有価証券報告書-第129期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/25 16:24
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111項目
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における連結売上高は、エレクトロニクス部門の半導体材料事業や、イメージング部門等を中心に売上を伸ばし、3,195,828百万円(前年度比7.9%増)となりました。営業利益は、330,155百万円(前年度比19.3%増)となりました。税金等調整前当期純利益は340,594百万円(前年度比7.3%増)、当社株主帰属当期純利益は260,951百万円(前年度比7.2%増)となりました。
事業セグメント別の業績は次のとおりであります。
(事業セグメント別の連結売上高)
セグメント前連結会計年度
(百万円)
当連結会計年度
(百万円)
増減額
(百万円)
増減率
(%)
ヘルスケア975,0811,022,56447,4834.9
エレクトロニクス358,427432,79774,37020.7
ビジネスイノベーション1,157,7501,198,49440,7443.5
イメージング469,658541,97372,31515.4
連結合計2,960,9163,195,828234,9127.9

ヘルスケア部門の連結売上高は、前年度の975,081百万円に対し、メディカルシステム事業、バイオCDMO事業等で売上を伸ばしたことにより47,483百万円増加し、1,022,564百万円となりました。エレクトロニクス部門の連結売上高は、前年度の358,427百万円に対し、半導体材料事業、ディスプレイ材料事業等で売上を伸ばしたことにより74,370百万円増加し、432,797百万円となりました。ビジネスイノベーション部門の連結売上高は、前年度の1,157,750百万円に対し、ビジネスソリューション事業等で売上を伸ばしたことにより40,744百万円増加し、1,198,494百万円となりました。イメージング部門の連結売上高は、前年度の469,658百万円に対し、コンシューマーイメージング事業、プロフェッショナルイメージング事業で売上を伸ばしたことにより72,315百万円増加し、541,973百万円となりました。
(事業セグメント別の営業利益)
セグメント前連結会計年度
(百万円)
当連結会計年度
(百万円)
増減額
(百万円)
増減率
(%)
ヘルスケア97,38977,635△19,754△20.3
エレクトロニクス46,27077,31531,04567.1
ビジネスイノベーション67,42574,6147,18910.7
イメージング102,033139,21437,18136.4
全社費用等△36,392△38,623△2,231-
連結合計276,725330,15553,43019.3

※当連結会計年度より、グラフィックコミュニケーション事業をエレクトロニクス(旧マテリアルズ)セグメントからビジネスイノベーションセグメントへ変更しております。前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の区分方法により作成したものを記載しております。変更の概要については連結財務諸表注記23「セグメント情報」に記載しております。
ヘルスケア部門の営業利益は、前年度の97,389百万円に対し、バイオCDMOの一時費用等により19,754百万円減少し、77,635百万円となりました。エレクトロニクス部門の営業利益は、前年度の46,270百万円に対し、生成AI向け半導体材料やOLED向け材料の増収に伴う増益等により31,045百万円増加し、77,315百万円となりました。ビジネスイノベーション部門の営業利益は、前年度の67,425百万円に対し、DX関連ソリューション等の販売増加や欧米市場の増収に伴う増益等により7,189百万円増加し、74,614百万円となりました。イメージング部門の営業利益は、前年度の102,033百万円に対し、インスタントフォトシステムやデジタルカメラの販売が好調に推移したことにより37,181百万円増加し、139,214百万円となりました。
当連結会計年度末では、総資産は有形固定資産の増加等により466,448百万円増加し、5,249,908百万円(前年度末比9.8%増)となりました。負債は社債及び長期借入金の増加等により287,081百万円増加し、1,897,226百万円(前年度末比17.8%増)となりました。純資産は当社株主帰属当期純利益の計上等により179,367百万円増加し、3,352,682百万円(前年度末比5.7%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」と記載します。)は、前連結会計年度末より7,604百万円減少し、当連結会計年度末において172,111百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により得られた資金は428,162百万円となり、当期純利益、減価償却費、持分証券に関する損益が増加したこと等に起因して、前連結会計年度と比較して20,221百万円増加(前年度比5.0%増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動に使用した資金は541,953百万円となり、前連結会計年度と比較して14,537百万円増加(前年度比2.8%増)しておりますが、これは有形固定資産の購入額が増加したこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動により得られた資金は108,883百万円となり、前連結会計年度と比較して109,345百万円増加(前連結会計年度は462百万円の支出)しておりますが、これは長期債務による調達額が増加したこと等によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産・販売品目は多種多様であり、同種の製品であっても、その容量・構造・形式等は必ずしも一様ではなく、セグメント毎に生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことは行っておりません。
販売の実績につきましては、「① 財政状態及び経営成績の状況」の記載に含めております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 資本の財源及び資金の流動性
ⅰ)キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(連結キャッシュ・フロー指標)
前連結会計年度当連結会計年度
株主資本比率(%)66.363.8
時価ベースの株主資本比率(%)84.865.3
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)1.21.6
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)48.148.9

(注)株主資本比率:株主資本/総資産
時価ベースの株主資本比率:株式時価総額(期末株価終値×期末発行済株式数*)/総資産
*自己株式を除く
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債(社債、短期・長期借入金)/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い(支払利息)

ⅱ)財務政策
当社グループの資金需要には、運転資金需要及び投資を目的とした資金需要、株主還元のための資金需要が含まれます。
運転資金需要のうち主なものは、原材料等の購入費用、製造費用、販売費及び一般管理費、研究開発費等の営業費用によるものであり、投資を目的とした資金需要のうち主なものは、設備投資、事業買収を含む投融資等によるものであります。また、株主還元の方針は次のとおりであります。
(株主還元方針)
配当につきましては、連結業績を反映させるとともに、成長事業のさらなる拡大に向けたM&A、設備投資、研究開発投資等、将来にわたって企業価値を向上させていくために必要となる資金の水準等も考慮した上で決定いたします。また、その時々のキャッシュ・フローを勘案し、株価推移に応じて自己株式の取得も機動的に実施していきます。株主還元方針については、配当を重視し、配当性向30%を目安としております。
これらの資金は、主として内部資金により充当し、必要に応じ金融機関からの借入や社債による資金調達を実施しています。
なお、当連結会計年度末における短期の社債及び借入金の残高は215,103百万円、長期の社債及び借入金の残高は470,805百万円であります。
② 経営成績
ⅰ)売上高、営業費用及び営業利益
当連結会計年度の売上高は、前年度の2,960,916百万円に対し、234,912百万円増加し、3,195,828百万円(前年度比7.9%増)となりました。国内売上高は1,099,302百万円(前年度比4.7%増)、海外売上高は2,096,526百万円(前年度比9.7%増)となりました。実績為替レートは152円/米ドル(前年度比7円安)、164円/ユーロ(前年度比7円安)となりました。
販売費及び一般管理費は、前年度の752,427百万円に対し、54,098百万円増加し、806,525百万円(前年度比7.2%増)となりました。販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は25.2%となりました。
研究開発費は、前年度の157,108百万円に対し、6,291百万円増加し、163,399百万円(前年度比4.0%増)となりました。研究開発費の売上高に対する比率は5.1%となりました。
事業セグメント別の業績は次のとおりであります。
「ヘルスケア部門」
本部門の連結売上高は、1,022,564百万円(前年度比4.9%増)となりました。営業利益は、77,635百万円(前年度比20.3%減)となりました。
メディカルシステム事業では、中国における医療機材の需要減等の影響を受けるも、内視鏡やCT・MRI、体外診断(IVD)等の分野で販売が好調に推移したことにより、売上が増加しました。X線画像診断分野では、日本におけるデジタルマンモグラフィ撮影装置「Amulet SOPHINITY」及び「Amulet ELITE」の販売伸長に加え、日本・欧州を中心とした、契約率向上による保守サービス事業の拡大等により、売上が増加しました。医療IT分野では、電子カルテ・レセプト関連事業を2023年10月に譲渡した影響があるも、医用画像情報システム(PACS)「SYNAPSE」や3D画像解析システム「SYNAPSE VINCENT」を中心としたシステム・サービス販売が日本・米国・欧州・中東・東南アジア等で好調に推移し、売上が増加しました。超音波診断分野は、米国及び中国の販売が堅調に推移し、売上が増加しました。内視鏡分野では、日本・米国・欧州をはじめとする主要市場で販売が伸長し、売上が増加しました。日本では、画像処理エンジンを一新し高画質を追求したフラッグシップモデル「ELUXEO 8000システム」(2024年5月発売)が、売上拡大に寄与しました。体外診断(IVD)分野では、血液生化学検査「富士ドライケム」機器・スライドの販売が好調に推移したことにより、売上が増加しました。CT・MRI画像診断分野では、米国・欧州・中南米を中心に販売が伸長したこと等により売上が増加しました。
バイオCDMO事業では、中小型製造設備では細胞・遺伝子治療薬の市況低迷や、テキサス拠点の商用製造拡大に向けた体制強化のために実施した稼働調整の影響がありましたが、デンマーク拠点の大型製造設備において抗体医薬品の受託製造が堅調に推移したこと等により、売上が増加しました。2024年11月には、デンマーク拠点にて、20,000リットルの動物細胞培養タンク6基を増設する第1次設備増強工事を完了し、稼働を開始しました。高い成長を続けるバイオ医薬品市場に対して、生産プロセスの開発受託に加え、小規模生産から大規模生産、原薬から製剤・包装の受託等、お客様のニーズに一貫してお応えできる体制を整備し、事業の成長を一段と加速していきます。
ライフサイエンス事業では、前年度にiPS 細胞を用いた網膜疾患治療法の開発・商業化に関するライセンスを供与したことに伴い、一時的なライセンス収入を計上したことの反動があるも、創薬支援向け細胞・培地・試薬の販売が安定して推移し、売上が増加しました。
医薬品事業では、COVID-19国産ワクチンの治験薬受託製造が寄与するも、前年に特許ライセンス収入 を計上した反動等により、売上が減少しました。
コンシューマーヘルスケア事業では、ASTALIFT MENシリーズや、2024年3月に発売した化粧品「ASTALIFT WHITE ADVANCED LOTION」「ASTALIFT WHITE ADVANCED CREAM」の販売が好調に推移したものの、その他化粧品、及び市場全体が停滞したサプリメントの販売減少等により、事業全体では売上が減少しました。
CRO事業では、当社独自のiPS 細胞技術や AI 技術を活用し、新たな医薬品のシーズ探索や有効性・安全性評価等のサービス提供を進めています。
「エレクトロニクス部門」
本部門の連結売上高は、432,797百万円(前年度比20.7%増)となりました。営業利益は、77,315百万円(前年度比67.1%増)となりました。
半導体材料事業では、生成AI向け先端半導体の需要拡大に加え、2023年10月に米国Entegris社から買収を完了した半導体用プロセスケミカル事業が寄与したこと等で、売上が増加しました。2025年2月には、ベルギーの生産拠点において、先端半導体材料のCMPスラリーの生産設備を新たに導入するとともに、フォトリソグラフィー周辺材料の既存設備を増強することを発表しました。当社は、今後も積極的な成長投資を継続し、日米欧アジアの主要国に製造拠点を有するグローバルな安定供給体制や高い研究開発力を生かして、半導体製造工程を幅広くカバーし、最適な材料を提供するワンストップソリューションの推進により、事業の成長を一段と加速していきます。
2024年6月に、ディスプレイ材料事業、産業機材事業、ファインケミカル事業を統合し、アドバンストファンクショナルマテリアルズ事業部を設立したのに伴い、当該事業をAF事業として開示しています。AF事業では、人材、ビジネス資産を一元化し、近接領域での相乗効果を創出、また、コア技術や、市場への深い理解に基づく新規ビジネス開発の知見を事業・市場軸で共有することで、市場開拓力を強化・向上させていきます。当期は、OLED向け反射防止材料の受注好調等により、売上が増加しました。
「ビジネスイノベーション部門」
本部門の連結売上高は、1,198,494百万円(前年度比3.5%増)となりました。営業利益は、74,614百万円(前年度比10.7%増)となりました。
ビジネスソリューション事業では、自治体向けサービス売上やWindows10サポート終了に伴う買い替え需要を梃子にしたDX関連ソリューション販売が伸長したこと等により、売上が増加しました。2025年2月には、Microsoft Dynamics 365の導入コンサルティングサービスを展開する㈱パシフィックビジネスコンサルティングの買収を完了しました。今回の買収に伴う中堅・中小企業向け基幹システム販売・導入支援の事業基盤強化により、更に基幹ビジネスを成長させていきます。
オフィスソリューション事業では、中国の景気減速を中心としたアジア地域における販売減や低採算の欧米向けプリンターの販売を終了したこと等により、売上が減少しました。2024年10月には、A3デジタルカラー複合機「Apeos」シリーズ3機種10商品の販売を開始しました。また、イタリア、イギリスに続き、スペインとフランスでオフィス向けデジタルカラー複合機の販売を開始し、新たに欧州地域での販売エリアを拡大しました。当社は今後も、グローバルでの複合機販売を強化していきます。2025年1月には、コニカミノルタ㈱との合弁で、原材料・部材の安定調達とコストダウンを推進する、グローバルプロキュアメントパートナーズ㈱を設立しました。両社が保有する幅広いサプライヤーネットワークを活用し、商品の強固な供給体制の構築や業務プロセスの効率化等、事業基盤の強化に取り組んでいきます。
グラフィックコミュニケーション事業では、デジタル印刷分野におけるプロダクションプリンターの欧米向け販売伸長、インクジェット分野におけるインクジェットヘッドの販売伸長等により、売上が増加しました。2025年1月には、プロダクションプリンター「Revoria Press」シリーズのミドルレンジモデルの新商品として、CMYKの4色トナーに加え特殊トナー*を搭載し、1パスで5色印刷を可能にした「Revoria Press EC2100S」、「Revoria Press SC285S」を発売、また、業界トップクラスの高速印刷と高精細な画質を両立する新開発の技術を搭載した、商業印刷用の高速ロール紙カラーインクジェットプリンター「Jet Press 2160CFG」の国内受注を開始しました。当社は、オフセットからデジタル印刷、さらには印刷ワークフローに関するDXソリューションまでを、ワールドワイドのお客様にお届けするソリューションパートナーとして、印刷ビジネスの拡大に貢献していきます。
*クリア・ピンク、カスタムレッド、ゴールド、シルバー、ホワイトの特殊トナー(ゴールド・シルバー・ホワイトの特殊トナーは後日発売予定)。
「イメージング部門」
本部門の連結売上高は、541,973百万円(前年度比15.4%増)となりました。営業利益は、139,214百万円(前年度比36.4%増)となりました。
コンシューマーイメージング事業では、インスタントフォトシステム「instax」の好調な販売が継続し、売上が増加しました。当期は、ワイドフォーマット対応アナログカメラ「instax WIDE 400」や、ARエフェクト機能を強化したスマホプリンター「instax Link 3」、シリーズ最多のエフェクトを搭載したハイエンドモデル「instax WIDE Evo」等多彩な新製品を展開し、幅広い年齢層や多様なニーズに応える新しい写真体験を提供しています。またイベント向けアプリ「instax Biz」を通じ、ゲームやスポーツ、音楽等様々な分野で「instax」のファン層拡大を進めており、今後も“撮ったその場で”、すぐにプリントが楽しめる「instax」の世界を広げ、写真の価値と楽しみを広めていきます。
プロフェッショナルイメージング事業では、デジタルカメラの販売が好調に推移したことにより、売上が増加しました。当期は「FUJIFILM GFX100S II」、「FUJIFILM X-T50」、「FUJIFILM X-M5」の新製品を発売し、2025年3月には、「GFXシリーズ」初となるレンズ一体型デジタルカメラで、フルサイズ1.7倍の大型センサーによる高画質と小型・軽量ボディを両立した「FUJIFILM GFX100RF」を発表しました。今後も、「GFX シリーズ」ではラージフォーマットによる圧倒的高画質を、「X シリーズ」では画質とサイズのベストバランスを実現し、デジタルカメラユーザーや映像業界に魅力的な製品を提供していきます。
ⅱ)営業外損益及び税金等調整前当期純利益
営業外収益及び費用は、前年度40,563百万円の営業外収益に対し30,124百万円減少し、10,439百万円の営業外収益となりました。
税金等調整前当期純利益は、前年度の317,288百万円に対し23,306百万円増加し、340,594百万円となりました。
ⅲ)法人税等
法人税等は、前年度の78,102百万円に対し507百万円減少し、77,595百万円となりました。
ⅳ)持分法による投資損益及び非支配持分帰属損益
持分法による投資損益は、前年度4,111百万円の利益に対し5,431百万円減少し、1,320百万円の損失となりました。
非支配持分帰属損益は、前年度の212百万円の利益に対し940百万円減少し、728百万円の損失となりました。
ⅴ)当社株主帰属当期純利益
当社株主帰属当期純利益は、前年度の243,509百万円に対し17,442百万円増加し、260,951百万円となりました。基本的1株当たり当社株主帰属当期純利益は、前年度の202.29円に対し、216.67円となりました。また、希薄化後1株当たり当社株主帰属当期純利益は、前年度の202.05円に対し、216.46円となりました。
なお、当社は、2024年4月1日付で普通株式を1株につき3株の割合で株式分割を行っております。1株当たり当社株主帰属当期純利益の各金額は、前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定しております。
③ 次期の見通し
(単位:億円)
2025年度
(次期の見通し)
2024年度
(実績)
増減率・増減額
売上高32,80031,9582.6%
営業利益3,3103,3020.3%
税金等調整前当期純利益3,4303,4060.7%
当社株主帰属当期純利益2,6202,6100.4%
ROE(%)7.78.00.3ポイント減
ROIC(%)5.55.90.4ポイント減
為替レート(円/米ドル)145円152円△7円
為替レート(円/ユーロ)155円164円△9円

2025年度業績は、連結売上高は3兆2,800億円(前年度比2.6%増)、営業利益は3,310億円(前年度比0.3%増)、税金等調整前当期純利益は3,430億円(前年度比0.7%増)、当社株主帰属当期純利益は2,620億円(前年度比0.4%増)を予想しております。
通期での対米ドル円為替レートを145円、対ユーロ円為替レートを155円で想定しております。
④ 重要な会計上の見積り
当社の連結財務諸表は、米国において一般に公正妥当と認められた会計基準に準拠して作成されております。これらの財務諸表の作成にあたっては、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす見積り及び仮定を行う必要があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは次のとおりであります。
ⅰ)企業結合
企業結合は取得法で処理しております。取得法では、取得した全ての資産及び引き受けた全ての負債を、支配獲得日における公正価値に基づき認識及び測定します。公正価値の決定には、将来キャッシュ・フローの予測、割引率及び永久成長率等の、重要な見積りを伴います。
企業結合の処理における公正価値の算定に用いられた見積りは合理的であると考えていますが、見積りの根拠となる前提条件の予測不能な変化に伴い公正価値が修正され、取得した資産の将来における減損損失の計上、引き受けた負債の増加につながる可能性があります。
ⅱ)営業権の減損
営業権は償却せず、毎年1月1日時点で減損の有無を検討しております。営業権の減損テストは、当社の報告単位毎に見積将来キャッシュ・フローの現在価値に基づく公正価値に基づいて行われており、使用される割引率は、報告単位のWACC(加重平均資本コスト)に基づいて算出しております。また、客観的事実や状況の変化により当該資産の公正価値が帳簿価額を下回る可能性がある場合には、その都度減損の有無を検討しております。
見積将来キャッシュ・フローの現在価値に基づく公正価値の算定には、将来キャッシュ・フローの予測、割引率及び永久成長率等の、重要な見積りを伴います。
営業権の減損判定に使用した公正価値の算定に用いられた見積りは合理的であると考えていますが、見積りの根拠となる前提条件の予測不能な変化によって公正価値が減少し、将来において営業権の減損損失を認識することになる可能性があります。
なお、事業セグメント毎の営業権の残高については、連結財務諸表注記「8 営業権及びその他の無形固定資産」に記載しております。
ⅲ)長期性資産の減損
営業権及び耐用年数を確定できないその他の無形固定資産を除く、保有及び使用予定の長期性資産について、客観的事実や状況の変化により当該資産の帳簿価額の回収可能性に疑いのある場合には、減損の有無を検討しております。減損の兆候があると判断されるときは、その資産に関連する見積割引前将来キャッシュ・フローとその資産の帳簿価額を比較し、帳簿価額の減額が必要かどうかを検討しております。この結果、帳簿価額が割引前将来キャッシュ・フローを超過すると判断される場合は、当該資産の帳簿価額を見積公正価値へ減額処理しております。公正価値を決定するにあたり、当社は市場取引価格又はその他の評価方法を使用しております。市場取引価格を利用できない場合には、主に資産の使用や最終的な処分から生じる見積将来キャッシュ・フローに基づく割引現在価値法、ロイヤルティ免除法又は超過収益法を使用しております。
これらの手法は、将来見積利益又はキャッシュ・フローの予測及び割引率等の、重要な見積りを伴います。
長期性資産の減損判定に使用した公正価値の算定に用いられた見積りは合理的であると考えていますが、見積りの根拠となる前提条件の予測不能な変化によって公正価値が減少し、将来において長期性資産の減損損失を認識することになる可能性があります。
ⅳ)退職給付引当金及び退職給付費用
当社の一部の子会社は確定給付企業年金制度を採用しており、当該制度に係る退職給付引当金及び退職給付費用は、数理計算上の仮定に基づいて算出しております。これらの仮定には、割引率、年金資産の長期期待収益率、予想再評価率、退職率、死亡率等が含まれております。
数理計算上の仮定は、最善の見積りにより決定しておりますが、見直しが必要となった場合には、退職給付引当金及び退職給付費用が増加する可能性があります。
なお、数理計算上の仮定については連結財務諸表注記「10 退職給付制度」に記載しております。
ⅴ)信用損失引当金
金融資産の信用損失引当金は、残存期間において将来的に発生すると予測される全ての信用損失を見積っています。
信用損失引当金の計上において、当社は、信用の質を一括評価債権及び個別評価債権として管理しており、債務者の財政状態や支払の延滞状況等、過去の信用損失実績及び合理的かつ裏付け可能な予測に基づき、金融資産について一括評価及び個別評価を行っています。
なお、信用損失引当金の残高については、連結財務諸表注記「20 金融資産の信用の質及び信用損失引当金」に記載しております。
ⅵ)繰延税金資産
資産及び負債の財務会計上の金額と税務上の金額の差異に基づいて繰延税金資産及び負債を認識しており、その算出にあたっては差異が解消される年度に適用される税率及び税法を適用しております。また、繰延税金資産のうち回収されない可能性が高い部分については、評価性引当金を計上しております。
回収可能性の検討にあたっては、評価時点で利用可能な情報に基づいた最善の見積りを行っておりますが、見積りの前提とした仮定や条件に変更が生じた場合には、繰延税金資産の回収可能性の評価を見直す可能性があります。
なお、繰延税金資産の残高については、連結財務諸表注記「11 法人税等」に記載しております。
ⅶ)棚卸資産
棚卸資産については、原則として移動平均法による低価法により評価しております。また、当社は定期的に陳腐化、滞留、又は過剰在庫の有無を検討し、該当する場合には正味実現可能価額まで評価減しております。
評価損の見積りにあたっては、過去の出荷実績や評価時点で入手可能な情報等を基に、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で判断しておりますが、市場環境が予測より悪化して正味実現可能価額が下落する場合には、追加の評価損計上が必要となる可能性があります。

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