有価証券報告書-第125期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/25 15:35
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149項目

⑴経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、コロナ禍からの脱却が進み米国等の一部地域で回復の兆しがみられました。しかし、世界的には資材不足によるインフレーションの加速、ウクライナ侵攻の長期化、そして中東情勢の悪化等、より不確実な状況となっております。一方でわが国経済は、世界的なインフレーションと円安の影響を受け、様々な物価が上昇し内需の回復は鈍化しております。
特殊鋼業界の主要な需要先である自動車産業においては、部品不足が落ち着き生産台数は回復基調であります。しかし、部品メーカーの在庫調整が長引き、サプライチェーンの上流における需要はまだ回復しておりません。
このような環境の中、当連結会計年度における財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,085百万円増加し、34,793百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ787百万円増加し、7,224百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,298百万円増加し、27,569百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度における売上高は前連結会計年度比220百万円減の21,337百万円となりました。経常利益は前連結会計年度比39百万円減の1,384百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比143百万円減の974百万円となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
○特殊鋼事業
売上高は前連結会計年度比230百万円減の18,983百万円、セグメント利益(営業利益)は12百万円増の169百万円となりました。
○不動産賃貸事業
売上高は前連結会計年度比9百万円増の2,353百万円、セグメント利益(営業利益)は46百万円減の1,093百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,184百万円増加し、7,323百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金収支は、2,846百万円の増加(前連結会計年度は665百万円の増加)となりました。これは、税金等調整前当期純利益1,187百万円に、プラス要因として、減価償却費855百万円、減損損失534百万円、棚卸資産の減少額323百万円、マイナス要因として、法人税等の支払額235百万円等を調整した結果によるものであります
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金収支は、476百万円の減少(前連結会計年度は1,119百万円の減少)となりました。これは、プラス要因として、投資有価証券の売却による収入418百万円、有価証券の償還による収入200百万円、マイナス要因として、有形固定資産の取得による支出848百万円、投資有価証券の取得による支出343百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金収支は、211百万円の減少(前連結会計年度は212百万円の減少)となりました。これは、配当金の支払額210百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
特殊鋼事業18,236,48299.7
不動産賃貸事業--

(注)金額は、販売価額により算出しております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
特殊鋼事業18,167,32592.84,395,73184.3
不動産賃貸事業----

(注)金額は、販売価額により算出しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
特殊鋼事業18,983,47898.8
不動産賃貸事業2,353,748100.4
合計21,337,22799.0

(注)主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
㈱NITTAN2,247,17610.42,496,24811.7
㈱西友2,130,1579.92,123,92510.0
佐久間特殊鋼㈱1,724,5878.01,757,3578.2
大同興業㈱1,902,8178.81,724,8168.1

⑵経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は17,606百万円(前連結会計年度末15,345百万円)となり、2,260百万円の増加となりました。主な要因は以下のとおりであります。
・債券の償還や棚卸資産の減少等により現金及び預金が2,188百万円増加しております。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は17,187百万円(前連結会計年度末17,362百万円)となり、175百万円の減少となりました。主な要因は以下のとおりであります。
・減価償却等により建物及び構築物が199百万円減少しております。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は5,088百万円(前連結会計年度末4,389百万円)となり、698百万円の増加となりました。主な要因は以下のとおりであります。
・一部取引先の決済方法が変更になったこと等により電子記録債務が259百万円増加しております。
・磁気焼鈍炉の増設等により設備関係電子記録債務(流動負債その他)が145百万円増加しております。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は2,136百万円(前連結会計年度末2,047百万円)となり、88百万円の増加となりました。主な要因は以下のとおりであります。
・繰延税金負債が80百万円増加しております。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の残高は27,569百万円(前連結会計年度末26,271百万円)となり、1,298百万円の増加となりました。主な要因は以下のとおりであります。
・親会社株主に帰属する当期純利益等により利益剰余金が763百万円増加しております。
当社グループは、持続的発展を図るためには安定した財務基盤が必要であると考えており、今後も積極的に戦略投資を行いつつも、安定した財務基盤の維持に努めてまいります。
2)経営成績
当連結会計年度における売上高は21,337百万円(前連結会計年度21,557百万円)であり、220百万円の減少となりました。また、営業利益は1,263百万円(前連結会計年度1,297百万円)で33百万円の減少、経常利益は1,384百万円(前連結会計年度1,424百万円)で39百万円の減少、親会社株主に帰属する当期純利益は974百万円(前連結会計年度1,118百万円)で143百万円の減少となりました。
当社グループの特殊鋼事業セグメントにつきましては、部品メーカーの在庫調整の影響を受け販売量は前年実績を下回りましたが、販売価格の値上げや原価低減活動の推進により利益面では前年実績を上回り減収増益となりました。不動産賃貸事業につきましては、商業施設の新規出店工事があり売上高は前年実績を上回りましたが、施設の修繕費用等が増加したことで利益は前年実績を下回り、増収減益となりました。また、当連結会計年度では、当社保有方針に従い保有継続が認められない株式等を売却したことによる特別利益、及び特殊鋼事業に含まれる精密加工事業の減損損失による特別損失を計上しております。
b.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは2021年に「中期経営計画(2021年度~2023年度)」を策定し公表しました。当計画の最終年度である当連結会計年度は、売上高210億円、経常利益21億円、ROS(売上高営業利益率)10%の目標を掲げましたが、売上高213億円、経常利益13億円、ROS 5.9%の実績となりました。
不動産賃貸事業は安定した売上高を計上し、当社グループの利益に貢献しました。一方で、本業である特殊鋼事業は、コロナ禍を発端とする自動車産業の減産やサプライチェーン混乱、さらに世界的なインフレーションによる製造費用の高騰等があり、不安定な事業環境が継続しました。当連結会計年度では、国内自動車産業向けで回復の兆しがありましたが、事業全体の販売量は計画を下回りました。このような中、高騰した製造費用の一部を販売価格に転嫁することで売上高は目標を上回りました。しかしながら、販売量の減少による固定費負担の増加と販売価格に転嫁できなかった製造費用が残ったため、経常利益とROSは目標を達成することができませんでした。
c.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
○特殊鋼事業
売上高は、販売量の減少により前連結会計年度比230百万円減の18,983百万円となりました。
セグメント利益(営業利益)は、販売価格の値上げや原価低減活動の推進により前連結会計年度比12百万円増の169百万円となりました。
セグメント資産は、特殊鋼鋼材向けの磁気焼鈍炉等を増強しましたが、精密加工事業の減損損失により、前連結会計年度末に比べ21百万円減少の17,023百万円となりました。
○不動産賃貸事業
売上高は、商業施設の新規出店工事があり前連結会計年度比9百万円増の2,353百万円となりました。
セグメント利益(営業利益)は、施設の修繕費用等が増加したことにより前連結会計年度比46百万円減の1,093百万円となりました。
セグメント資産は、現預金や有価証券の増加などにより前連結会計年度末に比べ618百万円増加の11,753百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、不動産賃貸事業が毎期安定的な利益を上げており、営業キャッシュ・フローが継続してプラスとなっております。投資活動によるキャッシュ・フローは、特殊鋼事業への合理化投資及び戦略投資等により継続してマイナスとなっております。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、その大半が配当金の支払いであります。当社グループは、今後も収益拡大につとめ、営業キャッシュ・フローの最大化を図ってまいります。
当社グループの資金需要のうち主なものは、生産活動に必要な運転資金(材料、外注費及び人件費等)、販売費及び一般管理費等の営業費用、設備の増強、更新及び改造のための設備投資資金、新製品・新技術開発のための研究開発費であります。当社グループは、これらの資金需要に対して、まず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分については、銀行借入(当座借越)により資金を調達することとしております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループの会計方針のうち、見積り等の重要性が高いものは以下のとおりであります。
a.固定資産の減損損失
当社グループは、固定資産の減損会計の適用に際して、独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位でグルーピングし、各グループの単位で将来キャッシュ・フローを見積っております。将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合、回収可能価額まで帳簿価額を減額しております。将来この回収可能価額が減少した場合、減損損失が発生し、損益に影響を与える可能性があります。
b.繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積っております。しかし、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用を計上する可能性があります。
当社グループは、これらについては過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。

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