有価証券報告書-第87期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/16 13:45
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138項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により年度前半は経済活動が制約を受け企業収益、個人消費ともに減速しましたが、第3四半期以降は企業業績の回復や政府・自治体による政策効果により、景気に持ち直しの動きが見られました。しかしながら、年末にかけて感染が再拡大し年明けには緊急事態宣言が再発出されるなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。また世界経済は、各国でワクチン接種が始まり一部の国で経済が持ち直しに転じましたが、国や地域によって回復に大きな差が生じました。
当社グループ関連業界におきましては、建築土木関連業界では新設住宅着工戸数の前年割れが続くなど低調に推移いたしました。工業関連業界では、年度前半は世界的な経済活動の停滞によりあらゆる分野で需要が低迷しましたが、第3四半期以降は中国や北米などで自動車や家電、電子機器の生産が回復に向かいました。一般消費者関連業界では、コロナ禍における外出自粛や在宅勤務の広がりなど行動様式の変化に伴い、DIY関連の消費が堅調に推移しました。
このような状況のもと当社グループでは、取引先関係者や従業員と家族の健康と安全を最優先に考え、オンラインでの商談やテレワーク・時差通勤の実施などにより感染防止と企業活動の両立を図るとともに、継続的なコストの抑制や事業ポートフォリオの再構築、コロナ後を見据えた業務改善活動などに取り組み、企業競争力の向上に努めてまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(財政状態)
a. 資産
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度と比較して144百万円増加し、22,515百万円となりました。これは主に、現金及び預金が925百万円増加したこと、受取手形及び売掛金、電子記録債権が合わせて387百万円減少したこと、たな卸資産が174百万円減少したこと、及び有形固定資産、無形固定資産が合わせて261百万円減少したことによるものであります。
b. 負債
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度と比較して1,027百万円減少し、9,018百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金、電子記録債務が合わせて1,196百万円減少したこと、未払法人税等が85百万円増加したこと、及び賞与引当金が46百万円増加したことによるものであります。
c. 純資産
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度と比較して1,172百万円増加し、13,497百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより、利益剰余金が913百万円増加したことによるものであります。これらの要因により、自己資本比率は57.8%になりました。
(経営成績)
当連結会計年度の売上高は25,759百万円(前年同期比6.9%減)となりましたが、更なる原価低減や経費の抑制に努めた結果、営業利益は1,522百万円(前年同期比24.4%増)、経常利益は1,518百万円(前年同期比29.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,063百万円(前年同期比33.5%増)となりました。
セグメントごとの業績につきましては、当社グループの事業は、報告セグメントが「接着剤及びシーリング材事業」のみであるため、売上状況を内部管理上の区分である市場別に区分して記載しております。
a. 建築土木関連市場
内外装タイル用接着剤「セメダインタイルエースシリーズ」の拡販に努めたほか、大手ハウスメーカー向けに高付加価値シーリング材を提案するなど、積極的な販売活動を行ってまいりましたが、新型コロナウイルス感染拡大による新設住宅着工の落ち込みやリフォーム需要の減少、大型物件の改修工事延期などの影響により、売上高は11,433百万円(前年同期比8.6%減)となりました。
b. 工業関連市場
自動車各社の国内外での生産回復に伴い、車載用途を中心に第3四半期以降は売上が急速に回復しており、またモバイルデバイスのディスプレイなど電機・電子部品向け売上も回復傾向にありますが、年度前半の落ち込みの影響が大きく、売上高は9,253百万円(前年同期比10.2%減)となりました。
c. 一般消費者関連市場
DIY需要の拡大を受け、補修用接着剤やシーリング材などホームセンター向けの売上が増加したことや、1分で固定できる仮止め不要の超多用途接着剤「セメダインスーパーXデュオ」を新発売するなど拡販に努めた結果、売上高は4,939百万円(前年同期比4.3%増)となりました。
d. その他
その他の売上は不動産賃貸収入であります。賃貸収入は132百万円(前年同期比3.3%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して925百万円増加し、5,865百万円となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は1,431百万円(前年同期1,585百万円)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益1,518百万円(前年同期1,169百万円)、減価償却費536百万円(前年同期543百万円)、売上債権の増減額415百万円(前年同期444百万円の減少)、たな卸資産の増減額168百万円(前年同期301百万円の増加)であり、主な減少要因は、仕入債務の増減額1,160百万円(前年同期121百万円の減少)、法人税等の支払額319百万円(前年同期149百万円)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は336百万円(前年同期656百万円)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出324百万円(前年同期498百万円)、無形固定資産取得による支出22百万円(前年同期146百万円)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は166百万円(前年同期181百万円)となりました。主な減少要因は、株主への配当149百万円(前年同期149百万円)によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
接着剤及びシーリング材事業18,133,656△9.79

(注)1 金額は販売価格により算定したものであります。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績は,次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
接着剤及びシーリング材事業5,289,508△3.43

(注)1 金額は仕入価格により算定したものであります。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 受注実績
当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
d. 販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
市場区分別の名称金額(千円)前年同期比(%)
建築土木関連市場11,433,002△8.60
工業関連市場9,253,779△10.17
一般消費者関連市場4,939,8104.30
その他132,8343.25
合計25,759,424△6.92

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態の分析
当社グループの運転資金は、接着剤・シーリング材製造に係る材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用に費やしております。また接着剤・シーリング材製造設備の更新・修繕等についても毎期一定額を費やしており、今後の設備投資計画等につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載の通り、既存設備の更新や設備の増強を考えております。この資金につきましては、自己資金にて行う予定であります。
なお当社グループは、毎期営業活動によるキャッシュ・フローを安定的に獲得しており、その結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度と比較して925百万円増加し、5,865百万円となりました。
新型コロナウイルス感染症による影響につきましては、依然として行先き不透明な状況が続いておりますが現時点で必要十分な手許資金を確保しており、また必要に応じて金融機関等から資金調達が可能な体制を整えております。
今後も引き続きリスクとリターンを考えつつ、工場生産基盤の強化、国内外の販売強化、開発・マーケティング強化に向けた投資を行い、中長期を見据えた安定的な資金獲得に努めてまいります。
② 経営成績の分析
(売上高および営業利益の分析)
一般消費者関連市場でホームセンター向けの売上が増加しましたが、建築土木関連市場及び工業関連市場では、新型コロナウイルス感染拡大に伴う新設住宅着工戸数及びリフォーム需要の減少や、年度前半における自動車メーカーの減産などの影響により売上が減少しました。これらの結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較して1,915百万円減少し、25,759百万円となりました。
営業利益は、材料等の仕入価格の引き下げや更なる原価低減に努めたほか、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い営業活動経費等が減少したことから前連結会計年度と比較して298百万円増加し、1,522百万円となりました。
(営業外損益の分析)
営業外収益は、前連結会計年度と比較して3百万円増加し、84百万円となりました。
営業外費用は、前連結会計年度と比較して41百万円減少し、88百万円となりました。
以上の結果、営業利益の増加、営業外収益の増加、営業外費用の減少により、経常利益は前連結会計年度と比較して343百万円増加し、1,518百万円となりました。
(特別損益の分析)
特別利益は、前連結会計年度と比較して42百万円増加し、42百万円となりました。
特別損失は、前連結会計年度と比較して36百万円増加し、42百万円となりました。
以上の結果、経常利益の増加、特別利益の増加、特別損失の増加により、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度と比較して349百万円増加し、1,518百万円となりました。
(法人税等合計、非支配株主に帰属する当期純利益)
法人税等合計は、前連結会計年度と比較して109百万円増加し、407百万円となりました。
非支配株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して26百万円減少し、48百万円となりました。
以上の結果、税金等調整前当期純利益の増加、法人税等合計の増加、非支配株主に帰属する当期純利益の減少により、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比較して266百万円増加し、1,063百万円となりました。
市場区分別の業績については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」をご参照下さい。
③ キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して925百万円増加し、5,865百万円となりました。
当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。
2017年
3月期
2018年
3月期
2019年
3月期
2020年
3月期
2021年
3月期
自己資本比率(%)47.2249.4852.1953.0957.78
時価ベースの自己資本比率(%)37.9062.4664.2241.6549.10
キャッシュ・フロー対有利子負債率(%)137.9649.4343.8222.2924.16
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)37.90204.83497.8911,019.3328,806.58

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ いずれの指標も連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
※ 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※ 「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を2019年3月期の期首から適用しており、2018年3月期に係るキャッシュ・フロー関連指標の推移については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたっては、一部、見積り及び合理的判断に基づく数値を含んでおり、過去の実績や当該事象の状況に応じ様々な要因に基づき見積りや判断を行っておりますが、これらの見積りや判断における前提や状況が変化した場合には、最終的な結果が異なる可能性があります。
上記のほかに当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性がある事象につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

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