続的成長に向けて、設備投資、M&A、人材育成、技術開発等の戦略投資を今後さらに積極的に加速させると同時に、株主還元につきましては、「当社創業以来の価値観」を共有して下さる株主の皆様に長期的スタンスで安定的に利益還元を強化してまいります。具体的には、連結ベースでの配当性向の基準を40%以上とし連続増配により配当の上積みを図り、自己株式取得等はキャッシュ・フローや戦略的な投資資金需要を勘案した上で機動的に行ってまいりたいと考えております。なお、今後の重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりであります。
そのための資金は、資本効率の向上と財務の安定性のバランスを取りながら、内部及び外部の両財源より調達してまいります。内部からの資金捻出は、既に導入しておりますキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を利用した国内連結子会社の資金の一元管理、及び資産の徹底的な圧縮に引き続き取り組むことにより、外部からは当社グループの健全な財務体質を背景に有利子負債等により、調達してまいります。
(4) 中期経営計画「NNI-120 Ⅱ」の達成状況及び経営者の視点による分析・検討内容
① 中期経営計画「NNI-120 Ⅱ」の業績目標と資本政策
当社グループは、2015年度に、2020年度を最終年度とする有期目標を掲げた中期経営計画「NNI-120 Ⅱ」を策定しました。中期経営計画では、コア事業の収益基盤の再構築に注力すると同時に、買収事業を含めた自立的成長と新規戦略投資(M&A、設備投資)等の実行により、着実な利益成長を目指し、2020年度の業績目標を以下の通りとしております。
また、資本効率の向上と財務の安定性のバランスを取りながら、将来の成長に向け戦略投資を推進するとともに、従来以上に積極的な株主還元に取り組む資本政策を以下の通り策定しました。
② 中期経営計画「NNI-120 Ⅱ」の達成状況
中期経営計画における2020年度の業績目標に対して、2019年度の売上高は基準年度に対して年率平均6.2%成長(業績目標:年率平均6%成長)、営業利益は同7.1%成長(同7%成長)、1株当たり当期純利益(EPS)は同7.2%成長(同8%成長)となりました。売上高・営業利益は目標数値を上回って進捗しておりますが、1株当たり当期純利益(EPS)は目標を下回る結果となりました。
資本政策につきましては、2019年度の1株当たり年間配当金は34円、配当性向は45.1%となり、連結ベースでの配当性向を40%以上とする経営計画の基本方針のもと、連続増配を継続しております。
(5) 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 金額は、期間中の平均販売価格等により算出しており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 当連結会計年度よりセグメントの変更を行っており、前連結会計年度の生産実績は変更後のセグメント区分により作成したものを記載しております。
b. 受注実績
重要な受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
前連結会計年度の㈱ファミリーマート、当連結会計年度の三菱商事㈱につきましては、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 当連結会計年度よりセグメントの変更を行っており、前連結会計年度の販売実績は変更後のセグメント区分により作成したものを記載しております。
主要な原材料価格及び販売価格の変動については「(2) 財政状態及び経営成績の状況及び経営者の視点による認識及び分析・検討内容」に記載しております。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成に際しては、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定を必要とします。当社グループはこれら見積り及び仮定について過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、これら見積り及び仮定と実績が異なる場合があります。
会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響に関する仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
① たな卸資産
たな卸資産は、「棚卸資産の評価に関する会計基準」に基づき、取得原価と正味売却価額のいずれか低い価額で測定しております。また、需要の変化によって過剰又は滞留するたな卸資産についても、簿価を切り下げております。市況の変動や需要動向により、追加の評価減が必要となる可能性があります。
② 貸倒引当金
当社グループは、金銭債権等の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、必要な貸倒引当金を計上しております。顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
③ 投資有価証券の減損
当社グループでは投資有価証券を所有しておりますが、時価のある有価証券については時価法を、時価のない有価証券については原価法を採用しております。当社グループでは、時価のある有価証券については、時価が取得価額に比べ50%以上下落した場合には減損処理し、30%から50%の下落の場合には、当該有価証券発行会社の業績等を勘案し必要に応じ減損処理しております。時価のない有価証券については、その実質価額が取得価額に比べ著しく下落した場合、回復の見込が確実と認められる場合を除き、減損処理しております。
当社グループでは投資有価証券について必要な減損処理をこれまでに行ってきており、現状では減損すべき投資有価証券はありませんが、将来の市況悪化または投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生し、減損処理が必要となる可能性があります。
④ 企業結合
当社グループは、企業結合により取得した企業又は事業の取得原価は、時価で算定しております。取得原価は、受け入れた資産及び引き受けた負債のうち企業結合日時点において識別可能なものの企業結合日時点の時価を基礎として、当該資産及び負債に対して配分しております。取得原価が、企業結合日における識別可能資産及び負債の正味価額を上回る場合にその超過額をのれんとして会計処理しております。
取得した資産、特に無形資産の時価の算定は、多くの場合、経営者の重要な判断を必要とします。当社グループは、独立の第三者による評価結果を利用し、入手可能な過去の情報と将来の見通し及びその仮定に基づいて時価を算定しております。経営者は、これらの判断及び評価は合理的であると判断しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動等の結果によって実際の結果と異なる可能性があります。
⑤ 固定資産の減損
当社グループは、のれんを含む固定資産の帳簿価額が回収不能であると判断された場合、回収可能価額まで減額しております。減損の兆候が生じた資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローを見積り、減損損失を認識するかどうかの判定を行っております。割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合、減損処理が必要と判断し、当該資産又は資産グループの帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。回収可能価額は、使用価値と正味売却価額のいずれか高い金額とし、独立の第三者による評価結果を利用した将来キャッシュ・フローに基づいております。なお、将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間価値及び当該資産に固有のリスクを反映した割引率を用いて現在価値に割り引いております。
経営者は、減損の兆候及び減損損失の認識に関する判断、及び回収可能価額の見積りに関する評価を行っており、これらの判断及び評価は合理的であると判断しております。当社グループには、現状では減損すべき固定資産はありませんが、将来の企業環境の変化等により、回収可能価額が帳簿価額を下回ることとなった場合には減損処理が必要となる可能性があります。なお、提出日現在において、これらの見積りの見直しが必要となる事象は生じておりません。
⑥ 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産については、将来の課税所得の見込み及び税務計画に基づき、回収可能性を十分に検討し、回収可能な額を計上しております。しかしながら、繰延税金資産の回収見込額に変動が生じた場合には、繰延税金資産の取崩または追加計上により利益が変動する可能性があります。
⑦ 退職給付に係る負債
当社グループの退職一時金制度及び既退職の年金受給者を対象とする確定給付企業年金制度における退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の給付水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率などが含まれます。割引率は期末における複数の格付機関による直近の格付けがダブルA格相当以上を得ている社債等の市場利回りに基づき、長期期待運用収益率は保有している年金資産の運用方針や過去の運用実績等に基づき決定しております。実績が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。
(2) 財政状態及び経営成績の状況及び経営者の視点による認識及び分析・検討内容
① 当連結会計年度の経営成績の概況及び分析
当連結会計年度につきましては、国内の景気が緩やかな回復基調にある中、年初以降、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行により、経済及び社会基盤は深刻かつ広範な影響を受けました。また、先行きの経済環境は、極めて不透明で予測困難な状況となっております。
このような中、当社グループは、社会的使命である小麦粉をはじめとする「食」の安定供給の確保に最優先で取り組み、また、その使命を支える従業員の安全確保に努めております。各事業におきましては、2020年度を最終年度とする中期経営計画「NNI-120 Ⅱ」を通過点に、長期ビジョン「NNI “Compass for the Future”新しいステージに向けて~総合力の発揮とモデルチェンジ」で描く目指す姿の実現に向け、更なる成長の基盤づくりを着実に進めております。その一環として、昨年4月に、豪州全土で小麦粉関連の事業を展開するAllied Pinnacle Pty Ltd.の買収を実施し、同7月に、総合中食サプライヤーであるトオカツフーズ株式会社を連結子会社化しました。その一方で、本年3月に連結子会社である日清ペットフード株式会社の事業をペットライン株式会社に譲渡しました。
当期の業績につきましては、売上高はAllied Pinnacle Pty Ltd.及びトオカツフーズ株式会社の新規連結効果により、7,121億80百万円(前期比126.0%)となりました。利益面では、米国製粉事業の収益悪化、M&Aに伴う統合関連費用、人件費、物流費等のコストアップがあったものの、新規連結を含む中食・惣菜事業、既存の医薬品原薬やエンジニアリング事業の好調、Allied Pinnacle Pty Ltd.買収に伴い前年に一時費用が発生した反動等により、営業利益は288億52百万円(前期比107.2%)となりました。なお、販売面では国内の消費が低調に推移する中、新型コロナウイルス感染症の影響拡大に伴い、家庭用食品の販売が一部増加しました。また、厳しい競争環境にある米国製粉事業は、感染症の影響は不透明ですが、回復軌道への転換に目途が立ちつつあります。一方、経常利益はAllied Pinnacle Pty Ltd.における利息の負担を主因として314億34百万円(前期比98.0%)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、米国製粉事業の一時的な業績悪化を保守的に捉えた減損損失、また、トオカツフーズ株式会社の連結子会社化に伴う段階取得に係る差益を計上したことを主因として、224億7百万円(前期比100.6%)となりました。
当期の配当につきましては、連結ベースでの配当性向の基準を40%以上とし連続増配により配当の上積みを図る基本方針のもと、当初の予想どおり、前期より2円増額の1株当たり年間34円としました。
(前期比較) (単位:百万円)
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | 前期差 | 前期比 | |
| 売上高 | 565,343 | 712,180 | 146,836 | 126.0% |
| 営業利益 | 26,916 | 28,852 | 1,936 | 107.2% |
| 経常利益 | 32,062 | 31,434 | △627 | 98.0% |
| 親会社株主に 帰属する当期純利益 | 22,268 | 22,407 | 138 | 100.6% |
セグメント別の経営成績及び経営者の視点による認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
2020年3月期 売上高・営業利益 (単位:百万円)
| 売上高 | 営業利益 | |||
| 実績 | (前期差) | 実績 | (前期差) | |
| 製粉事業 | 306,745 | 60,802 | 9,326 | 146 |
| 食品事業 | 217,959 | 2,922 | 12,895 | 45 |
| 中食・惣菜事業 | 129,967 | 86,222 | 1,736 | 1,164 |
| その他 | 57,507 | △3,109 | 4,698 | 610 |
| 調整 | - | - | 194 | △31 |
| 連結計 | 712,180 | 146,836 | 28,852 | 1,936 |
(注1)売上高はセグメント間取引消去後です。
(注2)営業利益の調整額はセグメント間取引消去等です。
1) 製粉事業
(単位:百万円)
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | 前期差 | 前期比 | |
| 売上高 | 245,943 | 306,745 | 60,802 | 124.7% |
| 営業利益 | 9,179 | 9,326 | 146 | 101.6% |
国内製粉事業につきましては、消費者の節約志向の継続等を背景とした厳しい市場環境の中、新規顧客の獲得を進め、業務用小麦粉の出荷は前年並みとなりました。また、昨年4月に輸入小麦の政府売渡価格が5銘柄平均で1.7%、10月に同8.7%引き下げられたことを受け、それぞれ昨年7月及び本年1月に業務用小麦粉の価格改定を実施しました。
副製品であるふすまにつきましては、価格は堅調に推移しました。
海外製粉事業につきましては、Allied Pinnacle Pty Ltd.の新規連結効果等により売上げは前年を大幅に上回りました。販売環境の厳しい米国製粉事業においては、米国及びカナダの主力工場の生産能力増強が完了したことを踏まえ、これまで北米の需給調整機能を担ってきたミネソタ州のニュープラーグ工場を昨年12月に閉鎖しました。事業は回復軌道への転換に目途が立ちつつあり、今後、経営資源を成長地域に集中し、更なる事業基盤の強化を図ってまいります。
この結果、製粉事業の売上高は、3,067億45百万円(前期比124.7%)となりました。営業利益は、米国での販売競争による業績悪化があったものの、前年に発生した買収関連費用の反動や国内ふすま価格の堅調な推移等により、93億26百万円(前期比101.6%)となりました。
2) 食品事業
(単位:百万円)
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | 前期差 | 前期比 | |
| 売上高 | 215,037 | 217,959 | 2,922 | 101.4% |
| 営業利益 | 12,850 | 12,895 | 45 | 100.4% |
加工食品事業につきましては、消費者の節約志向が継続する中、家庭用では、「簡単・便利」「本格」「健康」をキーワードとした高付加価値製品の開発・上市を積極的に進めたほか、イベント協賛やテレビCMをはじめとした広告宣伝活動等、消費を喚起する施策を実施しました。また、昨年10月の輸入小麦の政府売渡価格改定に伴う業務用小麦粉の価格改定等により、本年2月に家庭用小麦粉の価格改定を行いました。業務用では、顧客ニーズに合わせた新製品の投入、新規顧客獲得に向けた提案活動を実施しました。海外事業につきましては、ベトナムのVietnam Nisshin Technomic Co., Ltd.において、本年1月に業務用プレミックスの新工場が稼働を開始しました。これらに加え、年度末にかけての新型コロナウイルス感染症拡大の影響による家庭用製品の需要増加もあり、加工食品事業の売上げは前年を上回りました。
酵母・バイオ事業につきましては、製パン用素材等の出荷減により、売上げは前年を下回りました。なお、インドの子会社であるOriental Yeast India Pvt. Ltd.では、本年夏頃の完工予定でイースト工場建設工事を進めておりましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により工事を中断したため、完工時期は未定であります。
健康食品事業につきましては、医薬品原薬及び消費者向け製品の出荷増により、売上げは前年を上回りました。
この結果、食品事業の売上高は2,179億59百万円(前期比101.4%)となりました。営業利益は、酵母・バイオ事業におけるインドイースト工場立ち上げ費用や広告宣伝費等の戦略コスト、及び物流費の増加はあったものの、健康食品事業等の増収効果により、128億95百万円(前期比100.4%)となりました。
3) 中食・惣菜事業
(単位:百万円)
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | 前期差 | 前期比 | |
| 売上高 | 43,745 | 129,967 | 86,222 | 297.1% |
| 営業利益 | 571 | 1,736 | 1,164 | 303.7% |
中食・惣菜事業につきましては、夏場の天候不順による調理麺の販売低調、及び年度末にかけての新型コロナウイルス感染症拡大の影響による販売減少があったものの、トオカツフーズ株式会社の新規連結効果により、売上げは前年を大幅に上回りました。
この結果、中食・惣菜事業の売上高は、1,299億67百万円(前期比297.1%)、営業利益は、17億36百万円(前期比303.7%)となりました。
4) その他事業
(単位:百万円)
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | 前期差 | 前期比 | |
| 売上高 | 60,616 | 57,507 | △3,109 | 94.9% |
| 営業利益 | 4,088 | 4,698 | 610 | 114.9% |
ペットフード事業につきましては、犬の飼育頭数が減少し市場が縮小する中、キャンペーンの実施等拡販に努めましたが、売上げは前年を下回りました。なお、本事業は、本年3月末をもってペットライン株式会社に譲渡しました。
エンジニアリング事業につきましては、大型工事の減少により売上げは前年を下回りました。
メッシュクロス事業につきましては、スクリーン印刷用資材等の出荷減により、売上げは前年を下回りました。
この結果、その他事業の売上高は、575億7百万円(前期比94.9%)となりましたが、営業利益は、エンジニアリング事業における工事コスト管理の徹底等により、46億98百万円(前期比114.9%)となりました。
② 当連結会計年度の財政状態の概況及び分析
(単位:百万円)
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | 前期差 | |
| 流動資産 | 268,170 | 238,980 | △29,189 |
| 固定資産 | 326,583 | 427,234 | 100,650 |
| 資産合計 | 594,754 | 666,215 | 71,461 |
| 流動負債 | 114,806 | 131,058 | 16,252 |
| 固定負債 | 61,098 | 126,114 | 65,015 |
| 負債合計 | 175,905 | 257,172 | 81,267 |
| 純資産合計 | 418,848 | 409,042 | △9,806 |
| 負債純資産合計 | 594,754 | 666,215 | 71,461 |
当連結会計年度末における資産、負債、純資産の状況は以下のとおりです。
流動資産は2,389億80百万円で、Allied Pinnacle Pty Ltd.の買収による現金及び預金の減少等に伴い、前年度末に比べ291億89百万円減少しました。固定資産は4,272億34百万円で、Allied Pinnacle Pty Ltd.の買収及びトオカツフーズ株式会社の連結子会社化によるのれんや使用権資産の増加等に伴い、前年度末に比べ1,006億50百万円増加しました。この結果、資産合計は6,662億15百万円で前年度末に比べ714億61百万円増加しました。
また、流動負債は1,310億58百万円で、Allied Pinnacle Pty Ltd.の買収及びトオカツフーズ株式会社の連結子会社化による短期借入金の増加等に伴い、前年度末に比べ162億52百万円増加しました。固定負債は1,261億14百万円で、Allied Pinnacle Pty Ltd.の買収によるリース債務の増加及び社債の発行等に伴い、前年度末に比べ650億15百万円増加しました。この結果、負債合計は2,571億72百万円となり、前年度末に比べ812億67百万円増加しました。純資産合計は親会社株主に帰属する当期純利益による増加、配当金の支出による減少、その他の包括利益累計額の減少等により、前年度末に比べ98億6百万円減少し、4,090億42百万円となりました。
③ 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(3) キャッシュ・フローの状況及び資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | 前期差 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 39,873 | 38,420 | △1,453 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △19,184 | △96,844 | △77,660 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △10,567 | 8,337 | 18,905 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | △202 | △1,451 | △1,249 |
| 現金及び現金同等物の増減額 | 9,920 | △51,537 | △61,457 |
| 連結子会社の決算期変更に伴う 現金及び現金同等物の増減額 | △1,006 | 713 | 1,719 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 107,374 | 56,550 | △50,824 |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益332億96百万円、減価償却費212億35百万円等による資金増加が、仕入債務の減少及び法人税等の支払等の資金減少を上回ったことにより、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは384億20百万円の資金増加(前連結会計年度は398億73百万円の資金増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形及び無形固定資産の取得に219億19百万円を支出したこと、Allied Pinnacle Pty Ltd.の買収及びトオカツフーズ株式会社の連結子会社化に伴い771億89百万円を支出したこと等により、当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは968億44百万円の資金減少(前連結会計年度は191億84百万円の資金減少)となりました。
以上により、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリー・キャッシュ・フローは、584億24百万円の資金減少(前連結会計年度は206億89百万円の資金増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
株主の皆様への利益還元といたしまして配当に98億10百万円を支出しましたが、長期及び短期借入金の借入れ並びに社債の発行による収入が返済による支出を223億17百万円上回ったこと等により、当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは83億37百万円の資金増加(前連結会計年度は105億67百万円の資金減少)となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比で515億37百万円減少しましたが、連結子会社の決算期変更に伴う増加7億13百万円があり、当連結会計年度末の残高は565億50百万円となりました。
② 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末の有利子負債残高(リース債務は除く)は533億円でありますが、営業活動によるキャッシュ・フローや現金及び現金同等物の残高を考慮すると、当社グループの資金は、当面充分な流動性を確保しております。
当社グループは長期ビジョン「NNI “Compass for the Future”新しいステージに向けて~総合力の発揮とモデルチェンジ」に基づき、持続的成長に向けて、設備投資、M&A、人材育成、技術開発等の戦略投資を今後さらに積極的に加速させると同時に、株主還元につきましては、「当社創業以来の価値観」を共有して下さる株主の皆様に長期的スタンスで安定的に利益還元を強化してまいります。具体的には、連結ベースでの配当性向の基準を40%以上とし連続増配により配当の上積みを図り、自己株式取得等はキャッシュ・フローや戦略的な投資資金需要を勘案した上で機動的に行ってまいりたいと考えております。なお、今後の重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりであります。
そのための資金は、資本効率の向上と財務の安定性のバランスを取りながら、内部及び外部の両財源より調達してまいります。内部からの資金捻出は、既に導入しておりますキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を利用した国内連結子会社の資金の一元管理、及び資産の徹底的な圧縮に引き続き取り組むことにより、外部からは当社グループの健全な財務体質を背景に有利子負債等により、調達してまいります。
(4) 中期経営計画「NNI-120 Ⅱ」の達成状況及び経営者の視点による分析・検討内容
① 中期経営計画「NNI-120 Ⅱ」の業績目標と資本政策
当社グループは、2015年度に、2020年度を最終年度とする有期目標を掲げた中期経営計画「NNI-120 Ⅱ」を策定しました。中期経営計画では、コア事業の収益基盤の再構築に注力すると同時に、買収事業を含めた自立的成長と新規戦略投資(M&A、設備投資)等の実行により、着実な利益成長を目指し、2020年度の業績目標を以下の通りとしております。
| <2020年度の業績目標> | ||
| ・売上高 | 7,500億円(基準年度:2014年度 5,261億円) | ※年率平均6%成長 |
| ・営業利益 | 300億円( 同 204億円) | ※年率平均7%成長 |
| ・EPS | 80円( 同 53円) | ※EPS(1株当たり当期純利益)は、利益成長と 資本政策の両面から年率平均8%成長を目指す。 |
また、資本効率の向上と財務の安定性のバランスを取りながら、将来の成長に向け戦略投資を推進するとともに、従来以上に積極的な株主還元に取り組む資本政策を以下の通り策定しました。
| <資本政策> | ||
| ・連結ベースでの配当性向の基準を40%以上とし、今後、さらに積極的に配当の上積みを図る。 ・自己株式取得を機動的に実行していく。 |
② 中期経営計画「NNI-120 Ⅱ」の達成状況
中期経営計画における2020年度の業績目標に対して、2019年度の売上高は基準年度に対して年率平均6.2%成長(業績目標:年率平均6%成長)、営業利益は同7.1%成長(同7%成長)、1株当たり当期純利益(EPS)は同7.2%成長(同8%成長)となりました。売上高・営業利益は目標数値を上回って進捗しておりますが、1株当たり当期純利益(EPS)は目標を下回る結果となりました。
資本政策につきましては、2019年度の1株当たり年間配当金は34円、配当性向は45.1%となり、連結ベースでの配当性向を40%以上とする経営計画の基本方針のもと、連続増配を継続しております。
(5) 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 増減率(%) |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| 製粉 | 237,386 | 293,368 | 23.6 |
| 食品 | 110,670 | 112,428 | 1.6 |
| 中食・惣菜 | 33,392 | 120,423 | 260.6 |
| その他 | 25,724 | 25,458 | △1.0 |
| 合計 | 407,174 | 551,678 | 35.5 |
(注)1 金額は、期間中の平均販売価格等により算出しており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 当連結会計年度よりセグメントの変更を行っており、前連結会計年度の生産実績は変更後のセグメント区分により作成したものを記載しております。
b. 受注実績
重要な受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 増減率(%) |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| 製粉 | 245,943 | 306,745 | 24.7 |
| 食品 | 215,037 | 217,959 | 1.4 |
| 中食・惣菜 | 43,745 | 129,967 | 197.1 |
| その他 | 60,616 | 57,507 | △5.1 |
| 合計 | 565,343 | 712,180 | 26.0 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 三菱商事㈱ | 63,426 | 11.2 | - | - |
| ㈱ファミリーマート | - | - | 93,867 | 13.2 |
前連結会計年度の㈱ファミリーマート、当連結会計年度の三菱商事㈱につきましては、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 当連結会計年度よりセグメントの変更を行っており、前連結会計年度の販売実績は変更後のセグメント区分により作成したものを記載しております。
主要な原材料価格及び販売価格の変動については「(2) 財政状態及び経営成績の状況及び経営者の視点による認識及び分析・検討内容」に記載しております。