四半期報告書-第154期第3四半期(平成30年10月1日-平成30年12月31日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1)経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用環境や企業収益の改善を背景に、緩やかな景気回復基調が続いているものの、各国の政治・通商動向等の影響から不安定かつ不透明な状況で推移いたしました。
このような事業環境の中、当社グループは今年度より3ヵ年の中期経営計画をスタートし、新たなビジョンの下で全社戦略、事業戦略を推進しております。
受注につきましては、信号システム事業は好調に推移したものの、パワーエレクトロニクス事業は半導体関連投資の減速などの影響を受け、全体としては前年同期を下回りました。売上につきましては、パワーエレクトロニクス事業は前年同期をわずかに下回ったものの、信号システム事業が堅調に推移し、全体としては前年同期と同水準となりました。
利益面につきましては、販売費及び一般管理費が増加したことなどから、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益ともに前年同期を下回りました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、受注高65,788百万円(対前年同期比1,173百万円減)、売上高39,004百万円(対前年同期比78百万円増)、営業利益△797百万円(対前年同期比26百万円減)、経常利益△531百万円(対前年同期比121百万円減)、親会社株主に帰属する四半期純利益△630百万円(対前年同期比303百万円減)となりました。
セグメント別の業績概況は、次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、従来「電気機器事業」として表示していた報告セグメントの名称を「パワーエレクトロニクス事業」に変更しております。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。
[信号システム事業]
鉄道信号システムでは、受注は鉄道・運輸機構九州新幹線信号システムおよび東京都交通局三田線信号設備、東京地下鉄日比谷線ホームドア、中国向け電子連動装置用品、台湾在来線信号設備などがあり、前年同期を上回りました。売上は東京地下鉄銀座線ホームドア、中国向け電子連動装置用品、インド国鉄電子連動装置などがあり、前年同期を上回りました。
道路交通システムでは、交通信号制御機および交通信号灯器、マルチパターン式交通情報板のほか、独自製品の防水型交通信号制御機などの拡販に注力するとともに、海外における高度交通信号システム実証事業の継続によって、受注は前年同期を上回ったものの、売上は第4四半期への時期ずれにより前年同期を下回りました。
この結果、当事業では受注高54,439百万円(対前年同期比3,738百万円増)、売上高26,468百万円(対前年同期比260百万円増)となりました。なお、セグメント利益は235百万円(対前年同期比157百万円減)となります。
[パワーエレクトロニクス事業]
受注につきましては、通信設備用電源装置は鉄道事業者向けを中心に堅調に推移したものの、産業機器用電源装置は、半導体メーカーによるメモリー関連の設備投資調整の影響とスマートフォンを中心とした中小型FPD製造装置向け案件の設備投資延期により、前年同期を下回りました。売上につきましては、産業機器用電源装置は前期末受注残案件の売上が寄与し前年同期と同水準で推移したものの、通信設備用電源装置は低調に推移したことから、全体としては前年同期をわずかに下回りました。
この結果、当事業では受注高11,348百万円(対前年同期比4,912百万円減)、売上高12,536百万円(対前年同期比182百万円減)となりました。なお、セグメント利益は2,528百万円(対前年同期比234百万円増)となります。
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて1,410百万円増加し、97,262百万円となりました。主な増減は以下のとおりであります。
資産の部は、たな卸資産が14,529百万円、投資有価証券が302百万円それぞれ増加し、受取手形及び売掛金が14,980百万円減少しました。
負債の部は、借入金が短期、長期あわせて8,482百万円増加し、支払手形及び買掛金と電子記録債務があわせて2,546百万円、未払法人税等が2,068百万円それぞれ減少しました。
純資産の部は、その他有価証券評価差額金が168百万円増加し、利益剰余金が1,445百万円減少しました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析
当第3四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物は、前第3四半期連結累計期間末に比べ352百万円減少し4,033百万円となりました。当四半期連結累計期間に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
当第3四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、5,478百万円のマイナスとなり、前第3四半期連結累計期間に比べ5,027百万円の支出増となりました。これは、売上債権の増減額が6,549百万円の収入増となったものの、税金等調整前四半期純損失が358百万円増加したことに加え、たな卸資産の増減額が4,689百万円、仕入債務の増減額が4,275百万円、法人税等の支払額が1,815百万円それぞれ支出増となったことが主な要因であります。
当第3四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、2,240百万円のマイナスとなり、前第3四半期連結累計期間に比べ361百万円の支出増となりました。これは、定期預金の預入による支出が135百万円の支出増となったことと、有形固定資産の売却による収入が106百万円の収入減となったことが主な要因であります。
当第3四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、7,636百万円のプラスとなり、前第3四半期連結累計期間に比べ5,420百万円の収入増となりました。これは借入金の収支が短期と長期あわせて5,408百万円、借入側の増加となったことが主な要因であります。
(3)事業上および財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
(1) 基本方針の内容
京三製作所は1917年、大正6年9月3日の創立以来、100年にわたり鉄道事業、交通事業、電気通信・電力事業の各分野に立脚するメーカとしてさまざまな製品を開発、製造してまいりました。これら製品の中に国産初、世界初と称されるものが数多くありますように、当社グループは創業以来優れた技術と確かな対応力で社会性、公共性の高い、社会の根幹に寄与する分野において信頼と実績を築きあげてまいりました。
当社は社会性、公共性の高い業種に属していることから、顧客の信頼に応えて、安全・高品質・高付加価値の製品を迅速かつ安価に提供し続け、企業価値・株主共同の利益を確保・向上させていくためには、①顧客事業の根幹にかかわる製品の安定供給責任を全うするための長期的視点に立脚した安定的経営を持続すること、②安全の確保・増進に向けた不断の先行的な研究開発投資、設備投資ならびにこれを可能とする一定の内部留保水準を維持・確保すること、③高度の技術・技能を維持、継承していくための雇用を安定・確保すること、④社会の公共性、公益性、安全性に深くかかわる事業に携わるものとしての社員の誇りと責任意識の高い水準の保持=京三製作所の企業文化・価値観を持続すること、等が必要不可欠であります。
これらが当社の株式の大量買付を行う者により中長期的に確保され、向上させられるのでなければ、当社の企業価値・株主共同の利益は著しく毀損されることになります。また、外部者である買収者からの大量買付の提案を受けた際には、上記事項の他、当社の有形無形の経営資源、将来を見据えた施策の潜在的効果その他当社の企業価値を構成する事項等さまざまな事項を適切に把握したうえ、当該買付が当社の企業価値・株主共同の利益に及ぼす影響を適切に判断する必要があります。
当社は、株式の大量買付であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。
しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主による株式の大量買付の内容等に関する検討あるいは対象会社の取締役会による代替案提案のための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との交渉を必要とするもの等、企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
これらの事情に鑑み、当社取締役会は、当社株式に対する大量買付が行われた際に、当該大量買付に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案するために必要な情報や時間を確保し、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益に反する大量買付を抑止するための枠組みが必要不可欠であると考えます。
(2) 具体的取組み
① 基本方針の実現に資する特別な取組み
当社は、創立100周年を迎え、新たな《KYOSAN VISION》を策定しております。
《KYOSAN VISION》は、めざす企業像として「信頼度ナンバーワン KYOSAN」を掲げ、「安全性・信頼性」「地球環境保全」をキーワードに先進の技術と高い品質で「社会の発展と快適性向上」に貢献することを企業理念とし、「京三グループの永続的成長」「共に歩む人々の幸せ」「ステークホルダーへの適切なリターン」を経営目的としております。
その実現に向け、「誠実さと高い倫理観」「強い責任感と当事者意識」「ダイバーシティ」を行動規範とし、「スピード」「チャレンジ」「イノベーション」を行動指針として定め、全社および事業の具体的戦略からなる中期経営計画を策定し、その達成に向けて積極的に取り組みを推進しております。
② 基本方針に照らして不適切な者が支配を獲得することを防止するための取組み
当社は、基本方針に基づいて買収防衛策を導入しており、大量買付ルールが遵守されなかった場合や、大量買付ルールが遵守されている場合でも、当該大量買付行為が当社の企業価値や、当社株主共同の利益を著しく損なう場合には、独立委員会(大量買付ルールに則った手続の進行に関する客観性および合理性を担保するため、当社取締役会から独立した組織としての社外有識者で構成する委員会)の検討・勧告を受け、当社取締役会は、当社株主共同の利益を守るために適切と考える方策として新株予約権の無償割当て等、会社法その他の法律および当社定款が認める措置をとることがあります。
大量買付ルールの概要は次のとおりです。
「買付説明書」および「必要情報」の提出
大量買付者が大量買付を行おうとする場合には、当社宛に大量買付ルールに沿った当社が要求する「買付説明書」および「必要情報」を日本語で提出していただくこととします。
大量買付情報の検討とその開示
大量買付者が現れた事実、大量買付者等から買付説明書および必要情報等が提出された場合には、独立委員会はその内容を検討し不十分であると判断した場合には追加的に情報を提供することを求めます。その内容が適切と判断する事項について、独立委員会が適切と判断する時点で情報開示を行います。
独立委員会による検討作業等
独立委員会は、大量買付情報を受領した後、原則として60日間が経過するまでに、買付等の内容検討と取締役会の事業計画等に関する比較検討および取締役会の提供する代替案の検討等を行います。独立委員会は、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上という観点から、当該買付者等と協議・交渉を行い、または取締役会等による代替案の株主等に対する提示等を行います。
独立委員会による勧告等および取締役会の決議
独立委員会は当該買付者からの提出情報および取締役会からの代替案等を検討した結果、買収防衛策の発動または不発動または延期の勧告を取締役会に行います。取締役会は独立委員会の勧告を最大限尊重して新株予約権の無償割当ての実施または不実施等を決議します。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費は、信号システム事業941百万円、パワーエレクトロニクス事業1,152百万円、共通研究開発費502百万円で、総額2,596百万円であります。
研究開発につきましては、事業戦略の上で急務となっております製品開発および製品改良等の研究課題に取り組んでおります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1)経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用環境や企業収益の改善を背景に、緩やかな景気回復基調が続いているものの、各国の政治・通商動向等の影響から不安定かつ不透明な状況で推移いたしました。
このような事業環境の中、当社グループは今年度より3ヵ年の中期経営計画をスタートし、新たなビジョンの下で全社戦略、事業戦略を推進しております。
受注につきましては、信号システム事業は好調に推移したものの、パワーエレクトロニクス事業は半導体関連投資の減速などの影響を受け、全体としては前年同期を下回りました。売上につきましては、パワーエレクトロニクス事業は前年同期をわずかに下回ったものの、信号システム事業が堅調に推移し、全体としては前年同期と同水準となりました。
利益面につきましては、販売費及び一般管理費が増加したことなどから、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益ともに前年同期を下回りました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、受注高65,788百万円(対前年同期比1,173百万円減)、売上高39,004百万円(対前年同期比78百万円増)、営業利益△797百万円(対前年同期比26百万円減)、経常利益△531百万円(対前年同期比121百万円減)、親会社株主に帰属する四半期純利益△630百万円(対前年同期比303百万円減)となりました。
セグメント別の業績概況は、次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、従来「電気機器事業」として表示していた報告セグメントの名称を「パワーエレクトロニクス事業」に変更しております。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。
[信号システム事業]
鉄道信号システムでは、受注は鉄道・運輸機構九州新幹線信号システムおよび東京都交通局三田線信号設備、東京地下鉄日比谷線ホームドア、中国向け電子連動装置用品、台湾在来線信号設備などがあり、前年同期を上回りました。売上は東京地下鉄銀座線ホームドア、中国向け電子連動装置用品、インド国鉄電子連動装置などがあり、前年同期を上回りました。
道路交通システムでは、交通信号制御機および交通信号灯器、マルチパターン式交通情報板のほか、独自製品の防水型交通信号制御機などの拡販に注力するとともに、海外における高度交通信号システム実証事業の継続によって、受注は前年同期を上回ったものの、売上は第4四半期への時期ずれにより前年同期を下回りました。
この結果、当事業では受注高54,439百万円(対前年同期比3,738百万円増)、売上高26,468百万円(対前年同期比260百万円増)となりました。なお、セグメント利益は235百万円(対前年同期比157百万円減)となります。
[パワーエレクトロニクス事業]
受注につきましては、通信設備用電源装置は鉄道事業者向けを中心に堅調に推移したものの、産業機器用電源装置は、半導体メーカーによるメモリー関連の設備投資調整の影響とスマートフォンを中心とした中小型FPD製造装置向け案件の設備投資延期により、前年同期を下回りました。売上につきましては、産業機器用電源装置は前期末受注残案件の売上が寄与し前年同期と同水準で推移したものの、通信設備用電源装置は低調に推移したことから、全体としては前年同期をわずかに下回りました。
この結果、当事業では受注高11,348百万円(対前年同期比4,912百万円減)、売上高12,536百万円(対前年同期比182百万円減)となりました。なお、セグメント利益は2,528百万円(対前年同期比234百万円増)となります。
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて1,410百万円増加し、97,262百万円となりました。主な増減は以下のとおりであります。
資産の部は、たな卸資産が14,529百万円、投資有価証券が302百万円それぞれ増加し、受取手形及び売掛金が14,980百万円減少しました。
負債の部は、借入金が短期、長期あわせて8,482百万円増加し、支払手形及び買掛金と電子記録債務があわせて2,546百万円、未払法人税等が2,068百万円それぞれ減少しました。
純資産の部は、その他有価証券評価差額金が168百万円増加し、利益剰余金が1,445百万円減少しました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析
当第3四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物は、前第3四半期連結累計期間末に比べ352百万円減少し4,033百万円となりました。当四半期連結累計期間に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
当第3四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、5,478百万円のマイナスとなり、前第3四半期連結累計期間に比べ5,027百万円の支出増となりました。これは、売上債権の増減額が6,549百万円の収入増となったものの、税金等調整前四半期純損失が358百万円増加したことに加え、たな卸資産の増減額が4,689百万円、仕入債務の増減額が4,275百万円、法人税等の支払額が1,815百万円それぞれ支出増となったことが主な要因であります。
当第3四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、2,240百万円のマイナスとなり、前第3四半期連結累計期間に比べ361百万円の支出増となりました。これは、定期預金の預入による支出が135百万円の支出増となったことと、有形固定資産の売却による収入が106百万円の収入減となったことが主な要因であります。
当第3四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、7,636百万円のプラスとなり、前第3四半期連結累計期間に比べ5,420百万円の収入増となりました。これは借入金の収支が短期と長期あわせて5,408百万円、借入側の増加となったことが主な要因であります。
(3)事業上および財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
(1) 基本方針の内容
京三製作所は1917年、大正6年9月3日の創立以来、100年にわたり鉄道事業、交通事業、電気通信・電力事業の各分野に立脚するメーカとしてさまざまな製品を開発、製造してまいりました。これら製品の中に国産初、世界初と称されるものが数多くありますように、当社グループは創業以来優れた技術と確かな対応力で社会性、公共性の高い、社会の根幹に寄与する分野において信頼と実績を築きあげてまいりました。
当社は社会性、公共性の高い業種に属していることから、顧客の信頼に応えて、安全・高品質・高付加価値の製品を迅速かつ安価に提供し続け、企業価値・株主共同の利益を確保・向上させていくためには、①顧客事業の根幹にかかわる製品の安定供給責任を全うするための長期的視点に立脚した安定的経営を持続すること、②安全の確保・増進に向けた不断の先行的な研究開発投資、設備投資ならびにこれを可能とする一定の内部留保水準を維持・確保すること、③高度の技術・技能を維持、継承していくための雇用を安定・確保すること、④社会の公共性、公益性、安全性に深くかかわる事業に携わるものとしての社員の誇りと責任意識の高い水準の保持=京三製作所の企業文化・価値観を持続すること、等が必要不可欠であります。
これらが当社の株式の大量買付を行う者により中長期的に確保され、向上させられるのでなければ、当社の企業価値・株主共同の利益は著しく毀損されることになります。また、外部者である買収者からの大量買付の提案を受けた際には、上記事項の他、当社の有形無形の経営資源、将来を見据えた施策の潜在的効果その他当社の企業価値を構成する事項等さまざまな事項を適切に把握したうえ、当該買付が当社の企業価値・株主共同の利益に及ぼす影響を適切に判断する必要があります。
当社は、株式の大量買付であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。
しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主による株式の大量買付の内容等に関する検討あるいは対象会社の取締役会による代替案提案のための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との交渉を必要とするもの等、企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
これらの事情に鑑み、当社取締役会は、当社株式に対する大量買付が行われた際に、当該大量買付に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案するために必要な情報や時間を確保し、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益に反する大量買付を抑止するための枠組みが必要不可欠であると考えます。
(2) 具体的取組み
① 基本方針の実現に資する特別な取組み
当社は、創立100周年を迎え、新たな《KYOSAN VISION》を策定しております。
《KYOSAN VISION》は、めざす企業像として「信頼度ナンバーワン KYOSAN」を掲げ、「安全性・信頼性」「地球環境保全」をキーワードに先進の技術と高い品質で「社会の発展と快適性向上」に貢献することを企業理念とし、「京三グループの永続的成長」「共に歩む人々の幸せ」「ステークホルダーへの適切なリターン」を経営目的としております。
その実現に向け、「誠実さと高い倫理観」「強い責任感と当事者意識」「ダイバーシティ」を行動規範とし、「スピード」「チャレンジ」「イノベーション」を行動指針として定め、全社および事業の具体的戦略からなる中期経営計画を策定し、その達成に向けて積極的に取り組みを推進しております。
② 基本方針に照らして不適切な者が支配を獲得することを防止するための取組み
当社は、基本方針に基づいて買収防衛策を導入しており、大量買付ルールが遵守されなかった場合や、大量買付ルールが遵守されている場合でも、当該大量買付行為が当社の企業価値や、当社株主共同の利益を著しく損なう場合には、独立委員会(大量買付ルールに則った手続の進行に関する客観性および合理性を担保するため、当社取締役会から独立した組織としての社外有識者で構成する委員会)の検討・勧告を受け、当社取締役会は、当社株主共同の利益を守るために適切と考える方策として新株予約権の無償割当て等、会社法その他の法律および当社定款が認める措置をとることがあります。
大量買付ルールの概要は次のとおりです。
「買付説明書」および「必要情報」の提出
大量買付者が大量買付を行おうとする場合には、当社宛に大量買付ルールに沿った当社が要求する「買付説明書」および「必要情報」を日本語で提出していただくこととします。
大量買付情報の検討とその開示
大量買付者が現れた事実、大量買付者等から買付説明書および必要情報等が提出された場合には、独立委員会はその内容を検討し不十分であると判断した場合には追加的に情報を提供することを求めます。その内容が適切と判断する事項について、独立委員会が適切と判断する時点で情報開示を行います。
独立委員会による検討作業等
独立委員会は、大量買付情報を受領した後、原則として60日間が経過するまでに、買付等の内容検討と取締役会の事業計画等に関する比較検討および取締役会の提供する代替案の検討等を行います。独立委員会は、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上という観点から、当該買付者等と協議・交渉を行い、または取締役会等による代替案の株主等に対する提示等を行います。
独立委員会による勧告等および取締役会の決議
独立委員会は当該買付者からの提出情報および取締役会からの代替案等を検討した結果、買収防衛策の発動または不発動または延期の勧告を取締役会に行います。取締役会は独立委員会の勧告を最大限尊重して新株予約権の無償割当ての実施または不実施等を決議します。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費は、信号システム事業941百万円、パワーエレクトロニクス事業1,152百万円、共通研究開発費502百万円で、総額2,596百万円であります。
研究開発につきましては、事業戦略の上で急務となっております製品開発および製品改良等の研究課題に取り組んでおります。