有価証券報告書-第97期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 14:42
【資料】
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【項目】
113項目
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況
の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における世界経済は、2019年11月に中国湖北省武漢で新型コロナウイルス感染症がアウトブレイク
し、瞬く間に世界各国へ感染拡大しました。各国政府は、人の移動を規制しました。我が国経済は、2019年10月
に、消費税率が10%に引き上げられ、個人消費は減速しました。また、輸出と生産は弱含みで推移しました。労働
力市場は逼迫したままで、実質的な完全雇用の状態にありました。当社の主要原材料である銅の建値は、コロナシ
ョックにより、2020年3月末には、1トン58万円まで下落しました。
この結果、当社の当事業年度の経営成績は、販売数量が2万4,022トン(前年同期比7.6%減少)となり、銅相場
が前年同期と比較して下落したため、売上高につきましては172億18百万円(同16.7%減少)となりました。収益面
につきましては、販売数量の減少や銅相場下落に伴う棚卸資産評価損を計上したこと等から、営業利益は11億4百
万円(同11.4%減少)となりましたが、経常利益は銅相場の変動に備えたヘッジ取引により14億92百万円(同
19.0%増加)、当期純利益は10億27百万円(同18.7%増加)となりました。
当社は伸銅品関連事業の単一セグメントとしております。伸銅品関連事業の部門別の経営成績を示すと、次のと
おりであります。
(伸銅品)
当社の主力製品である伸銅品においては、販売数量が2万3,278トン(前年同期比7.4%減少)となり、売上高
は、販売数量が減少し、主要原材料である銅の価格が下落基調にあったため、146億50百万円(同13.4%減少)とな
りました。
(伸銅加工品)
伸銅加工品においては、売上高は9億36百万円(前年同期比7.3%減少)となりました。
(その他の金属材料)
その他の金属材料においては、伸銅品原材料の転売が主で、売上高は16億31百万円(前年同期比40.2%減少)と
なりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、12億3百万円(前事業年度末比9億84百
万円の増加)になりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は26億40百万円(前年同期比14億97百万円収入の増加)となりました。これは主
に税引前当期純利益14億92百万円、売上債権の減少額15億36百万円の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は82百万円(同10百万円支出の増加)となりました。これは主に、有形固定資産
の取得による支出が78百万円であったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は15億73百万円(同5億59百万円支出の増加)となりました。これは主に、短期
借入金の返済による支出が15億50百万円であったこと等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度における伸銅品関連事業の生産実績を示すと、次のとおりであります。
事業部門名生産高(百万円)前年同期比(%)
伸銅品関連事業伸銅品13,83286.9
伸銅加工品88493.0
合計14,71687.2

(注)1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当事業年度における伸銅品関連事業の受注実績を示すと、次のとおりであります。
事業部門名受注高
(百万円)
前年同期比
(%)
受注残高
(百万円)
前年同期比
(%)
伸銅品関連事業伸銅品14,22585.51,02770.7
伸銅加工品88183.519077.6
合計15,10685.31,21771.7

(注)1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当事業年度における伸銅品関連事業の販売実績を示すと、次のとおりであります。
事業部門名販売高(百万円)前年同期比(%)
伸銅品関連事業伸銅品14,65086.6
伸銅加工品93692.7
その他の金属材料1,63159.8
合計17,21883.3

(注)1 最近2事業年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであ
ります。
相手先前事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当事業年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
市原金属産業株式会社4,26020.63,08417.9

2 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(単位:百万円)
売上高営業利益経常利益当期純利益
2020年3月期17,2181,1041,4921,027
2019年3月期20,6601,2471,254865
増減
(増減率%)
△3,442
△16.7
△142
△11.4
238
19.0
162
18.7

当事業年度の売上高は、販売数量が7.6%減少となり、銅相場が前年同期と比較して下落したため、前事業年度
に比べ、34億42百万円減少の172億18百万円、売上原価については、33億28百万円減少の153億91百万円となりま
した。
販売費及び一般管理費は前事業年度に比べ28百万円増加の7億22百万円となりました。
営業外収益は前事業年度に比べ3億18百万円増加の3億94百万円になりました。これは主にデリバティブ評価
益の計上によるものであります。
営業外費用は前事業年度に比べ62百万円減少の5百万円となりました。これは主にデリバティブ評価損の減
少によるものであります。
その結果、営業利益は前事業年度に比べ1億42百万円減少の11億4百万円、経常利益は2億38百万円増加の14
億92百万円となりました。
税引前当期純利益は前事業年度に比べ2億38百万円増加の14億92百万円となり、法人税等負担額は前事業年度
に比べ76百万円増加の4億65百万円、当期純利益は前事業年度に比べ1億62百万円増加の10億27百万円となりま
した。
b.財政状態の分析
(資産)
当事業年度末における流動資産は86億65百万円となり、前事業年度末に比べ7億98百万円減少しました。これ
は主に現金及び預金が9億84百万円増加したものの、電子記録債権が8億51百万円、売掛金が3億68百万円、た
な卸資産が4億99百万円減少したこと等によるものであります。固定資産は投資その他の資産が68百万円減少し
たこと等により29億41百万円となり、前事業年度末に比べ83百万円減少しました。
この結果、資産合計は116億7百万円となり、前事業年度末に比べ8億82百万円減少しました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は29億34百万円となり、前事業年度末に比べ18億34百万円減少しました。これ
は主に短期借入金が15億50百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は4億21百万円となり、前事
業年度末に比べ1百万円減少しました。
この結果、負債合計は33億56百万円となり、前事業年度末に比べ18億36百万円減少しました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は82億51百万円となり、前事業年度末に比べ9億53百万円増加しました。こ
れは主に当期純利益10億27百万円によるものであります。
この結果、自己資本比率は71.1%(前事業年度末は58.4%)となりました。
c.当社の経営成績に重要な影響を与える要因
当社は、国際相場商品である銅や亜鉛を主要原材料として使用しています。このため、銅や亜鉛の相場が下が
り局面にある場合は、保有原材料や工程内仕掛品などのたな卸資産等に含み損が発生するため、棚卸資産評価損
の計上を要したり、製品販売価格が下落して売上高が減少したりする可能性があります。
d.戦略的現状と見通し
当社といたしましては、これらの現状を踏まえて、当社が原料相場に影響されないような企業体質を確立する
ため、高付加価値製品の開発・生産・販売に注力しています。
e.経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、最善の経営方針を立案するよう努めています
が、未だ収益力と成長力が不足しています。今後はより一層、新製品の開発と新市場の開拓に注力して行く所存
です。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、得られた資金が26億40百万円となりました。これ
は主に税引前当期純利益14億92百万円の計上、売上債権の減少額15億36百万円等によるものであります。投資活動
によるキャッシュ・フローでは、主に有形固定資産の取得等により、82百万円のキャッシュを使用しました。ま
た、財務活動によるキャッシュ・フローでは、主に短期借入金の減少等により15億73百万円のキャッシュを使用し
ました。投資活動によるキャッシュ・フローは82百万円に対し、営業活動によるキャッシュ・フローは26億40百万
円ですので、内部留保資金により、投資活動を行ったことになります。ただ、今後も継続的な設備投資が見込まれ
ます。また、M&Aによる資金が必要になる可能性もあります。さらには、原料相場が上昇した場合には運転資金
を確保する必要があります。これらの影響によって、資金需要が増加する際には、内部留保資金に加え、取引金融
機関からの借入により資金調達をすることになりますが、当社の自己資本比率は71.1%であり、なお十分な資金調
達余力を保有しております。
また、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、今後、販売量が落ち込み、生産調整のために工場を臨時休業す
ることにより、売上高の減少等、当社の業績への影響が見込まれますが、資金繰りにおいては、将来の不確実性に
備え、借入金を増額することで、十分な資金を確保する対策を講じております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この
財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いており
ますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
固定資産の減損について、減損の兆候がある資産又は資産グループがある場合は、当該資産又は資産グループか
ら得られる将来キャッシュ・フローを見積り、その総額が、これらの帳簿価額を下回るかどうかにより、減損損失
認識の要否を判断しております。
また、繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しており、企業
分類に応じた繰延税金資産の計上額の決定のために、将来の課税所得を見積っております。
将来の課税所得は、受注見込み数量や原料相場等の仮定に基づく業績予想を基礎に見積もっております。将来の
経済状況の変化などの不確実性により、当該見積り及び仮定について見直しが必要となった結果、翌事業年度以降
の財務諸表において、固定資産の減損損失認識の要否等の判断及び繰延税金資産の計上額に重要な影響を与える可
能性があります。
新型コロナウイルスの感染拡大による影響について重要性があると認められる固定資産の減損損失の認識要否の
判断、繰延税金資産の回収可能性の判断等の会計上の見積りに関しては、第5「経理の状況」(追加情報)に記載
のとおりであります。

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