有価証券報告書-第86期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/17 15:36
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【項目】
151項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、年度前半は企業収益や雇用・所得環境の改善などを背景に緩やかな回復基調が続きましたが、10月以降消費税増税により消費マインドは冷え込み減速感が強まりました。また、長引く米中貿易摩擦や英国のEU離脱に加え、年明け以降新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大が世界経済に深刻な影響を与え、年度末にかけて景気は急速に悪化いたしました。
当社グループ関連業界は、建築土木関連では新設住宅着工戸数の減少が続き、ビルやインフラなどの民間・公共投資も前年同期に比べ減少するなど低調に推移いたしました。
工業関連では、CASEに代表される自動車の新規技術開発が進み、電機・電子部品では第5世代移動通信システム(5G)への移行という大きな変化が進行していますが、世界経済の減速により不透明な事業環境が続いております。
一般消費者関連では、業態を超えた激しい競争が続いていることに加え、新型コロナウイルス感染症の影響により様々な影響が出始めております。
このような環境のもと当社グループは、引き続き業務の効率化に取り組むとともに、市場のニーズに対応した新たな高付加価値製品の開発や、国内外の各市場における積極的な販売活動を行ってまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は27,674百万円(前年同期比0.1%増)となりました。
利益面につきましては、売上構成の変化や経費の増加などにより、営業利益は1,223百万円(前年同期比5.2%減)となりましたが、持分法による投資損失の減少などにより、経常利益は1,174百万円(前年同期比0.6%増)となりました。
また、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前連結会計年度に不動産売却に伴う特別利益を計上していたこと、並びに繰延税金資産の計上により税負担が減少していたこともあり、前年同期比21.9%減少の796百万円となりました。
セグメントごとの業績につきましては、当社グループの事業は、報告セグメントが「接着剤及びシーリング材事業」のみであるため、売上状況を内部管理上の区分である市場別に区分して記載しております。
① 建築土木関連市場
硬化が速く作業性に優れる床タイル用接着剤「セメダインタイルエース床リフォーム用」を発売するなど、拡販に努めてまいりました。
住宅向けやビル物件向けの外壁タイル用接着剤や、ホテルなどの改装需要に伴う内装用接着剤・シーリング材の売上が増加いたしましたが、防水工事用接着剤や外装用シーリング材の売上が減少したことなどから、売上高は12,508百万円(前年同期比2.3%減)となりました。
② 工業関連市場
車載部品や車体の構造接着など自動車の次世代化に対応する接着剤や、スマートフォンをはじめとする電機・電子部品向け高機能接着剤などの拡販に努めてまいりました。
電機・電子部品市場で売上が減少いたしましたが、国内を中心に自動車市場向け売上が増加したことなどから、売上高は10,301百万円(前年同期比1.6%増)となりました。
③ 一般消費者関連市場)
SNSなどを通じて「つくる」「なおす」で暮らしを豊かにする接着剤・補修材などを提案いたしました。
ホームセンターへのシーリング材の売上が増加したほか、前連結会計年度に市場投入した新製品や100円均一ショップ向け売上も堅調に推移したことなどから、売上高は4,735百万円(前年同期比3.6%増)となりました。
④ その他
その他の売上は不動産賃貸収入であります。賃貸収入は128百万円(前年同期比0.9%増)となりました。
なお、当社は今年度より、全国の高等専門学校が発想力と独創力を合言葉にハイレベルな試合を繰り広げる『アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト』(通称、高専ロボコン)及び、小学生がアイデアを生かして「ものづくり」に取り組みながらプログラミングも学べる『小学生ロボコン』に協賛いたしました。当社はこれからも、ものづくりの現場に寄り添うブランドとして、ものづくりを担う未来のエンジニアたちのチャレンジを応援してまいります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較し740百万円増加し、4,939百万円となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は1,585百万円(前年同期793百万円)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益1,169百万円(前年同期1,277百万円)、減価償却費543百万円(前年同期539百万円)、売上債権の増減額444百万円(前年同期547百万円の増加)であり、主な減少要因は、たな卸資産の増減額301百万円(前年同期7百万円)、法人税等の支払額149百万円(前年同期399百万円)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は656百万円(前年同期267百万円)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出498百万円(前年同期358百万円)、無形固定資産取得による支出146百万円(前年同期7百万円)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は181百万円(前年同期500百万円)となりました。主な減少要因は、株主への配当149百万円(前年同期149百万円)によるものであります。
(3)資本の財源及び資金の流動性に関する分析
当社グループの運転資金は、接着剤・シーリング材製造に係る材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用に費やしております。また接着剤・シーリング材製造設備の更新・修繕等についても毎期一定額を費やしており、今後の設備投資計画等につきましては、「第3 設備の新設、除却等の計画」に記載の通り、既存設備の更新や設備の増強を考えております。この資金につきましては、自己資金にて行う予定であります。
なお当社グループは、毎期営業活動によるキャッシュ・フローを安定的に獲得しており、その結果、第86期末の現金及び現金同等物の期末残高は4,939百万円となりました。更に財務体質の改善にも取組み、有利子負債も大幅に削減しております。
昨今のコロナウイルス感染症による影響につきましては、次期の業績が見通せない状況ではありますが、現時点で必要十分な手許資金を確保しており、また必要に応じて金融機関等から資金調達が可能な体制を整えております。
今後は、リスクとリターンを考えつつ、工場生産基盤の強化、国内外の販売強化、開発・マーケティング強化に向けた投資を行い、中長期を見据えた安定的な資金獲得に努めてまいります。
(生産、受注及び販売の状況)
当社グループの事業は、報告セグメントは「接着剤及びシーリング材事業」のみでありますが、「(4)販売実績績」は内部管理上の区分である市場別に区分して記載しております。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
接着剤及びシーリング材事業20,101,160△0.56

(注)1 金額は販売価格により算定したものであります。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績は,次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
接着剤及びシーリング材事業5,477,2613.74

(注)1 金額は仕入価格により算定したものであります。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)受注実績
当社グループは、需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
(4)販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
市場区分別の名称金額(千円)前年同期比(%)
建築土木関連市場12,508,332△2.34
工業関連市場10,301,9161.60
一般消費者関連市場4,735,9943.56
その他128,6580.93
合計27,674,9010.10

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたっては、一部、見積り及び合理的判断に基づく数値を含んでおり、過去の実績や当該事象の状況に応じ様々な要因に基づき見積りや判断を行っておりますが、これらの見積りや判断における前提や状況が変化した場合には、最終的な結果が異なる可能性があります。
上記のほかに当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性がある事象につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(2)財政状態の分析
① 資産
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度と比較し671百万円増加し、22,371百万円となりました。これは主に、現金及び預金が740百万円増加したこと、受取手形及び売掛金、電子記録債権が合計で429百万円減少したこと、及びたな卸資産が307百万円増加したことによるものであります。
② 負債
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度と比較し70百万円増加し、10,045百万円となりました。これは主に、未払法人税等が172百万円増加したこと、及び支払手形及び買掛金、電子記録債務が合わせて90百万円減少したことによるものであります。
③ 純資産
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度と比較し600百万円増加し、12,325百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより、利益剰余金が647百万円増加したことによるものであります。これらの要因により、自己資本比率は53.09%になりました。
(3)経営成績の分析
① 売上高
売上高は、前連結会計年度と比較し27百万円増加し27,674百万円となりました。 新設住宅着工戸数や、ビルやインフラなどの民間・公共投資の減少等もありましたが、自動車市場向け売上の増加や、新製品の投入、積極的な販売活動を行ったことによる売上増であります。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、前連結会計年度と比較し167百万円減少し20,118百万円となりました。材料等仕入価格の上昇はありましたが、売上構成変化や経費の削減が寄与したことによるものであります。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較し261百万円増加し、6,332百万円となりました。これは主に積極的な販売活動を行ったことによる経費の増加によるものであります。
以上の結果、営業利益は前連結会計年度と比較し67百万円減少し、1,223百万円となりました。
③ 営業外損益
営業外収益は、前連結会計年度と比較し15百万円増加し、80百万円となりました。
営業外費用は、前連結会計年度と比較し59百万円減少し、130百万円となりました。
以上の結果、営業利益の減少、営業外収益の増加、営業外費用の減少により、経常利益は前連結会計年度と比較し7百万円増加し1,174百万円となりました。
④ 特別損益
特別利益は、前連結会計年度と比較し120百万円減少し発生はありませんでした。
特別損失は、前連結会計年度と比較し4百万円減少し5百万円となりました。
以上の結果、経常利益の増加、特別利益の減少、特別損失の減少により、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度と比較し108百万円減少し1,169百万円となりました。
⑤ 法人税等合計、非支配株主に帰属する当期純利益
法人税等合計は、前連結会計年度と比較し84百万円増加し297百万円となりました。これは主に前期海外子会社清算に伴う税金費用の一時的な減少が当期発生しなかったことによるものであります。
非支配株主に帰属する当期純利益は、74百万円となりました。
以上の結果、税金等調整前当期純利益の減少、法人税等合計の増加、非支配株主に帰属する当期純利益の増加により、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比較し223百万円減少し796百万円となりました。
市場区分別の業績については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」をご参照下さい。
(4)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較し740百万円増加し、4,939百万円となりました。
当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。
2016年
3月期
2017年
3月期
2018年
3月期
2019年
3月期
2020年
3月期
自己資本比率(%)48.4547.2249.4852.1953.09
時価ベースの自己資本比率(%)36.1337.9062.4664.2241.65
キャッシュ・フロー対有利子負債率(%)185.28137.9649.4343.8222.29
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)57.5637.90204.83497.8911,019.33

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ いずれの指標も連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
※ 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※ 「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を2019年3月期の期首から適用しており、2018年3月期に係るキャッシュ・フロー関連指標の推移については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。

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