四半期報告書-第103期第3四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)

【提出】
2020/11/11 9:57
【資料】
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【項目】
45項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、第1四半期連結会計期間の期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2018年3月30日)及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 2018年3月30日)を適用しております。また、収益認識に関する会計基準等の適用については、収益認識に関する会計基準第84項に定める原則的な取扱いに従って、当該会計方針を過去の期間のすべてに遡及適用しております。
(1)財政状態及び経営成績の状況
1)経営成績
当第3四半期連結累計期間における当社グループをとりまく経営環境は、新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な経済活動の減速等が懸念され、日本においても外出自粛や訪日外国人の大幅な減少により消費低迷が続くなど、先行きは依然として不透明な状況となっております。
そうした状況のなか、当社グループは「“あったらいいな”をカタチにする」をブランドスローガンに、お客様のニーズを満たす新製品の発売や、既存製品の育成、今後の成長事業への投資に努めてまいりました。
その結果、売上高は105,049百万円(前年同期比5.5%減)、営業利益は19,515百万円(前年同期比1.6%減)、経常利益は21,042百万円(前年同期比1.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は15,258百万円(前年同期比0.1%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
国内事業
当事業では、低気圧による頭痛やだるさ、めまい、むくみなどの様々な不調を感じる方のための漢方薬「テイラック」、自然を感じるナチュラルな香りと北欧風インテリアにマッチするシンプルなデザインのスティック芳香剤「Sawaday香るStick北欧」、除菌処方で流すたびに洗浄成分が広がり、水ぎわの黒ズミ汚れを抑えるトイレタンククリーナー「液体ブルーレット除菌効果プラス」など9品目の新製品を今春発売し、売上に貢献しました。
また、新型コロナウイルスの感染拡大によって様々な生活習慣の変化が起こっており、その中から生まれた新たなお困りごとを解決すべく、新製品開発に取り組んでまいりました。その結果、マスク着用によるムレ感を解消できるマスク専用スプレー「のどぬ~るマスク ムレ感対策」、スマホについた汚れを落として除菌できるクリーナー「スマートフォンふきふき」の2品目を発売し、売上に貢献しました。
そして、1月中旬頃から感染予防対策としてマスクをはじめとする除菌・衛生関連用品の需要が急増し、既存品においては、水分たっぷりのぬれフィルターのスチーム効果でのどを潤すマスク「のどぬ~るぬれマスク」、痛いのどのウイルスや菌を殺菌する「のどぬ~るスプレー」、レンズの指紋や脂汚れを軽く拭くだけでスッキリ落とせる「メガネクリーナふきふき」、痛くない鼻うがいが簡単にできる「ハナノア」、ニキビ・肌あれ予防の薬用ローション「オードムーゲ」などが好調に推移しました。
一方、訪日外国人の減少に伴ってインバウンド需要が大きく減少しました。
さらに、外出自粛や飲み会の減少により、ニオイのもとから息をリフレッシュする口中清涼剤「ブレスケア」や衣類に貼って汗ジミと黄ばみを防ぐ汗吸収シート「あせワキパット」などが減収となりました。
その結果、売上高は88,546百万円(前年同期比4.1%減)、セグメント利益(経常利益)は19,011百万円(前年同期比4.1%増)となりました。営業利益は18,477百万円(前年同期比4.0%増)となりました。
売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第3四半期連結累計期間では5,274百万円、当第3四半期連結累計期間では4,243百万円となっております。
(外部顧客への売上高の内訳)
前第3四半期連結累計期間
(自 2019年1月1日
至 2019年9月30日)
当第3四半期連結累計期間
(自 2020年1月1日
至 2020年9月30日)
増減
金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)増減率(%)
ヘルスケア42,63139,686△2,944△6.9
日用品38,28738,156△131△0.3
スキンケア5,3225,260△61△1.2
カイロ8091,19939048.2
合計87,04984,302△2,747△3.2

国際事業
当事業では、米国・中国・東南アジアを中心に、カイロや額用冷却シート「熱さまシート」、外用消炎鎮痛剤「アンメルツ」などを販売しており、広告や販売促進など積極的に投資することで、売上拡大に努めました。
また、新型コロナウイルスの感染拡大により、各国で熱さまシートやメガネクリーナなどの除菌・衛生関連用品の需要が高まりました。
一方で、ロックダウンや外出自粛の影響により、多くの国で売上が低迷し、さらに、世界的な暖冬により米国や中国、英国などでカイロが減収となりました。
その結果、売上高は14,603百万円(前年同期比13.1%減)、セグメント利益(経常利益)は458百万円(前年同期比63.3%減)となりました。営業利益は319百万円(前年同期比72.8%減)となりました。
売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第3四半期連結累計期間では809百万円、当第3四半期連結累計期間では1,004百万円となっております。
(外部顧客への売上高の内訳)
前第3四半期連結累計期間
(自 2019年1月1日
至 2019年9月30日)
当第3四半期連結累計期間
(自 2020年1月1日
至 2020年9月30日)
増減
金額(百万円)金額(百万円)金額
(百万円)
増減率
(%)
米国4,7764,374△402△8.4
中国5,8964,974△921△15.6
東南アジア3,4332,436△997△29.0
その他1,8861,813△72△3.8
合計15,99213,598△2,394△15.0

通販事業
当事業では、栄養補助食品、スキンケア製品等の通信販売を行っており、広告やダイレクトメールを中心とした販売促進による、新規顧客の開拓と既存顧客への購入促進に努めましたが、売上に大きく貢献する魅力的な新製品が発売出来ず、苦戦しました。
その結果、売上高は6,681百万円(前年同期比9.1%減)、セグメント利益(経常利益)は198百万円(前年同期比3.9%増)となりました。営業利益は196百万円(前年同期比4.1%増)となりました。
売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおりません。
その他
その他には、運送業、合成樹脂容器の製造販売、不動産管理、広告企画制作等を含んでおり、各社は独立採算で経営し、資材やサービス提供についてその納入価格の見直しを適宜行いました。
その結果、売上高は4,662百万円(前年同期比7.1%減)、セグメント利益(経常利益)は1,870百万円(前年同期比15.2%減)となりました。営業利益は508百万円(前年同期比13.2%減)となりました。
売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第3四半期連結累計期間では4,209百万円、当第3四半期連結累計期間では4,195百万円となっております。
2)財政状態
総資産は、前連結会計年度末に比べ6,485百万円減少し、227,247百万円となりました。主な要因は、現金及び
預金の増加(7,068百万円)、受取手形及び売掛金の減少(8,954百万円)、商品及び製品の増加(3,651百万
円)、投資有価証券の減少(6,956百万円)、繰延税金資産の減少(714百万円)等によるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ13,700百万円減少し、47,374百万円となりました。主な要因は、電子記録債
務の減少(1,170百万円)、未払金の減少(7,805百万円)、未払法人税等の減少(2,610百万円)、賞与引当金
の減少(1,094百万円)等によるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ7,215百万円増加し、179,872百万円となり、自己資本比率は79.2%となり
ました。主な要因は、利益剰余金の増加(9,473百万円)、その他有価証券評価差額金の減少(1,762百万円)、為替換算調整勘定の減少(697百万円)等によるものです。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当社グループは「“あったらいいな”をカタチにする」をブランドスローガンに、お客様の潜在的ニーズを掘り起こし、今までにない付加価値のある新製品を提供することで、お客様の生活を豊かにしていくことが使命と考えております。
当第3四半期連結累計期間のグループ全体の研究開発費は5,081百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)新型コロナウイルス感染症の影響
新型コロナウイルス感染症拡大による世界的な経済活動の減速によって、当社グループの事業も影響を受けております。
国内外で、除菌・衛生関連製品を中心に一部需要増が見られるものの、国内事業においては、訪日外国人の減少に伴うインバウンド需要の大幅な低下、国際事業においても各国でのロックダウンや外出自粛によって売上低迷が続いております。
この感染症拡大による影響は不確定な要素が多いため、当社グループの経営成績及び財政状態に及ぼす影響は、一定期間続く可能性があると考えております。
なお、会計上の見積りへの影響は軽微と想定しております。