有価証券報告書-第160期(2025/04/01-2026/03/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度における日本経済は、米国の関税政策の影響を受けたものの、企業業績の改善や設備投資の増加を背景に、緩やかな回復が続きました。米国経済は、雇用環境や個人消費に調整の動きがみられましたが、AI関連分野を中心とした設備投資が牽引し、底堅く推移しました。中国経済は、政府による景気下支え策が講じられておりますが、不動産市場の調整が続く中で消費が伸び悩み回復は小幅にとどまりました。欧州経済は、物価上昇率の低下などを背景に内需に持ち直しの動きがみられたものの、中国向け輸出の低迷もあり、製造業を中心に力強さを欠く状況が続きました。
このような情勢のもと、当社グループのエンバイロメント事業においては、自動車関連製品が上期の関税率引き上げを意識した駆け込み需要に加え、下期も堅調を維持し出荷が増加したほか、デジタルソサエティ事業では、半導体製造装置用製品において、AI用途の半導体需要の増加や一部客先における在庫の積み増しにより販売が増加したこと等により全社の売上高は前期比8.2%増の6,701億25百万円となりました。利益面につきましては、営業利益は売上高の増加に伴い、同16.9%増の949億97百万円、経常利益は、同21.7%増の952億2百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、NAS®電池の製造及び販売活動終了に係る事業構造改革費用199億59百万円を特別損失に計上したことから、同9.1%増の599億36百万円となりました。
当社グループは、自己資本利益率(ROE)を主要な経営指標とし、資本効率を重視した経営を推進しております。関連性の高い投下資本利益率(NGK版ROIC)を管理指標に採用し、投下資本の代わりに事業資産(売掛債権、棚卸資産、固定資産)、税引後利益の代わりに事業部門の営業利益を用いることにより、事業部門が自ら目標管理できるようにしております。中長期の観点でROE10%以上の水準を意識し、持続的な企業価値の向上に資するよう事業リスクの変化に適合した資本政策を展開します。
当連結会計年度におけるROEは、親会社株主に帰属する当期純利益が増加したものの自己資本も増加したことから7.8%(前年同期と同水準)となり、目標である10%以上の水準を下回りました。今後は当社グループの成長領域と位置付けるデジタルソサエティ事業の収益拡大を進めていくことで、2030年度の目標であるROE12%の達成に向けてROEの継続的な改善・向上に努めてまいります。
セグメントの業績は次の通りであります。
[エンバイロメント事業]
当事業の売上高は、4,014億42百万円と前期に比して2.7%増加いたしました。
自動車関連製品において、上期の米国の関税率引き上げを見越した駆け込み需要に加え、下期も需要が堅調に推移したほか、関税率や貴金属価格の上昇に対する販売価格への反映が進んだことから増収となりました。
営業利益は、売上高増加の一方でDAC(Direct Air Capture:直接空気回収)やサブナノセラミック膜といったカーボンニュートラル領域の研究開発費用が増加したことなどから前期比0.5%増の686億17百万円となりました。
[デジタルソサエティ事業]
当事業の売上高は、2,054億9百万円と前期に比して19.7%増加いたしました。
AI用途の半導体需要が増加したことに加え、一部顧客の在庫積み増しもあり半導体製造装置用製品の需要が増加しました。また、旺盛なデータセンター投資が継続したことにより、ハードディスクドライブ(HDD)用圧電マイクロアクチュエーターの出荷も堅調に推移したことなどから、セグメント合計でも増収となりました。
営業利益は、半導体製造装置用製品の売上高増加が牽引し前期比63.5%増の281億5百万円となりました。
[エネルギー&インダストリー事業]
当事業の売上高は、659億13百万円と前期に比して12.9%増加いたしました。
米国のデータセンター投資や国内の電力インフラ更新投資等によりがいしの需要が底堅く堅調に推移したこと等により増収となりました。
営業損益は、がいしが堅調であった一方で、2025年10月に製造及び販売活動の終了を決定したNAS®電池の赤字により、13億22百万円の営業損失となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次の通りであります。
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
(注)1.購入品仕入実績については区分して記載することが困難なため、生産実績に含めて記載しております。
2.上記は、販売価格をもって表示しております。
3.セグメント間取引については、相殺消去しております。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比し8.8%増加し1兆2,433億30百万円となりました。
流動資産は、有価証券や売掛金などが増加したことから、前期比9.2%増の7,306億38百万円となりました。固定資産は、前期比8.1%増の5,126億91百万円となりました。
流動負債は、未払法人税等が増加した一方で、短期借入金や契約負債等が減少したことから、前期比6.6%減の1,670億56百万円となりました。固定負債は、事業構造改革引当金の計上などにより、9.4%増の2,589億21百万円となりました。
純資産は、為替換算調整勘定や利益剰余金などが増加したことから、前期比12.3%増の8,173億52百万円となりました。
これらの結果、当連結会計年度末における自己資本比率は65.0%(前連結会計年度末63.0%)となり、1株当たり純資産は2,811.27円と、前期を355.40円上回りました。
セグメントごとの資産は、次の通りであります。
[エンバイロメント事業]
当事業の総資産は、資金や売上債権が増加したことなどにより前期比4.5%増加の5,391億62百万円となりました。
[デジタルソサエティ事業]
当事業の総資産は、棚卸資産が増加したほか、増産投資により有形固定資産が増加したことなどにより前期比12.2%増加の2,427億82百万円となりました。
[エネルギー&インダストリー事業]
当事業の総資産は、棚卸資産が減少したことなどにより前期比14.8%減少の714億60百万円となりました。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動による1,379億89百万円の収入、投資活動による771億21百万円の支出、及び財務活動による482億77百万円の支出などにより、前期末に比し219億35百万円増加し、当期末残高は1,996億43百万円となりました。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益838億32百万円に減価償却費を加え、合計では1,379億89百万円の収入となりました。前期との比較では、413億31百万円の収入増となりました。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、自動車関連製品や半導体製造装置用製品を中心とした設備投資に加え、有価証券の取得による支出もあり、合計で771億21百万円の支出となりました。前期との比較では、220億40百万円の支出増となりました。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、将来の設備投資などへ充当するため長期借入れを実施した一方、長期借入金の返済や配当金の支払い、自己株式の取得や短期借入金の減少等による支出から、合計で482億77百万円の支出となりました。前期との比較では、140億58百万円の支出増となりました。
資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの運転資金需要のうち主なものは原材料の購入費用、労務費等の製造費や販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な資金の調達について、調達手段の多様化を図ることで、低コストかつ安定的に資金を確保するよう努めております。また、グループ各社における余剰資金の一元管理を図り、資金効率の向上と金融費用の削減を目的として、国内外でCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度における日本経済は、米国の関税政策の影響を受けたものの、企業業績の改善や設備投資の増加を背景に、緩やかな回復が続きました。米国経済は、雇用環境や個人消費に調整の動きがみられましたが、AI関連分野を中心とした設備投資が牽引し、底堅く推移しました。中国経済は、政府による景気下支え策が講じられておりますが、不動産市場の調整が続く中で消費が伸び悩み回復は小幅にとどまりました。欧州経済は、物価上昇率の低下などを背景に内需に持ち直しの動きがみられたものの、中国向け輸出の低迷もあり、製造業を中心に力強さを欠く状況が続きました。
このような情勢のもと、当社グループのエンバイロメント事業においては、自動車関連製品が上期の関税率引き上げを意識した駆け込み需要に加え、下期も堅調を維持し出荷が増加したほか、デジタルソサエティ事業では、半導体製造装置用製品において、AI用途の半導体需要の増加や一部客先における在庫の積み増しにより販売が増加したこと等により全社の売上高は前期比8.2%増の6,701億25百万円となりました。利益面につきましては、営業利益は売上高の増加に伴い、同16.9%増の949億97百万円、経常利益は、同21.7%増の952億2百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、NAS®電池の製造及び販売活動終了に係る事業構造改革費用199億59百万円を特別損失に計上したことから、同9.1%増の599億36百万円となりました。
当社グループは、自己資本利益率(ROE)を主要な経営指標とし、資本効率を重視した経営を推進しております。関連性の高い投下資本利益率(NGK版ROIC)を管理指標に採用し、投下資本の代わりに事業資産(売掛債権、棚卸資産、固定資産)、税引後利益の代わりに事業部門の営業利益を用いることにより、事業部門が自ら目標管理できるようにしております。中長期の観点でROE10%以上の水準を意識し、持続的な企業価値の向上に資するよう事業リスクの変化に適合した資本政策を展開します。
当連結会計年度におけるROEは、親会社株主に帰属する当期純利益が増加したものの自己資本も増加したことから7.8%(前年同期と同水準)となり、目標である10%以上の水準を下回りました。今後は当社グループの成長領域と位置付けるデジタルソサエティ事業の収益拡大を進めていくことで、2030年度の目標であるROE12%の達成に向けてROEの継続的な改善・向上に努めてまいります。
セグメントの業績は次の通りであります。
[エンバイロメント事業]
当事業の売上高は、4,014億42百万円と前期に比して2.7%増加いたしました。
自動車関連製品において、上期の米国の関税率引き上げを見越した駆け込み需要に加え、下期も需要が堅調に推移したほか、関税率や貴金属価格の上昇に対する販売価格への反映が進んだことから増収となりました。
営業利益は、売上高増加の一方でDAC(Direct Air Capture:直接空気回収)やサブナノセラミック膜といったカーボンニュートラル領域の研究開発費用が増加したことなどから前期比0.5%増の686億17百万円となりました。
[デジタルソサエティ事業]
当事業の売上高は、2,054億9百万円と前期に比して19.7%増加いたしました。
AI用途の半導体需要が増加したことに加え、一部顧客の在庫積み増しもあり半導体製造装置用製品の需要が増加しました。また、旺盛なデータセンター投資が継続したことにより、ハードディスクドライブ(HDD)用圧電マイクロアクチュエーターの出荷も堅調に推移したことなどから、セグメント合計でも増収となりました。
営業利益は、半導体製造装置用製品の売上高増加が牽引し前期比63.5%増の281億5百万円となりました。
[エネルギー&インダストリー事業]
当事業の売上高は、659億13百万円と前期に比して12.9%増加いたしました。
米国のデータセンター投資や国内の電力インフラ更新投資等によりがいしの需要が底堅く堅調に推移したこと等により増収となりました。
営業損益は、がいしが堅調であった一方で、2025年10月に製造及び販売活動の終了を決定したNAS®電池の赤字により、13億22百万円の営業損失となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次の通りであります。
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| エンバイロメント事業(百万円) | 398,904 | 103.5 |
| デジタルソサエティ事業(百万円) | 217,580 | 122.2 |
| エネルギー&インダストリー事業(百万円) | 47,317 | 75.6 |
| 合計(百万円) | 663,802 | 106.0 |
(注)1.購入品仕入実績については区分して記載することが困難なため、生産実績に含めて記載しております。
2.上記は、販売価格をもって表示しております。
3.セグメント間取引については、相殺消去しております。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
| セグメントの名称 | 受注高 (百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高 (百万円) | 前年同期比(%) |
| エンバイロメント事業 | 400,993 | 104.5 | 31,845 | 107.5 |
| デジタルソサエティ事業 | 227,309 | 119.9 | 157,409 | 122.9 |
| エネルギー&インダストリー事業 | 58,724 | 107.3 | 34,992 | 85.8 |
| 合計 | 687,028 | 109.4 | 224,247 | 113.0 |
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前年同期比(%) |
| エンバイロメント事業(百万円) | 399,469 | 102.3 |
| デジタルソサエティ事業(百万円) | 205,402 | 119.7 |
| エネルギー&インダストリー事業(百万円) | 65,253 | 113.4 |
| 合計(百万円) | 670,125 | 108.2 |
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比し8.8%増加し1兆2,433億30百万円となりました。
流動資産は、有価証券や売掛金などが増加したことから、前期比9.2%増の7,306億38百万円となりました。固定資産は、前期比8.1%増の5,126億91百万円となりました。
流動負債は、未払法人税等が増加した一方で、短期借入金や契約負債等が減少したことから、前期比6.6%減の1,670億56百万円となりました。固定負債は、事業構造改革引当金の計上などにより、9.4%増の2,589億21百万円となりました。
純資産は、為替換算調整勘定や利益剰余金などが増加したことから、前期比12.3%増の8,173億52百万円となりました。
これらの結果、当連結会計年度末における自己資本比率は65.0%(前連結会計年度末63.0%)となり、1株当たり純資産は2,811.27円と、前期を355.40円上回りました。
セグメントごとの資産は、次の通りであります。
[エンバイロメント事業]
当事業の総資産は、資金や売上債権が増加したことなどにより前期比4.5%増加の5,391億62百万円となりました。
[デジタルソサエティ事業]
当事業の総資産は、棚卸資産が増加したほか、増産投資により有形固定資産が増加したことなどにより前期比12.2%増加の2,427億82百万円となりました。
[エネルギー&インダストリー事業]
当事業の総資産は、棚卸資産が減少したことなどにより前期比14.8%減少の714億60百万円となりました。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動による1,379億89百万円の収入、投資活動による771億21百万円の支出、及び財務活動による482億77百万円の支出などにより、前期末に比し219億35百万円増加し、当期末残高は1,996億43百万円となりました。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益838億32百万円に減価償却費を加え、合計では1,379億89百万円の収入となりました。前期との比較では、413億31百万円の収入増となりました。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、自動車関連製品や半導体製造装置用製品を中心とした設備投資に加え、有価証券の取得による支出もあり、合計で771億21百万円の支出となりました。前期との比較では、220億40百万円の支出増となりました。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、将来の設備投資などへ充当するため長期借入れを実施した一方、長期借入金の返済や配当金の支払い、自己株式の取得や短期借入金の減少等による支出から、合計で482億77百万円の支出となりました。前期との比較では、140億58百万円の支出増となりました。
資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの運転資金需要のうち主なものは原材料の購入費用、労務費等の製造費や販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な資金の調達について、調達手段の多様化を図ることで、低コストかつ安定的に資金を確保するよう努めております。また、グループ各社における余剰資金の一元管理を図り、資金効率の向上と金融費用の削減を目的として、国内外でCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入しております。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](重要な会計上の見積り)」に記載しております。