有価証券報告書-第110期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
なお、本報告書提出日現在においては、当社グループの関連業界では、紛争の長期化や中東情勢の緊迫化、円安局面の継続により資源燃料価格は高止まりで推移している。今後も米国の通商政策による世界経済への波及や諸外国における地政学リスクの顕在化などによって、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。
①財政状態及び経営成績等の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善により緩やかに回復しているものの、物価動向や米国の通商政策の動向などに加え、地政学リスクが高まるなど、先行きは不透明な状況が続いている。
当社グループを取り巻く環境としては、建設業界における人手不足や働き方改革への対応などにより施工能力の制約が常態化し、建設工期が遅延していることや、諸資材価格・人件費の高騰による建設コスト上昇に伴う建設計画見直しが恒常的に発生している状況を背景に、建設向け鋼材需要が低迷し販売数量が大きく減少するなど厳しい事業環境で推移した。
このような環境下、当社グループは、収益力向上により長期ビジョンで掲げた利益目標の達成を目指すとともに、将来に向けて持続的成長を実現することで総合的な企業価値を高めることを目的に2025年6月に「中期経営計画2027」を策定し、鋭意取り組んできた。
販売面では、製品販売価格への下げ圧力が強まる中、適正なマージンの確保に努めるとともに建設現場の省人化ニーズに対応するプレキャスト工場向け製品の拡販を進めてきた。しかしながら、需要の低迷に伴い鋼材市況が弱含みで推移したことに加え、主原料である鉄スクラップ価格が年度後半より高騰し続けたことにより採算性が悪化した。
一方、製造面では各種改善活動の推進および安定操業に努めてきたが、生産数量減による固定費の負担増などから製造コストが上昇した。
この結果、当連結グループにおける売上高は23,598百万円(前連結会計年度比17.9%減)、営業損失は309百万円(前年同期668百万円の営業利益)、経常損失は201百万円(前年同期796百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は339百万円(前年同期572百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となった。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ51百万円増加し、当連結会計年度末には2,289百万円となった。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は、1,663百万円(前連結会計年度は1,617百万円の収入)となった。収入の主な内訳は、売上債権の減少額1,152百万円、減価償却費1,061百万円、支出の主な内訳は、仕入債務の減少額606百万円である。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は、964百万円(前連結会計年度は1,029百万円の支出)となった。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出795百万円である。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は、648百万円(前連結会計年度は1,120百万円の支出)となった。支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出393百万円、配当金の支払額153百万円、短期借入金の純減額100百万円である。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
(注)金額は、製造原価による。
b.受注実績
当社グループの生産は主に見込み生産を行っているため、記載を省略している。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
(注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりである。
(注)エムエム建材㈱については当連結会計年度の総販売実績に対する割合が10%未満であるため、記載を省略している。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
①財政状態の分析
a.資産
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ841百万円減少して、25,847百万円となった。
これは主に、投資有価証券の増加(前連結会計年度末比823百万円の増加)などにより、固定資産が前連結会計年度末に比べ489百万円増加して14,184百万円になったものの、受取手形及び売掛金の減少(前連結会計年度末比631百万円の減少)や棚卸資産の減少(前連結会計年度末比321百万円の減少)などにより、流動資産が前連結会計年度末に比べ1,330百万円減少して11,663百万円となったことによるものである。
b.負債
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ961百万円減少して、7,934百万円となった。
これは主に、支払手形及び買掛金の減少(前連結会計年度末比477百万円減少)や短期借入金の減少(前連結会計年度末比141百万円減少)などにより、流動負債が前連結会計年度末に比べ985百万円減少して5,431百万円となったことによるものである。
c.純資産
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ120百万円増加して、17,913百万円となった。
これは主に、剰余金の配当153百万円や親会社株主に帰属する当期純損失339百万円の計上により、利益剰余金が前連結会計年度末に比べ492百万円減少したものの、その他有価証券評価差額金が前連結会計年度末に比べ560百万円増加したことによるものである。
また、自己資本比率については、前連結会計年度末の66.7%から2.6ポイント増加して、当連結会計年度末には69.3%となった。
②経営成績の分析
a.売上高
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ5,131百万円減少の23,598百万円であった。
これは主に、人手不足や諸資材価格・人件費の高騰による建設コスト上昇に伴い、建設計画見直しが恒常的に発生している状況を背景に建設向け鋼材需要が低迷した結果、素材製品の販売数量が前連結会計年度に比べ31千トン減少し、170千トンになったことによるものである。
b.経常利益
当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ997百万円減益の△201百万円となった。
これは主に、主原料である鉄スクラップ購入価格が前連結会計年度に比べ3千円/トン程度安価に推移したものの、鋼材需要の低迷により製品販売価格が安価に推移したことに加え製品販売数量が大幅に減少したことによるものである。
c.特別損益
当連結会計年度における特別損益は、前連結会計年度の23百万円(純額)の損失から10百万円損失(純額)が減少し、13百万円(純額)の損失となった。
これは主に、固定資産除却損が前連結会計年度に比べ11百万円減少して、13百万円となったことによるものである。
d.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ987百万円減益の△214百万円となり、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ911百万円減益の△339百万円となった。
その結果、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度に比べ236.62円減少して、△88.01円となった。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである。
当社グループの運転資金及び設備投資等資金は、主として営業活動によるキャッシュ・フローである自己資金により充当し、必要に応じて金融機関からの借入又は社債の発行を実施することを基本方針としている。
この方針に従い、当連結会計年度における運転資金、設備投資等資金については、自己資金及び金融機関からの借入により充当した。
今後の資金需要についても、基本方針に基づき、主に自己資金により充当する予定であるが、必要に応じて金融機関からの借入を実施するなど、負債と資本のバランスに配慮しつつ、必要な資金を調達する。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されている。
重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりである。
連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、貸倒引当金等の各引当金の計上、固定資産の減損に係る会計基準における回収可能価額の算定、繰延税金資産の回収可能性の判断、棚卸資産の評価等については、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っているが、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりである。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
なお、本報告書提出日現在においては、当社グループの関連業界では、紛争の長期化や中東情勢の緊迫化、円安局面の継続により資源燃料価格は高止まりで推移している。今後も米国の通商政策による世界経済への波及や諸外国における地政学リスクの顕在化などによって、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。
①財政状態及び経営成績等の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善により緩やかに回復しているものの、物価動向や米国の通商政策の動向などに加え、地政学リスクが高まるなど、先行きは不透明な状況が続いている。
当社グループを取り巻く環境としては、建設業界における人手不足や働き方改革への対応などにより施工能力の制約が常態化し、建設工期が遅延していることや、諸資材価格・人件費の高騰による建設コスト上昇に伴う建設計画見直しが恒常的に発生している状況を背景に、建設向け鋼材需要が低迷し販売数量が大きく減少するなど厳しい事業環境で推移した。
このような環境下、当社グループは、収益力向上により長期ビジョンで掲げた利益目標の達成を目指すとともに、将来に向けて持続的成長を実現することで総合的な企業価値を高めることを目的に2025年6月に「中期経営計画2027」を策定し、鋭意取り組んできた。
販売面では、製品販売価格への下げ圧力が強まる中、適正なマージンの確保に努めるとともに建設現場の省人化ニーズに対応するプレキャスト工場向け製品の拡販を進めてきた。しかしながら、需要の低迷に伴い鋼材市況が弱含みで推移したことに加え、主原料である鉄スクラップ価格が年度後半より高騰し続けたことにより採算性が悪化した。
一方、製造面では各種改善活動の推進および安定操業に努めてきたが、生産数量減による固定費の負担増などから製造コストが上昇した。
この結果、当連結グループにおける売上高は23,598百万円(前連結会計年度比17.9%減)、営業損失は309百万円(前年同期668百万円の営業利益)、経常損失は201百万円(前年同期796百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は339百万円(前年同期572百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となった。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ51百万円増加し、当連結会計年度末には2,289百万円となった。
a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は、1,663百万円(前連結会計年度は1,617百万円の収入)となった。収入の主な内訳は、売上債権の減少額1,152百万円、減価償却費1,061百万円、支出の主な内訳は、仕入債務の減少額606百万円である。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は、964百万円(前連結会計年度は1,029百万円の支出)となった。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出795百万円である。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は、648百万円(前連結会計年度は1,120百万円の支出)となった。支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出393百万円、配当金の支払額153百万円、短期借入金の純減額100百万円である。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| 鉄鋼 | 19,901,630 | 83.5 |
(注)金額は、製造原価による。
b.受注実績
当社グループの生産は主に見込み生産を行っているため、記載を省略している。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| 鉄鋼 | 23,598,291 | 82.1 |
(注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりである。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 伊藤忠丸紅住商テクノスチール㈱ | 11,388,260 | 39.6 | 8,933,167 | 37.9 |
| 阪和興業㈱ | 3,134,797 | 10.9 | 3,115,765 | 13.2 |
| エムエム建材㈱ | 2,951,270 | 10.3 | - | - |
(注)エムエム建材㈱については当連結会計年度の総販売実績に対する割合が10%未満であるため、記載を省略している。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
①財政状態の分析
a.資産
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ841百万円減少して、25,847百万円となった。
これは主に、投資有価証券の増加(前連結会計年度末比823百万円の増加)などにより、固定資産が前連結会計年度末に比べ489百万円増加して14,184百万円になったものの、受取手形及び売掛金の減少(前連結会計年度末比631百万円の減少)や棚卸資産の減少(前連結会計年度末比321百万円の減少)などにより、流動資産が前連結会計年度末に比べ1,330百万円減少して11,663百万円となったことによるものである。
b.負債
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ961百万円減少して、7,934百万円となった。
これは主に、支払手形及び買掛金の減少(前連結会計年度末比477百万円減少)や短期借入金の減少(前連結会計年度末比141百万円減少)などにより、流動負債が前連結会計年度末に比べ985百万円減少して5,431百万円となったことによるものである。
c.純資産
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ120百万円増加して、17,913百万円となった。
これは主に、剰余金の配当153百万円や親会社株主に帰属する当期純損失339百万円の計上により、利益剰余金が前連結会計年度末に比べ492百万円減少したものの、その他有価証券評価差額金が前連結会計年度末に比べ560百万円増加したことによるものである。
また、自己資本比率については、前連結会計年度末の66.7%から2.6ポイント増加して、当連結会計年度末には69.3%となった。
②経営成績の分析
a.売上高
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ5,131百万円減少の23,598百万円であった。
これは主に、人手不足や諸資材価格・人件費の高騰による建設コスト上昇に伴い、建設計画見直しが恒常的に発生している状況を背景に建設向け鋼材需要が低迷した結果、素材製品の販売数量が前連結会計年度に比べ31千トン減少し、170千トンになったことによるものである。
b.経常利益
当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ997百万円減益の△201百万円となった。
これは主に、主原料である鉄スクラップ購入価格が前連結会計年度に比べ3千円/トン程度安価に推移したものの、鋼材需要の低迷により製品販売価格が安価に推移したことに加え製品販売数量が大幅に減少したことによるものである。
c.特別損益
当連結会計年度における特別損益は、前連結会計年度の23百万円(純額)の損失から10百万円損失(純額)が減少し、13百万円(純額)の損失となった。
これは主に、固定資産除却損が前連結会計年度に比べ11百万円減少して、13百万円となったことによるものである。
d.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ987百万円減益の△214百万円となり、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ911百万円減益の△339百万円となった。
その結果、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度に比べ236.62円減少して、△88.01円となった。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである。
当社グループの運転資金及び設備投資等資金は、主として営業活動によるキャッシュ・フローである自己資金により充当し、必要に応じて金融機関からの借入又は社債の発行を実施することを基本方針としている。
この方針に従い、当連結会計年度における運転資金、設備投資等資金については、自己資金及び金融機関からの借入により充当した。
今後の資金需要についても、基本方針に基づき、主に自己資金により充当する予定であるが、必要に応じて金融機関からの借入を実施するなど、負債と資本のバランスに配慮しつつ、必要な資金を調達する。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されている。
重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりである。
連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、貸倒引当金等の各引当金の計上、固定資産の減損に係る会計基準における回収可能価額の算定、繰延税金資産の回収可能性の判断、棚卸資産の評価等については、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っているが、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりである。