訂正有価証券報告書-第175期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2019年6月26日)現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成に際しては、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定を必要とします。当社グループはこれら見積り及び仮定について過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、これら見積り及び仮定と実績が異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2)財政状態及び経営成績の状況及び経営者の視点による認識及び分析・検討内容
① 当連結会計年度の経営成績の概況及び分析
当連結会計年度につきましては、雇用・所得環境の改善等により景気は緩やかに回復しましたが、一方で、米中貿易摩擦や中国経済の減速懸念等を背景として、景気は先行き不透明な状況が継続しました。
このような中、当社グループは、10年後、20年後の社会全体の構造変化を見据え、未来へのコンパス(羅針盤)として、長期ビジョン「NNI “Compass for the Future”新しいステージに向けて~総合力の発揮とモデルチェンジ」を策定し、また、その通過点である2020年度を最終年度とする中期経営計画「NNI-120 Ⅱ」の達成に向けた成長戦略の実行に取り組みました。その一環として、豪州全土で展開し、小麦粉等のマーケットリーダーとして確固たる地位を築いているAllied Pinnacle Pty Ltd.の買収、さらに、国内屈指の総合中食サプライヤーであり、全国的な生産拠点や幅広い生産ノウハウを有するトオカツフーズ株式会社の株式の追加取得を決定しました。
当連結会計年度の業績につきましては、売上高は、国内製粉事業における小麦粉価格改定の影響やエンジニアリング事業における大型工事の進捗等により、5,653億43百万円(前期比104.7%)となりました。利益面では、カナダ及びタイの戦略投資による業務用小麦粉の出荷増、医薬品原薬の出荷増、エンジニアリング事業の順調な工事進捗に加え、全社を挙げてのコストダウン施策が寄与したものの、Allied Pinnacle Pty Ltd.の買収関連費用等の将来の成長に向けた戦略コストの発生により、営業利益は269億16百万円(前期比99.0%)となりました。経常利益は、受取配当金の増加等により、320億62百万円(前期比100.8%)と増益、親会社株主に帰属する当期純利益は、さらに投資有価証券売却益が加わり、222億68百万円(前期比104.4%)と増益となりました。
(前期比較) (単位:百万円)
セグメント別の経営成績及び経営者の視点による認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
2019年3月期 売上高・営業利益 (単位:百万円)
(注1)売上高はセグメント間取引消去後です。
(注2)営業利益の調整額はセグメント間取引消去等です。
1) 製粉事業
(単位:百万円)
製粉事業につきましては、新製品の上市等拡販を進めましたが、厳しい市場環境の中、国内業務用小麦粉の出荷は前年を下回りました。また、昨年4月に輸入小麦の政府売渡価格が5銘柄平均で3.5%、10月に同2.2%引き上げられたことを受け、それぞれ昨年6月及び12月に業務用小麦粉の価格改定を実施しました。
副製品であるふすまにつきましては、価格は堅調に推移しました。
海外事業につきましては、カナダのRogers Foods Ltd.チリワック工場の生産能力増強やタイのNisshin-STC Flour Milling Co., Ltd.の製粉工場買収による出荷増により、売上げは前年を上回りました。また、米国のMiller Milling Company,LLC サギノー工場の生産能力約70%増強工事が完了し、本年1月に本格稼働を開始しました。なお、豪州で小麦粉等のマーケットリーダーとして確固たる地位を築いているAllied Pinnacle Pty Ltd.を、本年4月に買収しました。
この結果、製粉事業の売上高は、国内事業における小麦粉価格改定の影響や海外事業におけるカナダ及びタイの戦略投資による出荷増等により、2,459億43百万円(前期比104.7%)となりました。営業利益は国内ふすま価格の堅調な推移や海外事業における業務用小麦粉の出荷増、戦略投資によるコストダウンがあったものの、Allied Pinnacle Pty Ltd.の買収関連費用があり、91億79百万円(前期比92.2%)となりました。
2) 食品事業
(単位:百万円)
加工食品事業につきましては、消費者の節約志向が継続する中、家庭用では、「簡便」「本格」「健康」をキーワードとした高付加価値製品の開発・上市を積極的に進めたほか、デジタルマーケティングと連動した広告宣伝活動等、消費を喚起する施策を実施しました。業務用では、顧客ニーズに合わせた新製品の投入、新規顧客獲得に向けた提案活動を実施しました。また、輸入小麦の政府売渡価格改定に伴う業務用小麦粉の価格改定により、昨年7月及び本年1月に家庭用小麦粉及び業務用プレミックス等の価格改定を実施しました。海外では、プレミックス事業の出荷は順調に推移しました。この結果、加工食品事業の売上げは前年を上回りました。なお、昨年6月にベトナムの業務用プレミックス市場の開拓を目的としてVietnam Nisshin Technomic Co., Ltd.を設立し、本年中の稼働予定で工場建設を進めております。
中食・惣菜事業につきましては、幅広いカテゴリーの製品をフルラインアップで供給し順調に拡大しており、売上げは前年を上回りました。なお、総合中食サプライヤーであるトオカツフーズ株式会社の株式の追加取得を本年3月に決定しており、本年7月に連結子会社化する予定としております。
酵母・バイオ事業につきましては、製パン・外食市場向けのカレー等フィリング類の出荷増、診断薬原料等の出荷増により、売上げは前年を上回りました。なお、インドの子会社であるOriental Yeast India Pvt. Ltd.では、2020年夏頃の完工予定でイースト工場建設工事が順調に進捗しております。
健康食品事業につきましては、医薬品原薬及び消費者向け製品の出荷増により、売上げは前年を上回りました。
この結果、食品事業の売上高は、中食・惣菜事業及び健康食品事業の出荷増等により、2,587億83百万円(前期比101.9%)となりました。営業利益は、これらの増収効果があったものの、人件費や物流費の上昇に加え、広告宣伝費等の戦略コストの増加により、134億21百万円(前期比99.6%)となりました。
3) その他事業
(単位:百万円)
ペットフード事業につきましては、新製品の投入やキャンペーンの実施等拡販に努めましたが、市場環境が厳しく、売上げは前年を下回りました。
エンジニアリング事業につきましては、主力のプラントエンジニアリングにおける大型工事が順調に進捗し、売上げは前年を上回りました。
メッシュクロス事業につきましては、スクリーン印刷用資材の出荷減により、売上げは前年を下回りました。
この結果、その他事業の売上高は、エンジニアリング事業におけるプラント工事の売上高増加の影響等により、606億16百万円(前期比118.2%)となり、これに伴い、営業利益は40億88百万円(前期比113.1%)となりました。
② 当連結会計年度の財政状態の概況及び分析
(単位:百万円)
当連結会計年度末における資産、負債、純資産の状況は以下のとおりです。なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しており、前連結会計年度に係る数値については、当該会計基準の遡及適用を反映させた数値で比較を行っております。
流動資産は2,681億70百万円で、現金及び預金の増加等により、前年度末に比べ74億18百万円増加しました。固定資産は3,265億83百万円で、Miller Milling Company, LLC サギノー工場生産能力増強工事やOriental Yeast India Pvt. Ltd.イースト工場建設工事等の設備投資による有形固定資産の増加、保有している投資有価証券の評価差額金の減少等により、前年度末に比べ41億77百万円減少しました。この結果、資産合計は5,947億54百万円で前年度末に比べ32億41百万円増加しました。また、流動負債は1,148億6百万円で、短期借入金の増加等により、前年度末に比べ6億16百万円増加しました。固定負債は610億98百万円で、投資有価証券の評価差額金の減少に対応する繰延税金負債の減少等により、前年度末に比べ24億29百万円減少しました。この結果、負債合計は1,759億5百万円で前年度末に比べ18億12百万円減少しました。純資産合計は親会社株主に帰属する当期純利益による増加と配当金の支出による減少、その他の包括利益累計額の減少等により、前年度末に比べ50億53百万円増加し、4,188億48百万円となりました。
③ 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(3)キャッシュ・フローの状況及び資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益331億13百万円、減価償却費149億51百万円等による資金増加が、運転資金の増加及び法人税等の支払等の資金減少を上回ったことにより、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは398億73百万円の資金増加(前連結会計年度は428億69百万円の資金増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資有価証券の売却による収入17億6百万円がありましたが、Oriental Yeast India Pvt. Ltd.イースト工場建設工事やMiller Milling Company, LLCサギノー工場新生産ライン増設工事を含めた有形及び無形固定資産の取得に182億33百万円を支出したこと等により、当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは191億84百万円の資金減少(前連結会計年度は180億67百万円の資金減少)となりました。
以上により、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリー・キャッシュ・フローは、206億89百万円の資金増加(前連結会計年度は248億2百万円の資金増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
株主の皆様への利益還元といたしまして配当に92億9百万円を支出したこと等により、当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは105億67百万円の資金減少(前連結会計年度は185億93百万円の資金減少)となりました。
上記のとおり、当連結会計年度は営業活動により増加した資金を、戦略的な設備投資に投入するとともに株主の皆様への利益還元として配当に充当いたしました。これにより、当連結会計年度末の現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末比で99億20百万円増加しましたが、連結子会社の決算期変更に伴う減少10億6百万円があり、1,073億74百万円となりました。
② 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末の借入金残高は163億円でありますが、営業活動によるキャッシュ・フローや現金及び現金同等物の残高を考慮すると、当社グループの資金は、当面充分な流動性を確保しております。
当社グループは長期ビジョン「NNI “Compass for the Future”新しいステージに向けて ~ 総合力の発揮とモデルチェンジ」に基づき、持続的成長に向けて、設備投資、M&A、人材育成、技術開発等の戦略投資を今後さらに積極的に加速させると同時に、株主還元につきましては、「当社創業以来の価値観」を共有して下さる株主の皆様に長期的スタンスで安定的に利益還元を強化してまいります。具体的には、連結ベースでの配当性向の基準を40%以上とし連続増配により配当の上積みを図り、自己株式取得等はキャッシュ・フローや戦略的な投資資金需要を勘案した上で機動的に行ってまいりたいと考えております。なお、次期の連結会計年度におきましては、Allied Pinnacle Pty Ltd.買収資金の支出があり、また今後の重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりであります。
そのための資金は、資本効率の向上と財務の安定性のバランスを取りながら、内部及び外部の両財源より調達してまいります。内部からの資金捻出は、既に導入しておりますキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を利用した国内連結子会社の資金の一元管理、及び資産の徹底的な圧縮に引き続き取り組むことにより、外部からは当社グループの健全な財務体質を背景に有利子負債等により、調達してまいります。
(4)中期経営計画「NNI-120 Ⅱ」の達成状況及び経営者の視点による分析・検討内容
① 中期経営計画「NNI-120 Ⅱ」の業績目標と資本政策
当社グループは、2015年度に、2020年度を最終年度とする有期目標を掲げた中期経営計画「NNI-120 Ⅱ」を策定しました。中期経営計画では、コア事業の収益基盤の再構築に注力すると同時に、買収事業を含めた自立的成長と新規戦略投資(M&A、設備投資)等の実行により、着実な利益成長を目指し、2020年度の業績目標を以下の通りとしております。
また、資本効率の向上と財務の安定性のバランスを取りながら、将来の成長に向け戦略投資を推進するとともに、従来以上に積極的な株主還元に取り組む資本政策を以下の通り策定しました。
② 中期経営計画「NNI-120 Ⅱ」の達成状況
中期経営計画における2020年度の業績目標に対して、2018年度の売上高は基準年度に対して年率平均1.8%成長(業績目標:年率平均6%成長)、営業利益は同7.1%成長(同7%成長)、1株当たり当期純利益(EPS)は同8.9%成長(同8%成長)となりました。売上高は目標を下回っているものの、営業利益・1株当たり当期純利益(EPS)は目標数値を上回って進捗しております。
資本政策につきましては、2018年度の1株当たり年間配当金は32円、配当性向は42.7%となり、連結ベースでの配当性向を40%以上とする経営計画の基本方針のもと、連続増配を継続しております。
(5)生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 金額は、期間中の平均販売価格等により算出しており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
重要な受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
主要な原材料価格及び販売価格の変動については「(2)財政状態及び経営成績の状況及び経営者の視点による認識及び分析・検討内容」に記載しております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成に際しては、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定を必要とします。当社グループはこれら見積り及び仮定について過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、これら見積り及び仮定と実績が異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2)財政状態及び経営成績の状況及び経営者の視点による認識及び分析・検討内容
① 当連結会計年度の経営成績の概況及び分析
当連結会計年度につきましては、雇用・所得環境の改善等により景気は緩やかに回復しましたが、一方で、米中貿易摩擦や中国経済の減速懸念等を背景として、景気は先行き不透明な状況が継続しました。
このような中、当社グループは、10年後、20年後の社会全体の構造変化を見据え、未来へのコンパス(羅針盤)として、長期ビジョン「NNI “Compass for the Future”新しいステージに向けて~総合力の発揮とモデルチェンジ」を策定し、また、その通過点である2020年度を最終年度とする中期経営計画「NNI-120 Ⅱ」の達成に向けた成長戦略の実行に取り組みました。その一環として、豪州全土で展開し、小麦粉等のマーケットリーダーとして確固たる地位を築いているAllied Pinnacle Pty Ltd.の買収、さらに、国内屈指の総合中食サプライヤーであり、全国的な生産拠点や幅広い生産ノウハウを有するトオカツフーズ株式会社の株式の追加取得を決定しました。
当連結会計年度の業績につきましては、売上高は、国内製粉事業における小麦粉価格改定の影響やエンジニアリング事業における大型工事の進捗等により、5,653億43百万円(前期比104.7%)となりました。利益面では、カナダ及びタイの戦略投資による業務用小麦粉の出荷増、医薬品原薬の出荷増、エンジニアリング事業の順調な工事進捗に加え、全社を挙げてのコストダウン施策が寄与したものの、Allied Pinnacle Pty Ltd.の買収関連費用等の将来の成長に向けた戦略コストの発生により、営業利益は269億16百万円(前期比99.0%)となりました。経常利益は、受取配当金の増加等により、320億62百万円(前期比100.8%)と増益、親会社株主に帰属する当期純利益は、さらに投資有価証券売却益が加わり、222億68百万円(前期比104.4%)と増益となりました。
(前期比較) (単位:百万円)
| 2018年3月期 | 2019年3月期 | 前期差 | 前期比 | |
| 売上高 | 540,094 | 565,343 | 25,248 | 104.7% |
| 営業利益 | 27,200 | 26,916 | △284 | 99.0% |
| 経常利益 | 31,800 | 32,062 | 262 | 100.8% |
| 親会社株主に 帰属する当期純利益 | 21,339 | 22,268 | 929 | 104.4% |
セグメント別の経営成績及び経営者の視点による認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
2019年3月期 売上高・営業利益 (単位:百万円)
| 売上高 | 営業利益 | |||
| 実績 | (前期差) | 実績 | (前期差) | |
| 製粉事業 | 245,943 | 11,143 | 9,179 | △778 |
| 食品事業 | 258,783 | 4,783 | 13,421 | △51 |
| その他 | 60,616 | 9,321 | 4,088 | 474 |
| 調整 | - | - | 226 | 70 |
| 連結計 | 565,343 | 25,248 | 26,916 | △284 |
(注1)売上高はセグメント間取引消去後です。
(注2)営業利益の調整額はセグメント間取引消去等です。
1) 製粉事業
(単位:百万円)
| 2018年3月期 | 2019年3月期 | 前期差 | 前期比 | |
| 売上高 | 234,799 | 245,943 | 11,143 | 104.7% |
| 営業利益 | 9,957 | 9,179 | △778 | 92.2% |
製粉事業につきましては、新製品の上市等拡販を進めましたが、厳しい市場環境の中、国内業務用小麦粉の出荷は前年を下回りました。また、昨年4月に輸入小麦の政府売渡価格が5銘柄平均で3.5%、10月に同2.2%引き上げられたことを受け、それぞれ昨年6月及び12月に業務用小麦粉の価格改定を実施しました。
副製品であるふすまにつきましては、価格は堅調に推移しました。
海外事業につきましては、カナダのRogers Foods Ltd.チリワック工場の生産能力増強やタイのNisshin-STC Flour Milling Co., Ltd.の製粉工場買収による出荷増により、売上げは前年を上回りました。また、米国のMiller Milling Company,LLC サギノー工場の生産能力約70%増強工事が完了し、本年1月に本格稼働を開始しました。なお、豪州で小麦粉等のマーケットリーダーとして確固たる地位を築いているAllied Pinnacle Pty Ltd.を、本年4月に買収しました。
この結果、製粉事業の売上高は、国内事業における小麦粉価格改定の影響や海外事業におけるカナダ及びタイの戦略投資による出荷増等により、2,459億43百万円(前期比104.7%)となりました。営業利益は国内ふすま価格の堅調な推移や海外事業における業務用小麦粉の出荷増、戦略投資によるコストダウンがあったものの、Allied Pinnacle Pty Ltd.の買収関連費用があり、91億79百万円(前期比92.2%)となりました。
2) 食品事業
(単位:百万円)
| 2018年3月期 | 2019年3月期 | 前期差 | 前期比 | |
| 売上高 | 254,000 | 258,783 | 4,783 | 101.9% |
| 営業利益 | 13,473 | 13,421 | △51 | 99.6% |
加工食品事業につきましては、消費者の節約志向が継続する中、家庭用では、「簡便」「本格」「健康」をキーワードとした高付加価値製品の開発・上市を積極的に進めたほか、デジタルマーケティングと連動した広告宣伝活動等、消費を喚起する施策を実施しました。業務用では、顧客ニーズに合わせた新製品の投入、新規顧客獲得に向けた提案活動を実施しました。また、輸入小麦の政府売渡価格改定に伴う業務用小麦粉の価格改定により、昨年7月及び本年1月に家庭用小麦粉及び業務用プレミックス等の価格改定を実施しました。海外では、プレミックス事業の出荷は順調に推移しました。この結果、加工食品事業の売上げは前年を上回りました。なお、昨年6月にベトナムの業務用プレミックス市場の開拓を目的としてVietnam Nisshin Technomic Co., Ltd.を設立し、本年中の稼働予定で工場建設を進めております。
中食・惣菜事業につきましては、幅広いカテゴリーの製品をフルラインアップで供給し順調に拡大しており、売上げは前年を上回りました。なお、総合中食サプライヤーであるトオカツフーズ株式会社の株式の追加取得を本年3月に決定しており、本年7月に連結子会社化する予定としております。
酵母・バイオ事業につきましては、製パン・外食市場向けのカレー等フィリング類の出荷増、診断薬原料等の出荷増により、売上げは前年を上回りました。なお、インドの子会社であるOriental Yeast India Pvt. Ltd.では、2020年夏頃の完工予定でイースト工場建設工事が順調に進捗しております。
健康食品事業につきましては、医薬品原薬及び消費者向け製品の出荷増により、売上げは前年を上回りました。
この結果、食品事業の売上高は、中食・惣菜事業及び健康食品事業の出荷増等により、2,587億83百万円(前期比101.9%)となりました。営業利益は、これらの増収効果があったものの、人件費や物流費の上昇に加え、広告宣伝費等の戦略コストの増加により、134億21百万円(前期比99.6%)となりました。
3) その他事業
(単位:百万円)
| 2018年3月期 | 2019年3月期 | 前期差 | 前期比 | |
| 売上高 | 51,295 | 60,616 | 9,321 | 118.2% |
| 営業利益 | 3,613 | 4,088 | 474 | 113.1% |
ペットフード事業につきましては、新製品の投入やキャンペーンの実施等拡販に努めましたが、市場環境が厳しく、売上げは前年を下回りました。
エンジニアリング事業につきましては、主力のプラントエンジニアリングにおける大型工事が順調に進捗し、売上げは前年を上回りました。
メッシュクロス事業につきましては、スクリーン印刷用資材の出荷減により、売上げは前年を下回りました。
この結果、その他事業の売上高は、エンジニアリング事業におけるプラント工事の売上高増加の影響等により、606億16百万円(前期比118.2%)となり、これに伴い、営業利益は40億88百万円(前期比113.1%)となりました。
② 当連結会計年度の財政状態の概況及び分析
(単位:百万円)
| 2018年3月期 | 2019年3月期 | 前期差 | |
| 流動資産 | 260,751 | 268,170 | 7,418 |
| 固定資産 | 330,761 | 326,583 | △4,177 |
| 資産合計 | 591,512 | 594,754 | 3,241 |
| 流動負債 | 114,189 | 114,806 | 616 |
| 固定負債 | 63,528 | 61,098 | △2,429 |
| 負債合計 | 177,718 | 175,905 | △1,812 |
| 純資産合計 | 413,794 | 418,848 | 5,053 |
| 負債純資産合計 | 591,512 | 594,754 | 3,241 |
当連結会計年度末における資産、負債、純資産の状況は以下のとおりです。なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しており、前連結会計年度に係る数値については、当該会計基準の遡及適用を反映させた数値で比較を行っております。
流動資産は2,681億70百万円で、現金及び預金の増加等により、前年度末に比べ74億18百万円増加しました。固定資産は3,265億83百万円で、Miller Milling Company, LLC サギノー工場生産能力増強工事やOriental Yeast India Pvt. Ltd.イースト工場建設工事等の設備投資による有形固定資産の増加、保有している投資有価証券の評価差額金の減少等により、前年度末に比べ41億77百万円減少しました。この結果、資産合計は5,947億54百万円で前年度末に比べ32億41百万円増加しました。また、流動負債は1,148億6百万円で、短期借入金の増加等により、前年度末に比べ6億16百万円増加しました。固定負債は610億98百万円で、投資有価証券の評価差額金の減少に対応する繰延税金負債の減少等により、前年度末に比べ24億29百万円減少しました。この結果、負債合計は1,759億5百万円で前年度末に比べ18億12百万円減少しました。純資産合計は親会社株主に帰属する当期純利益による増加と配当金の支出による減少、その他の包括利益累計額の減少等により、前年度末に比べ50億53百万円増加し、4,188億48百万円となりました。
③ 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(3)キャッシュ・フローの状況及び資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
| 2018年3月期 | 2019年3月期 | 前期差 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 42,869 | 39,873 | △2,996 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △18,067 | △19,184 | △1,116 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △18,593 | △10,567 | 8,026 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 1,415 | △202 | △1,617 |
| 現金及び現金同等物の増減額 | 7,624 | 9,920 | 2,295 |
| 連結子会社の決算期変更に伴う 現金及び現金同等物の増減額 | - | △1,006 | △1,006 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 98,461 | 107,374 | 8,913 |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益331億13百万円、減価償却費149億51百万円等による資金増加が、運転資金の増加及び法人税等の支払等の資金減少を上回ったことにより、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは398億73百万円の資金増加(前連結会計年度は428億69百万円の資金増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資有価証券の売却による収入17億6百万円がありましたが、Oriental Yeast India Pvt. Ltd.イースト工場建設工事やMiller Milling Company, LLCサギノー工場新生産ライン増設工事を含めた有形及び無形固定資産の取得に182億33百万円を支出したこと等により、当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは191億84百万円の資金減少(前連結会計年度は180億67百万円の資金減少)となりました。
以上により、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリー・キャッシュ・フローは、206億89百万円の資金増加(前連結会計年度は248億2百万円の資金増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
株主の皆様への利益還元といたしまして配当に92億9百万円を支出したこと等により、当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは105億67百万円の資金減少(前連結会計年度は185億93百万円の資金減少)となりました。
上記のとおり、当連結会計年度は営業活動により増加した資金を、戦略的な設備投資に投入するとともに株主の皆様への利益還元として配当に充当いたしました。これにより、当連結会計年度末の現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末比で99億20百万円増加しましたが、連結子会社の決算期変更に伴う減少10億6百万円があり、1,073億74百万円となりました。
② 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末の借入金残高は163億円でありますが、営業活動によるキャッシュ・フローや現金及び現金同等物の残高を考慮すると、当社グループの資金は、当面充分な流動性を確保しております。
当社グループは長期ビジョン「NNI “Compass for the Future”新しいステージに向けて ~ 総合力の発揮とモデルチェンジ」に基づき、持続的成長に向けて、設備投資、M&A、人材育成、技術開発等の戦略投資を今後さらに積極的に加速させると同時に、株主還元につきましては、「当社創業以来の価値観」を共有して下さる株主の皆様に長期的スタンスで安定的に利益還元を強化してまいります。具体的には、連結ベースでの配当性向の基準を40%以上とし連続増配により配当の上積みを図り、自己株式取得等はキャッシュ・フローや戦略的な投資資金需要を勘案した上で機動的に行ってまいりたいと考えております。なお、次期の連結会計年度におきましては、Allied Pinnacle Pty Ltd.買収資金の支出があり、また今後の重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりであります。
そのための資金は、資本効率の向上と財務の安定性のバランスを取りながら、内部及び外部の両財源より調達してまいります。内部からの資金捻出は、既に導入しておりますキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を利用した国内連結子会社の資金の一元管理、及び資産の徹底的な圧縮に引き続き取り組むことにより、外部からは当社グループの健全な財務体質を背景に有利子負債等により、調達してまいります。
(4)中期経営計画「NNI-120 Ⅱ」の達成状況及び経営者の視点による分析・検討内容
① 中期経営計画「NNI-120 Ⅱ」の業績目標と資本政策
当社グループは、2015年度に、2020年度を最終年度とする有期目標を掲げた中期経営計画「NNI-120 Ⅱ」を策定しました。中期経営計画では、コア事業の収益基盤の再構築に注力すると同時に、買収事業を含めた自立的成長と新規戦略投資(M&A、設備投資)等の実行により、着実な利益成長を目指し、2020年度の業績目標を以下の通りとしております。
| <2020年度の業績目標> | ||
| ・売上高 | 7,500億円(基準年度:2014年度 5,261億円) | ※年率平均6%成長 |
| ・営業利益 | 300億円( 同 204億円) | ※年率平均7%成長 |
| ・EPS | 80円( 同 53円) | ※EPS(1株当たり当期純利益)は、利益成長と 資本政策の両面から年率平均8%成長を目指す。 |
また、資本効率の向上と財務の安定性のバランスを取りながら、将来の成長に向け戦略投資を推進するとともに、従来以上に積極的な株主還元に取り組む資本政策を以下の通り策定しました。
| <資本政策> | ||
| ・連結ベースでの配当性向の基準を40%以上とし、今後、さらに積極的に配当の上積みを図る。 ・自己株式取得を機動的に実行していく。 |
② 中期経営計画「NNI-120 Ⅱ」の達成状況
中期経営計画における2020年度の業績目標に対して、2018年度の売上高は基準年度に対して年率平均1.8%成長(業績目標:年率平均6%成長)、営業利益は同7.1%成長(同7%成長)、1株当たり当期純利益(EPS)は同8.9%成長(同8%成長)となりました。売上高は目標を下回っているものの、営業利益・1株当たり当期純利益(EPS)は目標数値を上回って進捗しております。
資本政策につきましては、2018年度の1株当たり年間配当金は32円、配当性向は42.7%となり、連結ベースでの配当性向を40%以上とする経営計画の基本方針のもと、連続増配を継続しております。
(5)生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 増減率(%) |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| 製粉 | 226,739 | 237,386 | 4.7 |
| 食品 | 137,773 | 144,063 | 4.6 |
| その他 | 25,638 | 25,724 | 0.3 |
| 合計 | 390,152 | 407,174 | 4.4 |
(注)1 金額は、期間中の平均販売価格等により算出しており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
重要な受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 増減率(%) |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
| 製粉 | 234,799 | 245,943 | 4.7 |
| 食品 | 254,000 | 258,783 | 1.9 |
| その他 | 51,295 | 60,616 | 18.2 |
| 合計 | 540,094 | 565,343 | 4.7 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 三菱商事㈱ | 61,944 | 11.5 | 63,426 | 11.2 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
主要な原材料価格及び販売価格の変動については「(2)財政状態及び経営成績の状況及び経営者の視点による認識及び分析・検討内容」に記載しております。