訂正有価証券報告書-第143期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)
(1)経営成績の状況
(注)事業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。
当期における当社グループをとり巻く環境は、国内では、雇用・所得環境および個人消費の改善が継続しており、景気は回復基調が続きました。
海外においては、米国では良好な雇用・所得環境等を背景に景気回復が継続しており、欧州も順調に回復してきましたが、中国では、国内総生産(GDP)の成長率に低下が見られるなど景気は減速傾向となりました。
また、今後の世界経済においては、米中貿易摩擦の動向や英国の欧州連合(EU)離脱等、依然として懸念材料が多く、先行き不透明な状態が続いています。
一方、国内のタイヤ業界においては、新車用タイヤ、市販用タイヤとも販売本数は、前期を若干下回りました。
こうした中、当社グループは、中期経営計画GD2020(ジーディーニイゼロニイゼロ)に基づいた成長戦略と経営基盤強化に取り組んだ結果、当期の連結売上収益は6,502億39百万円(前期比0.6%増)、利益面では、連結事業利益が592億57百万円(前期比1.7%増)と共に過去最高となりましたが、米国タイヤ生産子会社ヨコハマタイヤマニュファクチャリングミシシッピ,LLCにおいて減損損失を計上したこともあり、連結営業利益は534億78百万円(前期比1.4%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は356億23百万円(前期比10.9%減)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
①タイヤ
売上収益は4,548億1百万円(前期比1.1%減)で、当社グループの連結売上収益の69.9%を占めております。
新車用タイヤは、国内、海外ともにプレミアムカーへの新車装着などは順調に拡大しましたが、国内では納入車種の切り替えや自然災害による自動車の生産調整の影響等により販売が低調だったほか、海外においては、中国で自動車販売不振に伴う生産調整等が続いており、国内、海外ともに売上収益は前期を下回りました。
市販用タイヤは、国内では、ヨコハマスタッドレス史上最高性能を実現した乗用車用スタッドレスタイヤ「iceGUARD 6(アイスガード シックス)」をはじめとする冬用タイヤの販売が順調だったほか、グローバル・フラッグシップブランド「ADVAN(アドバン)」シリーズや低燃費タイヤブランド「BluEarth(ブルーアース)」シリーズ等の高付加価値商品の拡販に努めた結果、売上収益は前期を上回りました。
一方、海外においては、天候要因や一部新興国における通貨不安、および米中貿易摩擦の影響による販売減少等により、売上収益は前期を下回りました。
②MB(MB:マルチプル・ビジネスの略)
売上収益は1,177億82百万円(前期比3.2%増)で、当社グループの連結売上収益の18.1%を占めております。
ホース配管事業は、国内外の建機、工作機械需要が引き続き旺盛だったことに加え、自動車用ホース配管も海外を中心に好調を維持したことで、売上収益は前期を上回りました。
工業資材事業では、国内外でコンベヤベルトの販売が好調だったことから、売上収益は前期を上回りました。
一方、ハマタイト・電材事業および航空部品事業の売上収益は前期を下回りました。
③ATG
売上収益は686億89百万円(前期比8.3%増)で、当社グループの連結売上収益の10.6%を占めております。
農業機械用・産業車両用タイヤをはじめとするオフハイウェイタイヤは、豪州・欧州を中心とした世界的な天候不良、異常気象により一部地域で市販用タイヤの販売が振るわなかったものの、農業機械の需要が引き続き回復傾向にあることから、新車用タイヤの販売が好調に推移し売上収益は前期を上回りました。
(2)財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて649億64百万円減少し、8,558億12百万円となりました。
流動資産は現預金が減少したこと等により、3,355億6百万円(前期比7.4%減)となりました。非流動資産は投資有価証券の時価評価による減少等により、5,203億6百万円(前期比6.8%減)となりました。
流動負債は長期借入金のうち1年内返済予定額を短期へ振り替えたことによる増加等により、2,380億44百万円(前期比15.1%増)となりました。非流動負債は長期借入金の返済等により、2,353億68百万円(前期比27.8%減)となりました。
資本合計はその他の資本の構成要素が減少したこと等により3,824億1百万円(前期比1.4%減)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて265億60百万円減少し、317億45百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、828億21百万円(前連結会計年度比223億54百万円の収入増加)となりました。
これは主として、税引前利益499億41百万円の計上等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、431億34百万円(前連結会計年度比133億88百万円の支出増加)となりました。
これは主として、有形固定資産の取得による支出453億58百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、648億72百万円(前連結会計年度は280億91百万円の資金の減少)となりました。
これは主として、長期借入金の返済による支出497億47百万円等であります。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当社グループの重要な資本的支出の予定及びその資金の調達源については「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。
(4)生産、受注及び販売の状況
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は、販売価格を基礎として算出しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②受注状況
当社は、ごく一部を除いてすべて見込生産であります。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(5)経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は以下のとおりであります。
(のれんの償却停止)
日本基準では、のれんの償却については償却年数を見積り、その年数で均等償却を行っておりましたが、IFRSではIFRS移行日以降、償却せず毎期減損テストを行っております。
この影響により、当連結会計年度にて、IFRSでは日本基準に比べて、「販売費及び一般管理費」が4,306百万円減少しております。
(表示組替)
日本基準において、「営業外収益」、「営業外費用」、「特別利益」、「特別損失」として表示していた項目を、IFRSでは財務関連損益については「金融収益」及び「金融費用」として表示し、それ以外の項目については、「その他の収益」、「その他の費用」として表示しております。
前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減率 | ||
百万円 | 百万円 | % | ||
売上収益 | 646,272 | 650,239 | 0.6 | |
タイヤ | 459,949 | 454,801 | △1.1 | |
MB | 114,099 | 117,782 | 3.2 | |
ATG | 63,433 | 68,689 | 8.3 | |
その他 | 8,792 | 8,966 | 2.0 | |
事業利益 | 58,265 | 59,257 | 1.7 | |
タイヤ | 41,889 | 42,292 | 1.0 | |
MB | 7,757 | 7,404 | △4.6 | |
ATG | 7,568 | 8,460 | 11.8 | |
その他 | 1,171 | 1,073 | △8.4 | |
調整額 | △120 | 29 | ― | |
営業利益 | 54,224 | 53,478 | △1.4 | |
税引前利益 | 54,891 | 49,941 | △9.0 | |
親会社の所有者に 帰属する当期利益 | 39,975 | 35,623 | △10.9 |
(注)事業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。
当期における当社グループをとり巻く環境は、国内では、雇用・所得環境および個人消費の改善が継続しており、景気は回復基調が続きました。
海外においては、米国では良好な雇用・所得環境等を背景に景気回復が継続しており、欧州も順調に回復してきましたが、中国では、国内総生産(GDP)の成長率に低下が見られるなど景気は減速傾向となりました。
また、今後の世界経済においては、米中貿易摩擦の動向や英国の欧州連合(EU)離脱等、依然として懸念材料が多く、先行き不透明な状態が続いています。
一方、国内のタイヤ業界においては、新車用タイヤ、市販用タイヤとも販売本数は、前期を若干下回りました。
こうした中、当社グループは、中期経営計画GD2020(ジーディーニイゼロニイゼロ)に基づいた成長戦略と経営基盤強化に取り組んだ結果、当期の連結売上収益は6,502億39百万円(前期比0.6%増)、利益面では、連結事業利益が592億57百万円(前期比1.7%増)と共に過去最高となりましたが、米国タイヤ生産子会社ヨコハマタイヤマニュファクチャリングミシシッピ,LLCにおいて減損損失を計上したこともあり、連結営業利益は534億78百万円(前期比1.4%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は356億23百万円(前期比10.9%減)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
①タイヤ
売上収益は4,548億1百万円(前期比1.1%減)で、当社グループの連結売上収益の69.9%を占めております。
新車用タイヤは、国内、海外ともにプレミアムカーへの新車装着などは順調に拡大しましたが、国内では納入車種の切り替えや自然災害による自動車の生産調整の影響等により販売が低調だったほか、海外においては、中国で自動車販売不振に伴う生産調整等が続いており、国内、海外ともに売上収益は前期を下回りました。
市販用タイヤは、国内では、ヨコハマスタッドレス史上最高性能を実現した乗用車用スタッドレスタイヤ「iceGUARD 6(アイスガード シックス)」をはじめとする冬用タイヤの販売が順調だったほか、グローバル・フラッグシップブランド「ADVAN(アドバン)」シリーズや低燃費タイヤブランド「BluEarth(ブルーアース)」シリーズ等の高付加価値商品の拡販に努めた結果、売上収益は前期を上回りました。
一方、海外においては、天候要因や一部新興国における通貨不安、および米中貿易摩擦の影響による販売減少等により、売上収益は前期を下回りました。
②MB(MB:マルチプル・ビジネスの略)
売上収益は1,177億82百万円(前期比3.2%増)で、当社グループの連結売上収益の18.1%を占めております。
ホース配管事業は、国内外の建機、工作機械需要が引き続き旺盛だったことに加え、自動車用ホース配管も海外を中心に好調を維持したことで、売上収益は前期を上回りました。
工業資材事業では、国内外でコンベヤベルトの販売が好調だったことから、売上収益は前期を上回りました。
一方、ハマタイト・電材事業および航空部品事業の売上収益は前期を下回りました。
③ATG
売上収益は686億89百万円(前期比8.3%増)で、当社グループの連結売上収益の10.6%を占めております。
農業機械用・産業車両用タイヤをはじめとするオフハイウェイタイヤは、豪州・欧州を中心とした世界的な天候不良、異常気象により一部地域で市販用タイヤの販売が振るわなかったものの、農業機械の需要が引き続き回復傾向にあることから、新車用タイヤの販売が好調に推移し売上収益は前期を上回りました。
(2)財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて649億64百万円減少し、8,558億12百万円となりました。
流動資産は現預金が減少したこと等により、3,355億6百万円(前期比7.4%減)となりました。非流動資産は投資有価証券の時価評価による減少等により、5,203億6百万円(前期比6.8%減)となりました。
流動負債は長期借入金のうち1年内返済予定額を短期へ振り替えたことによる増加等により、2,380億44百万円(前期比15.1%増)となりました。非流動負債は長期借入金の返済等により、2,353億68百万円(前期比27.8%減)となりました。
資本合計はその他の資本の構成要素が減少したこと等により3,824億1百万円(前期比1.4%減)となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて265億60百万円減少し、317億45百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、828億21百万円(前連結会計年度比223億54百万円の収入増加)となりました。
これは主として、税引前利益499億41百万円の計上等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、431億34百万円(前連結会計年度比133億88百万円の支出増加)となりました。
これは主として、有形固定資産の取得による支出453億58百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、648億72百万円(前連結会計年度は280億91百万円の資金の減少)となりました。
これは主として、長期借入金の返済による支出497億47百万円等であります。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当社グループの重要な資本的支出の予定及びその資金の調達源については「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。
(4)生産、受注及び販売の状況
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 生産金額(百万円) | 前年同期比(%) |
タイヤ | 338,167 | 0.0 |
M B | 95,797 | 4.3 |
ATG | 60,276 | 19.2 |
そ の 他 | 357 | △3.3 |
合 計 | 494,598 | 2.9 |
(注)1.金額は、販売価格を基礎として算出しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②受注状況
当社は、ごく一部を除いてすべて見込生産であります。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売金額(百万円) | 前年同期比(%) |
タイヤ | 454,801 | △1.1 |
M B | 117,782 | 3.2 |
ATG | 68,689 | 8.3 |
そ の 他 | 8,966 | 2.0 |
合 計 | 650,239 | 0.6 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(5)経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は以下のとおりであります。
(のれんの償却停止)
日本基準では、のれんの償却については償却年数を見積り、その年数で均等償却を行っておりましたが、IFRSではIFRS移行日以降、償却せず毎期減損テストを行っております。
この影響により、当連結会計年度にて、IFRSでは日本基準に比べて、「販売費及び一般管理費」が4,306百万円減少しております。
(表示組替)
日本基準において、「営業外収益」、「営業外費用」、「特別利益」、「特別損失」として表示していた項目を、IFRSでは財務関連損益については「金融収益」及び「金融費用」として表示し、それ以外の項目については、「その他の収益」、「その他の費用」として表示しております。