四半期報告書-第103期第2四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)

【提出】
2020/08/07 10:26
【資料】
PDFをみる
【項目】
44項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、第1四半期連結会計期間より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2018年3月30日)及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 2018年3月30日)を適用しております。また、収益認識に関する会計基準等の適用については、収益認識に関する会計基準第84項に定める原則的な取扱いに従って、当該会計方針を過去の期間のすべてに遡及適用しております。
(1)財政状態及び経営成績の状況
1)経営成績
当第2四半期連結累計期間における当社グループをとりまく経営環境は、新型コロナウイルスの感染拡大によって世界的に経済活動が制限されており、日本においても外出自粛や訪日外国人の大幅な減少により消費低迷が続くなど、先行きは依然として不透明な状況となっております。
そうした状況のなか、当社グループは「“あったらいいな”をカタチにする」をブランドスローガンに、お客様のニーズを満たす新製品の発売や、既存製品の育成、今後の成長事業への投資に努めてまいりました。
その結果、売上高は66,180百万円(前年同期比4.5%減)、営業利益は10,220百万円(前年同期比8.2%減)、経常利益は11,029百万円(前年同期比5.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は8,218百万円(前年同期比0.2%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
国内事業
当事業では、低気圧による頭痛やだるさ、めまい、むくみなどの様々な不調を感じる方のための漢方薬「テイラック」、自然を感じるナチュラルな香りと北欧風インテリアにマッチするシンプルなデザインのスティック芳香剤「Sawaday香るStick北欧」、除菌処方で流すたびに洗浄成分が広がり、水ぎわの黒ズミ汚れを抑えるトイレタンククリーナー「液体ブルーレット除菌効果プラス」など9品の新製品を発売し、売上に貢献しました。
また、1月中旬頃から感染予防対策としてマスクをはじめとする除菌・衛生関連用品の需要が急増し、既存品においては、水分たっぷりのぬれフィルターのスチーム効果でのどを潤すマスク「のどぬ~るぬれマスク」、痛いのどのウイルスや菌を殺菌する「のどぬ~るスプレー」、レンズの指紋や脂汚れを軽く拭くだけでスッキリ落とせる「メガネクリーナふきふき」、痛くない鼻うがいが簡単にできる「ハナノア」、ニキビ・肌あれ予防の薬用ローション「オードムーゲ」などが好調に推移しました。
一方、訪日外国人の減少に伴ってインバウンド需要が大きく減少しました。
さらに、外出自粛や酒席の減少により、ニオイのもとから息をリフレッシュする口中清涼剤「ブレスケア」や衣類に貼って汗ジミと黄ばみを防ぐ汗吸収シート「あせワキパット」などが減収となりました。
その結果、売上高は56,551百万円(前年同期比2.6%減)、セグメント利益(経常利益)は10,680百万円(前年同期比2.0%減)となりました。営業利益は10,169百万円(前年同期比2.6%減)となりました。
売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第2四半期連結累計期間では3,453百万円、当第2四半期連結累計期間では2,844百万円となっております。
(外部顧客への売上高の内訳)
前第2四半期連結累計期間
(自 2019年1月1日
至 2019年6月30日)
当第2四半期連結累計期間
(自 2020年1月1日
至 2020年6月30日)
増減
金額(百万円)金額(百万円)金額
(百万円)
増減率
(%)
ヘルスケア27,95425,374△2,579△9.2
日用品23,11324,3531,2405.4
スキンケア3,3923,425331.0
カイロ124554429343.8
合計54,58453,707△877△1.6

国際事業
当事業では、米国・中国・東南アジアを中心に、カイロや額用冷却シート「熱さまシート」、外用消炎鎮痛剤「アンメルツ」などを販売しており、広告や販売促進など積極的に投資することで、売上拡大に努めました。
また、新型コロナウイルスの感染拡大により、各国で熱さまシートやメガネクリーナなどの除菌・衛生関連用品の需要が高まりました。
一方で、ロックダウンや外出自粛の影響により、多くの国で売上が低迷し、さらに、世界的な暖冬により米国や中国、英国などでカイロが減収となりました。
その結果、売上高は8,377百万円(前年同期比14.3%減)、セグメント損失(経常損失)は247百万円(前年同四半期はセグメント利益(経常利益)149百万円)となりました。営業損失は381百万円(前年同四半期は営業利益134百万円)となりました。
売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第2四半期連結累計期間では552百万円、当第2四半期連結累計期間では680百万円となっております。
(外部顧客への売上高の内訳)
前第2四半期連結累計期間
(自 2019年1月1日
至 2019年6月30日)
当第2四半期連結累計期間
(自 2020年1月1日
至 2020年6月30日)
増減
金額(百万円)金額(百万円)金額
(百万円)
増減率
(%)
米国2,0091,721△287△14.3
中国3,6643,034△629△17.2
東南アジア2,3971,830△567△23.7
その他1,1551,110△44△3.8
合計9,2267,697△1,529△16.6

通販事業
当事業では、栄養補助食品、スキンケア製品等の通信販売を行っており、広告やダイレクトメールを中心とした販売促進による、新規顧客の開拓と既存顧客への購入促進に努めましたが、売上に大きく貢献する魅力的な新製品が発売出来ず、苦戦しました。
その結果、売上高は4,468百万円(前年同期比9.8%減)、セグメント利益(経常利益)は110百万円(前年同期比23.1%減)となりました。営業利益は108百万円(前年同期比23.3%減)となりました。
売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおりません。
その他
当事業には、運送業、合成樹脂容器の製造販売、不動産管理、広告企画制作等を含んでおり、各社は独立採算で経営し、資材やサービス提供についてその納入価格の見直しを適宜行いました。
その結果、売上高は3,067百万円(前年同期比6.8%減)、セグメント利益(経常利益)は1,000百万円(前年同期比10.7%増)となりました。営業利益は322百万円(前年同期比12.4%減)となりました。
売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第2四半期連結累計期間では2,723百万円、当第2四半期連結累計期間では2,760百万円となっております。
2)財政状態
総資産は、前連結会計年度末に比べ8,742百万円減少し、224,989百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加(7,939百万円)、受取手形及び売掛金の減少(14,789百万円)、商品及び製品の増加(3,247百万円)、投資有価証券の減少(5,192百万円)等によるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ11,265百万円減少し、49,809百万円となりました。主な要因は、電子記録債務の減少(1,050百万円)、未払金の減少(6,555百万円)、未払法人税等の減少(956百万円)、繰延税金負債の減少(1,157百万円)等によるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ2,522百万円増加し、175,180百万円となり、自己資本比率は77.9%となりました。主な要因は、利益剰余金の増加(5,091百万円)、その他有価証券評価差額金の減少(2,183百万円)等によるものです。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは11,969百万円(前年同四半期は7,272百万円)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益10,882百万円、減価償却費2,203百万円、売上債権の減少額14,633百万円、たな卸資産の増加額3,911百万円、未払金の減少額6,302百万円、法人税等の支払額4,253百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは182百万円(前年同四半期は△3,981百万円)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出32,193百万円、定期預金の払戻による収入32,835百万円、有価証券の売却及び償還による収入2,000百万円、有形固定資産の取得による支出2,150百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは△3,232百万円(前年同四半期は△11,351百万円)となりました。これは主に、配当金の支払額3,128百万円、リース債務の返済による支出96百万円です。
以上の結果、現金及び現金同等物の当第2四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末より8,618百万円増加し、64,891百万円となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当社グループは「“あったらいいな”をカタチにする」をブランドスローガンに、お客様の潜在的ニーズを掘り起こし、今までにない付加価値のある新製品を提供することで、お客様の生活を豊かにしていくことが使命と考えております。
当第2四半期連結累計期間のグループ全体の研究開発費は3,356百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)新型コロナウイルス感染症の影響
新型コロナウイルス感染症拡大による世界的な経済活動の減速によって、当社グループの事業も影響を受けております。
国内外で、除菌・衛生関連製品を中心に一部需要増が見られるものの、国内事業においては、訪日外国人の減少に伴うインバウンド需要の大幅な低下、国際事業においても各国でのロックダウンや外出自粛によって売上低迷が続いております。
この感染症拡大による影響は不確定な要素が多いため、当社グループの経営成績及び財政状態に及ぼす影響は、一定期間続く可能性があると考えております。
なお、会計上の見積りへの影響は軽微と想定しております。