有価証券報告書-第65期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/27 16:20
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米国では良好な雇用・所得環境を背景に個人消費が堅調に推移し、欧州では好調な輸出が牽引役となるなど、景気は総じて回復基調で推移いたしました。また、国内経済は、個人消費の伸びは緩慢なものにとどまりましたが、企業業績の拡大や設備投資の増加などにより、景気回復の動きが持続いたしました。
当社グループを取り巻く経営環境は、ゲーミング市場では、ドイツにおけるゲーム機に関する基準改定(仕様変更)などにより、欧州地域は好調であったものの、主力市場の北米地域は、新規やリニューアルオープンのカジノホールが減少するなど軟調に推移いたしました。これに対し、コマーシャル(金融・流通・交通等)市場では、世界各地域における景気の回復傾向に合わせて堅調な需要がみられました。一方、日本国内を対象とする遊技場向機器市場では、業界における規制強化を受けて、顧客であるパチンコホールの設備投資意欲が減退するなど、厳しい状況が続きました。
このような状況において、当社グループでは、ゲーミング市場向けには、既存製品である紙幣識別機ユニット及びプリンターユニットの市場シェアの確保に注力するとともに、周辺機器などの新規商材の販売にも努めました。また、コマーシャル市場向けには、経済発展が著しいアジア地域における市場開拓と、高付加価値製品の販売促進に取り組むなど事業拡大に向けた動きを加速させました。その一方で、遊技場向機器市場については、近年の業界の動向や、規制の強化による市場縮小の傾向に鑑み、営業拠点の統廃合をはじめとした固定費の削減や在庫の圧縮など、市場が低成長下にあっても収益を確保できる体制の再構築を目指し、抜本的な事業の構造改革に着手し、その一環としてアミューズメント事業(ゲームセンターの運営)からの撤退などを行いました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて8億19百万円増加し、405億74百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて31億17百万円減少し、77億円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて39億36百万円増加し、328億74百万円となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度の売上高は、298億60百万円(前連結会計年度比1.2%減)となり、利益面では、経費の増加を吸収しきれず、営業利益は13億72百万円(前連結会計年度比21.7%減)、経常利益は11億52百万円(前連結会計年度比24.9%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、遊技場向機器事業における事業構造改革のための費用の計上などもあり、9億24百万円(前連結会計年度比8.7%減)となりました。
なお、当連結会計年度の平均為替レートは、米ドル112.05円(前連結会計年度109.43円)、ユーロは127.24円(前連結会計年度120.57円)で推移いたしました。また、決算期末の時価評価に適用する期末日為替レートは、米ドル106.31円(前連結会計年度112.18円)でありました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
⦅グローバルゲーミング⦆
欧州地域ではドイツにおいて平成30年11月に実施予定のゲーム機に関する基準改定(仕様変更)に伴う買替需要が増加いたしましたが、北米地域における紙幣識別機ユニット等の需要が減少したことなどにより、当セグメントの売上高は153億67百万円(前連結会計年度比6.0%減)、セグメント利益は29億11百万円(前連結会計年度比1.6%減)となりました。
⦅海外コマーシャル⦆
北米地域の金融市場向け紙幣識別機ユニットの販売は減少いたしましたが、欧州地域における紙幣還流ユニットの販売が好調であったことなどにより、当セグメントの売上高は37億97百万円(前連結会計年度比9.6%増)、セグメント利益は6億26百万円(前連結会計年度比126.6%増)となりました。
⦅国内コマーシャル⦆
OEM顧客向けの貨幣処理機器ユニット及び紙幣還流ユニットの販売が好調に推移したことなどにより、当セグメントの売上高は26億64百万円(前連結会計年度比19.2%増)、セグメント利益は2億80百万円(前連結会計年度比67.5%増)となりました。
⦅遊技場向機器⦆
近年の業界動向及び規制の強化による全般的な市況の低迷により、前連結会計年度に実施した他社事業の譲受けの効果が活かせなかったことなどにより、当セグメントの売上高は80億31百万円(前連結会計年度比1.8%減)となりました。損益面でも事業の譲受けによる経費の増加に加え、事業構造改革の一環として実施した在庫の評価減などにより、セグメント損失は4億89百万円(前連結会計年度は3億38百万円の利益)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、売上債権の増加及び有形固定資産の取得による支出等の要因により一部相殺されたものの、税金等調整前当期純利益が25億22百万円(前年同期比36.0%増)と増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ、17億41百万円増加し、88億88百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は34億61百万円(同465.8%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益25億22百万円、減価償却費9億51百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は6億94百万円(同136.6%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出6億78百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は9億40百万円(同44.3%減)となりました。これは主に新株予約権の行使による自己株式の処分による収入32億79百万円を計上した一方、短期借入金の返済による支出36億55百万円、配当金の支払額4億77百万円等によるものであります。
また、これらのほかに、現金及び現金同等物に係る換算差額84百万円の資金の減少がありました。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
グローバルゲーミング5,483,36471.9
海外コマーシャル2,625,107125.0
国内コマーシャル2,347,320101.3
遊技場向機器4,159,57873.7
合計14,615,37082.6

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 製品仕入実績
当連結会計年度の製品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
グローバルゲーミング1,721,410103.9
海外コマーシャル157,658143.6
国内コマーシャル81,323174.6
遊技場向機器537,197125.8
合計2,497,590111.5

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
海外コマーシャル580,782142.8139,388102.3
国内コマーシャル329,478121.7140,400869.2
合計910,260134.4279,788183.5

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
d. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
グローバルゲーミング15,367,48994.0
海外コマーシャル3,797,707109.6
国内コマーシャル2,664,048119.2
遊技場向機器8,031,47398.2
合計29,860,72098.8

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項については、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて8億19百万円増加し、405億74百万円(前連結会計年度末は、397億55百万円)となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて14億93百万円増加し、276億17百万円(前連結会計年度末は、261億24百万円)となりました。「現金及び預金」が17億41百万円増加した一方、「繰延税金資産」が3億25百万円減少いたしました。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて6億73百万円減少し、129億57百万円(前連結会計年度末は、136億30百万円)となりました。「のれん」等の無形固定資産の償却が進んだことにより、無形固定資産が7億37百万円減少いたしました。
(負債合計)
負債合計は、前連結会計年度末に比べて31億17百万円減少し、77億円(前連結会計年度末は、108億18百万円)となりました。銀行からの借入金を全額返済したことにより「短期借入金」が37億3百万円減少いたしました。
(純資産合計)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて39億36百万円増加し、328億74百万円(289億37百万円)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により「利益剰余金」が4億45百万円増加し、新株予約権の行使による自己株式の処分により「自己株式」が26億10百万円減少いたしました。
b. 経営成績
売上高は298億60百万円(前連結会計年度比1.2%減)となりました。北米ゲーミング市場において新規カジノホールの設置が減少したことや遊技場向機器市場において市場低迷が続いたことなどから、減収となりました。
売上原価は、184億26百万円(前連結会計年度比0.4%増)となりました。なお、売上原価率は、前連結会計年度比1.0ポイント上昇し、61.7%となりました。競合他社との価格競争が依然として続いていることや遊技場向機器事業に係る棚卸資産の評価減4億50百万円を計上したことなどにより、売上原価率が上昇いたしました。
売上総利益は114億75百万円(前連結会計年度比3.9%減)となりました。
販売費及び一般管理費は101億3百万円(前連結会計年度比0.8%減)となりました。前年に遊技場向機器事業において事業譲受けを行ったことによる販売経費の増加があった一方で、経費支出を抑制したことなどから、販売費及び一般管理費は減少いたしました。
営業利益は13億72百万円(前連結会計年度比21.7%減)となりました。棚卸資産の評価減の影響などから、営業利益は減益いたしました。
営業外収益は、受取利息、受取配当金などを計上し、67百万円となりました。一方、営業外費用は円高が進行したことにより、為替差損2億54百万円を計上するとともに、支払利息29百万円などを計上し、2億87百万円となりました。
経常利益は11億52百万円(前連結会計年度比24.9%減)となりました。
特別利益は、受取和解金などを計上し、22億45百万円となりました。一方、特別損失は、訴訟関連損失4億83百万円、遊技場向機器事業に係る事業整理損2億35百万円並びに事業構造改善費用1億33百万円などを計上し、8億75百万円となりました。
税金等調整前当期純利益は25億22百万円(前連結会計年度比36.0%増)となりました。
法人税等は、15億97百万円を計上いたしました。北米子会社で受取和解金に係る税金費用の計上があったほか、法人税等調整額では、日本国内での繰延税金資産取崩や米国税制改正による繰延税金資産の減少がありました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、9億24百万円(前連結会計年度比8.7%減)となりました。
c. キャッシュ・フローの状況および資金の流動性について
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
d. 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な資金用途については、顧客への当社製品の安定供給を第一とした事業活動に要する運転資金のほかに、生産用金型やものづくりの機能強化を主とした設備投資資金が必要であります。その資金確保については、自己資金ならびに銀行借入を充当しております。一方で、企業買収などの投資については、自己資金を充当するほか、銀行からの借入金や資本調達などによって資金を確保しております。
なお、当連結会計年度においては、平成29年3月期に発行した、第2回新株予約権の行使による自己株式の処分により、資金調達を実施しております。また、過年度の企業買収に係る銀行借入金残高については、当連結会計年度において全額返済しております。
e. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは2020年度(2021年3月期)を最終年度とする「新中期経営計画」ローリングプラン(Ⅲ)を策定いたしました。その内容は、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであり、当該計画の最終年度の目標とする売上高営業利益率6%、ROE4%の達成に向けて邁進してまいります。

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