有価証券報告書-第82期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益・雇用情勢などの改善を背景に、景気は緩やかな回復基調で推移いたしましたが、米中間の通商問題による中国の景気減速やEUにおける政治経済の不確実性、相次いだ自然災害の影響などにより、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く経営環境につきましては、個人消費の節約志向は依然として根強く、回復感に乏しい傾向にある一方、原材料市況の高騰や物流コストの上昇などによる影響から、厳しい状況で推移いたしました。
このような環境のもと、当社グループは『営業/調達の改革』を基本方針に、安定した収益の確保に向け、営業利益の確保を重点課題として「コスト増に見合った売価修正・取引条件の改定」、「不採算取引の改善・解消」、「生産利益の拡大」、「調達先の開拓・拡大による調達価格の低減」、「物流費用抑制」などに取り組み、引き続き需要の開拓と徹底したコスト削減に努めてまいりましたが、利益面においては、原材料価格や仕入品の価格上昇に対する販売価格修正が遅れ、加えて特殊要因もあり、前年実績を大幅に下回る結果となりました。また、当社が保有する事業用資産の一部については、営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなっている事業所の設備について減損処理の要否を検討し、当該固定資産グループの帳簿価額と回収可能価額との差額904百万円を減損損失(特別損失)として計上しております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は32,995百万円(前年同期比0.3%減)、営業損失206百万円(前年同期は営業利益320百万円)、経常損失164百万円(前年同期は経常利益350百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失933百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益209百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
なお、各セグメントのセグメント損益(営業損益)は、「セグメント情報等」に記載のとおり、各セグメントに配分していない全社費用716百万円を配分する前の金額であります。
「紙製品事業」
紙製品事業につきましては、主力の角底袋や手提袋の販売数量・金額減少、紙器の販売金額増加などにより、売上高は前年同期に比べ436百万円減少して13,289百万円となりました。セグメント利益(営業利益)は生産効率の向上に努めたものの、生産数量減少や減価償却費などの製造コストが増加したことにより生産金額・生産利益が減少し、また原材料価格及び仕入品の価格上昇に対する販売価格修正が追いつかず粗利益額が減少、加えて物流コスト・人件費増などを主因として販売管理費が増加したことから、前年同期に比べ335百万円減少して319百万円となりました。
「化成品事業」
化成品事業につきましては、主力のレジ袋の販売数量・販売金額増加などにより、売上高は前年同期に比べ405百万円増加して13,064百万円となりました。セグメント利益(営業利益)は原材料費・労務費などの製造コストが増加し、また原材料価格及び仕入価格の上昇に対する販売価格修正のタイムラグや製品不具合の対応などから粗利益額が減少、加えて物流コスト・人件費増及び製品不具合の対応費用などを主因として販売管理費が増加したことから、前年同期に比べ151百万円減少して192百万円となりました。
「その他事業」
その他事業につきましては、S・V・S(スーパーバッグ・ベンダー・システム)を主たる事業として展開しておりますが、主な得意先である流通業界の再編や経費削減の流れから、売上高は前年同期に比べ56百万円減少して6,641百万円となりました。品目ごとの売上構成では、SVS商品、事務用品が減少する一方で、販売用品、包装用品及び清掃用品が増加しております。セグメント損益(営業損益)は物流コスト増などを主因として販売管理費が増加したことから、前年同期に比べ26百万円減少して1百万円の損失となりました。
②生産、受注及び販売の実績
イ 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 紙製品事業 | 9,232 | △5.2 |
| 化成品事業 | 3,799 | +5.4 |
| 合計 | 13,031 | △2.3 |
(注) 1.金額は販売価格により算出しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 (百万円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (百万円) | 前年同期比 (%) |
| 紙製品事業 | 13,304 | △3.0 | 1,081 | +1.4 |
| 化成品事業 | 13,166 | +4.5 | 1,136 | +9.9 |
| その他事業 | 6,669 | △0.5 | 566 | +5.2 |
| 合計 | 33,140 | +0.4 | 2,783 | +5.5 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ハ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 紙製品事業 | 13,289 | △3.2 |
| 化成品事業 | 13,064 | +3.2 |
| その他事業 | 6,641 | △0.8 |
| 合計 | 32,995 | △0.3 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
総資産は、前連結会計年度末に比べ610百万円減少して17,139百万円となりました。流動資産は、たな卸資産が333百万円増加した一方、現金及び預金が113百万円減少、受取手形及び売掛金が231百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ32百万円減少の11,162百万円となりました。固定資産は、設備投資等により789百万円増加、繰延税金資産が257百万円増加した一方、投資有価証券の時価評価差額が224百万円減少、有形固定資産の減価償却費で445百万円減少、減損損失により有形固定資産が904百万円減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ577百万円減少の5,977百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ633百万円増加して13,869百万円となりました。これは、短期借入金及び長期借入金が684百万円増加、リース債務が292百万円増加した一方、支払手形及び買掛金が198百万円減少、未払金及び設備関係未払金が158百万円減少したことなどによるものであります。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,243百万円減少して3,270百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純損失計上により933百万円減少、その他有価証券評価差額金が156百万円減少、剰余金の配当で91百万円減少したことなどによるものであります。この結果、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末に比べ803.82円減少し2,049.30円に、自己資本比率は、前連結会計年度末の24.6%から18.3%になりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は714百万円となり、前連結会計年度末に比べ116百万円減少しております。その内訳は次のとおりであります。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」
当連結会計年度における営業活動による資金の減少は、0百万円(前年同期は118百万円の減少)となりました。
これは、減価償却費450百万円、減損損失904百万円、売上債権の減少280百万円等資金が増加したものの、税金等調整前当期純損失1,045百万円、たな卸資産の増加333百万円、仕入債務の減少162百万円等資金が減少したことなどによるものであります。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、896百万円(前年同期は440百万円の減少)となりました。
これは、投資有価証券及び固定資産の取得による支出981百万円等資金が減少したことなどによるものであります。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」
当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、820百万円(前年同期は497百万円の減少)となりました。
これは、リース債務の返済による支出80百万円、配当金の支払額95百万円等資金が減少したものの、借入金が純額で687百万円増加、セール・アンド・リースバックによる収入320百万円等資金が増加したことなどによるものであります。
当社グループの資本の財源および資金の流動性について、当社グループは、事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持、並びに健全な財政状態を常にめざし、安定的な営業キャッシュ・フローの創出や資金調達手段の確保に努めております。設備投資などの長期資金需要につきましては、自己資金及び主に金融機関からの長期借入など、金利コストの最小化を図れるような調達方法を検討し対応しております。また運転資金需要につきましては、自己資金、営業活動から得られるキャッシュ・フローに加え、金融機関からの当座貸越枠及び手形貸付を利用した短期借入金により対応しております。
(4) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2018年度からの3ヵ年を『営業/調達改革の3ヵ年』と位置づけて策定した中期経営計画のなかで、売上高、営業利益、営業利益率及び自己資本比率、ROE(自己資本利益率)などについて目標値を設け業績の回復に努めております。中期経営計画の初年度である当連結会計年度は、売上高32,995百万円、営業損失206百万円、営業利益率△0.6%と総じて低調な結果となりました。また、自己資本比率は18.3%、ROEについては親会社株主に帰属する当期純損失933百万円を計上したこともあり△24.9%となっております。
2019年度は中期経営計画の2年目にあたり、当社グループは上記を踏まえ、早期の業績回復、財務体質強化および株主の持分に対する投資収益率の向上を目指し、企業体質の変革に引き続き取り組むことを目標としております。
そのために、『関係会社を含む各部門の強化』を対処すべき課題として掲げ、
①営業、調達、生産、物流各部門の協働による収益力の強化
②全部門原価意識と市場・需要に応じた販売価格の徹底
③グループ一体経営の加速
④人の育成と、開発力の強化、更なる品質向上へのチャレンジ
を基本方針として重点的に取り組んでまいります。