有価証券報告書-第216期(2023/04/01-2024/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行により経済活動の正常化が進みましたが、物価上昇により個人消費が伸び悩むなど、景気は回復基調ではあるものの力強さに欠ける状況でした。
当社グループの成長・注力事業である高機能樹脂加工品等の販売先の半導体製造関連市場は調整局面に入り減速しましたが、当連結会計年度末にかけ、徐々に回復基調となりました。また、自動車市場におきましても、半導体不足による減産影響も収まり総じて回復基調となる一方、繊維・衣料品市場は、暖冬の影響もあり回復が遅れています。
このような環境下にあって当社グループは、現在進行中の中期経営計画「Progress'24」(2022年度-2024年度)の基本方針である「高収益事業の拡大と持続可能な成長に向けた基盤事業の強化」のもと、半導体製造関連や機能フィルムといった成長・注力事業の業容拡大と繊維や軟質ウレタンをはじめとする基盤事業の収益力強化などに注力しました。
この結果、売上高は1,513億円(前年同期比1.4%減)、営業利益は91億8千万円(同5.9%増)、経常利益は101億9千万円(同1.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は67億3千万円(同22.1%増)となり、各連結利益において過去最高を更新しました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(繊維事業)
糸は、原料改質技術を活用した高機能製品「NaTech(ネイテック)」が順調に推移しましたが、ブラジル子会社が市況悪化の影響を受けて低調で、また、タイ子会社のデニム向けやインドネシア子会社のインナー向け及び靴下向けの受注が減少し、減収となりました。
テキスタイルは、ユニフォーム向け素材は、為替の影響等によるコストアップの価格転嫁を進めたものの、受注が伸び悩み低調に推移しましたが、カジュアル向け素材は、店頭販売が好調な製品用の追加発注などもあり、増収となりました。
繊維製品は、顧客の在庫調整などの影響を受けて受注が減少し、減収となりました。
この結果、売上高は511億円(前年同期比9.6%減)、コストアップの影響もあり営業損失は2億5千万円(前年同期は営業利益3億円)となりました。
(化成品事業)
軟質ウレタンは、自動車内装材向けでは、中国子会社が低調に推移しましたが、自動車生産の回復などに伴い国内及びブラジル子会社の受注が順調で、原燃料価格高騰によるコストアップの価格転嫁も進めた結果、増収となりました。
機能樹脂製品は、半導体需要の鈍化の影響を受けた半導体製造装置向け高機能樹脂加工品の受注が減少しましたが、太陽電池や自動車向けの機能フィルムの受注が回復し、増収となりました。
住宅用建材は、断熱材の販売が順調に推移しましたが、防熱工事が減少したことにより、減収となりました。
不織布は、マスクや自動車用フィルター向けの受注が減少し、減収となりました。
この結果、売上高は613億円(前年同期比2.7%増)、営業利益は39億6千万円(同6.7%増)となりました。
(環境メカトロニクス事業)
エレクトロニクスは、基板検査装置は低調に推移しましたが、部品供給不足の緩和により膜厚計及び液体成分濃度計などが順調で、また、子会社でも半導体洗浄装置の大型案件があり、増収となりました。
エンジニアリングは、排ガス処理設備や半導体業界向け薬液供給装置が順調に推移し、また、子会社でも医薬品製造業界向け設備の大型案件があり、増収となりました。
バイオメディカルは、撹拌脱泡装置の海外向け販売が好調で、増収となりました。工作機械は、工作機械等の製造販売を行っていた倉敷機械㈱の全株式を譲渡したことにより、当第4四半期連結会計期間は連結対象から除外され、減収となりました。
この結果、売上高は255億円(前年同期比5.2%増)、営業利益は35億7千万円(同26.1%増)となりました。
(食品・サービス事業)
食品は、外食需要の回復に伴う内食需要の低下や小売り価格の値上げによる買い控えの影響を受け、即席麺具材や成型スープなどが低調で、減収となりました。
ホテル関連は、宿泊が行動制限の撤廃やインバウンド需要などによる客室稼働率及び客室単価の上昇により好調に推移し、宴会やレストランも回復傾向となり、増収となりました。
この結果、売上高は95億円(前年同期比3.0%増)、営業利益は6億4千万円(同38.4%増)となりました。
(不動産事業)
不動産賃貸は、新規の賃貸開始により売上高は37億円(前年同期比1.8%増)となりましたが、修繕費の増加などにより営業利益は23億3千万円(同4.1%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ57億6千万円増加し、当連結会計年度末には161億2千万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、128億6千万円(前連結会計年度は25億1千万円の資金の増加)となりました。これは、法人税等の支払額29億5千万円があったものの、税金等調整前当期純利益105億1千万円や減価償却費の内部留保50億8千万円があったことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、3億8千万円(前連結会計年度は29億6千万円の資金の減少)となりました。これは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入24億4千万円や投資有価証券の売却による収入21億8千万円があったものの、有形及び無形固定資産の取得による支出45億9千万円があったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、69億5千万円(前連結会計年度は35億8千万円の資金の減少)となりました。これは、自己株式の取得による支出24億7千万円や長期借入金の返済による支出19億1千万円があったことなどによるものです。
(キャッシュ・フロー関連指標の推移)
当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりであります。
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」を使用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の「利息の支払額」を使用しております。
③生産、受注及び販売の実績
ア.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については、仕入先の属するセグメントにおいて相殺消去しております。
2.繊維事業には、上記生産実績のほかに、販売を主たる事業とする会社の商品仕入実績が、10,736百万円あります。
3.不動産事業は、生産活動を行っておりません。
4.金額は製造原価で記載しております。
イ.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記以外は、主として見込生産を行っております。
2.当連結会計年度において、受注残高に著しい変動がありました。これは主に、連結子会社であった倉敷機械㈱の全株式を譲渡したため、同社及びその子会社を連結の範囲から除外したことによるものであります。
ウ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については、販売会社の属するセグメントにおいて相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、相手先別販売実績が総販売実績の10%未満のため、省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
ア.当連結会計年度の経営成績の分析
(ア)売上高
当連結会計年度の売上高は1,513億円と前連結会計年度に比べ1.4%、22億円の減収となりました。これは「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおり、化成品事業や環境メカトロニクス事業が増収となったものの、繊維事業の繊維製品が顧客の在庫調整などの影響を受けて受注が減少したことなどによります。
(イ)営業利益
当連結会計年度の営業利益は91億8千万円と前連結会計年度に比べ5.9%、5億円の増益となりました。これは、化成品事業や環境メカトロニクス事業の売上が増加したことなどによります。
(ウ)経常利益
当連結会計年度の経常利益は101億9千万円と前連結会計年度に比べ1.7%、1億6千万円の増益となりました。これは、営業外損益で為替差益の減少があったものの、営業利益の増益があったことなどによります。
(エ)特別損益
当連結会計年度の特別利益は17億円でその主なものは、投資有価証券売却益16億円であります。一方、特別損失は13億7千万円でその主なものは、減損損失5億8千万円、関係会社株式売却損5億3千万円であります。
(オ)親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は67億3千万円と前連結会計年度に比べ22.1%、12億2千万円の増益となりました。これは、税金費用の増加があったものの、特別損益が前連結会計年度に比べて27億3千万円改善したことなどによります。
また、1株当たり当期純利益は362.50円と前連結会計年度に比べ75.42円増加しました。
イ.当連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、棚卸資産は減少しましたが、株価上昇に伴い投資有価証券が増加したことなどにより、1,927億円と前連結会計年度末に比べ187億円増加しました。
負債は、短期借入金は減少しましたが、繰延税金負債が増加したことなどにより、747億円と前連結会計年度末に比べ35億円増加しました。
純資産は、その他有価証券評価差額金や利益剰余金が増加したことなどにより、1,180億円と前連結会計年度末に比べ151億円増加しました。
以上の結果、自己資本比率は2.4ポイント上昇して60.6%となりました。
ウ.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画「Progress'24」2年目である2023年度は、半導体製造関連や機能フィルムといった成長・注力事業の業容拡大を図るとともに、繊維や軟質ウレタンをはじめとする基盤事業の収益力強化に努めました。結果、売上高は倉敷機械㈱が連結対象から除外されたことや、繊維事業における一部顧客の在庫調整の影響を受け若干の未達となりましたが、営業利益は半導体製造関連分野を中心に化成品事業や環境メカトロニクス事業が堅調に推移したことにより、「Progress'24」2年目の目標を達成し、順調に進捗しております。
(注)ROE:自己資本当期純利益率、ROA:総資産営業利益率、ROIC:投下資本利益率
エ.経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ア.キャッシュ・フロー
「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
イ.契約債務
2024年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
当社グループの第三者に対する保証は、社会福祉法人の借入金に対する債務保証であります。保証した借入金等の債務不履行が保証期間に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があり、2024年3月31日現在の債務保証額は、98百万円であります。
ウ.財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、生産設備などの長期資金は、固定金利の長期借入金での調達を基本としております。また、当社及び国内子会社は、CMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入することにより、各社の余剰資金を当社へ集約し、一元管理を行うことで、資金の効率化を図っております。
なお、マーケット環境の一時的な変化など、不測の事態への対応手段確保のため、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計7,400百万円のコミットメントライン契約を締結しております(借入未実行残高7,400百万円)。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行により経済活動の正常化が進みましたが、物価上昇により個人消費が伸び悩むなど、景気は回復基調ではあるものの力強さに欠ける状況でした。
当社グループの成長・注力事業である高機能樹脂加工品等の販売先の半導体製造関連市場は調整局面に入り減速しましたが、当連結会計年度末にかけ、徐々に回復基調となりました。また、自動車市場におきましても、半導体不足による減産影響も収まり総じて回復基調となる一方、繊維・衣料品市場は、暖冬の影響もあり回復が遅れています。
このような環境下にあって当社グループは、現在進行中の中期経営計画「Progress'24」(2022年度-2024年度)の基本方針である「高収益事業の拡大と持続可能な成長に向けた基盤事業の強化」のもと、半導体製造関連や機能フィルムといった成長・注力事業の業容拡大と繊維や軟質ウレタンをはじめとする基盤事業の収益力強化などに注力しました。
この結果、売上高は1,513億円(前年同期比1.4%減)、営業利益は91億8千万円(同5.9%増)、経常利益は101億9千万円(同1.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は67億3千万円(同22.1%増)となり、各連結利益において過去最高を更新しました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(繊維事業)
糸は、原料改質技術を活用した高機能製品「NaTech(ネイテック)」が順調に推移しましたが、ブラジル子会社が市況悪化の影響を受けて低調で、また、タイ子会社のデニム向けやインドネシア子会社のインナー向け及び靴下向けの受注が減少し、減収となりました。
テキスタイルは、ユニフォーム向け素材は、為替の影響等によるコストアップの価格転嫁を進めたものの、受注が伸び悩み低調に推移しましたが、カジュアル向け素材は、店頭販売が好調な製品用の追加発注などもあり、増収となりました。
繊維製品は、顧客の在庫調整などの影響を受けて受注が減少し、減収となりました。
この結果、売上高は511億円(前年同期比9.6%減)、コストアップの影響もあり営業損失は2億5千万円(前年同期は営業利益3億円)となりました。
(化成品事業)
軟質ウレタンは、自動車内装材向けでは、中国子会社が低調に推移しましたが、自動車生産の回復などに伴い国内及びブラジル子会社の受注が順調で、原燃料価格高騰によるコストアップの価格転嫁も進めた結果、増収となりました。
機能樹脂製品は、半導体需要の鈍化の影響を受けた半導体製造装置向け高機能樹脂加工品の受注が減少しましたが、太陽電池や自動車向けの機能フィルムの受注が回復し、増収となりました。
住宅用建材は、断熱材の販売が順調に推移しましたが、防熱工事が減少したことにより、減収となりました。
不織布は、マスクや自動車用フィルター向けの受注が減少し、減収となりました。
この結果、売上高は613億円(前年同期比2.7%増)、営業利益は39億6千万円(同6.7%増)となりました。
(環境メカトロニクス事業)
エレクトロニクスは、基板検査装置は低調に推移しましたが、部品供給不足の緩和により膜厚計及び液体成分濃度計などが順調で、また、子会社でも半導体洗浄装置の大型案件があり、増収となりました。
エンジニアリングは、排ガス処理設備や半導体業界向け薬液供給装置が順調に推移し、また、子会社でも医薬品製造業界向け設備の大型案件があり、増収となりました。
バイオメディカルは、撹拌脱泡装置の海外向け販売が好調で、増収となりました。工作機械は、工作機械等の製造販売を行っていた倉敷機械㈱の全株式を譲渡したことにより、当第4四半期連結会計期間は連結対象から除外され、減収となりました。
この結果、売上高は255億円(前年同期比5.2%増)、営業利益は35億7千万円(同26.1%増)となりました。
(食品・サービス事業)
食品は、外食需要の回復に伴う内食需要の低下や小売り価格の値上げによる買い控えの影響を受け、即席麺具材や成型スープなどが低調で、減収となりました。
ホテル関連は、宿泊が行動制限の撤廃やインバウンド需要などによる客室稼働率及び客室単価の上昇により好調に推移し、宴会やレストランも回復傾向となり、増収となりました。
この結果、売上高は95億円(前年同期比3.0%増)、営業利益は6億4千万円(同38.4%増)となりました。
(不動産事業)
不動産賃貸は、新規の賃貸開始により売上高は37億円(前年同期比1.8%増)となりましたが、修繕費の増加などにより営業利益は23億3千万円(同4.1%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ57億6千万円増加し、当連結会計年度末には161億2千万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、128億6千万円(前連結会計年度は25億1千万円の資金の増加)となりました。これは、法人税等の支払額29億5千万円があったものの、税金等調整前当期純利益105億1千万円や減価償却費の内部留保50億8千万円があったことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、3億8千万円(前連結会計年度は29億6千万円の資金の減少)となりました。これは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入24億4千万円や投資有価証券の売却による収入21億8千万円があったものの、有形及び無形固定資産の取得による支出45億9千万円があったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、69億5千万円(前連結会計年度は35億8千万円の資金の減少)となりました。これは、自己株式の取得による支出24億7千万円や長期借入金の返済による支出19億1千万円があったことなどによるものです。
(キャッシュ・フロー関連指標の推移)
当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりであります。
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 53.7 | 54.8 | 57.4 | 58.2 | 60.6 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 32.2 | 23.2 | 20.8 | 27.2 | 32.6 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 2.9 | 3.0 | 1.5 | 6.2 | 1.0 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 29.4 | 40.9 | 51.8 | 7.7 | 39.1 |
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」を使用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の「利息の支払額」を使用しております。
③生産、受注及び販売の実績
ア.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 繊維事業(百万円) | 33,917 | 77.7 |
| 化成品事業(百万円) | 49,588 | 97.7 |
| 環境メカトロニクス事業(百万円) | 18,772 | 104.4 |
| 食品・サービス事業(百万円) | 5,400 | 94.6 |
| 合計(百万円) | 107,678 | 91.2 |
(注)1.セグメント間の取引については、仕入先の属するセグメントにおいて相殺消去しております。
2.繊維事業には、上記生産実績のほかに、販売を主たる事業とする会社の商品仕入実績が、10,736百万円あります。
3.不動産事業は、生産活動を行っておりません。
4.金額は製造原価で記載しております。
イ.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 環境メカトロニクス事業 | 11,154 | 64.8 | 5,919 | 51.9 |
(注)1.上記以外は、主として見込生産を行っております。
2.当連結会計年度において、受注残高に著しい変動がありました。これは主に、連結子会社であった倉敷機械㈱の全株式を譲渡したため、同社及びその子会社を連結の範囲から除外したことによるものであります。
ウ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 繊維事業(百万円) | 51,103 | 90.4 |
| 化成品事業(百万円) | 61,318 | 102.7 |
| 環境メカトロニクス事業(百万円) | 25,530 | 105.2 |
| 食品・サービス事業(百万円) | 9,572 | 103.0 |
| 不動産事業(百万円) | 3,790 | 101.8 |
| 合計(百万円) | 151,314 | 98.6 |
(注)1.セグメント間の取引については、販売会社の属するセグメントにおいて相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、相手先別販売実績が総販売実績の10%未満のため、省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
ア.当連結会計年度の経営成績の分析
(ア)売上高
当連結会計年度の売上高は1,513億円と前連結会計年度に比べ1.4%、22億円の減収となりました。これは「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおり、化成品事業や環境メカトロニクス事業が増収となったものの、繊維事業の繊維製品が顧客の在庫調整などの影響を受けて受注が減少したことなどによります。
(イ)営業利益
当連結会計年度の営業利益は91億8千万円と前連結会計年度に比べ5.9%、5億円の増益となりました。これは、化成品事業や環境メカトロニクス事業の売上が増加したことなどによります。
(ウ)経常利益
当連結会計年度の経常利益は101億9千万円と前連結会計年度に比べ1.7%、1億6千万円の増益となりました。これは、営業外損益で為替差益の減少があったものの、営業利益の増益があったことなどによります。
(エ)特別損益
当連結会計年度の特別利益は17億円でその主なものは、投資有価証券売却益16億円であります。一方、特別損失は13億7千万円でその主なものは、減損損失5億8千万円、関係会社株式売却損5億3千万円であります。
(オ)親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は67億3千万円と前連結会計年度に比べ22.1%、12億2千万円の増益となりました。これは、税金費用の増加があったものの、特別損益が前連結会計年度に比べて27億3千万円改善したことなどによります。
また、1株当たり当期純利益は362.50円と前連結会計年度に比べ75.42円増加しました。
イ.当連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、棚卸資産は減少しましたが、株価上昇に伴い投資有価証券が増加したことなどにより、1,927億円と前連結会計年度末に比べ187億円増加しました。
負債は、短期借入金は減少しましたが、繰延税金負債が増加したことなどにより、747億円と前連結会計年度末に比べ35億円増加しました。
純資産は、その他有価証券評価差額金や利益剰余金が増加したことなどにより、1,180億円と前連結会計年度末に比べ151億円増加しました。
以上の結果、自己資本比率は2.4ポイント上昇して60.6%となりました。
ウ.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画「Progress'24」2年目である2023年度は、半導体製造関連や機能フィルムといった成長・注力事業の業容拡大を図るとともに、繊維や軟質ウレタンをはじめとする基盤事業の収益力強化に努めました。結果、売上高は倉敷機械㈱が連結対象から除外されたことや、繊維事業における一部顧客の在庫調整の影響を受け若干の未達となりましたが、営業利益は半導体製造関連分野を中心に化成品事業や環境メカトロニクス事業が堅調に推移したことにより、「Progress'24」2年目の目標を達成し、順調に進捗しております。
| 指標 | Progress'24(a)2023年度計画 | 2023年度(b)(実績) | 計画比(b)-(a) |
| 売上高 | 1,520億円 | 1,513億円 | △6億円 |
| 営業利益 | 85億円 | 91億円 | +6億円 |
| R O E | 6.3% | 6.2% | △0.1ポイント |
| R O A | 4.8% | 5.0% | +0.2ポイント |
| R O I C | 5.1% | 5.2% | +0.1ポイント |
(注)ROE:自己資本当期純利益率、ROA:総資産営業利益率、ROIC:投下資本利益率
エ.経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ア.キャッシュ・フロー
「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
イ.契約債務
2024年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
| 年度別要支払額(百万円) | |||||||
| 契約債務 | 合計 | 1年以内 | 1年超2年 以内 | 2年超3年 以内 | 3年超4年 以内 | 4年超5年 以内 | 5年超 |
| 短期借入金 | 8,789 | 8,789 | - | - | - | - | - |
| 長期借入金 | 2,855 | 541 | 351 | 1,771 | 148 | 42 | - |
| リース債務 | 696 | 154 | 124 | 119 | 92 | 41 | 163 |
| その他有利子負債 | 139 | - | - | - | - | - | 139 |
上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
当社グループの第三者に対する保証は、社会福祉法人の借入金に対する債務保証であります。保証した借入金等の債務不履行が保証期間に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があり、2024年3月31日現在の債務保証額は、98百万円であります。
ウ.財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、生産設備などの長期資金は、固定金利の長期借入金での調達を基本としております。また、当社及び国内子会社は、CMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入することにより、各社の余剰資金を当社へ集約し、一元管理を行うことで、資金の効率化を図っております。
なお、マーケット環境の一時的な変化など、不測の事態への対応手段確保のため、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計7,400百万円のコミットメントライン契約を締結しております(借入未実行残高7,400百万円)。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。