有価証券報告書-第128期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/28 15:10
【資料】
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【項目】
104項目
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における連結売上高は、ヘルスケア部門のメディカルシステム、イメージング部門等を中心に売上を伸ばし、2,960,916百万円(前年度比3.6%増)となりました。営業利益は、276,725百万円(前年度比1.3%増)となりました。税金等調整前当期純利益は317,288百万円(前年度比12.4%増)、当社株主帰属当期純利益は243,509百万円(前年度比11.0%増)となりました。
事業セグメント別の業績は次のとおりであります。
(事業セグメント別の連結売上高)
セグメント前連結会計年度
(百万円)
当連結会計年度
(百万円)
増減額
(百万円)
増減率
(%)
ヘルスケア928,875975,08146,2065.0
マテリアルズ681,793690,0418,2481.2
ビジネスイノベーション838,080826,136△11,944△1.4
イメージング410,293469,65859,36514.5
連結合計2,859,0412,960,916101,8753.6

ヘルスケア部門の連結売上高は、前年度の928,875百万円に対し、メディカルシステム事業、バイオCDMO事業等で売上を伸ばしたことにより46,206百万円増加し、975,081百万円となりました。マテリアルズ部門の連結売上高は、前年度の681,793百万円に対し、電子材料事業、ディスプレイ材料事業等で売上を伸ばしたことにより8,248百万円増加し、690,041百万円となりました。ビジネスイノベーション部門の連結売上高は、前年度の838,080百万円に対し、欧米向け輸出が減少したこと等により11,944百万円減少し、826,136百万円となりました。イメージング部門の連結売上高は、前年度の410,293百万円に対し、コンシューマーイメージング事業、プロフェッショナルイメージング事業で売上を伸ばしたことにより59,365百万円増加し、469,658百万円となりました。
(事業セグメント別の営業利益)
セグメント前連結会計年度
(百万円)
当連結会計年度
(百万円)
増減額
(百万円)
増減率
(%)
ヘルスケア102,77097,378△5,392△5.2
マテリアルズ65,46642,897△22,569△34.5
ビジネスイノベーション69,49170,7501,2591.8
イメージング72,876101,94729,07139.9
全社費用及び
セグメント間取引消去
△37,524△36,2471,277-
連結合計273,079276,7253,6461.3

ヘルスケア部門の営業利益は、前年度の102,770百万円に対し、棚卸資産評価減等により5,392百万円減少し、97,378百万円となりました。マテリアルズ部門の営業利益は、前年度の65,466百万円に対し、M&A関連費用やインクジェット生産体制再編の一時費用増加等により22,569百万円減少し、42,897百万円となりました。ビジネスイノベーション部門の営業利益は、前年度の69,491百万円に対し、価格改定の効果等により1,259百万円増加し、70,750百万円となりました。イメージング部門の営業利益は、前年度の72,876百万円に対し、コンシューマーイメージング事業、プロフェッショナルイメージング事業で売上を伸ばしたことにより29,071百万円増加し、101,947百万円となりました。
当連結会計年度末では、総資産は有形固定資産の増加等により649,149百万円増加し、4,783,460百万円(前年度末比15.7%増)となりました。負債は社債及び短期借入金の増加等により263,694百万円増加し、1,610,145百万円(前年度末比19.6%増)となりました。純資産は当社株主帰属当期純利益の計上等により385,455百万円増加し、3,173,315百万円(前年度末比13.8%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」と記載します。)は、前連結会計年度末より88,893百万円減少し、当連結会計年度末において179,715百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により得られた資金は407,941百万円となり、前連結会計年度と比較して197,489百万円増加(前年度比93.8%増)しておりますが、これは棚卸資産が減少したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動に使用した資金は527,416百万円となり、前連結会計年度と比較して204,191百万円増加(前年度比63.2%増)しておりますが、これは有形固定資産の購入額が増加したこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動に使用した資金は462百万円となり、前連結会計年度と比較して123,233百万円減少(前年度比99.6%減)しておりますが、これは満期日が3ヶ月以内の短期債務が増加したこと等によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産・販売品目は多種多様であり、同種の製品であっても、その容量・構造・形式等は必ずしも一様ではなく、セグメント毎に生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことは行っておりません。
販売の実績につきましては、「① 財政状態及び経営成績の状況」の記載に含めております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 資本の財源及び資金の流動性
ⅰ)キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(連結キャッシュ・フロー指標)
前連結会計年度当連結会計年度
株主資本比率(%)66.866.3
時価ベースの株主資本比率(%)65.084.8
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)1.81.2
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)42.048.1

(注)株主資本比率:株主資本/総資産
時価ベースの株主資本比率:株式時価総額(期末株価終値×期末発行済株式数*)/総資産
*自己株式を除く
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債(社債、短期・長期借入金)/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い(支払利息)

ⅱ)財務政策
当社グループの資金需要には、運転資金需要及び投資を目的とした資金需要、株主還元のための資金需要が含まれます。
運転資金需要のうち主なものは、原材料等の購入費用、製造費用、販売費及び一般管理費、研究開発費等の営業費用によるものであり、投資を目的とした資金需要のうち主なものは、設備投資、事業買収を含む投融資等によるものであります。また、株主還元の方針は次のとおりであります。
(株主還元方針)
配当につきましては、連結業績を反映させるとともに、成長事業のさらなる拡大に向けたM&A、設備投資、研究開発投資等、将来にわたって企業価値を向上させていくために必要となる資金の水準等も考慮した上で決定いたします。また、その時々のキャッシュ・フローを勘案し、株価推移に応じて自己株式の取得も機動的に実施していきます。株主還元方針については、配当を重視し、配当性向30%を目安としております。
これらの資金は、主として内部資金により充当し、必要に応じ金融機関からの借入や社債による資金調達を実施しています。
なお、当連結会計年度末における短期の社債及び借入金の残高は317,103百万円、長期の社債及び借入金の残高は185,716百万円であります。
② 経営成績
ⅰ)売上高、営業費用及び営業利益
当連結会計年度の売上高は、前年度の2,859,041百万円に対し、101,875百万円増加し、2,960,916百万円(前年度比3.6%増)となりました。国内売上高は1,049,550百万円(前年度比2.3%増)、海外売上高は1,911,366百万円(前年度比4.3%増)となりました。実績為替レートは145円/米ドル(前年度比9円安)、157円/ユーロ(前年度比16円安)となりました。
販売費及び一般管理費は、前年度の710,702百万円に対し、41,725百万円増加し、752,427百万円(前年度比5.9%増)となりました。販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は25.5%となりました。
研究開発費は、前年度の154,147百万円に対し、2,961百万円増加し、157,108百万円(前年度比1.9%増)となりました。研究開発費の売上高に対する比率は5.3%となりました。
事業セグメント別の業績は次のとおりであります。
「ヘルスケア部門」
本部門の連結売上高は、975,081百万円(前年度比5.0%増)となりました。営業利益は、97,378百万円(前年度比5.2%減)となりました。
メディカルシステム事業では、内視鏡、CT・MRI等の分野で販売が好調に推移したことにより、売上が増加しました。X線画像診断分野では、中南米や米国を中心にデジタルマンモグラフィ撮影装置「Amulet Innovality」の販売が伸長したことに加え、日本・欧州を中心とした保守サービス事業の拡大により、売上が増加しました。医療IT分野では、医用画像情報システム(PACS)「SYNAPSE」や3D画像解析システム「SYNAPSE VINCENT」を中心としたシステム・サービス販売が日本・米国・欧州等の主要市場を中心に好調に推移し、売上が増加しました。超音波診断分野では、中国での販売が低調となったものの、据置型超音波診断装置の新製品DeepInsightシリーズの販売が日本を中心に堅調に推移し、前年度並みの売上となりました。内視鏡分野では、粘膜の僅かな色の違いを強調し、内視鏡観察をサポートするLCI(Linked Color Imaging)をはじめとする画像強調機能を搭載した「7000システム」等の販売が日本・米国・欧州・中国を中心に伸長し、売上が大幅に増加しました。体外診断(IVD)分野では、COVID-19関連の検査試薬の需要低下による影響を受けるも、血液生化学検査「富士ドライケム」機器・スライドの販売伸長により、売上が増加しました。CT・MRI画像診断分野では、中南米や中東、インドでの販売が伸長したこと等により売上が増加しました。
バイオCDMO事業では、抗体医薬品の製造受託が堅調に推移したことに加え、デンマーク拠点での生産性向上等が寄与し、売上が増加しました。2024年3月には、Johnson & Johnson グループの Janssen Supply Group, LLCとの間で、米国ノースカロライナ拠点で建設中の大型設備(2025年稼働予定)で、長期にわたりバイオ医薬品製造を受託する契約を締結しました。当社は、高い成長を続けるバイオ医薬品市場に対して、生産プロセスの開発受託に加え、小規模生産から大規模生産、原薬から製剤・包装の受託等、顧客のニーズに応え、事業の成長を一段と加速していきます。
ライフサイエンス事業では、抗体医薬品製造向け培地製品の販売が回復したことに加え、創薬支援用iPS細胞の販売が堅調に推移しました。また、大手製薬企業Bayer AGの子会社であるBlueRock Therapeutics LPに、iPS細胞を用いた網膜疾患治療法の開発・商業化に関するライセンスを供与したことに伴い、一時的なライセンス収入を計上したことで売上が増加しました。
医薬品事業では、コロナ禍後の抗菌剤の需要回復や、COVID-19に対する国産ワクチンの治験薬受託製造が寄与し、売上が増加しました。
コンシューマーヘルスケア事業では、化粧品の新製品の販売が伸長しましたが、既存化粧品及び主力サプリメントの販売減少等により、事業全体では売上が減少しました。
CRO事業では、2023年4月に創薬CROビジネスに本格参入後、特徴あるiPS細胞技術やAI技術を活用し、新たな医薬品のシーズ探索や有効性・安全性評価等のサービスを提供しました。今後も当社は、製薬企業をはじめとする顧客の創薬研究を強力にサポートしていきます。
「マテリアルズ部門」
本部門の連結売上高は、690,041百万円(前年度比1.2%増)となりました。営業利益は、42,897百万円(前年度比34.5%減)となりました。
電子材料事業では、半導体市場の市況軟化の影響を受けたものの、2023年10月に米国Entegris社からの買収を完了した半導体用プロセスケミカル事業が寄与し、売上が増加しました。今後、製品ラインアップ拡充による顧客提案力強化を通じて、新規ビジネスのさらなる拡大を図っていきます。また、今後の半導体市場拡大を見据えて、2023年4月には欧州における半導体材料工場の生産設備増強、2023年5月には台湾における最先端半導体材料工場の新設を発表し、さらに2024年1月には熊本拠点でのCMPスラリーの生産設備を本格稼働させるとともに、イメージセンサー用カラーフィルター材料の生産設備導入を発表しました。当社は、積極的な設備投資を継続し、高品質材料の安定生産や強固なグローバル供給体制を構築していきます。
ディスプレイ材料事業では、サプライチェーン全体での生産調整期にあった前年度に対して、売上が増加しました。
産業機材事業では、大手IT企業によるデータセンター建設への投資抑制等を受けたデータアーカイブ用のテープ需要停滞や、業務用PCの需要低迷の影響を受けたタッチパネル用センサーフィルム「エクスクリア」の販売減少等により、売上が減少しました。
ファインケミカル事業では、重合材料の欧州での需要低迷等の影響を受け、化成品販売が減少したことにより、売上が減少しました。
グラフィックコミュニケーション事業では、刷版材料分野は、欧米を中心とした印刷物需要減の影響等により売上が減少しました。デジタル印刷分野は、2023年4月から米国・英国・フランス・カナダにおいてプロダクションプリンターの販売を開始し、欧米向けの販売が伸長したこと等により売上が増加しました。インクジェット分野は、中国での不動産市況の低迷や欧州での金融引き締めによる需要停滞の影響を受けて、セラミック市場向けインクジェットヘッドの販売が減少したこと等により、売上が減少しました。
「ビジネスイノベーション部門」
本部門の連結売上高は、826,136百万円(前年度比1.4%減)となりました。営業利益は、70,750百万円(前年度比1.8%増)となりました。
オフィスソリューション事業では、OEM供給の拡大やワールドワイドでの販売価格改定効果等があったものの、欧米向け輸出が減少したこと等により、売上が減少しました。
ビジネスソリューション事業では、DX関連ソリューションの販売が増加したこと等により、売上が増加しました。2024年2月に、富士フイルムビジネスイノベーション㈱と、㈱サーバーワークスは、クラウドサービスの導入支援・運用保守を行う合弁会社「富士フイルムクラウド㈱」の設立に合意し、4月より営業を開始しました。富士フイルムビジネスイノベーション㈱の全国販売網、及びITインフラ管理の実績と、㈱サーバーワークスが有する、IaaS*の提供をはじめとするクラウドビジネスへの知見と高い技術力を組み合わせ、クラウドサービスの導入支援から運用保守までワンストップで提供していきます。
* Infrastructure as a Service。Microsoft Azure、AWS(Amazon Web Services)等のサーバー・CPU・ストレージを指す。
「イメージング部門」
本部門の連結売上高は、469,658百万円(前年度比14.5%増)となりました。営業利益は、101,947百万円(前年度比39.9%増)となりました。
コンシューマーイメージング事業では、インスタントフォトシステムINSTAXの販売が好調に推移し、売上が増加しました。従来の製品ラインアップに加え、「INSTAX mini Evo」や2023年10月に発売した“手のひらサイズカメラ”「INSTAX Pal」を中心に付加価値の高い製品の販売が好調に推移しました。
プロフェッショナルイメージング事業では、デジタルカメラの販売が好調に推移し、売上が増加しました。2024年3月には、高級コンパクトデジタルカメラ「X100シリーズ」の最新モデルとなる「FUJIFILM X100VI」を発売しました。約4020万画素センサーと最新プロセッサーを採用するとともに、シリーズ初のボディ内手振れ補正機能も搭載し、さらなる高画質・高性能を追求しています。
ⅱ)営業外損益及び税金等調整前当期純利益
営業外収益及び費用は、前年度9,145百万円の営業外収益に対し31,418百万円増加し、40,563百万円の営業外収益となりました。
税金等調整前当期純利益は、前年度の282,224百万円に対し35,064百万円増加し、317,288百万円となりました。
ⅲ)法人税等
法人税等は、前年度の65,206百万円に対し12,896百万円増加し、78,102百万円となりました。
ⅳ)持分法による投資損益及び非支配持分帰属損益
持分法による投資損益は、前年度4,656百万円の利益に対し545百万円減少し、4,111百万円の利益となりました。
非支配持分帰属損益は、前年度の2,252百万円の利益に比べ2,464百万円減少し、212百万円の損失となりました。
ⅴ)当社株主帰属当期純利益
当社株主帰属当期純利益は、前年度の219,422百万円に対し24,087百万円増加し、243,509百万円となりました。基本的1株当たり当社株主帰属当期純利益は、前年度の182.40円に対し、202.29円となりました。また、希薄化後1株当たり当社株主帰属当期純利益は、前年度の182.14円に対し、202.05円となりました。
なお、当社は、2024年4月1日付で普通株式を1株につき3株の割合で株式分割を行っております。1株当たり当社株主帰属当期純利益の各金額は、前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定しております。
③ 次期の見通し
(単位:億円)
2024年度
(次期の見通し)
2023年度
(実績)
増減率・増減額
売上高31,00029,6094.7%
営業利益3,0002,7678.4%
税金等調整前当期純利益3,1003,173△2.3%
当社株主帰属当期純利益2,4002,435△1.4%
ROE(%)7.88.20.4ポイント減
ROIC(%)5.45.60.2ポイント減
為替レート(円/米ドル)140円145円△5円
為替レート(円/ユーロ)150円157円△7円

2024年度業績は、連結売上高は3兆1,000億円(前年度比4.7%増)、営業利益は3,000億円(前年度比8.4%増)、税金等調整前当期純利益は3,100億円(前年度比2.3%減)、当社株主帰属当期純利益は2,400億円(前年度比1.4%減)を予想しております。
通期での対米ドル円為替レートを140円、対ユーロ円為替レートを150円で想定しております。
④ 重要な会計上の見積り
当社の連結財務諸表は、米国において一般に公正妥当と認められた会計基準に準拠して作成されております。これらの財務諸表の作成にあたっては、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす見積り及び仮定を行う必要があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは次のとおりであります。
ⅰ)企業結合
企業結合は取得法で処理しております。取得法では、取得した全ての資産及び引き受けた全ての負債を、支配獲得日における公正価値に基づき認識及び測定します。公正価値の決定には、将来キャッシュ・フローの予測、割引率及び永久成長率等の、重要な見積りを伴います。
企業結合の処理における公正価値の算定に用いられた見積りは合理的であると考えていますが、見積りの根拠となる前提条件の予測不能な変化に伴い公正価値が修正され、取得した資産の将来における減損損失の計上、引き受けた負債の増加につながる可能性があります。
なお、当事業年度に実施した事業買収については、連結財務諸表注記「23 事業買収及び事業売却」に記載しております。
ⅱ)営業権の減損
営業権は償却せず、毎年1月1日時点で減損の有無を検討しております。営業権の減損テストは、当社の報告単位毎に見積将来キャッシュ・フローの現在価値に基づく公正価値に基づいて行われており、使用される割引率は、報告単位のWACC(加重平均資本コスト)に基づいて算出しております。また、客観的事実や状況の変化により当該資産の公正価値が帳簿価額を下回る可能性がある場合には、その都度減損の有無を検討しております。
見積将来キャッシュ・フローの現在価値に基づく公正価値の算定には、将来キャッシュ・フローの予測、割引率及び永久成長率等の、重要な見積りを伴います。
営業権の減損判定に使用した公正価値の算定に用いられた見積りは合理的であると考えていますが、見積りの根拠となる前提条件の予測不能な変化によって公正価値が減少し、将来において営業権の減損損失を認識することになる可能性があります。
なお、事業セグメント毎の営業権の残高については、連結財務諸表注記「8 営業権及びその他の無形固定資産」に記載しております。
ⅲ)長期性資産の減損
営業権及び耐用年数を確定できないその他の無形固定資産を除く、保有及び使用予定の長期性資産について、客観的事実や状況の変化により当該資産の帳簿価額の回収可能性に疑いのある場合には、減損の有無を検討しております。減損の兆候があると判断されるときは、その資産に関連する見積割引前将来キャッシュ・フローとその資産の帳簿価額を比較し、帳簿価額の減額が必要かどうかを検討しております。この結果、帳簿価額が割引前将来キャッシュ・フローを超過すると判断される場合は、当該資産の帳簿価額を見積公正価値へ減額処理しております。公正価値を決定するにあたり、当社は市場取引価格又はその他の評価方法を使用しております。市場取引価格を利用できない場合には、主に資産の使用や最終的な処分から生じる見積将来キャッシュ・フローに基づく割引現在価値法、ロイヤルティ免除法又は超過収益法を使用しております。
これらの手法は、将来見積利益又はキャッシュ・フローの予測及び割引率等の、重要な見積りを伴います。
長期性資産の減損判定に使用した公正価値の算定に用いられた見積りは合理的であると考えていますが、見積りの根拠となる前提条件の予測不能な変化によって公正価値が減少し、将来において長期性資産の減損損失を認識することになる可能性があります。
ⅳ)退職給付引当金及び退職給付費用
当社の一部の子会社は確定給付企業年金制度を採用しており、当該制度に係る退職給付引当金及び退職給付費用は、数理計算上の仮定に基づいて算出しております。これらの仮定には、割引率、年金資産の長期期待収益率、予想再評価率、退職率、死亡率等が含まれております。
数理計算上の仮定は、最善の見積りにより決定しておりますが、見直しが必要となった場合には、退職給付引当金及び退職給付費用が増加する可能性があります。
なお、数理計算上の仮定については連結財務諸表注記「10 退職給付制度」に記載しております。
ⅴ)信用損失引当金
金融資産の信用損失引当金は、残存期間において将来的に発生すると予測される全ての信用損失を見積っています。
信用損失引当金の計上において、当社は、信用の質を一括評価債権及び個別評価債権として管理しており、債務者の財政状態や支払の延滞状況等、過去の信用損失実績及び合理的かつ裏付け可能な予測に基づき、金融資産について一括評価及び個別評価を行っています。
なお、信用損失引当金の残高については、連結財務諸表注記「21 金融資産の信用の質及び信用損失引当金」に記載しております。
ⅵ)繰延税金資産
資産及び負債の財務会計上の金額と税務上の金額の差異に基づいて繰延税金資産及び負債を認識しており、その算出にあたっては差異が解消される年度に適用される税率及び税法を適用しております。また、繰延税金資産のうち回収されない可能性が高い部分については、評価性引当金を計上しております。
回収可能性の検討にあたっては、評価時点で利用可能な情報に基づいた最善の見積りを行っておりますが、見積りの前提とした仮定や条件に変更が生じた場合には、繰延税金資産の回収可能性の評価を見直す可能性があります。
なお、繰延税金資産の残高については、連結財務諸表注記「11 法人税等」に記載しております。
ⅶ)棚卸資産
棚卸資産については、原則として移動平均法による低価法により評価しております。また、当社は定期的に陳腐化、滞留、又は過剰在庫の有無を検討し、該当する場合には正味実現可能価額まで評価減しております。
評価損の見積りにあたっては、過去の出荷実績や評価時点で入手可能な情報等を基に、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で判断しておりますが、市場環境が予測より悪化して正味実現可能価額が下落する場合には、追加の評価損計上が必要となる可能性があります。

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