四半期報告書-第84期第2四半期(令和2年7月1日-令和2年9月30日)

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2020/11/10 13:43
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【項目】
18項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における当社グループの業績は、次のとおりです。
当第2四半期連結累計期間は、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)拡大を受けて世界各地域における経済・社会活動が大きく制限される状況が継続しました。世界経済については、当第2四半期連結会計期間に入り、中国等で景気持ち直しの動きが見られましたが、全体としては厳しい状況が続きました。当社グループの事業領域においても、自動車関連製品を中心に主力製品の需要が大幅に減少しました。この結果、売上収益は、前年同期比25.4%減の340,831百万円となりました。
調整後営業損益(注)は、COVID-19拡大の影響を見越して期初に掲げた計画に基づき固定費削減等の業績改善施策を実行しましたが、売上収益の減少により前年同期比18,296百万円減の12,364百万円の損失となりました。
その他の営業収益については、2020年4月1日付で三菱日立ツール株式会社(現 株式会社MOLDINO)の当社保有の株式を三菱マテリアル株式会社に全て譲渡したことに伴い、特殊鋼製品セグメントにおいて、事業再編等利益として1,971百万円を計上しました。その他の営業費用については、特殊鋼製品セグメントにおいて、航空機エネルギー事業の将来における収益性を見直した結果、6,812百万円の減損損失を計上しました。また、磁性材料・パワーエレクトロニクスセグメントにおいて、磁性材料事業の将来における収益性を見直した結果、15,657百万円の減損損失を計上しました。また、電線材料セグメントにおいて、自動車部品事業の将来における収益性を見直した結果、2,000百万円の減損損失を計上しました。この結果、営業損益は前年同期比965百万円悪化し、38,565百万円の損失となりました。税引前四半期損益は、前年同期比856百万円減の39,537百万円の損失、親会社株主に帰属する四半期損益は前年同期比7,784百万円改善の33,208百万円の損失となりました。
なお、当社グループでは2021年度中期経営計画における重要経営課題として、キャッシュ・フローの改善と資本効率の向上を掲げ、ROIC(投下資本利益率)による経営管理を導入しております。特に当連結会計年度は、COVID-19拡大により、経営環境の先行きが不透明な状況において、財務の健全性担保のために十分な流動性を確保すること、また、需要等の外部要因に関わらず自社で実効性をあげられる取り組みを着実に推進することが、より一層、重要と考えております。このため、運転資本効率を向上するとともに、重点領域に対する厳選投資により投資額の抑制に取り組んでおります。
セグメントの業績は、次のとおりです。各セグメントの売上収益は、セグメント間の内部売上収益を含んでおります。当第2四半期連結累計期間において、当社グループが営む事業の内容について、重要な変更はありません。
① 特殊鋼製品
当セグメントの売上収益は、前年同期比17.9%減の104,522百万円となりました。
売上収益について事業別に見ますと、工具鋼・ロールのうち、工具鋼は、国内外で需要が減少したことや、国内を中心に昨年度来、流通を含む在庫調整が継続していることから、前年同期を下回りました。ロールは、各種ロールが前年同期並となりましたが、射出成形機用部品や鉄骨構造部品が需要減少に伴い前年同期を下回ったことから、全体でも前年同期を下回りました。
産機材・航空機エネルギーのうち、産機材は、自動車関連製品の一部で当第2四半期連結会計期間に入り復調の動きが見られましたが、期全体では前年同期を下回りました。航空機エネルギーは、主力の航空機関連材料が民間需要を中心に減少したことにより、前年同期を下回りました。
電子材は、有機ELパネル関連部材が伸長し、クラッド材がスマートフォンや電池向けで増加しました。しかしながら、半導体パッケージ材料のうち、サーバー用途は増加しましたが、自動車向けは減少したこと等により、全体としては前年同期並となりました。
調整後営業損益は、主力の工具鋼や産機材の需要が減少したこと等により、前年同期比3,028百万円減の2,668百万円の損失となりました。また、営業損益は、2020年4月1日付で三菱日立ツール株式会社(現 株式会社MOLDINO)の当社保有の株式を三菱マテリアル株式会社に全て譲渡したことに伴い、その他の営業収益に事業再編等利益として1,971百万円を計上しました。また、航空機エネルギー事業の将来における収益性を見直した結果、その他の営業費用に6,812百万円の減損損失を計上しました。この結果、前年同期比8,951百万円減の8,565百万円の損失となりました。
② 素形材製品
当セグメントの売上収益は、前年同期比34.1%減の103,782百万円となりました。
売上収益について事業別に見ますと、自動車鋳物のうち、鋳鉄製品は、第1四半期連結会計期間にCOVID-19の拡大に伴い世界各地域の主要顧客が操業を停止したことや、再稼働後も中国を除いて自動車販売台数が前年同期を下回る状況が続いたこと等から、需要が大幅に減少しました。このため、北米、アジアとも前年同期を下回りました。耐熱鋳造部品も需要の減少に伴い、前年同期を下回りました。アルミホイールについては、事業から撤退することを決定し、2020年9月末に生産を終了しました。この結果、自動車鋳物全体として前年同期を下回りました。
配管機器のうち、半導体製造装置用機器は、設備投資需要の回復等により前年同期を上回りました。主力の継手類は、国内、海外向けとも住宅着工戸数の減少等により、前年同期を下回りました。この結果、配管全体としては前年同期を下回りました。
調整後営業損益は、主力の自動車鋳物事業が減少したことにより、前年同期比11,332百万円減の10,128百万円の損失となりました。また、営業損益は、前年同期比12,037百万円減の11,391百万円の損失となりました。
③ 磁性材料・パワーエレクトロニクス
当セグメントの売上収益は、前年同期比21.1%減の47,830百万円となりました。
売上収益について事業別に見ますと、磁性材料のうち、希土類磁石は、自動車用電装部品が減少したほか、産業機器関連も工作機械やエレクトロニクス関連の需要減少に伴い前年同期を下回りました。フェライト磁石は、自動車用電装部品が減少したことにより、前年同期を下回りました。この結果、磁性材料全体としても前年同期を下回りました。
パワーエレクトロニクスのうち、軟磁性材料およびその応用品は、サーバー機器等の情報通信向けが堅調でしたが、変圧器用のアモルファス金属材料が減少した結果、前年同期を下回りました。一方、セラミックス製品は、医療機器向けの需要が伸長しましたが、通信機器向けや自動車用電装部品向けが減少したことにより、前年同期を下回りました。この結果、パワーエレクトロニクス全体としては前年同期を下回りました。
調整後営業損益は、前年同期比225百万円改善し、449百万円の損失となりました。また、営業損益は、磁性材料事業の将来における収益性を見直した結果、その他の営業費用に15,657百万円の減損損失を計上しましたが、2020年3月期第2四半期連結会計期間においてその他の営業費用として42,581百万円の減損損失を計上したこと等により、前年同期比27,320百万円改善し、16,065百万円の損失となりました。
④ 電線材料
当セグメントの売上収益は、前年同期比24.1%減の84,248百万円となりました。
売上収益について事業別に見ますと、電線のうち、医療向けにおいてケーブルは増加しましたが、チューブの需要が減少したことにより、前年同期並となりました。機器用電線はFA・ロボット向けが増加したほか、第5世代移動通信システム(5G)基地局向け等が堅調に推移しましたが、その他の用途向けは減少したことから前年同期並となりました。一方、鉄道車両用電線は、国内・海外とも需要が減少し、前年同期を下回りました。また、巻線は主に自動車向け需要が減少し、前年同期を下回りました。この結果、電線全体としては前年同期を下回りました。
自動車部品は、第1四半期連結会計期間にCOVID-19の拡大に伴い世界各地域の主要顧客が操業を停止したことや、再稼働後も中国を除いて自動車販売台数が前年同期を下回る状況が続いたこと等から、需要が大幅に減少しました。このため、自動車用電装部品、ブレーキホースとも前年同期を下回りました。
調整後営業損益は、電線、自動車部品とも需要が減少したことにより、前年同期比4,017百万円減の274百万円の損失となりました。営業損益は、自動車部品事業の将来における収益性を見直した結果、2,000百万円の減損損失をその他の営業費用に計上したため、前年同期比5,737百万円減の2,018百万円の損失となりました。
⑤ その他
当セグメントの売上収益は、前年同期比15.9%減の1,437百万円となり、調整後営業利益は前年同期比175百万円増の555百万円となりました。また、営業利益は、前年同期比381百万円増の534百万円となりました。
(注)当社グループは、事業再編等の影響を排除した経営の実態を表示するため、要約四半期連結損益計算書に表示している営業損失からその他の収益、その他の費用を除いた指標である調整後営業利益を記載しています。
財政状態の状況
当第2四半期連結会計期間末における当社グループの財政状態として、要約四半期連結財政状態計算書における増減を分析すると、以下のとおりであります。
資産合計は932,198百万円で、前連結会計年度末に比べ45,568百万円減少しました。流動資産は414,819百万円で、前連結会計年度末に比べ8,700百万円増加しました。これは主に、棚卸資産が12,866百万円減少した一方、現金及び現金同等物が25,856百万円増加したこと等によるものです。非流動資産は517,379百万円で、前連結会計年度末に比べ54,268百万円減少しております。有形固定資産が31,864百万円減少しておりますが、これは主に、19,279百万円の減損損失を計上したこと等によるものです。加えて、のれん及び無形資産が9,727百万円減少しておりますが、これは主に、5,310百万円の減損損失を計上したこと等によるものです。また、持分法で会計処理されている投資が17,725百万円減少しておりますが、これは主に、当社が保有する三菱日立ツール株式会社(現 株式会社MOLDINO)の発行済株式の総数の49%を2020年4月1日付をもって、株式譲渡したため、持分法適用の範囲より除外された影響によるものです。
負債合計は450,935百万円で、前連結会計年度末に比べ3,978百万円減少しました。これは主に、短期借入金が32,216百万円増加した一方、買入債務が21,011百万円、償還期長期債務及び長期債務が7,155百万円減少したこと等によるものです。資本合計は481,263百万円で、前連結会計年度末に比べ41,590百万円減少しました。これは主に利益剰余金が38,942百万円減少したこと等によるものです。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、投資活動および財務活動の結果得られた資金が営業活動で使用した資金を上回ったことにより、前連結会計年度末に比べ25,856百万円増加し、68,209百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動に関するキャッシュ・フロー)
営業活動に使用した資金は、2,934百万円となりました。これは主に四半期損失が33,330百万円に対して減損損失が24,589百万円、運転資金の増加により8,792百万円を支出したこと等によるものです。
(投資活動に関するキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、9,553百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得により16,146百万円を支出した一方、主に当社が保有する三菱日立ツール株式会社(現 株式会社MOLDINO)の発行済株式の総数の49%を2020年4月1日付をもって株式譲渡したことに伴う、有価証券等(子会社及び持分法で会計処理されている投資を含む)の売却による25,557百万円の収入等によるものです。
(財務活動に関するキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、20,129百万円となりました。これは主に長期借入債務の償還が7,773百万円、配当金の支払により5,566百万円を支出した一方、短期借入金が33,139百万円純増したこと等によるものです。
(3)会社の経営の基本方針
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの会社の経営の基本方針について重要な変更はありません。
(4)対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)目標とする経営指標
当社グループは、2019年4月に2021年度を最終年度とする2021年度中期経営計画(21中計)を発表し、「持続可能な社会を支える高機能材料会社」をめざし各施策に着手いたしました。しかしながら、その後の米中の通商問題を巡る緊張の増大やこれに伴う中国経済の成長鈍化、さらに2020年初頭からはCOVID-19拡大の影響による世界経済の落ち込みなど、事業環境は大きく変化しました。そうした中、当社グループは21中計において「資本効率の向上」「成長事業へのリソース集中」を掲げましたが、その成果を実現することができず、売上収益減少に伴い収益性が低下しております。そこで今回、21中計を見直し、早期の業績改善に向けてもう一段のコスト構造改革を実行するとともに、将来の成長投資の原資を確保できる収益基盤への変革をめざす事業計画を策定しました。
2022年度の業績計画値は売上収益8,700億円、調整後営業利益700億円、調整後営業利益率8%、ROIC8%としております。
新しい事業計画では、不採算製品からの撤退や拠点の統廃合等の事業構造改革、徹底した原価低減・経費縮減、人件費の適正化等のコスト構造改革に取り組み、需要変動に強い収益構造に変革します。また、事業ごとにCOVID-19の影響を精査するとともに、グローバルの競争環境におけるベンチマーク分析を踏まえ、セグメントごとに事業の新陳代謝を加速し、成長と基盤事業のポートフォリオ最適化を図ります。
こうした取り組みにより当社グループは、将来の成長のための投資資金を創出できる事業構造を構築し、改めて「持続可能な社会を支える高機能材料会社」をめざしてまいります。
(6)当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第2四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当社は、「真の開発型企業」をめざし、研究開発の強化に取り組んでいます。次世代の特殊鋼製品、素形材製品、磁性材料・パワーエレクトロニクス、電線材料の研究開発はもちろん、持続的成長と社会貢献に資する先端材料研究開発テーマに継続的に投資しております。
当社の研究開発体制はコーポレート直下の研究所であるグローバル技術開発センター(GRIT)と事業本部下の研究所である冶金研究所(MD研)、機能部材研究所(CD研)で構成されています。
GRITでは新事業の創生を目指した新材料開発及び、AIやマテリアルズインフォマティクスなど、デジタル技術を活用した革新的プロセス技術の開発を進めております。その実現のため、国内外の研究機関・大学・企業とのオープンイノベーションを加速しています。
MD研及びCD研はディビジョンラボとして事業を支える基礎技術開発から現製品の改良及び継続的な新製品開発を中心に推進し、基盤事業の強化を推進しています。
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は7,323百万円であります。各事業セグメント別の主要な研究課題は次のとおりであります。
① 特殊鋼製品
金型・工具、電子材料、産業機器材料、積層造形用材料・製品、航空機・エネルギー関連材料等の分野に向けた高級特殊鋼、各種圧延用ロール等の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は2,395百万円であります。
② 素形材製品
ダクタイル鋳鉄製品、輸送機向け鋳鉄製品、排気系耐熱鋳鋼部品、アルミニウム部品及び管継手・バルブその他の設備配管機器の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は1,571百万円であります。
③ 磁性材料・パワーエレクトロニクス
高性能磁石、情報端末用高周波部品部材、アモルファス金属材料・ナノ結晶軟磁性材料、その他各種の磁石及び高機能セラミックス製品並びにそれらの応用製品等の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は1,060百万円であります。
④ 電線材料
産業用・車輌/自動車用・機器用、医療用等の各種電線及び巻線に関連する材料、製造プロセス技術と接続技術、並びに自動車用電装部品・ホース、工業用ゴム等の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は2,297百万円であります。
(8)設備の状況
当第2四半期連結累計期間において、有形固定資産(主に機械装置)の減損損失19,279百万円を計上しております。これは主に、磁性材料・パワーエレクトロニクスセグメントの内、磁性材料事業の事業環境の変化により収益性が低下したことに伴い、有形固定資産(主に機械装置)の減損損失10,356百万円を計上したこと及び特殊鋼製品セグメントの内、航空機エネルギー事業の事業環境の変化により収益性が低下したことに伴い、有形固定資産(主に機械装置)の減損損失6,812百万円を計上したこと等によるものです。
本件に関わる減損損失の詳細は「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注
記 注7.その他の収益及び費用及び注11.追加情報」に記載しております。

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