四半期報告書-第105期第3四半期(令和4年7月1日-令和4年9月30日)

【提出】
2022/11/11 16:12
【資料】
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【項目】
40項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
1)経営成績
当第3四半期連結累計期間における当社グループをとりまく経営環境は、新型コロナウイルス感染症のワクチン普及などにより多くの国で経済活動が再開しつつある中、オミクロン株による感染再拡大が見られた国・地域もあり、経済活動の減速が懸念されました。それに加えて、原材料価格の高騰や地政学リスクの高まりなど、先行きが不透明な状況が続きました。
そうした状況の中、当社グループは「“あったらいいな”をカタチにする」をブランドスローガンに、お客様のニーズを満たす新製品の発売や既存製品の育成、今後の成長事業への投資に努めてまいりました。
その結果、売上高は114,279百万円(前年同期比6.1%増)、営業利益は18,749百万円(前年同期比3.5%減)、経常利益は20,433百万円(前年同期比2.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は14,500百万円(前年同期比2.6%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
国内事業
当事業では、耳鳴りに効く漢方薬「ナリピタン 当帰芍薬散錠(とうきしゃくやくさんじょう)」、BMIが高めの方の内臓脂肪を減らす機能性表示食品「ナイシヘルプ」、しつこいニオイをしっかり消臭しながら床の抗菌までしてくれるコンパクト消臭剤「トイレの消臭元 抗菌+」、目もと専用冷却アイマスク「熱さまシート ジェルでひんやりアイマスク」など、今年春に15品目の新製品を発売し、売上に貢献しました。
また、新型コロナウイルス感染症のオミクロン株の拡大に伴い、痛いのどのウイルスや菌を殺菌する「のどぬ~るスプレー」や冷感ツブ配合の貼るタイプの冷却シート「熱さまシート」などの需要が高まりました。
さらに、第1四半期の冬の気温が低下したことで、「桐灰カイロ はる」などのカイロの販売が好調に推移しました。
一方、外出自粛や飲み会の減少等により、ニオイのもとから息をリフレッシュする口中清涼剤「ブレスケア」などの需要が昨年に引き続き低迷しました。
その結果、売上高は87,773百万円(前年同期比2.2%増)、セグメント利益は16,378百万円(前年同期比8.6%減)となりました。
売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第3四半期連結累計期間では4,175百万円、当第3四半期連結累計期間では4,670百万円となっております。
(外部顧客への売上高の内訳)
前第3四半期連結累計期間
(自 2021年1月1日
至 2021年9月30日)
当第3四半期連結累計期間
(自 2022年1月1日
至 2022年9月30日)
増減
金額(百万円)金額(百万円)金額
(百万円)
増減率
(%)
ヘルスケア38,98440,0921,1072.8
日用品35,73035,666△64△0.2
スキンケア5,3014,929△372△7.0
カイロ1,6932,41472142.6
合計81,71083,1021,3911.7

国際事業
当事業では、米国・中国・東南アジアを中心に、カイロや額用冷却シート「熱さまシート」、外用消炎鎮痛剤「アンメルツ」などを販売しており、広告や販売促進など積極的に投資することで、売上拡大に努めました。
米国では、2020年に買収したOTC医薬品メーカーAlva社において、サプライチェーンの混乱により原料供給が滞り、第1四半期を中心に一部製品で欠品が発生し、医薬品が伸び悩みました。一方、コロナ禍で発熱対策としての習慣がついてきたことと、脱マスクの流れが加速したことでインフルエンザの罹患者数が増加し「熱さまシート」が好調に推移しました。また、円安による為替変動の影響による売上の増加も寄与し、増収となりました。
中国では3月以降、各都市で新型コロナウイルス感染症の拡大によるロックダウンが実施され、物流網がストップし、当社の製品出荷が一時的に滞りました。5月以降、徐々に物流の問題は回復に向かいましたが、その後も各地でロックダウンが断続的に続いたことにより、需要が低迷しました。一方、円安による為替変動の影響により売上が増加し、増収となりました。
東南アジアでは、新型コロナウイルス感染症の他、インフルエンザやデング熱など各種感染症の罹患者が増加し、発熱対策として「熱さまシート」の需要が高まりました。これらに加え、円安による為替変動の影響による売上の増加も寄与し、増収となりました。
その結果、売上高は26,025百万円(前年同期比30.0%増)、セグメント利益は1,731百万円(前年同期比152.3%増)となりました。
売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第3四半期連結累計期間では1,073百万円、当第3四半期連結累計期間では1,566百万円となっております。
(外部顧客への売上高の内訳)
前第3四半期連結累計期間
(自 2021年1月1日
至 2021年9月30日)
当第3四半期連結累計期間
(自 2022年1月1日
至 2022年9月30日)
増減
金額(百万円)金額(百万円)金額
(百万円)
増減率
(%)
米国7,8759,1931,31816.7
中国6,7727,8421,07015.8
東南アジア2,5825,2012,618101.4
その他1,7132,22050629.6
合計18,94424,4585,51429.1

通販事業
当事業では、栄養補助食品、スキンケア製品等の通信販売を行っており、広告やダイレクトメールを中心とした販売促進による、新規顧客の開拓と既存顧客への購入促進に努めました。
その結果、売上高は6,287百万円(前年同期比5.2%減)、セグメント利益は196百万円(前年同期比11.6%減)となりました。
売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおりません。
その他
当事業には、運送業、合成樹脂容器の製造販売、不動産管理、広告企画制作等を含んでおり、各社は独立採算で経営し、資材やサービス提供についてその納入価格の見直しを適宜行いました。
その結果、売上高は5,101百万円(前年同期比1.8%増)、セグメント利益は463百万円(前年同期比26.4%減)となりました。
売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第3四半期連結累計期間では4,642百万円、当第3四半期連結累計期間では4,670百万円となっております。
2)財政状態
総資産は、前連結会計年度末に比べ3,023百万円増加し、255,577百万円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金の減少(12,695百万円)、商品及び製品の増加(6,550百万円)、建設仮勘定の増加(8,580百万円)等によるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ6,366百万円減少し、50,587百万円となりました。主な要因は、未払金の減少(3,534百万円)、未払法人税等の減少(2,039百万円)、賞与引当金の減少(1,087百万円)等によるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ9,389百万円増加し、204,989百万円となり、自己資本比率は80.1%となりました。主な要因は、利益剰余金の増加(7,847百万円)、自己株式の増加(4,056百万円)、為替換算調整勘定の増加(6,016百万円)等によるものです。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当社グループは「“あったらいいな”をカタチにする」をブランドスローガンに、お客様の潜在的ニーズを掘り起こし、今までにない付加価値のある新製品を提供することで、お客様の生活を豊かにしていくことが使命と考えております。
当第3四半期連結累計期間のグループ全体の研究開発費は5,671百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。