四半期報告書-第83期第1四半期(平成31年4月1日-令和1年6月30日)

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2019/08/09 13:53
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文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における世界経済は、全体としては緩やかに成長しましたが、先行きについては、通商問題や中国経済の動向、各国政策の不確実性等により、減速懸念が一層強まるところとなりました。米国では雇用環境の改善が続くとともに、個人消費や設備投資が増加し、景気の回復が継続しました。一方、中国は米中貿易摩擦の影響や内需鈍化により経済成長が減速しました。また、中国経済の減速等の影響により、欧州では輸出が鈍化し生産が減少したほか、アジア新興国経済の動きも弱くなりました。こうした中、我が国の経済は、鉱工業生産や輸出が鈍化するなど、景況感が悪化しました。
当社グループの関連業界を見ますと、自動車の新車販売台数については、国内は軽自動車や中・大型の普通乗用車を中心に増加しましたが、中国は乗用車を中心に大幅な減少となったほか、米国と欧州も減少した結果、グローバルでは減少となりました。鉄鋼は、総じて需要が堅調に推移しました。住宅着工戸数は、国内・米国とも減少しました。また、エレクトロニクス関連は、スマートフォンの出荷台数が減少しました。
このような状況のもと、当第1四半期連結累計期間における当社グループの業績は主力製品を中心に需要が減少したことに加え、原材料価格下落(価格スライド制)の影響等により、売上収益は前年同期比9.9%減の233,953百万円となりました。利益面では、増益要因として固定費削減の効果等がありました。しかしながら、減益要因として、エレクトロニクス・半導体関連市場の減退や各種製造装置・工作機械の需要減、新車販売台数の減少等の影響がありました。加えて、経営効率向上施策の一環として、需要減少への対応や棚卸資産の適正化のために、大幅な生産調整を行った結果、調整後営業利益※は前年同期比10,468百万円減の5,512百万円となりました。また、営業利益は前年同期において2018年4月2日付で株式会社三徳を当社の連結子会社としたことにより発生した負ののれん発生益及び段階取得に係る差益の合計額5,757百万円をその他の収益に計上したため、前年同期比15,391百万円減の5,189百万円となりました。税引前四半期利益は前年同期比16,866百万円減の4,517百万円、親会社株主に帰属する四半期利益は前年同期比13,784百万円減の3,242百万円となりました。
なお、当社グループでは2021年度中期経営計画における重要経営課題として、キャッシュ・フローの改善と資本効率の向上を掲げ、ROIC(投下資本利益率)による経営管理を導入しております。施策の一つとして、CCC(運転資金手持ち日数)短縮等により、投下資本を圧縮し、原材料価格変動リスクの低減を図っております。この結果、当第1四半期連結累計期間のフリー・キャッシュ・フローは、前年同期と比べ6,368百万円改善しました。
セグメントの業績は、次のとおりです。各セグメントの売上収益は、セグメント間の内部売上収益を含んでおります。当第1四半期連結累計期間において、当社グループが営む事業の内容について、重要な変更はありません。
なお、2019年4月1日付で「特殊鋼製品」セグメントのうち、軟磁性部材を「磁性材料」セグメントに移管し、「磁性材料」セグメントを「磁性材料・パワーエレクトロニクス」セグメントに名称変更いたしました。これに伴い、軟磁性部材の前第1四半期連結累計期間(2018年4月1日~2018年6月30日)の業績は「磁性材料・パワーエレクトロニクス」セグメントに計上しております。
① 特殊鋼製品
当セグメントの売上収益は、前年同期比8.2%減の63,747百万円となりました。
売上収益について事業別に見ますと、工具鋼・ロールのうち、工具鋼は、中国を中心とした海外市場の需要減や国内での在庫調整に加え、原材料価格下落(価格スライド制)の影響もあり、前年同期と比べて減少しました。各種ロールは、国内向け、輸出ともに前年同期を上回りました。射出成形機用部品も、需要が堅調に推移したことにより、前年同期並みとなりました。
産機材・航空機エネルギーのうち、産機材は自動車関連の環境親和製品の需要が減少したことや原材料価格下落(価格スライド制)により、前年同期を下回りました。航空機エネルギーは、航空機関連材料が増加したため、前年同期を上回りました。
電子材は、電池用材料は増加しましたが、有機ELパネル関連部材、スマートフォン関連材料および半導体パッケージ材料の需要が減少したため、全体としては前年同期を下回りました。
調整後営業利益は、主力製品の需要が減少したことや原材料価格下落の影響、および積極的な仕掛品圧縮等により、前年同期比6,863百万円減の539百万円となりました。また、営業利益は、前年同期比6,875百万円減の652百万円となりました。
② 素形材製品
当セグメントの売上収益は、前年同期比11.0%減の83,316百万円となりました。
売上収益について事業別に見ますと、自動車鋳物については、北米では、商用車や建設機械向けは増加しましたが、ライトトラックや乗用車の需要が減少したことや原材料価格下落(価格スライド制)の影響もあり、前年同期を下回りました。また、アジアでは、需要は前年同期並みでしたが、原材料価格下落(価格スライド制)の影響により、前年同期を下回りました。耐熱鋳造部品は中国・欧州の新車販売台数の減少等を受け、前年同期を下回りました。
アルミホイールについては事業から撤退することを決定しております。このため、2019年3月にアルミホイールを生産する米国連結子会社を売却したほか、国内事業についても2020年9月末の生産終了に向けて計画通り進捗しております。
この結果、自動車鋳物全体としては前年同期と比較して減少しました。
配管機器のうち、継手類は、米国や日本国内向けは前年同期を上回りましたが、中東向け等の輸出が減少したため全体としては前年同期並みとなりました。半導体製造装置用機器は、設備投資案件の延伸等により、前年同期と比較して減少しました。この結果、配管全体としては前年同期を下回りました。
調整後営業利益は、課題事業である耐熱鋳造部品およびアルミホイールにおいて改善が見られましたが、主力の北米自動車鋳物事業が減少したこと等により、前年同期比1,312百万円減の1,995百万円となりました。また、営業利益は、前年同期比832百万円減の1,715百万円となりました。
③ 磁性材料・パワーエレクトロニクス
当セグメントの売上収益は、前年同期比15.6%減の30,590百万円となりました。
売上収益について事業別に見ますと、磁性材料のうち、希土類磁石は、産業機器関連がエレクトロニクス・半導体関連市場の減退や各種製造装置・工作機械の需要の大幅な減少のほか、自動車用電装部品も減少した結果、前年同期を下回りました。フェライト磁石は、自動車用電装部品が減少したことにより、前年同期を下回りました。この結果、磁性材料全体としても前年同期と比べて減少しました。
パワーエレクトロニクスのうち、軟磁性材料およびその応用品は、自動車用電装部品向けが増加しましたが、変圧器用のアモルファス金属材料や一部の民生機器用途部材が減少した結果、前年同期を下回りました。一方、セラミックス製品は自動車用電装部品向けを中心に需要が増加したことにより、前年同期を上回りました。この結果、パワーエレクトロニクス全体としては前年同期並みとなりました。
調整後営業損益は、磁性材料の需要が減少したことにより、前年同期比1,080百万円減少し、213百万円の調整後営業損失となりました。また、営業損益は、前年同期において負ののれん発生益他5,757百万円をその他の収益に計上したため、前年同期比6,793百万円減の243百万円の営業損失となりました。
④ 電線材料
当セグメントの売上収益は、前年同期比6.6%減の56,030百万円となりました。
売上収益について事業別に見ますと、電線のうち、医療向けは、プローブケーブル、チューブとも需要が増加し、前年同期を上回りました。鉄道車両用電線は大型案件の端境期となり、前年同期を下回りました。巻線は自動車および産業向けとも需要が減少し、前年同期を下回りました。機器用電線もFA・ロボット向けを中心に需要が減少し、前年同期を下回りました。この結果、電線全体としては前年同期と比べて減少しました。
自動車部品のうち、自動車用電装部品は各種センサやハーネス類の需要が増加しましたが、ブレーキホースが減少したため、自動車部品全体としては前年同期と比べ減少しました。
調整後営業利益は、主力製品の需要が減少したこと等により、前年同期比1,739百万円減の1,847百万円となりました。営業利益は、前年同期比1,220百万円減の1,863百万円となりました。
⑤ その他
当セグメントの売上収益は、前年同期比18.5%減の876百万円となり、調整後営業利益は前年同期比25百万円増の167百万円となりました。また、営業利益は、前年同期比151百万円減の54百万円となりました。
※当社グループは、事業再編等の影響を排除した経営の実態を表示するため、要約四半期連結損益計算書に表示し
ている営業利益からその他の収益、その他の費用を除いた指標である調整後営業利益を記載しています。
財政状態の状況
当第1四半期連結会計期間末における当社グループの財政状態として、要約四半期連結財政状態計算書における増減を分析すると、以下のとおりであります。
資産合計は1,098,494百万円で、前連結会計年度末に比べ758百万円減少しました。流動資産は479,124百万円で、前連結会計年度末に比べ1,207百万円減少しました。これは主に売上債権が1,424百万円増加した一方、棚卸資産が3,750百万円減少したこと等によるものです。非流動資産は619,370百万円で、前連結会計年度末に比べ449百万円増加しました。有形固定資産が11,297百万円増加しておりますが、これは主に、IFRS第16号「リース」適用による使用権資産の増加影響16,947百万円によるもので、使用権資産の増加影響を除いた有形固定資産は前連結会計年度末に比べ5,650百万円減少しております。また、有価証券及びその他の金融資産が5,776百万円減少しておりますが、これは主にプットオプション行使権利日まで1年以内となったデリバティブ資産を、その他の流動資産に振替を行ったことによるものです。加えて、のれん及び無形資産が3,834百万円減少しておりますが、これは主に外貨のれんの為替評価によるものです。
負債合計は516,060百万円で、前連結会計年度末に比べ12,019百万円増加しました。短期借入金が26,888百万円、償還期長期債務及び長期債務が10,044百万円増加しておりますが、償還期長期債務及び長期債務の増加は主に、IFRS16号「リース」適用によるリース負債の増加影響16,556百万円によるもので、リース負債の増加影響を除いた償還期長期債務及び長期債務は前連結会計年度末に比べ6,512百万円減少しております。また、買入債務が11,000百万円、その他の金融負債(流動負債)が10,383百万円減少しております。資本合計は582,434百万円で、前連結会計年度末に比べ12,777百万円減少しました。これは主にその他の包括利益累計額が7,876百万円、利益剰余金が4,634百万円減少したこと等によるものです。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動および財務活動の結果得られた資金が投資活動で使用した資金を上回ったことにより、前連結会計年度末に比べ391百万円増加し、41,489百万円となりました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動に関するキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、6,987百万円となりました。これは主に四半期利益が3,214百万円、減価償却費及び無形資産償却費が13,944百万円あった一方、運転資金の増加による支出が11,943百万円あったこと等によるものです。
(投資活動に関するキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は、19,215百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が19,618百万円あったこと等によるものです。
(財務活動に関するキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、14,588百万円となりました。これは主に短期借入金の純増が28,066百万円あった一方、長期借入債務の償還が6,487百万円、配当金の支払が7,274百万円あったこと等によるものです。
(3)会社の経営の基本方針
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの会社の経営の基本方針について重要な変更はありません。
(4)目標とする経営指標
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの目標とする経営指標について重要な変更はありません。
(5)対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6)当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、開発型企業として、継続的に基盤技術の高度化を図り、新技術に挑戦することによって新製品及び新事業を創出し、新たな価値を社会に提供し続けることを事業活動の基本としております。これを推進するため、株式会社日立製作所を親会社とする日立グループの一員として、同社との関係において事業運営及び取引では自律性を維持しつつ、研究開発協力等を通じて同グループ各社と緊密な協力関係を保ち、その経営資源を有効に活用することで、高品質の製品及びサービスの提供を図ることとしております。また、当社は、上場会社として、常に株主、投資家及び株式市場からの期待及び評価を認識し、情報の適時かつ適切な開示に努めるとともに、持続的成長の実現に資する経営計画の策定、企業統治の強化等を通じて、合理的で緊張感のある経営を確保することが重要であると認識しております。これらにより、当社は、企業価値の向上及び親会社のみならず広く株主全般に提供される価値の最大化を図ってまいります。
(7)研究開発活動
当社は、「真の開発型企業」をめざし、研究開発の強化に取り組んでいます。次世代の特殊鋼製品、素形材製品、磁性材料・パワーエレクトロニクス、電線材料の研究開発はもちろん、持続的成長と社会貢献に資する中長期の先端材料研究開発テーマも推進しています。
先端材料研究開発の推進を目的として設立されたグローバル技術革新センター(Global Research & Innovative Technology center:GRIT 2017年4月設立)を中心に、働き方改革やスマートファクトリー、電動化といった社会や技術の潮流をとらえ、脅威・機会を視野に入れた新製品・新事業の創出をめざしています。また、その実現のため、国内外の研究機関・大学・企業とのオープンイノベーションを加速しています。
同時に、各事業本部の研究所はディビジョンラボとして根を張ったR&Dを推進し、基盤事業の強化を推進しています。
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は3,983百万円であります。各事業セグメント別の主要な研究課題は次のとおりであります。
① 特殊鋼製品
金型・工具、電子材料、産業機器材料、航空機・エネルギー関連材料等の分野に向けた高級特殊鋼、各種圧延用ロール等の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は1,038百万円であります。
② 素形材製品
高級ダクタイル鋳鉄製品、輸送機向け鋳鉄製品、排気系耐熱鋳鋼部品、アルミニウム部品及び管継手・バルブその他の設備配管機器の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は801百万円であります。
③ 磁性材料・パワーエレクトロニクス
高性能磁石、情報端末用高周波部品部材、アモルファス金属材料・ナノ結晶軟磁性材料、その他各種の磁石及びセラミックス製品並びにそれらの応用製品等の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は967百万円であります。
④ 電線材料
産業用・車輌/自動車用・機器用、医療用等の各種電線及び巻線に関連する材料、製造プロセス技術と接続技術、並びに自動車用電装部品・ホース、工業用ゴム等の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は1,177百万円であります。

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