四半期報告書-第83期第2四半期(令和1年7月1日-令和1年9月30日)

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2019/11/08 14:21
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文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、全体としては緩やかに成長しましたが、先行きについては、通商問題を巡る緊張の増大や中国経済の鈍化、各国政策の不確実性等により、減速懸念が一層強まるところとなりました。米国では雇用環境の改善が続くとともに、個人消費が増加し、景気の回復が継続しました。一方、中国は米中貿易摩擦の影響や内需鈍化により経済成長の減速が継続しました。また、中国経済の減速等の影響により、欧州では輸出が鈍化し生産が減少したほか、アジア新興国経済の動きも弱くなりました。こうした中、我が国の経済は鉱工業生産や輸出が鈍化するなど、製造業を中心に景況感が悪化しました。
当社グループの関連業界を見ますと、自動車の新車販売台数については、国内は軽自動車や中・大型の普通乗用車を中心に増加しましたが、中国は乗用車を中心に大幅な減少となったほか、米国と欧州も減少した結果、グローバルでは減少となりました。工作機械の受注は、内需・外需ともに低迷しました。住宅着工戸数は、米国は横ばいでしたが、国内は減少しました。また、エレクトロニクス関連は、スマートフォンの出荷台数が減少しました。
このような状況のもと、当第2四半期連結累計期間における当社グループの業績は、次のとおりです。
売上収益は、主力製品を中心に需要が減少したことに加え、原材料価格下落(価格スライド制)の影響等により、前年同期比12.0%減の456,888百万円となりました。
調整後営業利益(注1)は、固定費削減等を進めたものの、エレクトロニクス・半導体関連市場の減退や各種製造装置・工作機械の需要減、新車販売台数の減少等に加えて、経営効率向上施策の一環として、需要減少への対応や棚卸資産の適正化のために大幅な生産調整を行った結果、前年同期比27,147百万円減の5,932百万円となりました。
営業損益は、磁性材料事業について、主に希土類磁石事業の事業環境の変化、およびこれに伴う将来における収益性を見直した結果により、2020年3月期第2四半期において磁性材料事業全体で42,581百万円の減損損失をその他の営業費用に計上したため、前年同期比73,375百万円減の37,600百万円の損失となりました。この減損損失計上の背景は、次のとおりです。
当社では、磁性材料事業をxEV(注2)時代の中核事業の1つと位置付け、積極的な研究開発やモノづくり力の向上、グローバルな事業体制の構築ならびに先進設備投資により事業の強化を図ってまいりました。しかしながら、足下、主に希土類磁石事業においてFA・ロボットといった産業分野の大幅な需要減少が想定以上に長期化しているほか、自動車分野ではxEVの普及が拡大し一層コストが重視されるようになっています。当社では上記のとおり、さまざまな事業強化施策を実行してまいりましたが、事業環境が急激に変化し競合関係も厳しさを増すなか、施策の効果を十分かつスピーディーに発揮することができませんでした。この結果、当該事業の将来における収益性が従前と比較し低下したことに伴い減損損失を計上することとなりました。
税引前四半期損益は、前年同期比75,918百万円減の38,681百万円の損失、親会社株主に帰属する四半期損益は前年同期比69,130百万円減の40,992百万円の損失となりました。
なお、当社グループでは2021年度中期経営計画における重要経営課題として、キャッシュ・フローの改善と資本効率の向上を掲げ、ROIC(投下資本利益率)による経営管理を導入しております。施策の一つとして、CCC(運転資金手持ち日数)の短縮等により、投下資本を圧縮し、原材料価格変動リスクの低減を図っております。この結果、当第2四半期連結累計期間のフリー・キャッシュ・フローは、前年同期と比べ33,290百万円改善しました。
セグメントの業績は、次のとおりです。各セグメントの売上収益は、セグメント間の内部売上収益を含んでおります。当第2四半期連結累計期間において、当社グループが営む事業の内容について、重要な変更はありません。
なお、2019年4月1日付で「特殊鋼製品」セグメントのうち、軟磁性部材を「磁性材料」セグメントに移管し、「磁性材料」セグメントを「磁性材料・パワーエレクトロニクス」セグメントに名称変更いたしました。これに伴い、軟磁性部材の前第2四半期連結累計期間(2018年4月1日~2018年9月30日)の業績は「磁性材料・パワーエレクトロニクス」セグメントに計上しております。
① 特殊鋼製品
当セグメントの売上収益は、前年同期比9.4%減の127,320百万円となりました。
売上収益について事業別に見ますと、工具鋼・ロールのうち、工具鋼は、中国を中心とした海外市場の需要減や国内での在庫調整に加え、原材料価格下落(価格スライド制)の影響もあり、前年同期と比べて減少しました。各種ロールは、国内向け、輸出ともに前年同期を上回りました。射出成形機用部品も、需要が堅調に推移したことにより、前年同期並みとなりました。
産機材・航空機エネルギーのうち、産機材は自動車関連製品の需要が減少したことや原材料価格下落(価格スライド制)により、前年同期を下回りました。航空機エネルギーは、航空機関連材料が増加したため、前年同期を上回りました。
電子材は、有機ELパネル関連部材が増加、電池用材料も堅調を維持しましたが、スマートフォン関連材料および半導体パッケージ材料の需要が減少したため、全体としては前年同期を下回りました。
調整後営業利益は、主力の工具鋼や電子材の需要が減少したことや原材料価格下落の影響、および積極的な仕掛品圧縮等により、前年同期比14,843百万円減少し、360百万円となりました。また、営業利益は、前年同期比14,086百万円減の386百万円となりました。
② 素形材製品
当セグメントの売上収益は、前年同期比14.6%減の157,473百万円となりました。
売上収益について事業別に見ますと、自動車鋳物については、北米では、商用車は増加しましたが、ライトトラックや乗用車の需要が減少したことや原材料価格下落(価格スライド制)の影響もあり、前年同期を下回りました。また、アジアでもインド市場の需要落ち込み等により、前年同期を下回りました。耐熱鋳造部品は中国・欧州の新車販売台数の減少等を受け、前年同期を下回りました。アルミホイールについては事業から撤退することを決定し、2019年3月にアルミホイールを生産する米国連結子会社を売却したほか、国内事業についても2020年9月末の生産終了に向けて計画どおり進捗しております。この結果、自動車鋳物全体としては前年同期と比較して減少しました。
配管機器のうち、継手類は、国内向けは前年同期並みでしたが、北米や中東向けが減少したため全体としては前年同期を下回りました。半導体製造装置用機器は、設備投資案件の延伸等により、前年同期と比較して減少しました。この結果、配管全体としては前年同期を下回りました。
調整後営業利益は、主力の北米自動車鋳物事業の減少や半導体製造装置用機器の不調継続等により、前年同期比5,686百万円減の1,204百万円となりました。また、営業利益は、前年同期比4,240百万円減の646百万円となりました。
③ 磁性材料・パワーエレクトロニクス
当セグメントの売上収益は、前年同期比16.0%減の60,595百万円となりました。
売上収益について事業別に見ますと、磁性材料のうち、希土類磁石は、産業機器関連がエレクトロニクス・半導体関連市場の減退や各種製造装置・工作機械の需要の大幅な減少のほか、自動車用電装部品も減少した結果、前年同期を下回りました。フェライト磁石は、自動車用電装部品が減少したことにより、前年同期を下回りました。この結果、磁性材料全体としても前年同期と比べて減少しました。
パワーエレクトロニクスのうち、軟磁性材料およびその応用品は、自動車用電装部品向けが増加しましたが、変圧器用のアモルファス金属材料や一部の民生機器用途部材が減少した結果、前年同期を下回りました。一方、セラミックス製品は自動車用電装部品向けを中心に需要が増加したことにより、前年同期を上回りました。この結果、パワーエレクトロニクス全体としては前年同期並みとなりました。
調整後営業損益は、磁性材料の需要が減少したことにより、前年同期比3,819百万円減少し、674百万円の損失となりました。また、営業損益は、磁性材料事業について、主に希土類磁石事業の事業環境の変化、およびこれに伴う将来における収益性を見直した結果により、2020年3月期第2四半期において磁性材料事業全体で42,581百万円の減損損失をその他の営業費用に計上したため、前年同期比52,199百万円減の43,385百万円の損失となりました。
④ 電線材料
当セグメントの売上収益は、前年同期比8.3%減の110,988百万円となりました。
売上収益について事業別に見ますと、電線のうち、医療向けは、チューブ、ケーブルとも需要が増加し、前年同期を上回りました。鉄道車両用電線は大型案件の端境期となり、前年同期を下回りました。巻線は自動車および産業向けとも需要が減少し、前年同期を下回りました。機器用電線もFA・ロボット向けを中心に需要が減少し、前年同期を下回りました。この結果、電線全体としては前年同期と比べて減少しました。
自動車部品は、グローバルでの新車販売台数の減少により自動車用電装部品、ブレーキホースとも需要が減少したため、前年同期と比べ減少しました。
調整後営業利益は、需要が減少したこと等により、前年同期比3,457百万円減の3,743百万円となりました。営業利益は、前年同期比3,160百万円減の3,719百万円となりました。
⑤ その他
当セグメントの売上収益は、前年同期比22.8%減の1,708百万円となり、調整後営業利益は前年同期比80百万円増の380百万円となりました。また、営業利益は、前年同期比229百万円減の153百万円となりました。
(注)1.当社グループは、事業再編等の影響を排除した経営の実態を表示するため、要約四半期連結損益計算書に表示している営業利益又は営業損失からその他の収益、その他の費用を除いた指標である調整後営業利益を記載しています。
2.xEVは、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)を指しています。
財政状態の状況
当第2四半期連結会計期間末における当社グループの財政状態として、要約四半期連結財政状態計算書における増減を分析すると、以下のとおりであります。
資産合計は1,024,091百万円で、前連結会計年度末に比べ75,161百万円減少しました。流動資産は449,645百万円
で、前連結会計年度末に比べ30,686百万円減少しました。これは主に棚卸資産が22,196百万円減少したこと等によるものです。非流動資産は574,446百万円で、前連結会計年度末に比べ44,475百万円減少しました。有形固定資産が12,186百万円減少しておりますが、これは主に、IFRS第16号「リース」適用により使用権資産が16,150百万円増加した一方、磁性材料事業において22,479百万円の減損損失を計上したこと等によるものです。加えて、のれん及び無形資産が24,676百万円減少しておりますが、これは主に、磁性材料事業において20,102百万円の減損損失を計上したこと等によるものです。
負債合計は490,735百万円で、前連結会計年度末に比べ13,306百万円減少しました。短期借入金が16,386百万円、償還期長期債務及び長期債務が8,475百万円増加しておりますが、償還期長期債務及び長期債務の増加は主にIFRS16号「リース」適用によるリース負債の増加15,771百万円によるもので、リース負債の増加を除いた償還期長期債務及び長期債務は前連結会計年度末に比べ7,296百万円減少しております。また、買入債務が22,034百万円、その他の金融負債(流動負債)が13,377百万円減少しております。資本合計は533,356百万円で、前連結会計年度末に比べ61,855百万円減少しました。これは主に利益剰余金が48,857百万円、その他の包括利益累計額が9,981百万円減少したこと等によるものです。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動および財務活動の結果得られた資金が投資活動で使用した資金を上回ったことにより、前連結会計年度末に比べ3,164百万円増加し、44,262百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動に関するキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、40,521百万円となりました。これは主に四半期損失が42,536百万円に対して、減損損失が42,741百万円、減価償却費及び無形資産償却費が28,105百万円あったこと等によるものです。
(投資活動に関するキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は、36,419百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が35,745百万円あったこと等によるものです。
(財務活動に関するキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、1,623百万円となりました。これは主に短期借入金の純増が17,744百万円あった一方、長期借入債務の償還が8,261百万円、配当金の支払が7,274百万円あったこと等によるものです。
(3)会社の経営の基本方針
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの会社の経営の基本方針について重要な変更はありません。
(4)目標とする経営指標
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの目標とする経営指標について重要な変更はありません。
(5)対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6)当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、開発型企業として、継続的に基盤技術の高度化を図り、新技術に挑戦することによって新製品及び新事業を創出し、新たな価値を社会に提供し続けることを事業活動の基本としております。これを推進するため、株式会社日立製作所を親会社とする日立グループの一員として、同社との関係において事業運営及び取引では自律性を維持しつつ、研究開発協力等を通じて同グループ各社と緊密な協力関係を保ち、その経営資源を有効に活用することで、高品質の製品及びサービスの提供を図ることとしております。また、当社は、上場会社として、常に株主、投資家及び株式市場からの期待及び評価を認識し、情報の適時かつ適切な開示に努めるとともに、持続的成長の実現に資する経営計画の策定、企業統治の強化等を通じて、合理的で緊張感のある経営を確保することが重要であると認識しております。これらにより、当社は、企業価値の向上及び親会社のみならず広く株主全般に提供される価値の最大化を図ってまいります。
(7)研究開発活動
当社は、「真の開発型企業」をめざし、研究開発の強化に取り組んでいます。次世代の特殊鋼製品、素形材製品、磁性材料・パワーエレクトロニクス、電線材料の研究開発はもちろん、持続的成長と社会貢献に資する中長期の先端材料研究開発テーマも推進しています。
先端材料研究開発の推進を目的として設立されたグローバル技術革新センター(Global Research & Innovative Technology center:GRIT 2017年4月設立)を中心に、働き方改革やスマートファクトリー、電動化といった社会や技術の潮流をとらえ、脅威・機会を視野に入れた新製品・新事業の創出をめざしています。また、その実現のため、国内外の研究機関・大学・企業とのオープンイノベーションを加速しています。
同時に、各事業本部の研究所はディビジョンラボとして根を張ったR&Dを推進し、基盤事業の強化を推進しています。
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は8,208百万円であります。各事業セグメント別の主要な研究課題は次のとおりであります。
① 特殊鋼製品
金型・工具、電子材料、産業機器材料、航空機・エネルギー関連材料等の分野に向けた高級特殊鋼、各種圧延用ロール等の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は2,306百万円であります。
② 素形材製品
高級ダクタイル鋳鉄製品、輸送機向け鋳鉄製品、排気系耐熱鋳鋼部品、アルミニウム部品及び管継手・バルブその他の設備配管機器の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は1,618百万円であります。
③ 磁性材料・パワーエレクトロニクス
高性能磁石、情報端末用高周波部品部材、アモルファス金属材料・ナノ結晶軟磁性材料、その他各種の磁石及びセラミックス製品並びにそれらの応用製品等の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は1,964百万円であります。
④ 電線材料
産業用・車輌/自動車用・機器用、医療用等の各種電線及び巻線に関連する材料、製造プロセス技術と接続技術、並びに自動車用電装部品・ホース、工業用ゴム等の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は2,320百万円であります。
(8)設備の状況
当第2四半期連結累計期間において、磁性材料・パワーエレクトロニクスセグメントの主に希土類磁石事業の事業環境の変化により磁性材料事業の収益性が低下したことに伴い、有形固定資産(主に機械装置)の減損損失22,479百万円を計上しております。
本件に関わる減損損失の詳細は「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 注7.その他の収益及び費用」に記載しております。

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