有価証券報告書-第122期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/29 9:04
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(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
2017年度の世界経済を概観すると、全体として緩やかな回復基調が継続しました。米国の景気は、個人消費や設備投資が増加し、着実な回復が継続しました。欧州の景気は、消費や設備投資の増加により、緩やかな回復基調が継続しました。中国や他のアジア地域の景気は持ち直しの動きが続きました。日本では、雇用・所得環境の改善により、緩やかな回復基調が続きました。
当社グループは、事業構造の転換で確立した強靭な経営基盤から生み出す利益を効率的に活用して安定成長できる事業ポートフォリオを構築して参りました。これらをさらに深化させ、持続的な成長を実現するために2017年8月に中期経営計画「VISION2019」(2017年度~2019年度)を策定しました。本中期経営計画では、イメージング・ヘルスケア&マテリアルズ・ドキュメントソリューションに属する各事業を、その成長段階に応じて「収益力の向上」、「さらなる成長の加速」、「未来を創る投資」の3つのステージに置き、現在の各事業の位置付けを明確化し、「各事業の収益力の向上によるキャッシュの安定的創出」、「主要事業の成長加速による売上・利益の拡大」、「未来の柱となる収益貢献事業の育成」を推進することで、戦略的飛躍へと繋げていきます。また、既存事業で築いた海外販売基盤の強化を進めつつ、ヘルスケア製品や新規高機能製品等の海外展開を加速させて、さらなる成長を図ります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの名称を変更しており、従来の「インフォメーション ソリューション」を「ヘルスケア&マテリアルズ ソリューション」に変更しております。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。
当社グループの2017年度における連結売上高は、電子映像事業、メディカルシステム事業、電子材料事業等で売上を伸ばし、2,433,365百万円(前年度比4.8%増)となりました。営業利益は、ドキュメントソリューションで実施した構造改革等の一時費用が発生したことにより、130,679百万円(前年度比24.1%減)となりました。これに加えて、有価証券売却益や和光純薬工業㈱(現 富士フイルム和光純薬㈱)の連結子会社化による評価益により、税金等調整前当期純利益は197,807百万円(前年度比1.6%増)、当社株主帰属当期純利益は140,694百万円(前年度比7.0%増)となりました。
当連結会計年度末では、総資産は社債の償還、営業債権の減少等により40,249百万円減少し、3,492,940百万円(前年度比1.1%減)となりました。負債は社債の償還等により70,897百万円減少し、1,194,234百万円(前年度比5.6%減)となりました。純資産は自己株式取得や配当金の支払い等で減少した一方、当期純利益で増加したことにより30,648百万円増加し、2,298,706百万円(前年度比1.4%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
「イメージング ソリューション部門」
フォトイメージング事業では、インスタントカメラ“チェキ”シリーズやチェキ用フィルム等、撮影したその場で写真プリントが楽しめるインスタントフォトシステムを中心に売上が増加しました。2017年5月に発売したハイブリッドインスタントカメラ「instax SQUARE SQ10」及びスクエアフォーマットフィルム「instax SQUARE Film」、2017年11月に発売したスクエアフォーマット採用のスマートフォン用プリンター「instax SHARE SP-3」の販売が好調に推移しました。また、2017年12月からスマートフォン向けプリント注文アプリ「超簡単プリントアプリケーション」の提供を開始。スマートフォンに保存されている画像を簡単にプリントすることができ、新たなプリント需要を開拓しています。付加価値プリントビジネスでは、写真をパネル加工や額装し、部屋のインテリアとして楽しめる「WALL DECOR(ウォールデコ)プリントサービス」や、AIを活用した独自技術で写真を自動的にレイアウトするフォトブック「Year Album(イヤーアルバム)」、店頭での即時仕上げが可能なフォトブック「PhotoZINE」等の各種サービスが成長を続けており、売上の拡大に貢献しています。
光学・電子映像事業の電子映像分野では、2018年3月に発売した、新開発の高剛性・高耐久ボディ、究極の高画質、快適な操作性を実現したミラーレスデジタルカメラ「FUJIFILM X-H1」、2018年2月に発売した、小型軽量ボディに新開発のセンサーと画像処理エンジンを搭載した「FUJIFILM X-A5」を中心としたXシリーズ、大型サイズ(43.8mm×32.9mm)のイメージセンサーを搭載した中判ミラーレスデジタルカメラ「FUJIFILM GFX 50S」、及び各種交換レンズの販売が好調に推移したことにより、売上が増加しました。光学デバイス分野では、車載用やプロジェクター用等各種産業用レンズや、市場が拡大しているWeb映像等の動画撮影向けの新シリーズであるシネマカメラ用レンズ「MKレンズ」シリーズの販売が好調に推移し、売上が増加しました。また、2018年1月に24倍の高倍率ズームを備え小型軽量と4K高画質を両立した放送用レンズ「UA24×7.8BE」を発売。4K対応放送用レンズのラインアップは8機種となり、4K分野をリードしていきます。
本部門の連結売上高は、電子映像事業が大幅に売上を伸ばし、382,961百万円(前年度比12.1%増)となりました。営業利益は、各事業の収益性改善等により、56,025百万円(前年度比52.0%増)となりました。
「ヘルスケア&マテリアルズ ソリューション部門」
メディカルシステム事業では、X線画像診断、医療IT、内視鏡、超音波、体外診断(IVD)システム等全ての分野で販売が好調に推移し、売上が増加しました。X線画像診断分野では、小型化と従来機比約1/5の軽量化を実現した超軽量移動型デジタルX線撮影装置「FUJIFILM DR CALNEO AQRO(カルネオ アクロ)」の販売が好調に推移。また2018年2月に発売した、前方視認性に優れる支柱昇降タイプのX線DR回診車 「FUJIFILM DR CALNEO Go PLUS version」も医療現場で高い評価を得ています。医療IT分野では、医用画像情報システム(PACS)「SYNAPSE」を中心としたシステムの販売が好調に推移しました。内視鏡分野では、当社独自の特殊光観察が可能な「LASEREO」シリーズの国内外での販売が好調に推移しました。超音波診断分野では、プレミアム機種「SonoSite X-Porte」、携帯型超音波画像診断装置「SonoSite EdgeⅡ」、フルフラット型超音波画像診断装置「SonoSite SⅡ」等臨床処置現場における操作性・堅牢性等のニーズに応えた製品群の販売が、日米欧をはじめアジアや中東地域等で伸長しました。体外診断(IVD)分野は、血液検査システム「ドライケムシリーズ」の販売が欧州及びアジアで好調に推移しました。2017年4月に和光純薬工業㈱(現 富士フイルム和光純薬㈱)の臨床検査薬事業を連結対象に加えたことで、前年に対して売上が大きく伸長。2018年2月にインフルエンザやマイコプラズマ肺炎等の感染症を引き起こすウイルスや細菌の有無を自動判定する感染症検査装置「富士ドライケム IMMUNO AG2」を発売しました。
医薬品事業では、低分子医薬品における後発医薬品の影響等を受け、売上は減少しました。研究開発においては、2017年8月に再発・難治性の急性骨髄性白血病を適応症とする抗がん剤「FF-10101」の臨床第Ⅰ相試験を米国で開始。また、進行性の固形がんを適応症とする抗がん剤「ゲムシタビン」をリポソームに内包したリポソーム製剤「FF-10832」の臨床第Ⅰ相試験を2018年5月に米国で開始する等パイプラインの開発を着実に推進しています。また、当社グループの富山化学工業㈱の医薬品生産拠点に約40億円を投資し新工場を建設することを2018年2月に発表。新工場では、「FF-10832」等独自技術を活かしたリポソーム製剤の治験薬製造や商業生産を行う計画です。
バイオCDMO事業では、医薬品のプロセス開発・製造受託が好調に推移しました。顧客からの増産要請や今後のさらなる需要拡大に迅速に応えるため、米国テキサス拠点に新たに建設した生産棟を2018年1月に稼働しました。さらに、米国拠点のバイオ医薬品の生産能力増強や、英国の生産プロセス開発拠点の追加設備投資の前倒しを決定する等、今後も生産能力増強を継続するとともに、高効率・高生産技術の開発により、バイオ医薬品のプロセス開発・製造受託事業を拡大していきます。
再生医療事業では、J-TECの自家培養表皮「ジェイス」が、2016年12月より先天性巨大色素性母斑に適応対象を拡大した効果もあり、受注が好調に推移し、売上に貢献しました。また、再生医療で重要な役割を果たす「培地・サイトカイン」に高い技術を持つ和光純薬工業㈱(現 富士フイルム和光純薬㈱)を2017年4月に連結子会社化。iPS細胞の開発・製造の世界的なリーディングカンパニーであるFCDIやJ-TEC、そして「足場材(リコンビナントペプチド)」で強みを持つ富士フイルム㈱と合わせ、グループ内のシナジーを発揮し、再生医療事業の拡大をさらに加速します。また、2018年3月には、培地のリーディングカンパニーであるISUSおよびISJの買収を発表。培地事業を拡大すると共に、再生医療分野の研究開発を加速、医薬品の開発・製造受託事業の拡大への貢献等シナジーを最大化させていきます。
ライフサイエンス事業では、2017年3月に販売を開始した美白化粧水「アスタリフト ホワイトブライトローション」等の美白シリーズ、「糖の吸収を抑える」と「腸内環境を整える」の2つの機能を持つ機能性表示食品「メタバリアS」等の販売が好調に推移し、売上が増加しました。また、2018年3月に発売した美白クリーム「アスタリフト ホワイト クリーム」、ベースメイクシリーズの新たなラインアップとして発売した「アスタリフト BB クリーム」の販売も堅調に推移しています。
ディスプレイ材料事業では、タッチパネル、有機EL関連など新規分野の製品販売が伸長しましたが、既存タック製品の在庫調整の影響を受け、売上はほぼ横這いとなりました。
産業機材事業では、当社グループ会社の洋紙事業とプリンターシステム事業の譲渡等により売上が減少しましたが、タッチパネル用センサーフィルム「エクスクリア」、工業用X線フィルムや圧力測定フィルム「プレスケール」の販売が好調に推移しました。
電子材料事業では、先端フォトレジストやフォトリソ周辺材料、CMPスラリー、イメージセンサー用カラーモザイク等の販売が通期にわたり好調を維持し、売上が大幅に増加しました。
ファインケミカル事業では、紙おむつ等日用品に使用される高吸水性樹脂の原料となる重合開始剤等の高機能化成品の売上が増加しました。事業基盤をさらに強化するため、2018年4月1日付で和光純薬工業㈱と富士フイルムファインケミカルズ㈱を統合。社名を富士フイルム和光純薬㈱として、研究開発・生産・品質保証・営業等の全ての機能を一体化することで体制を強化し、さらなるビジネス拡大を図っていきます。
記録メディア事業では、高容量データストレージ用磁気テープ製品の在庫調整等の影響で売上が減少しました。「BaFe(バリウムフェライト)磁性体」等の独自技術を使用したデータストレージ用磁気テープの拡販を進めるとともに、「dternity(ディターニティ)」等のアーカイブサービスを提供することで、ビッグデータ時代の顧客ニーズに確実に対応していきます。
グラフィックシステム事業では、製版・刷版材料の総需要減による販売減等により、売上が減少しました。2017年10月から米国Xerox Corporationと北米地域におけるデジタル印刷機「Jet Press720S」の販売協業を開始。また、富士フイルム㈱と富士ゼロックス㈱のインクジェットデジタルプレスの国内の販売機能を、富士フイルムデジタルプレス㈱に統合する等販売体制を再編。デジタル化が進む印刷市場において、最適な製品・ソリューションを提供するとともに、「Jet Press」の拡販を図ります。
インクジェット事業では、インク及び産業用インクジェットヘッドの販売が好調に推移しました。これまで注力してきた商業印刷分野、サインディスプレー分野やセラミック分野に加え、テキスタイル等、新たな領域へ独自の製品を展開し、事業を拡大していきます。
本部門の連結売上高は、メディカルシステム事業、電子材料事業等で大きく売上を伸ばし、1,002,602百万円(前年度比11.5%増)となりました。営業利益は、収益性の改善等により、92,796百万円(前年度比11.8%増)となりました。
「ドキュメント ソリューション部門」
オフィスプロダクト&プリンター事業のオフィスプロダクト分野では、国内やオセアニア地域で複合機の販売台数が減少しましたが、中国での販売が引続き堅調だったことや、欧米向けの新商品が好調で輸出が増加したことから、全体の販売台数は対前年でやや増加しました。オフィスプリンター分野では低採算のローエンドプリンタービジネスの縮小により、販売台数が減少しました。
プロダクションサービス事業は、年間の販売台数は減少しましたが、2017年11月に発売したカラー・オンデマンド・パブリッシング機「IridesseTM Production Press」の販売が好調に推移しました。2018年2月にはモノクロ高速プロダクションプリンターのラインアップを一新、オフィス市場、グラフィックアーツ市場から基幹出力業務まで幅広い業務を支援し、売上拡大を目指します。
ソリューション&サービス事業は、図面管理ソリューション等の業種業務別ソリューションの販売が好調に推移したことに加え、既存のBPO(Business Process Outsourcing)契約に対する売上も堅調に推移しましたが、仕入れ商品に対する売上の計上方法を変更した影響により、全体の売上は対前年で減少しました。今後は、AI(人工知能)及びIoT(Internet of Things)・IoH(Internet of Humans)技術を活用した新たなソリューション・サービスの提供により、創造的な働き方への変革及び企業競争力の強化を支援することで、事業を拡大していきます。
なお、構造改革費用等の一時費用については、主に国内の人員削減等により37,987百万円の構造改革費用を計上しました。また、一時費用の一部として、富士ゼロックス㈱のアジア販売子会社等において以下の事項にかかわる費用を計上しております。
当社は前年度に公表したFuji Xerox New Zealand Limited及びFuji Xerox Australia Pty. Limitedの会計問題を踏まえ、当社社長を委員長とするガバナンス強化委員会の下、全世界のグループ会社を対象にガバナンス強化策を実施してきました。特に、経理分野では、当社、富士フイルム㈱及び富士ゼロックス㈱の経理部門を統合し、売上計上プロセスや債権管理プロセスの改善を徹底、リース取引基準の厳格化、全グループ会社のCEO及びCFOを対象にした会計コンプライアンス教育等を実施いたしました。さらに、各社の経理状況を徹底的にチェックし、営業債権に対する貸倒引当金処理の厳格化等を各グループ会社に徹底しています。その結果、2017年度における貸倒引当金処理の厳格化や事業戦略見直しによる費用計上等、当施策の実施により明らかになった過年度分を含む会計処理の修正を実施いたしました。
当社は、本修正が当社連結決算に重要な影響を及ぼすものではないと判断し、2016年度までの累積的影響額を2017年度に一括して処理しています。本修正が2017年度における当社株主帰属当期純利益に与える影響額は、10,073百万円となります。
主な会計処理の修正等として、富士ゼロックス㈱のアジア販売子会社における営業債権に対する貸倒引当金の修正、及び小型プリンター事業における実質的な預託販売と判断される取引の修正をしております。これらの修正が2017年度における当社株主帰属当期純利益に与える影響額はそれぞれ3,567百万円及び2,858百万円となります。
本部門の連結売上高は、低採算のローエンドプリンタービジネスの縮小やオセアニア地域での販売減少等により、1,047,802百万円(前年度比3.1%減)となりました。営業利益は、構造改革費用等の一時費用(約700億円)が発生したことにより、13,980百万円(前年度比83.1%減)となりました。

② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」と記載します。)は、為替変動による影響等を合わせて、前連結会計年度末より107,712百万円減少し、当連結会計年度末におきまして768,246百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により得られた資金は261,152百万円となり、前連結会計年度と比較して27,467百万円(9.5%)減少しておりますが、これは営業債務の支払額が増加したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動に使用した資金は111,786百万円となり、前連結会計年度と比較して4,653百万円(4.0%)減少しておりますが、これは和光純薬工業㈱(現 富士フイルム和光純薬㈱)の買収による支出があったものの、定期預金が減少したこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動に使用した資金は258,961百万円となり、前連結会計年度と比較して370,251百万円(前連結会計年度は111,290百万円の収入)増加しておりますが、これは長期債務による調達額が減少したことや長期債務の返済額が増加したこと等によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産・販売品目は多種多様であり、同種の製品であっても、その容量・構造・形式等は必ずしも一様ではなく、また、受注生産形態は基本的にとっておらず、セグメント毎に生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことは行っておりません。
販売の実績につきましては、「① 財政状態及び経営成績の状況」の記載に含めております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 資本の財源及び資金の流動性
ⅰ)キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
・連結キャッシュ・フロー指標
前連結会計年度当連結会計年度
株主資本比率(%)57.859.5
時価ベースの株主資本比率(%)53.952.3
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)1.91.7
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)60.257.1

(注)株主資本比率:株主資本/総資産
時価ベースの株主資本比率:株式時価総額(期末株価終値×期末発行済株式数*)/総資産
*自己株式を除く
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債(社債、短期・長期借入金)/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い(支払利息)

ⅱ)財務政策
当社グループの資金調達の手段は、社債の発行、銀行借入金等であり、2018年3月31日現在の残高の内訳は、短期の社債及び借入金41,676百万円、長期の社債及び借入金412,502百万円となっております。
これらの資金調達は設備投資資金、投融資資金、運転資金等の資金需要に対応しております。
② 経営成績
ⅰ)売上高
当連結会計年度の売上高は、前年度の2兆3,222億円に対し、1,112億円増加し、2兆4,334億円(前年度比4.8%増)となりました。国内売上高は1兆65億円(前年度比4.5%増)、海外売上高は1兆4,269億円(前年度比5.0%増)となりました。実績為替レートは111円/米ドル(前年度比3円安)、130円/ユーロ(前年度比11円安)となりました。
イメージング ソリューション部門は、為替の円安によるプラス影響、電子映像事業が大幅に売上を伸ばしたこと等により、対前年増収となりました。ヘルスケア&マテリアルズ ソリューション部門は、為替の円安によるプラス影響に加え、メディカルシステム事業、電子材料事業等が好調で対前年で売上は増加しました。ドキュメント ソリューション部門は、ローエンドプリンタービジネスの縮小やオセアニア地域での販売減少等により、対前年で売上は減少しました。
ⅱ)営業費用及び営業利益
販売費及び一般管理費は、前年度の5,981億円に対し749億円増加し、6,730億円(前年度比12.5%増)となりました。販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は27.7%でした。
研究開発費は、前年度の1,602億円に対し61億円増加し、1,663億円(前年度比3.8%増)となりました。研究開発費の売上高に対する比率は6.8%でした。
営業利益は、前年度の1,723億円に対し、ドキュメント ソリューションで実施した構造改革等の一時費用が発生したこと等により416億円減少し、1,307億円(前年度比24.1%減)となりました。
イメージング ソリューション部門の営業利益は、前年度の368億円に対し192億円増加し、560億円となりました。これは、為替の円安による売上増加の影響を受けたことに加え、各事業の収益性が改善したことによるものです。ヘルスケア&マテリアルズ ソリューション部門の営業利益は、前年度の830億円に対し98億円増加し、928億円となりました。これは、為替の円安による売上増加の影響を受けたことに加え、収益性が改善したことによるものです。また、ドキュメント ソリューション部門の営業利益は、前年度の827億円に対し687億円減少し、140億円となりました。これは、構造改革費用等の一時費用が発生したことによるものです。
ⅲ)営業外損益及び税金等調整前当期純利益
営業外収益及び費用は、投資有価証券売却益を計上したこと等により、前年度225億円の営業外収益に対し446億円増加し、671億円の営業外収益となりました。
税金等調整前当期純利益は、前年度の1,948億円に対し30億円増加し、1,978億円となりました。
ⅳ)法人税等
法人税等は、前年度の441億円に対し103億円増加し、544億円となりました。
ⅴ)持分法による投資損益及び非支配持分帰属損益
持分法による投資損益は、前年度35億円の損失に対して43億円増益し、9億円の利益となりました。
非支配持分帰属損益は、主として富士ゼロックス㈱及びその子会社の非支配持分に帰属する利益です。前年度の157億円に対し121億円減少し、36億円となりました。
ⅵ)当社株主帰属当期純利益
当社株主帰属当期純利益は、前年度の1,315億円に対し92億円増加し、1,407億円となりました。基本的1株当たり当社株主帰属当期純利益は、前年度の296.27円に対し、322.62円となりました。また、希薄化後1株当たり当社株主帰属当期純利益は、前年度の295.22円に対し、321.55円となりました。

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