四半期報告書-第82期第3四半期(平成30年10月1日-平成30年12月31日)

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2019/02/08 13:39
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文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、先進国を中心に緩やかに回復しました。米国では雇用環境の改善が続くとともに、個人消費や設備投資が増加し、景気の着実な回復が継続しました。また、アジア新興国経済も総じて緩やかな回復傾向となりました。一方、欧州では生産や輸出が横ばい傾向となり、景気の停滞感が見られました。また、中国は景気拡大に減速感が示されたほか、2018年末には米国との通商問題の影響により輸出入額が減少しました。こうした中、我が国の経済は、第2四半期連結会計期間(2018年7月~9月)に国内で発生した自然災害の影響を受けたほか、米中間の通商問題の影響が徐々に顕在化しましたが、期間全体で見れば世界経済の回復を受けて輸出や設備投資が増加するとともに、雇用・所得環境が改善し、景気は緩やかな回復基調となりました。
当社グループの関連業界をみますと、自動車の新車販売台数は、国内については小型乗用車の減少を普通乗用車や軽自動車がカバーし、堅調に推移しました。米国では、景気の回復が続いていることを背景に、商用車やトラック等を中心に堅調に推移しましたが、中国・欧州では、秋以降、減少傾向となりました。鉄鋼は、製造業部門を中心に需要が増加しました。住宅着工戸数は、国内では横ばい圏で推移しましたが、米国では増加しました。エレクトロニクス関連は、スマートフォンの出荷台数が減少傾向となりました。
このような状況のもと、当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績は原材料価格上昇(価格スライド制)の影響等により、売上収益は前年同期に比べ5.8%増の775,531百万円となりました。利益面では、原価低減活動の効果等がありましたが、エレクトロニクス・半導体関連市場の減退や各種製造装置・工作機械の需要減等の影響があり、前年同期と比べ調整後営業利益※は5,045百万円減の42,776百万円となりました。また、当社では、耐熱鋳造部品およびアルミホイールを課題事業と位置付け、事業構造改革に取り組んでおります。耐熱鋳造部品については、収益改善を目的に生産性改善活動や販売価格の是正、生産数量の適正化等の事業構造改革に取り組んでまいりました。この結果、一定の収益性の改善が見られましたが、当第3四半期連結会計期間(2018年10月~12月)に入り、中国、欧州市場を中心に需要が急減したこと等により、期初に想定した収益性を確保できない見通しとなりました。そのため、将来の収益性について慎重に精査し見積った結果、当第3四半期連結会計期間において減損損失6,975百万円を計上しました。また、アルミホイールについては、2020年9月末をめどに当該事業から撤退することを2018年12月17日に公表しました。アルミホイールを生産する当社の連結子会社であるAAP St. Marys Corp.の全株式を2019年3月1日付(予定)で譲渡しますが、当該売却契約締結に伴い、当第3四半期連結会計期間において事業構造改革関連費用2,890百万円を計上しました。一方で、2018年4月2日付で株式会社三徳(以下、「三徳」)を当社の連結子会社としたことにより発生した負ののれん発生益他5,757百万円をその他の収益に計上しました。この結果、営業利益は7,783百万円減の34,610百万円となりました。税引前四半期利益は前年同期比8,838百万円減の35,251百万円、親会社株主に帰属する四半期利益は前年同期比7,802百万円減の27,006百万円となりました。
セグメントの業績は、次のとおりです。各セグメントの売上収益は、セグメント間の内部売上収益を含んでおります。当第3四半期連結累計期間において、当社グループが営む事業の内容について、重要な変更はありません。
なお、2017年7月1日付で、「特殊鋼製品」における電池用材料事業の強化等を目的として、連結子会社である株式会社SHカッパープロダクツ他1社(以下、「SHカッパープロダクツ等」)の所属するセグメント区分を「電線材料」から「特殊鋼製品」に変更いたしました。これに伴い、SHカッパープロダクツ等の前第3四半期連結累計期間(2017年4月1日~2017年12月31日)の業績は「特殊鋼製品」セグメントに計上しております。
① 特殊鋼製品
当セグメントの売上収益は、前年同期比7.1%増の230,618百万円となりました。調整後営業利益は前年同期比171百万円減少し、20,246百万円となりました。また、営業利益は、前年同期比1,122百万円減少し、18,927百万円となりました。
特殊鋼については、工具鋼は、中国を中心とした海外市場の需要減がありましたが、国内需要は堅調となったことや、原材料価格上昇(価格スライド制)の影響もあり、前年同期を上回りました。産業機器材料は、自動車関連の環境親和製品が増加し、前年同期を上回りました。電子材料は、当第3四半期連結会計期間(2018年10月~12月)に入って、有機ELパネル関連部材および半導体パッケージ材料の需要が減速しましたが、第2四半期連結累計期間(2018年4月~9月)の需要が高水準で推移したことや、電池用材料が期間を通じて順調に推移したことから、当第3四半期連結累計期間全体で見れば、前年同期を上回りました。航空機関連材料およびエネルギー関連材料は、エネルギー関連材料が低調でしたが、航空機関連材料が増加したことにより、全体としては前年同期を上回りました。
各種ロールについては、国内向け、輸出ともに好調でした。射出成形機用部品は、設備投資需要が高水準で推移したことにより、増加しました。この結果、ロール全体としては前年同期と比べて増加しました。
軟質磁性材料およびその応用品については、アモルファス金属材料は前年同期並みとなり、応用品は自動車向け需要の増加により堅調となりました。この結果、軟質磁性材料およびその応用品全体としては前年同期を上回りました。
② 磁性材料
当セグメントの売上収益は、前年同期比6.6%増の84,385百万円となりましたが、積極的な投資や原材料価格変動による費用の増加等により、調整後営業利益は前年同期比3,883百万円減少し、2,997百万円となりました。また、営業利益は、2018年4月2日付で三徳を当社の連結子会社としたことにより発生した負ののれん発生益他5,757百万円をその他の収益に計上した結果、前年同期比1,784百万円増加し、8,567百万円となりました。
希土類磁石については、産業機器関連において半導体関連等の設備投資需要が減少し、前年同期を下回りましたが、自動車用電装部品が電動パワーステアリング向けを中心に堅調に推移しました。また、三徳を連結子会社化した効果があったため、希土類磁石全体としては、前年同期を上回りました。
フェライト磁石については、家電用部品が減少しましたが、自動車用電装部品が自動車生産の伸びに伴い堅調に推移し、前年同期並みとなりました。
③ 素形材製品
当セグメントの売上収益は、原材料価格上昇(価格スライド制)の影響もあり、前年同期比3.6%増の276,057百万円となりました。調整後営業利益は前年同期比1,103百万円減少し、7,398百万円となりました。また、課題事業である耐熱鋳造部品およびアルミホイールにおいて、3ページに記載の事業構造改革を実施したことに伴い、その他の費用にあわせて9,865百万円を計上しました。この結果、営業損益は前年同期比11,991百万円悪化し、4,718百万円の営業損失となりました。
課題事業以外の事業の状況は以下のとおりです。
自動車用鋳物については、北米では、商用車や農業機械・建設機械向けが伸長しました。また、アジアでも自動車需要の増加に伴い堅調となりました。この結果、自動車用鋳物全体としては前年同期と比較して増加しました。
配管機器については、継手類は、米国では、住宅着工戸数の増加等により前年同期を上回りました。国内では、前年度末に実施した価格改定により、前年同期に駆け込み需要があった一方で、当第3四半期連結累計期間はその反動による影響があったため、継手類全体としては前年同期を下回りました。半導体製造装置用機器は、設備投資案件の延伸等により、前年同期と比較して減少しました。この結果、配管全体としては前年同期を下回りました。
④ 電線材料
当セグメントの売上収益は、前年同期比6.8%増の183,060百万円となりました。また、調整後営業利益は前年同期比327百万円減少し、10,596百万円となりました。営業利益はその他の費用が減少したこと等により、前年同期比2,734百万円増加し、10,130百万円となりました。
電線については、鉄道車両用電線が中国向けを中心に伸長したことに加え、建設用電線が増加しました。また、巻線も自動車向けを中心に堅調となりました。この結果、電線全体としては前年同期と比べて増加しました。
機能品については、自動車用電装部品が各種センサや、電動パーキングブレーキおよびハイブリッド自動車向けのハーネスが増加し、ブレーキホースも堅調となりました。医療向けは、プローブケーブル、チューブとも堅調な需要に支えられ、前年同期を上回りました。この結果、機能品全体としては前年同期と比べて増加しました。
⑤ その他
当セグメントの売上収益は、前年同期比36.5%増の3,365百万円となり、調整後営業利益は前年同期比287百万円増加し、417百万円となりました。また、営業利益は、前年同期比485百万円増加し、611百万円となりました。
※当社グループは、事業再編等の影響を排除した経営の実態を表示するため、要約四半期連結損益計算書に表示している営業利益からその他の収益、その他の費用を除いた指標である調整後営業利益を記載しています。
財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における当社グループの財政状態として、要約四半期連結財政状態計算書における増減を分析すると、以下のとおりであります。
資産合計は1,115,554百万円で、前連結会計年度末に比べ56,722百万円増加しました。流動資産は503,139百万円で、前連結会計年度末に比べ19,107百万円増加しました。これは主に棚卸資産が32,670百万円増加した一方、現金及び現金同等物が14,552百万円減少したこと等によるものです。非流動資産は612,415百万円で、前連結会計年度末に比べ37,615百万円増加しました。これは主に有形固定資産が35,781百万円増加したこと等によるものです。
負債合計は525,656百万円で、前連結会計年度末に比べ37,016百万円増加しました。これは主に短期借入金が32,323百万円、償還期長期債務及び長期債務が純額で25,101百万円増加した一方、買入債務が10,518百万円、その他の金融負債(流動負債)が7,234百万円減少したこと等によるものです。資本合計は589,898百万円で、前連結会計年度末に比べ19,706百万円増加しました。これは主に利益剰余金が14,337百万円、その他の包括利益累計額が4,140百万円増加したこと等によるものです。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、投資活動で使用した資金が営業活動および財務活動の結果得られた資金を上回ったことにより、前連結会計年度末に比べ14,552百万円減少し、40,360百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動に関するキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、27,842百万円となりました。これは主に四半期利益が26,918百万円、減価償却費及び無形資産償却費が37,877百万円あった一方、棚卸資産等の運転資金の増加による支出が33,709百万円あったこと等によるものです。
(投資活動に関するキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は、74,358百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が76,126百万円あったこと等によるものです。
(財務活動に関するキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、31,042百万円となりました。これは主に短期借入金の純増が29,243百万円、長期借入債務による調達が44,605百万円あった一方、長期借入債務の償還が28,478百万円、配当金の支払が12,964百万円あったこと等によるものです。
(3)会社の経営の基本方針
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの会社の経営の基本方針について重要な変更はありません。
(4)目標とする経営指標
当社グループは、2019年度3月期を「2018年度中期経営計画」の最終年度としております。2019年度3月期の目標とする経営指標(2018年4月26日公表)を2019年1月31日に修正し、以下のとおりとしております。
2019年3月期
想定為替レート 1$=110円
(2019年1月31日公表)
売上収益1,027,000百万円
調整後営業利益58,000百万円
調整後営業利益率5.6%

(注)「調整後営業利益」は、事業再編等の影響を排除した経営の実態を表示するために、連結損益計算書に表示している営業利益からその他の収益、その他の費用を除いた指標です。
(5)対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの対処すべき課題について重要な変更はありませんが、2019年1月31日に2018年度業績予想の下方修正を発表したことを踏まえ、以下の中長期を見据えた改善施策を推進します。
中長期を見据えた改善施策の計画推進
① 下方修正の要因となった製品群は中長期的に成長する注力製品であり、需要減退期に更なる強化を実行
・大型投資効果刈取りのスピードアップ
・IoT推進によるモノづくり力の強化
・機会損失をミニマイズする生産体制の強化
② 注力製品を支える安定事業のキャッシュ創出力再強化
・鋳物事業のあるべき姿の検討
・経営スピードを上げる組織体制への変革
・小規模グループ会社の経営体制再構築
なお、素形材製品事業におけるアルミホイールについては、2020年9月末をめどに当該事業から撤退することを2018年12月17日に公表しました。
(6)当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、開発型企業として、継続的に基盤技術の高度化を図り、新技術に挑戦することによって新製品及び新事業を創出し、新たな価値を社会に提供し続けることを事業活動の基本としております。これを推進するため、株式会社日立製作所を親会社とする日立グループの一員として、同社との関係において事業運営及び取引では自律性を維持しつつ、研究開発協力等を通じて同グループ各社と緊密な協力関係を保ち、その経営資源を有効に活用することで、高品質の製品及びサービスの提供を図ることとしております。また、当社は、上場会社として、常に株主、投資家及び株式市場からの期待及び評価を認識し、情報の適時かつ適切な開示に努めるとともに、持続的成長の実現に資する経営計画の策定、企業統治の強化等を通じて、合理的で緊張感のある経営を確保することが重要であると認識しております。これらにより、当社は、企業価値の向上及び親会社のみならず広く株主全般に提供される価値の最大化を図ってまいります。
(7)研究開発活動
当社は、「真の開発型企業」をめざし、研究開発の強化に取り組んでいます。次世代の特殊鋼、磁性材料、素形材、電線材料の研究開発はもちろん、持続的成長と社会貢献に資する中長期の先端材料研究開発テーマも推進しています。
その実現に向けて、埼玉県熊谷市にコーポレート研究所:グローバル技術革新センター(Global Research & Innovative Technology center:GRIT)の新研究棟を開設しました(2018年4月)。
IoT(モノのインターネット)の進展にともなう生産システムの大変革や、ガソリン車から電気自動車へのシフトに代表されるような、社会を一変させる大きな変化の波が押し寄せています。こうした急激な環境変化への対応に向けて、GRITは、当社が持つ経験と叡智を集結するだけでなく、自由闊達な発想力とオープンイノベーションにより、研究開発からイノベーションを創出し、グローバルにはばたくことをめざしています。
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は13,875百万円であります。各事業分野別の研究主要課題は次のとおりであります。
① 特殊鋼製品
金型・工具、産業機器、航空機・エネルギー、エレクトロニクス等の分野に向けた高級特殊鋼、アモルファス金属材料・ナノ結晶軟磁性材料、各種圧延用ロール等の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は4,051百万円であります。
② 磁性材料
高性能磁石、情報端末用高周波部品部材、その他各種磁石およびセラミック製品やそれらの応用製品等の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は3,136百万円であります。
③ 素形材製品
自動車用高級鋳物製品と輸送機器向け鋳鉄製品、排気系耐熱鋳鋼部品、アルミニウム部品、自動車用鋳造部品と、管継手・バルブその他の設備配管機器等の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は2,684百万円であります。
④ 電線材料
産業用・車輌/自動車用・機器用及び医療用等の各種電線及び巻線に関連する材料、製造プロセス技術と接続技術、自動車用電装部品・ホース、工業用ゴム等の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は4,004百万円であります。

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