有価証券報告書-第188期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/18 15:35
【資料】
PDFをみる
【項目】
183項目
※当連結会計年度から、報告セグメントの内容を変更しています。
また、前連結会計年度との比較数値については、前連結会計年度の数値をこの変更を反映したものに組み替えて表示しています。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度におけるNECグループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりです。
① 財政状態および経営成績の状況
NECグループは、Purpose・戦略・文化の一体的な取り組みを経営方針に掲げ、2021年度から推進してきた「2025中期経営計画」の最終年度として、当連結会計年度も、「ITサービス」および「社会インフラ」の両セグメントを軸にした事業活動とそれを加速するための様々な企業変革を引き続き実施しました。
・事業戦略
「ITサービス」では、従来型のITシステムからのモダナイゼーションを中心とした国内の旺盛なDX(デジタルトランスフォーメーション)需要の継続を背景に、パブリックとエンタープライズの2領域において着実な成果を上げました。パブリック領域では、官公庁を中心とした堅調な受注による底堅い成長を実現すると共に、BluStellarのお客様への導入も進みました。また、エンタープライズ領域においては、特に金融業・製造業向けを中心にBluStellarの導入が順調に拡大しました。これら2領域が一体となって国内事業の成長を力強く牽引しました。
「社会インフラ」では、経済安全保障の重要性の高まりを背景に、エアロスペース・ナショナルセキュリティ領域に海底ケーブルシステム事業を統合し、日本のデジタルインフラを守る事業体制を確立しました。この新体制のもとで防衛事業等が好調に推移し、セグメント全体の業績底上げに大きく貢献しました。テレコムサービス領域では、持続的な成長を実現するため、事業ポートフォリオを再構築しました。まず、専用ハードウェアベースだった従来型の基地局事業を収束し、今後はvRAN(仮想化無線アクセスネットワーク)関係事業へ注力します。さらに、高付加価値なソフトウェア・サービス事業の拡大に向けて、米国のテレコム/ブロードバンド事業者向けソフトウェア企業CSG Systems International, Inc.の買収を進め、米国での強固な事業基盤の確立/グローバルでの事業拡大による成長へ重要な布石を打ちました。
・人材戦略
NECグループは、「2025中期経営計画」における人材戦略について、柔軟な人材配置による「適時適所適材」の実現を主要テーマに掲げました。その基盤整備として、当社は、2024年4月にジョブ型人材マネジメントを導入しました。当連結会計年度はその適用範囲を拡大し、制度導入済みのNECグループ会社は、2026年4月時点で10社(*)となりました。
また、従業員が誇りを持って主体的に業務に取り組む組織風土の醸成を重要な経営課題と捉え、全社方針・戦略の浸透に向けたコミュニケーションの強化に取り組んできました。「Employer of Choice - 選ばれる会社」の指標である従業員のエンゲージメントスコアは、様々な施策の積み重ねによって前年度比で6ポイント改善し、2025年度は48%と国内トップレベルの水準になりました。
(*)NECソリューションイノベータ㈱、NECプラットフォームズ㈱、日本電気通信システム㈱、NECネクサソリューションズ㈱、NECビジネスインテリジェンス㈱、NECネットワーク・センサ㈱、日本電気航空宇宙システム㈱、NECスペーステクノロジー㈱、㈱国際社会経済研究所、NECライフキャリア㈱
このような経営環境のもと、当連結会計年度の売上収益は3兆5,827億円(前連結会計年度比4.7%増加)、営業利益は3,599億円(同1,034億円増加)、調整後営業利益は3,868億円(同997億円増加)、Non-GAAP営業利益は3,972億円(同859億円増加)、税引前利益は3,982億円(同1,584億円増加)、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,702億円(同950億円増加)、親会社の所有者に帰属するNon-GAAP当期利益は2,798億円(同541億円増加)となりました。また、当連結会計年度のフリー・キャッシュ・フロー(「営業活動によるキャッシュ・フロー」と「投資活動によるキャッシュ・フロー」の合計額)は、4,721億円の収入となりました。当連結会計年度末の有利子負債(短期借入金、コマーシャル・ペーパー、1年内返済予定の長期借入金、1年内償還予定の社債、社債、長期借入金およびリース負債を合計したもの)残高は、前連結会計年度末に比べ1,771億円減少し、4,892億円となり、デット・エクイティ・レシオ(D/Eレシオ、自己資本(「資本合計」から「非支配持分」を控除したもの)に対する有利子負債の割合)は、0.22倍(前連結会計年度末比0.12ポイント改善)となりました。なお、有利子負債残高から現金及び現金同等物の残高を控除した有利子負債残高(NETベース)は、前連結会計年度末に比べ2,516億円減少の△1,698億円と現金及び現金同等物が有利子負債残高を上回る結果となり、デット・エクイティ・レシオ(NETベース)は△0.08倍(前連結会計年度末比0.12ポイント改善)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、4,385億円の収入で、前連結会計年度に比べ941億円増加しました。これは税引前利益の増加や退職給付信託の一部の返還などによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、337億円の収入で、前連結会計年度に比べ1,649億円増加しました。これは関連会社株式の売却などによるものです。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合算したフリー・キャッシュ・フローは4,721億円の収入となり、前連結会計年度に比べ2,589億円増加しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入などがあったものの、短期借入金の返済やNECネッツエスアイ㈱の完全子会社化に伴う非支配持分からの子会社持分取得による支出などにより、4,180億円の支出となりました。
現金及び現金同等物に係る為替変動による影響は、202億円の増加となりました。
上記の結果、現金及び現金同等物は、6,590億円となり、前連結会計年度末に比べ744億円増加しました。
③ 生産、受注および販売の実績
NECグループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多いため、セグメントごとに生産規模、受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。
このため、生産、受注および販売の状況については、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」におけるセグメントの業績に関連づけて示しています。
なお、外部顧客への売上収益のうち、連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める相手先がないため、主要な販売先に関する記載を省略しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点によるNECグループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、NECグループが判断したものです。連結財務諸表の作成には、期末日における資産、負債、偶発資産および偶発債務ならびに会計期間における収益および費用に影響を与えるような見積りや仮定を必要とします。結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。
① 当社の概要(主な事業内容)および経営成績に重要な影響を与える要因
NECグループの売上は、2つの主要なセグメントであるITサービス事業、社会インフラ事業から生じます。
各セグメントの製品およびサービス等の概要は、「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載のとおりです。
NECグループの各セグメントの業績は、景気動向およびIT投資の動向や通信事業者の投資動向等に左右されます。
経営成績に重要な影響を与えるその他の要因につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
② 重要性がある会計方針および見積り
経営陣は、次の重要性がある会計方針の適用における見積りや仮定が連結財務諸表に重要な影響を与えると考えています。
重要性がある会計方針および見積りにつきましては、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」と「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりです。
③ 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の売上収益は、3兆5,827億円と前連結会計年度に比べ1,593億円(4.7%)増加しました。これは、すべてのセグメントが増収となったことによるものです。
収益面につきましては、営業利益は、前連結会計年度に比べ1,034億円増加し、3,599億円となりました。これは、売上収益の増加などによるものです。また、調整後営業利益は、前連結会計年度に比べ997億円増加し、3,868億円となり、Non-GAAP営業利益は、前連結会計年度に比べ859億円増加し、3,972億円となりました。
税引前利益は、営業利益が増加したことに加えて、日本航空電子工業㈱の株式売却益を計上したことなどにより、前連結会計年度に比べ1,584億円増加し、3,982億円となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益は、税引前利益が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ950億円増加し、2,702億円となりました。また、親会社の所有者に帰属するNon-GAAP当期利益は、前連結会計年度に比べ541億円増加し、2,798億円となりました。
セグメント別実績については次のとおりです。なお、各セグメント別の売上収益については、外部顧客に対する売上収益を記載しています。
a.ITサービス事業
売上収益2兆5,089億円(前連結会計年度比 2.0%増)
調整後営業利益3,367億円( 同 849億円増加)

ITサービス事業の売上収益は、国内の官公庁向けが好調に推移したことなどにより、前連結会計年度に比べ491億円(2.0%)増加し、2兆5,089億円となりました。
調整後営業利益は、売上の増加に加え、BluStellarを中心とした収益性向上などにより、前連結会計年度に比べ849億円増加し、3,367億円となりました。
b.社会インフラ事業
売上収益9,353億円(前連結会計年度比 12.4%増)
調整後営業利益743億円( 同 139億円増加)

社会インフラ事業の売上収益は、エアロスペース・ナショナルセキュリティ領域における売上が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ1,032億円(12.4%)増加し、9,353億円となりました。
調整後営業利益は、売上の増加などにより、前連結会計年度に比べ139億円増加し、743億円となりました。
c.その他
売上収益1,385億円(前連結会計年度比 5.3%増)
調整後営業利益△41億円( 同 12億円減少)

その他の売上収益は、前連結会計年度に比べ70億円(5.3%)増加し、1,385億円となりました。
調整後営業利益は、前連結会計年度に比べ12億円減少し、41億円の損失となりました。
財政状態につきましては、当連結会計年度末の総資産は4兆4,668億円と、前連結会計年度末に比べ1,514億円増加しました。流動資産は、現金及び現金同等物や営業債権及びその他の債権が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ2,341億円増加し、2兆4,591億円となりました。非流動資産は、退職給付信託の一部の返還に伴うその他の非流動資産の減少などにより、前連結会計年度末に比べ827億円減少し、2兆77億円となりました。
負債は、2兆1,849億円と前連結会計年度末に比べ590億円減少しました。これは、社債及び借入金や営業債務及びその他の債務などが減少したことなどによるものです。有利子負債残高は、前連結会計年度末に比べ1,771億円減少の4,892億円となり、デット・エクイティ・レシオは0.22倍(前連結会計年度末比0.12ポイント改善)となりました。また、有利子負債残高から現金及び現金同等物の残高を控除した有利子負債残高(NETベース)は、前連結会計年度末に比べ2,516億円減少し、△1,698億円と現金及び現金同等物が有利子負債残高を上回る結果となり、デット・エクイティ・レシオ(NETベース)は、△0.08倍(前連結会計年度末比0.12ポイント改善)となりました。
資本は、NECネッツエスアイ㈱の完全子会社化に伴う資本剰余金および非支配持分の減少や、自己株式の取得に伴う自己株式の減少に対して、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上による利益剰余金の増加や、在外営業活動体の換算差額の増加など、その他の資本の構成要素の増加などにより、前連結会計年度末に比べ2,104億円増加し、2兆2,819億円となりました。
この結果、親会社の所有者に帰属する持分は2兆1,966億円となり、親会社所有者帰属持分比率は49.2%(前連結会計年度末比3.9ポイント改善)となりました。
④ 流動性と資金の源泉
NECグループは、手許流動性、すなわち、現金及び現金同等物と複数の金融機関との間で締結したコミットメントライン契約の未使用額との合計額を今後の事業活動のための適切な水準に維持することを財務活動の重要な方針としています。当連結会計年度末は、現金及び現金同等物6,590億円、コミットメントライン未使用枠2,300億円、合計8,890億円の手許流動性を確保し、必要な流動性水準を維持しました。なお、現金及び現金同等物は主に円貨であり、その他は米ドルやユーロなどの外国通貨です。
また、NECグループは、短期・長期の資金需要を満たすのに十分な調達の枠を維持しています。まず、短期資金調達では、その多くを国内コマーシャル・ペーパーの機動的な発行で賄っており、5,000億円の発行枠を維持しています。さらに、不測の短期資金需要の発生やコマーシャル・ペーパーによる調達が不安定になった場合の備えとして、コミットメントライン枠計2,300億円を維持し、常時金融機関からの借入れが可能な体制を敷いています。一方、長期資金調達では、国内普通社債の発行枠2,700億円を維持しています。
負債構成の考え方に関しては、必要資金の安定的な確保の観点から、十分な長期資金の確保、およびバランスのとれた直接・間接調達比率の維持を当面の基本方針としており、その状況を示すと次のとおりです。
前連結会計年度末当連結会計年度末
長期資金調達比率 *157.0%78.3%
直接調達比率 *235.9%50.0%

*1 長期資金調達比率は、社債、長期借入金およびその他(1年超のリース債務)の合計を有利子負債で除して計算したものです。
*2 直接調達比率は、社債(1年内償還予定を含む。)およびコマーシャル・ペーパーの合計を有利子負債で除して計算したものです。
(3)キャッシュ・フローの状況について
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりです。
(4)経営戦略と今後の方針について
経営戦略と今後の方針につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。