有価証券報告書-第68期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/24 15:04
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141項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、世界中に拡がる新型コロナウイルス感染症の影響により、各国でロックダウン(都市封鎖)の実施や緊急事態宣言の発出がなされたことにより、過去に経験したことのない規模での停滞を余儀なくされました。その後、各国政府による各種支援策の効果や、ワクチン接種が進んだことなどにより、徐々に経済活動が再開されておりますが、その回復度合いは、国や地域によって大きな濃淡があることから、世界的レベルにおいて新型コロナウイルス流行前の水準に回復するには、未だ相当な時間を要することが予想されます。
当社グループが関連するいずれの業界におきましても、世界的なコロナ禍による販売活動の一時停止や、製品納入の延期、キャンセルが相次ぐなど、その影響は大きく、事業活動は総じて低調に推移いたしました。このうち、ゲーミング業界においては、昨年3月以降休業を余儀なくされていた米国のカジノ施設は7月以降順次営業を再開したものの、入場者数の制限がその後も継続されており、また、欧州では断続的にロックダウンがなされるなど、いずれの地域においても投資意欲は低調な状況が続いております。国内遊技場向機器業界でも、期初に休業を余儀なくされたパチンコホールは、その後営業を再開したものの、遊技客の回帰は限定的であり、設備投資に対する姿勢は更に慎重になるなど、当社グループの事業への影響も拡大しております。
このような状況のもと、当社グループの営業活動は、いずれの地域においてもコロナ禍による移動制限等により、限定的なものとならざるを得ませんでしたが、ゲーミング市場向けには、既存の主力製品とともに、コロナ禍からの立ち直りの際に注目されることが見込まれるキャッシュレスの動向等も加味したシステム製品の販売に注力し、また、コマーシャル市場では、アジア地域での鉄道券売機向けの販売が比較的堅調に推移いたしました。さらに、遊技場向機器市場では、設備投資の抑制傾向が強まるなか、販売に注力する製品を当社の得意分野に絞り込む戦略を採ることで、開発費等の経費削減と特定製品でのシェア拡大の両立を目指しました。
米中貿易摩擦や英国のEU離脱などの不確実性要因を背景に、米国・欧州ともに企業の設備投資意欲は減退する傾向にありましたが、国内経済は、雇用情勢の改善から個人消費を中心に堅調に推移しておりました。しかしながら、当連結会計年度の終盤に入り、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大の影響を受け、世界経済・国内経済を問わず景気の先行きに不透明さが増してまいりました。
一方、経費面では役員報酬の減額をはじめとした人件費や研究開発費の削減、抑制など、様々な経費削減策を実施いたしました。加えて、コロナ禍による業績への影響が長期化するという前提に立ち、まずは、現状の事業規模に応じた組織体制の見直しや固定費削減を図るべく、希望退職者の募集や事業所の集約、所有不動産の売却、金融機関からの借り入れによる手元流動資金の確保などを行い、経営の安定化を図りました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて5,317百万円減少し31,772百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて2,872百万円増加し9,659百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて8,190百万円減少し22,113百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は、世界的なコロナ禍による販売活動の停滞の影響は大きく、当期の売上高は、17,010百万円(前連結会計年度比34.8%減)となりました。また、損益面においても営業損失2,589百万円(前連結会計年度は730百万円の損失)と前連結会計年度に引き続いて大幅な損失計上に至りました。その他、希望退職者の募集に伴う割増退職金の計上により、経常損失は2,902百万円(前連結会計年度は861百万円の損失)、収益性の低下がみられる固定資産について減損損失を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は7,558百万円(前連結会計年度は1,796百万円の損失)となりました。
なお、当連結会計年度の平均為替レートは、米ドル106.44円(前連結会計年度109.25円)、ユーロは121.95円(前連結会計年度122.18円)で推移いたしました。また、決算期末の時価評価に適用する期末日為替レートは、米ドル110.72円(前連結会計年度末108.83円)でありました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
⦅グローバルゲーミング⦆
米国のカジノ施設では、営業再開後も、入場制限や営業時間短縮などの措置が続き、また欧州ゲーミング市場では各地でロックダウン(都市封鎖)による休業を余儀なくされ、各施設において機器更新の需要が大幅に減少したことから、当セグメントの売上高は8,077百万円(前連結会計年度比43.9%減)、セグメント損失は486百万円(前連結会計年度は1,486百万円の利益)となりました。
⦅海外コマーシャル⦆
欧米地域においては、新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の停滞に伴い、需要先からの注文キャンセルや納品延期の要請などもあって、全般的に製品の販売は低調でありましたが、アジア地域においては、比較的感染拡大が早期に収束を迎えた中国、シンガポール等において鉄道券売機向けに紙幣還流ユニットの販売が堅調に推移いたしました。
この結果、当セグメントの売上高は2,746百万円(前連結会計年度比4.6%増)と、セグメント別の売上高では唯一増加いたしました。その一方で、利益面については、新製品開発などのための経費負担が大きく、セグメント損失は791百万円(前連結会計年度は877百万円の損失)となりました。
⦅国内コマーシャル⦆
海外コマーシャルセグメントと同じく、OEM向け製品を中心に、需要先でのプロジェクト計画の中止や延期などがありましたので、当セグメントの売上高は1,704百万円(前連結会計年度比39.0%減)となり、セグメント利益は115百万円(前連結会計年度比74.6%減)となりました。
⦅遊技場向機器⦆
1回目の緊急事態宣言時に営業自粛を行ったパチンコホールは、宣言解除後順次営業を再開いたしましたが、遊技客の回帰は限定的であるなどホールの経営は厳しい状況が続いており、その中で多くのホールがウイルス感染予防対策への投資を優先したこともあり、当社の主力製品であるメダル自動補給システムなどの設備製品の販売が減少いたしました。
この結果、当セグメントの売上高は4,482百万円(前連結会計年度比28.7%減)となり、セグメント損失は986百万円(前連結会計年度は149百万円の損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、3,109百万円増加し、12,413百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、支出した資金は843百万円(前連結会計年度は658百万円の支出)となりました。これは主に減価償却費734百万円、減損損失5,658百万円、売上債権の減少額1,908百万円、たな卸資産の減少額728百万円等の資金の増加を計上した一方で、税金等調整前当期純損失8,241百万円、仕入債務の減少額1,709百万円等の資金の減少を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、支出した資金は34百万円(前連結会計年度は610百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出379百万円があった一方、有形固定資産の売却による収入345百万円等を計上したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得られた資金は3,987百万円(前連結会計年度は630百万円の支出)となりました。これは主に短期借入れによる収入4,300百万円があった一方、配当金の支払額252百万円等を計上したことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
グローバルゲーミング2,562,31557.6
海外コマーシャル1,924,18596.9
国内コマーシャル1,473,99761.5
遊技場向機器1,236,72040.5
合計7,197,21860.6

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.製品仕入実績
当連結会計年度の製品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
グローバルゲーミング1,564,33684.5
海外コマーシャル89,309275.3
国内コマーシャル32,07940.8
遊技場向機器502,415196.5
合計2,188,13998.6

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
海外コマーシャル378,645149.834,93550.5
国内コマーシャル3,942261.0--
合計382,587150.534,93550.5

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
グローバルゲーミング8,077,34256.1
海外コマーシャル2,746,463104.6
国内コマーシャル1,704,60261.0
遊技場向機器4,482,56471.3
合計17,010,97265.2

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて5,317百万円減少し、31,772百万円となりました。
流動資産合計は、前連結会計年度末に比べて9百万円減少し、25,814百万円となりました。短期借入金の借入れを行ったことから「現金及び預金」が3,109百万円増加した一方、売上高の減少に伴い「受取手形及び売掛金」が2,283百万円、「商品及び製品」が489百万円、「原材料及び貯蔵品」が397百万円それぞれ減少いたしました。
固定資産合計は、前連結会計年度末に比べて5,307百万円減少し、5,958百万円となりました。減損処理を行ったこと等により有形固定資産が1,878百万円、「のれん」等の無形固定資産が4,398百万円それぞれ減少した一方、「のれん」等の減損処理に伴う「繰延税金資産」の計上等により投資その他の資産が968百万円増加いたしました。
負債合計は、前連結会計年度末に比べて2,872百万円増加し、9,659百万円となりました。上記流動資産の部と同様の理由により「短期借入金」が4,300百万円増加した一方、「支払手形及び買掛金」が1,792百万円減少いたしました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて8,190百万円減少し、22,113百万円となりました。配当金の支払及び親会社株主に帰属する当期純損失の計上により「利益剰余金」が7,810百万円減少いたしました。
b.経営成績
売上高は17,010百万円(前連結会計年度比34.8%減)となりました。世界的なコロナ禍において、カジノ施設やパチンコホール等で設備投資の抑制傾向が継続したことにより厳しい販売状況が続き、減収となりました。
売上原価は、11,735百万円(前連結会計年度比28.8%減)となりました。なお、売上原価率は、前連結会計年度比5.8ポイント増加し、69.0%となりました。各事業セグメントに係る棚卸資産の廃棄や評価額の切下を実施したことなどの影響により、原価率が増加となりました。
売上総利益は5,289百万円(前連結会計年度比45.0%減)となりました。
販売費及び一般管理費は7,878百万円(前連結会計年度比23.9%減)となりました。人件費や研究開発費の削減、抑制などの経費削減策を実施したことにより、販売費及び一般管理費は減少いたしました。
営業損失は2,589百万円(前連結会計年度は730百万円の損失)となりました。
営業外費用は希望退職者の募集に伴う割増退職金の計上もあり、512百万円となりました。
経常損失は、2,902百万円(前連結会計年度は861百万円の損失)となりました。
特別利益は、所有不動産を売却したことにより323百万円となりました。
特別損失は、収益性の低下がみられる固定資産について減損損失を計上したことにより5,661百万円となりました。
税金等調整前当期純損失は8,241百万円(前連結会計年度は1,433百万円の損失)となりました。
法人税等は、△682百万円となりました。減損損失に係る繰延税金資産を計上したことにより、法人税等調整額△684百万円を計上いたしました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は、7,558百万円(前連結会計年度は1,796百万円の損失)となりました。
c.キャッシュ・フローの状況および資金の流動性について
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
d.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な資金用途については、顧客への当社製品の安定供給を第一とした事業活動に要する運転資金のほかに、生産用金型やものづくりの機能強化を主とした設備投資資金が必要であります。その資金確保については、自己資金ならびに金融機関からの借入金を基本としており、企業買収などの投資については、自己資金や金融機関からの借入金のほか、資本調達などによって資金を確保しております。
e.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは2021年度(2022年3月期)を最終年度とする「新中期経営計画」ローリングプラン(Ⅳ)を策定しております。その内容につきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであり、当該計画の目標を達成するための主な経営指標は営業利益率6%、ROE4%と定めております。
しかしながら、「新中期経営計画」は実績が初年度より、大きく乖離したことから見直しを進めておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響を受けたこともあり、事業環境や進行年度での業績の回復具合を慎重に精査の上、2022年度以降の策定を進めてまいります。

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