有価証券報告書-第72期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/23 14:45
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国の経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大等を背景に、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、不安定な国際情勢や中国経済の成長鈍化が長期化の様相を見せているほか、物価上昇や金融資本市場の変動リスク等からインフレ不安が根強く残ることに加え、米国の通商政策の影響が今後顕在化することも想定されることから、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
自動車業界においては、半導体の供給不足緩和等を背景に生産台数は回復基調ではあるものの、その回復度合いには地域差が見られました。また、電気自動車においては、積極的な研究開発投資や普及活動に取り組んでいるものの、電気自動車への需要転換については一部見直しの動きも見られました。
このような経済情勢の下で、当社グループにおいては、原材料費や労務費上昇等のマイナスの影響を受けた一方、社内での合理化及び体質改善を年間を通して進めてまいりました。
これらのことから当連結会計年度の業績については、連結売上高は、前年同期比0.9%増の896億57百万円となりました。営業利益は、前年同期比29.5%増の47億21百万円となりました。経常利益は、当社の連結子会社である上海フコク有限公司で発生した不正行為に伴う貸倒引当金繰入額や特別調査費用等を計上しましたが、前年同期比11.6%増の45億69百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、上海フコク有限公司の「防振事業」セグメントにおける固定資産の減損損失並びに同社で発生した不正行為に伴う法人税、住民税及び事業税を計上したことなどが影響し、前年同期比3.9%減の29億31百万円となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりです。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
機能品事業
売上高は、受注が堅調に推移したこと及び為替換算の影響により、前年同期比5.5%増の411億49百万円となりました。セグメント利益は、原材料費や労務費等の上昇を合理化や売価反映等により吸収したことで、前年同期比15.3%増の49億99百万円となりました。
防振事業
売上高は、受注が概ね堅調に推移したこと及び為替換算の影響により、前年同期比1.1%増の381億77百万円となりました。セグメント利益は、金具鋼材費や労務費等の上昇を合理化や売価反映等により吸収したことで、前年同期比33.9%増の28億67百万円となりました。
ライフサイエンス事業
売上高は、主に国内の好調な受注に支えられ、前年同期比23.1%増の9億80百万円となりました。セグメント利益は、売上増に伴い、前年同期比21.0%増の2億51百万円となりました。
金属加工事業
現在、採算性向上に資する非採算部品の事業縮小を進めていることから、売上高は、前年同期比20.7%減の53億42百万円となりました。セグメント利益は、金具鋼材費や労務費等の上昇を合理化や売価反映等により吸収したことで、前年同期比256.7%増の80百万円となりました。
ホース事業
売上高は、主に東南アジアでの需要減少が見られたことから、前年同期比11.0%減の47億84百万円となりました。セグメント利益は、原材料費や労務費等の上昇を合理化や売価反映等により吸収したことで、前年同期比8.1%増の2億5百万円となりました。
財政状態の状況は次のとおりです。
総資産は、前連結会計年度末に比べて33億68百万円増加し、794億2百万円となりました。
主な要因は、為替換算の影響や有形固定資産の取得等による固定資産の増加34億88百万円によるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べて5億57百万円減少し、334億65百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べて39億26百万円増加し、459億36百万円となりました。
主な要因は、利益剰余金の増加18億3百万円、為替換算調整勘定の増加20億95百万円等によるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ5億82百万円増加し、119億81百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は66億31百万円(前年同期は88億43百万円)となりました。これは主に減価償却費50億38百万円、税金等調整前当期純利益44億53百万円による資金の増加と、仕入債務の減少31億20百万円等の資金の減少によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は58億35百万円(前年同期は44億66百万円)となりました。これは主に有形固定資産の取得が58億1百万円あったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は6億40百万円(前年同期は27億81百万円)となりました。これは主に配当金の支払が11億28百万円あったことによる資金の減少と、借入による収入が借入金の返済を6億11百万円上回っていたことによる資金の増加によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
前年同期比(%)
機能品(百万円)40,966104.1
防振(百万円)38,05896.0
ライフサイエンス(百万円)989113.9
金属加工(百万円)5,32779.0
ホース(百万円)4,68687.2
合計(百万円)90,02997.9

(注) 1.金額は販売価格によっております。
2.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
機能品40,028103.23,31488.6
防振37,76199.03,02688.2
ライフサイエンス957114.16574.1
金属加工5,33881.345099.1
ホース4,73790.6427106.6
合計88,82399.27,28489.7

(注) 当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
前年同期比(%)
機能品(百万円)40,455105.6
防振(百万円)38,167101.1
ライフサイエンス(百万円)980123.1
金属加工(百万円)5,34279.3
ホース(百万円)4,71089.4
合計(百万円)89,657100.9

(注) 当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
固定資産の減損
固定資産のうち減損の兆候のある資産又は資産グループについて、将来キャッシュ・フロー及び経済的残存使用年数到来後の不動産の正味売却価額を見積り、将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態の分析
資産
当連結会計年度末の総資産は、前年同期比33億68百万円(4.4%)増の794億2百万円となりました。うち流動資産は同1億20百万円(0.3%)減の455億97百万円、固定資産は同34億88百万円(11.5%)増の338億4百万円となっております。流動資産の減少は、僅少であります。固定資産の増加は、設備投資に伴う有形固定資産の増加と無形固定資産の増加等によるものです。
負債
当連結会計年度末の負債の合計は、前年同期比5億57百万円(1.6%)減の334億65百万円となりました。うち流動負債は同26億46百万円(9.8%)減の242億39百万円、固定負債は同20億88百万円(29.3%)増の92億26百万円となっております。流動負債の減少は、前連結会計年度末が金融機関の休日であったため、電子記録債務に未決済残高が含まれていたのに対して、当連結会計年度末は金融機関の休日ではなかったためです。固定負債の増加は、長期借入金の増加等によるものです。
純資産
当連結会計年度末における純資産は、前年同期比39億26百万円(9.3%)増の459億36百万円となりました。その主な要因は、原材料費や労務費等の上昇の影響を生産合理化や体質改善等で吸収したことによる利益剰余金の増加と、為替換算調整勘定の増加によるものです。為替換算調整勘定は主として米ドル及び中国元の為替変動の影響により前連結会計年度末の45億44百万円から66億40百万円に増加しました。非支配株主持分は、非支配株主に帰属する当期純利益2億72百万円の計上により、前年同期比1億89百万円(7.7%)増の26億62百万円となりました。
上記の結果、自己資本比率は前年同期比2.5ポイント増の54.5%、1株当たり純資産は前年同期比231.26円増の2,684.64円となりました。
b. 経営成績の分析
当連結会計年度は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大等を背景に景気は緩やかな回復基調で推移した一方、不安定な国際情勢や経済情勢が続いたことに加え、米国の通商政策の影響が今後顕在化することも想定されることから、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
自動車業界においては、生産台数は回復基調で推移したものの、その回復度合いには地域差が見られたほか、電気自動車においては、積極的な研究開発投資や普及活動に取り組んでいるものの、電気自動車への需要転換については一部見直しの動きも見られました。
このような経済情勢の下で、当社グループにおいては、原材料費や労務費上昇等のマイナスの影響を受けた一方、社内での合理化及び体質改善を年間を通して進めたことで、連結売上高は、前年同期比0.9%増の896億57百万円、 営業利益は、前年同期比29.5%増の47億21百万円となりました。経常利益は、当社の連結子会社である上海フコク有限公司で発生した不正行為に伴う貸倒引当金繰入額や特別調査費用等を計上しましたが、前年同期比11.6%増の45億69百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、上海フコク有限公司の「防振事業」セグメントにおける固定資産の減損損失並びに同社で発生した不正行為に伴う法人税、住民税及び事業税を計上したことなどが影響し、前年同期比3.9%減の29億31百万円となりました。これにより、1株当たりの当期純利益は181.87円(前年同期は189.35円)となっております。
なお、セグメント別の業績分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要」をご参照ください。
c. キャッシュ・フローの分析
当社グループの営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比22億11百万円減の66億31百万円となりました。前連結会計年度末日が金融機関の休日だったこと等による仕入債務の減少が主な要因となります。なお法人税等の支払額は12億74百万円(前年同期は8億57百万円)となっております。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比13億69百万円増の58億35百万円の支出となりました。設備投資に伴う有形固定資産の取得による支出が主な要因となります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比21億41百万円減の6億40百万円の支出となりました。前年同期は借入金の返済が収入を上回り18億79百万円の支出となりましたが、当連結会計年度は借入金の収入が返済を上回り6億11百万円の収入となりました。
現金及び現金同等物に係る換算差額は、主に中国元及び米ドルの為替変動の影響により4億26百万円となりました。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて5億82百万円増加し、119億81百万円となりました。
d. 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金、設備投資並びに配当金の支払いであります。これらの資金需要につきましては、自己資金及び金融機関からの借入による資金調達にて対応していくことを基本方針としております。
また、突発的な資金需要に備え、当社は主要な取引銀行との間でコミットメントライン契約を締結し、手許流動性リスクに備えております。なお、これについて当連結会計年度末の借入実行残高はありません。
当連結会計年度末における有利子負債は126億62百万円となっており、前連結会計年度末に比べ10億75百万円増加しております。
キャッシュ・フローの状況の詳細については、「c.キャッシュ・フローの分析」に記載のとおりであります。
e. 戦略的現状と見通し
雇用・所得環境の改善等を背景に景気は緩やかな回復が続く一方、不安定な国際情勢や物価上昇、金融資本市場の変動リスク等に加え、米国の通商政策の影響が今後顕在化することも想定されることから、景気の先行きは依然として不透明な状況にあります。
自動車業界においては、地域差はあるものの生産台数の回復基調が底堅く続くものと見ていますが、米国の通商政策の動向によっては、今後影響が出てくることも想定されます。
このような状況の下、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループは、2023年度に公表した「新中期経営計画2026」の目標値である2026年度売上高1,200億円、営業利益率8%、ROE12%達成に向け、「既存事業の強化」と「成長事業・新事業の拡大」の事業戦略の両輪に加え、「ESGを主体とした経営基盤の改革」に取り組むことで、収益の最大化を狙ってまいります。また、長期的な視点としては、当社独自のコア技術で高付加価値商品やソリューションを提供することで、サステナブルな社会の実現に貢献できる“心から愛される企業” を目指してまいります。
なお、2024年11月に公表いたしました当社連結子会社元従業員の不正な経理処理による資金の着服行為の発生につきまして、株主様、取引先様をはじめとする関係者の皆様には、多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを改めて深くお詫び申し上げます。二度とこのような事態を起こすことがないよう再発防止策を着実に遂行することにより、皆様からの信頼回復に努めてまいります。
再発防止策等については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりです。

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