有価証券報告書-第106期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/23 11:24
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131項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当期におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の堅調さを背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、継続的な物価上昇が実質所得を押し下げ、個人消費の伸び悩みがみられたほか、米国の通商政策の影響や為替相場の変動が景気動向に大きな影響を与えています。さらに、本年2月末以降の中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰や供給網の混乱が、国民生活および経済活動全体の下押し要因となっており、先行きは依然として予断を許さない状況にあります。
化学工業におきましては、半導体関連材料等の需要が堅調に推移した一方、中国経済の停滞を背景とした汎用品の需給緩和が継続いたしました。加えて、原材料・エネルギー価格の高止まりや物流費・労務費等のコスト増が引き続き収益を圧迫いたしました。特に、地政学リスクの顕在化による原燃材料の調達遅延や入手量の不足が現実的な脅威となっており、市場環境をより一層注視する必要があると認識しております。
こうした状況下、当社は外部環境の変化に迅速かつ柔軟に対応するため、サプライチェーンの強靭化と高付加価値分野へのシフトなどを推進いたしました。今後も、経営目標の達成に向けて、重要課題の解決と持続可能な社会の実現に取り組んでまいります。
当期の業績状況としましては、各製品の旺盛な需要に対応した結果、売上高は7期連続で過去最高となる前期比2.1%増の15,448百万円となりました。段階利益につきましては、2025年6月に竣工したアミノ酸関係設備の償却負担初年度となったことに加えて、化成品関係において一部電子材料向け製品の市場価格とシェアが急速に低下したことにより第4四半期の収益性が大きく悪化したことから、営業利益は前期比68.4%減の383百万円、経常利益は前期比73.4%減の303百万円、当期純利益は前期比65.1%減の313百万円となりました。
なお、当期取得したアミノ酸関係設備については、国庫補助金1,854百万円を受領し、圧縮記帳を実施いたしました。
製品区分別の経営成績は、次のとおりであります。
(アミノ酸関係)
医薬品用途などの販売が好調であったものの、食品添加物用途の販売が減少したことから、売上高は前年同期に比べほぼ横ばいの5,156百万円となりました。
(化成品関係)
高分子材料やタイヤコード接着剤用原料の販売が好調であったことから、売上高は5,629百万円と、前年同期に比べ532百万円(10.5%)の増収となりました。
(医薬品関係)
一部の原薬の販売が減少したことから、売上高は4,661百万円と、前年同期に比べ200百万円(4.1%)の減収となりました。
当期の資産合計は、25,730百万円と前事業年度末と比べ1,140百万円(4.2%)の減少となりました。これは主に、販売目的である製品、保有株式の株価上昇に伴う投資有価証券の増加と、有形固定資産を圧縮記帳したことによる減少によるものであります。
当期の負債合計は、12,243百万円と前事業年度末と比べ1,522百万円(11.1%)の減少となりました。これは主に、返済による短期借入金の減少によるものであります。
当期の純資産合計は、13,487百万円と前事業年度末と比べ381百万円(2.9%)の増加となりました。これは主に、当期純利益を計上したことによる繰越利益剰余金、保有株式の株価上昇に伴うその他有価証券評価差額金の増加によるものであります。
当期のROA(総資産営業利益率)は1.5%と、前年同期と比べ3.0%減少しました。これは有形固定資産を圧縮記帳したことにより総資産額が減少した減少率以上に、営業利益が減少した減少率が大きかったことによるものであります。
(参考) ROAの推移
第102期第103期第104期第105期第106期
ROA(%)2.04.14.64.51.5

(注) ROA=総資産営業利益率(ROA=営業利益/総資産額)
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は885百万円となり、前事業年度末に比べ87百万円減少いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加した資金は2,844百万円(前期は2,143百万円の増加)となりました。これは主に、税引前当期純利益361百万円、減価償却費1,238百万円、売上債権の減少444百万円、補助金収入1,854百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少した資金は1,008百万円(前期は3,248百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,109百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により減少した資金は1,922百万円(前期は1,496百万円の増加)となりました。これは主に、長期借入金による収入900百万円と、短期借入金及び長期借入金の返済による支出2,529百万円によるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期
自己資本比率52.0%51.9%51.0%48.8%52.4%
時価ベースの自己資本比率28.2%29.3%28.4%21.4%32.7%
キャッシュ・フロー対有利子負債比率2.87.616.23.82.3
インタレスト・カバレッジ・レシオ35.713.37.928.519.8

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
※ 有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
セグメントの名称前事業年度
(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当事業年度
(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
金額(百万円)金額(百万円)
ファインケミカル事業16,48515,977
合計16,48515,977

(注) 金額は販売価格によっております。
b.受注実績
当社は受注による生産は僅かであり、主として見込み生産によっておりますので、受注及び受注残について、特に記載すべき事項はありません。
c.販売実績
製品区分前事業年度
(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当事業年度
(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
金額(百万円)金額(百万円)
アミノ酸関係5,1695,156
化成品関係5,0965,629
医薬品関係4,8624,661
合計15,12815,448

(注)1.最近2事業年度の主要な輸出、輸出販売高及び割合は、次のとおりであります。
( )は総販売実績に対する輸出高の割合であります。
輸出先第105期第106期
販売金額(百万円)割合(%)販売金額(百万円)割合(%)
アジア3,11141.33,80647.5
ヨーロッパ2,76436.72,49031.1
北アメリカ1,61221.41,68221.0
その他470.6390.4
7,536
(49.8%)
100.08,018
(51.9%)
100.0

2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであ
ります。
相手先第105期第106期
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
長瀬産業株式会社2,07813.72,34915.2
TRINITTI INTERNATIONAL CORP.1,3859.21,79911.7
株式会社山口薬品商会2,35715.61,72511.2
中外製薬株式会社9506.31,62210.5


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当期の業績状況としましては、各製品の旺盛な需要に対応した結果、売上高は7期連続で過去最高となる前期比2.1%増の15,448百万円となりました。段階利益につきましては、2025年6月に竣工したアミノ酸関係設備の償却負担初年度となったことに加えて、化成品関係において一部電子材料向け製品の市場価格とシェアが急速に低下したことにより第4四半期の収益性が大きく悪化したことから、営業利益は前期比68.4%減の383百万円、経常利益は前期比73.4%減の303百万円、当期純利益は前期比65.1%減の313百万円となりました。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因として、売上高に占める大口取引先上位10社の売上高比率は、当事業年度において68.8%(前事業年度65.7%)となっており、これらの企業との取引条件の急激な変更や契約解除等は当社の経営成績に重要な影響を及ぼす可能性もあるものの、安定的な経営基盤を維持するため、現行製品の用途開発、生産技術の強化向上等によりこれらの企業との引き続き良好な関係を維持するとともに、新規取引先の確保や新製品の研究開発、現有設備を使った新規事業への参入を積極的に行っております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は885百万円となり、前事業年度末に比べ87百万円減少いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加した資金は2,844百万円(前期は2,143百万円の増加)となりました。これは主に、税引前当期純利益361百万円、減価償却費1,238百万円、売上債権の減少444百万円、補助金収入1,854百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少した資金は1,008百万円(前期は3,248百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,109百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により減少した資金は1,922百万円(前期は1,496百万円の増加)となりました。これは主に、長期借入金による収入900百万円と、短期借入金及び長期借入金の返済による支出2,529百万円によるものであります。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
運転資金需要のうち主たるものは、原燃料の仕入、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
資金需要を満たすための資金は、主として営業活動によるキャッシュ・フローを財源とする自己資金と金融機関からの借入により調達しております。
また、当社は経営基盤の強化に向けての内部留保に努めるとともに、利益水準を勘案した安定配当の継続を基本方針としつつ、事業拡大に伴うキャッシュ・フローの増加と合わせて、資本効率向上を目指した資金運営を行ってまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成に当たって重要な見積りや仮定を行う必要があります。会計方針を適用するにあたり、より重要な判断を要し財政状態及び経営成績に影響を与える項目は下記のとおりであります。
・繰延税金資産の回収可能性
当社は、繰延税金資産の回収可能性があると考えられる金額まで減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額の必要性を検討するに当たっては、将来の課税所得見込み及び税務計画を検討しておりますが、繰延税金資産の取崩しが必要となる可能性があります。

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